大崎善生のレビュー一覧
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【本の内容】
今日一日をかけて、私は何を失ってゆくのだろう―。
高校三年の初秋、ピアスの穴を開けようとする私に、恋人がささやいた一言―大切なものを失くしてしまうよ。
あれから九年を経て、私は決まりきった退屈きわまりない毎日を過ごしていた…(「八月の傾斜」)。
憂鬱にとらえられ、かじかんでしまっ...続きを読むPosted by ブクログ -
大崎さんの作品は色んな知識が得られるので好きです。
内容云々よりもそんなとこが気に入っています。
ただ、おっさん二人のやり取りは痛々しいくてイヤです。
鳥肌立っちゃうので飛ばしました。Posted by ブクログ -
通勤時間にゆっくり読んでた作品。
実際に旅に出る感覚。しかし初めはちょっと乗って見たいと思ったシベリア鉄道、話が進むに連れて絶対乗りたくなくなった(笑)
でも、バイカル湖は渡ってみたいな。
澄み渡った湖に沈む25万人。怖いけど。
ロシアの腐ったピロシキはソチオリンピックでジャンプの葛西選手も食べてや...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルを見て、もっとさみしい話なのかなとおもっていた。
何とも言えない幸福感を含む切なさ?どの話も、そんな不思議な読後感がしばらく残った。
シンパシーは違うな。この話はよくわからなくて、だからかしばらく反芻していた。
大崎さんの描く澄んだ空気感がすき。
八月の傾斜/だらだらとこの坂道を下ってい...続きを読むPosted by ブクログ -
ユーラシア大陸を横断する話。
全体的にほの暗いけど
暗い話は嫌いじゃない。
シベリア鉄道がそんながっかりとは思わなかったけど
ドイツやらポルトガルやら良さげな国には行ってみたいな。Posted by ブクログ -
短編集だけど、全て肌触りは同じだ。人の死と、喪失感と、救いの話。
登場人物には生々しさがなくて、特に女性はみんな透明感があって、重苦しい諸々の事柄を綺麗に見せている。
リアリティーは薄れるけれど、それは別に悪いことではなくて、それによって救われたり、浸れたりするような気がする。
ちょっとした喪失感...続きを読むPosted by ブクログ