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本書は、東大生のバイブルとして名高い『思考の整理学』の著者が、これまでの著作郡の中から発想力を鍛えるためのヒントを150に厳選して紹介します。専門の英文学のみならず、思考、日本語論など、さまざまな分野で創造的な仕事を続けてきたことから「知の巨人」とも称される著者。「無意識を使いこなす」「着想を古典化する」「思考に休符を挟む」「『まどろみ』の中で考える」「比喩で思考を節約する」など、誰でもすぐに取り入れることができる方法が満載です。発想力と思考力が同時に磨かれる1冊! 「校正などしている間に、おもしろいことに気付いた。引用された短文が、もとの本文の中にあったときとは違った、新しいニュアンスをともなっているのである。引用されることで、味わいが濃縮されるのかもしれない。本書の短いことばたちが、少しでも読者の役に立てば幸いである」(本書「はじめに」より抜粋)
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Posted by ブクログ
本書を読んで最も印象に残ったのは、「忘れることは決して悪いことではない」という考え方だった。
自分自身、せっかく本を読んだのだから、できるだけ多くの知識を身につけたい。そして、読んだ本について自分の言葉で語れるくらいには、その内容を覚えていたいという思いが常々あった。そのため、読んだ内容を忘れてしまうことをどこかもったいないことのように感じていた。
しかし本書では、得た知識を一度忘れ、自分の中で解体し、咀嚼することで、初めて自分自身の思考に役立つものへと変わっていくと説かれている。知識を増やすことはもちろん大切だが、その知識に囚われるあまり、自分の考えが埋もれてしまうこともあるのかもしれない。忘れることで生まれた余白が、新しい発想や自分なりの考えにつながっていくのだろう。
一方で、「ノートするのは欲張り」という考えについては、少し違う考えを持った。私にとって読書メモは、単に内容を忘れないためのものではない。その本を読んだときに何を感じ、何を考えたのか、そのときの自分の思考に再び触れるためのものでもある。だからこそ、これからも読書メモは残していきたい。
「せっかく読んだのだから覚えておかなければ」と考えると、読書はいつの間にか知識を蓄えるための作業になってしまう。けれど、忘れてもいい。本当に大切なものは自分の中に残っていく。そう考えられれば、もっと気軽に、自由に本を楽しめるのではないだろうか。
忘れることを恐れず、本書に倣って、これからはそよ風のように本を読んでいきたい。
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