大崎善生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「八甲田山死の彷徨」を高校の頃に読んで、その時のノンフィクションの印象があまりに生々しく衝撃的ゆえ、以来、ノンフィクションからは遠ざかっていたのですが…
この事件が起こった年、個人的なことですが私自身、母となりました。
事件そのものも、何度もメディアに取り上げられ、お母様の姿もテレビなどを通じて何度も拝見していて、母として、とても強い方なのだろうと思っていました。ひそかに尊敬、応援もしていました。
なのでこの作品を知ったとき、「読みたい!」と強く羨望したのに、いざ本を手にするとなかなか読めなくて…。
やはり事件の残虐性は活字でさえかなり辛いです。本当に起こったことなのだと。
ただ、書き方はノン -
Posted by ブクログ
ネタバレ中座真
現五段。三段リーグを戦っていた。26歳を迎え、昇段しなければ年齢制限という奨励会特有の規則のため、これ以上リーグ戦に参加できない状況だったが、昇段が決まった。
中座千代子
中座真の母。
大崎
将棋世界編集長。新宿将棋センターの金田に紹介されて、日本将棋連盟に就職する。その後「将棋世界」編集部に配属され、編集部員として間近で激動する将棋界を見つづけてきた。少年時代に「北海道将棋会館」に時々通う。
成田英二
四段。二段で奨励会を退会し、その後指導棋士となり四段の免状を与えられていた。白石将棋センターに連絡先を変更。小学5年で三段、「北海道将棋会館」に通っていた。
渡辺明
史上4人目 -
Posted by ブクログ
読み終わった後、感情の整理が出来なかったのですが、落ち着いてきた今感想を書いてみようと思います。
読んでいる途中で、何度も泣きスポットがありました。
将棋のプロを目指すべく奨励会に入ったものの、プロになることはできずに奨励会を去っていた瞬間。
それ以上に胸を熱くさせるのは、奨励会を後にした後にどうやって人生を立て直ししていくかの過程です。
涙なしには読むことができません。
成田という一人の男性を中心にストーリーは進みますが、それ以外のかつてはプロを目指していた人についても書かれています。
奨励会を退会しても将棋を別の世界で続ける者、将棋の世界とは別の世界で生きる者。
夢破れても人生は続いてい -
Posted by ブクログ
甥っ子がなんとか本を読んでくれないかと思い、チェックの意味を込めて読みました。
原作はかなり前に読んだことがあり、感動しました。それのジュニア版ということですが、文章の作り自体は変わってないと思います。ただ、村山が「女を抱きたい」と言った部分や、酒や麻雀についての一部分がカットされています。たぶん。
全編にルビがふってあり、ジブリ風の挿絵もあり(ちなみに村山も、その師である森も似ても似つかぬ絵ではあります)、子どもでもおもしろく読むことはできると思います。また、村山聖自身の独特の子どもっぽさも共感しやすいでしょう。
言うまでもなく、最後は村山聖の死によって話も終わるわけで、少なくとも小学校の高