大崎善生のレビュー一覧

  • アジアンタムブルー

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    透明な文章、哲学的に恋をする主人公。
    バラバラになったジグソーパズルのピースを集めるように、過去の様々な場面が語られる。
    葉子を、その中の一つとして位置づけ、消化して前へ進むために。
    生きることとは、たくさんある憂鬱から抜け出し続けることだ。
    その一つ一つの憂鬱が、自分を強くしてくれる。
    栄養剤では駄目なのだ。
    きちんと片付けて、歩いて行かなくては。

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    2024年10月26日
  • 聖の青春

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    将棋が強いとか、努力家とか集中力が凄まじいとか病気と長年戦ったとか
    それらも本当にすごいけど、この人がすごいのはたくさんの人に愛される人だったってことなんじゃないかなと思う

    名人になったり、7冠制覇してた可能性もあるんじゃないかと思うとくやしいなぁ

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    2024年10月23日
  • パイロットフィッシュ

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    学生の時に読んだ本です。もうストーリーはあまり覚えていないけど、今思えば小説にハマるきっかけを与えてくれた本な気がします。切なくて綺麗という印象が残っています。

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    2024年10月06日
  • 将棋の子

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    成功か失敗は主観であって、自身の解釈次第でどっちにも転ぶというのが学べたこと。事実をポジティブに解釈できる心が大事。
    至る所で胸が苦しくなるようなお話が多い中、リオジャネーヨには笑った。

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    2024年10月05日
  • 孤独か、それに等しいもの

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    人との出会いそして別れ、その喪失感を綴った短編集。
    「八月の傾斜」がすごくよかった。
    学生時代に大好きだった人を思い出して切なくなった。

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    2024年10月04日
  • 聖の青春

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    棋士の世界と村山聖という天才がいたということを初めて知った。
    もしも今も生きていたら…そんなことをついつい考えてしまう、壮絶な人生を見せてもらった。
    村山聖という人に理由もなく惹かれる人たちは間違いなく彼の生きた証なのではないか。
    こうして語り継がれるような人生を送ったことは誰よりも限られた生であることを理解していたから。
    村山聖に会ってみたかった。

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    2024年10月01日
  • いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件

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    「八甲田山死の彷徨」を高校の頃に読んで、その時のノンフィクションの印象があまりに生々しく衝撃的ゆえ、以来、ノンフィクションからは遠ざかっていたのですが…
    この事件が起こった年、個人的なことですが私自身、母となりました。
    事件そのものも、何度もメディアに取り上げられ、お母様の姿もテレビなどを通じて何度も拝見していて、母として、とても強い方なのだろうと思っていました。ひそかに尊敬、応援もしていました。
    なのでこの作品を知ったとき、「読みたい!」と強く羨望したのに、いざ本を手にするとなかなか読めなくて…。
    やはり事件の残虐性は活字でさえかなり辛いです。本当に起こったことなのだと。
    ただ、書き方はノン

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    2024年09月18日
  • 将棋の子

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    プロを目指すってこういうこと、成功する者は本当に一握り。脱落した方も闘いの只中も、その後も懸命に生きないといけないのはレベル違えど凡民と同じ、共感と尊敬はあっても憐みは不要。
    とまぁ簡潔に書けば何とでもという感じですが、うーん、やっぱりその追い込み方・追い込まれ方がすごい。そしてこの作家の成りきれなかった方々への眼差しの優しさはもっとすごい。将棋が優しいんではない、そこに携わる人々が優しいんです。
    本当にご冥福をお祈りします。

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    2024年09月04日
  • パイロットフィッシュ

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    面白かったーー!色んな人がいる、色んな人生がある、それは全部続いていてる。そういうことが、静かにしなやかに書かれていて、内容は結構ざわざわしてもおかしくないのに、とても落ち着いた感じになる。雨の日に家で雨音を聞きながら読みたいようなそんな話やった。

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    2024年09月04日
  • 聖の青春

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    感想
    命をかけて。自分が好きなことに一所懸命になれる幸せ。周りの人が支えてくれているから。彼は恩返しできたのだろうか。生きた軌跡を追う。

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    2024年08月25日
  • 聖の青春

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    コミックス「3月のライオン」主人公 桐山零の
    ライバル 二階堂晴信のモデルとなった村山聖の
    ノンフィクション


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    2024年08月14日
  • パイロットフィッシュ

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    自分にとってはちょっと表現がロマンチックすぎる1冊だったけど、それも良かった。細かい伏線回収が多いので短期間で読み切るのがお勧めです。

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    2024年06月24日
  • 別れの後の静かな午後

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    静かな寂しさと、その中にある微かな暖かさを感じる作品。
    緩く、少しの回りくどさがある文体が、ありふれた男女の日常の中にある機微を粒立てている。

    旅先で日の出とともに目が覚めた時に感じる、ひんやりと心地よい空気感。そんな静かで暖かな短編集だった。

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    2024年04月27日
  • 将棋の子

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    ネタバレ

    中座真
    現五段。三段リーグを戦っていた。26歳を迎え、昇段しなければ年齢制限という奨励会特有の規則のため、これ以上リーグ戦に参加できない状況だったが、昇段が決まった。

    中座千代子
    中座真の母。

    大崎
    将棋世界編集長。新宿将棋センターの金田に紹介されて、日本将棋連盟に就職する。その後「将棋世界」編集部に配属され、編集部員として間近で激動する将棋界を見つづけてきた。少年時代に「北海道将棋会館」に時々通う。

    成田英二
    四段。二段で奨励会を退会し、その後指導棋士となり四段の免状を与えられていた。白石将棋センターに連絡先を変更。小学5年で三段、「北海道将棋会館」に通っていた。

    渡辺明
    史上4人目

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    2024年02月19日
  • 将棋の子

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    読み終わった後、感情の整理が出来なかったのですが、落ち着いてきた今感想を書いてみようと思います。
    読んでいる途中で、何度も泣きスポットがありました。
    将棋のプロを目指すべく奨励会に入ったものの、プロになることはできずに奨励会を去っていた瞬間。
    それ以上に胸を熱くさせるのは、奨励会を後にした後にどうやって人生を立て直ししていくかの過程です。
    涙なしには読むことができません。

    成田という一人の男性を中心にストーリーは進みますが、それ以外のかつてはプロを目指していた人についても書かれています。
    奨励会を退会しても将棋を別の世界で続ける者、将棋の世界とは別の世界で生きる者。
    夢破れても人生は続いてい

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    2023年10月09日
  • 将棋の子

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    再読
    2年前『聖の青春』のあとに読んで、比べて物足りなく感じた覚えがある。読む順番が悪かっただけだった。

    21/04/05初読

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    2023年07月24日
  • パイロットフィッシュ

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    「一度出会った人間は二度と別れることはできない」
    当たり前だけど考えてみると深い言葉。
    ストーリー然り、透明感のある雰囲気然り、村上春樹の“ノルウェイの森”を思い起こさせた。

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    2023年06月11日
  • 将棋の子

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    プロの棋士を目指すが夢やぶれていった人たちの、その後を追った話ってところでしょうか。

    将棋に打ち込んで、天才と呼ばれた人でもプロの棋士になるのは難しいんですね。

    自分が信じた道が閉ざされた時の挫折感を感じながらも、それでもどうにか前に進んでいく人達のドラマに胸を打たれました。

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    2023年02月11日
  • 将棋の子

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    プロ棋士になれなかった若者達の人生を描くノンフィクション。将棋界に対する解像度が上がった。プロ棋士になる前に在籍する奨励会には年齢制限があり、一定の年齢に達するまでに四段になれなければ引退しなければならない。ただの人になってしまう、夢を諦めなくてはならない、という残酷なタイムリミットが迫る。プロになれなかった若者のそれぞれの人生が刺さる。

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    2023年01月26日
  • 角川つばさ文庫版 聖の青春 病気と戦いながら将棋日本一をめざした少年

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    甥っ子がなんとか本を読んでくれないかと思い、チェックの意味を込めて読みました。
    原作はかなり前に読んだことがあり、感動しました。それのジュニア版ということですが、文章の作り自体は変わってないと思います。ただ、村山が「女を抱きたい」と言った部分や、酒や麻雀についての一部分がカットされています。たぶん。
    全編にルビがふってあり、ジブリ風の挿絵もあり(ちなみに村山も、その師である森も似ても似つかぬ絵ではあります)、子どもでもおもしろく読むことはできると思います。また、村山聖自身の独特の子どもっぽさも共感しやすいでしょう。
    言うまでもなく、最後は村山聖の死によって話も終わるわけで、少なくとも小学校の高

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    2022年11月11日