大崎善生のレビュー一覧

  • スワンソング

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    (引用)
    「山手線と同じことだよ。満員電車のね」
    「なにも恐れることなんかない。簡単なこと。降りる人がいるから、誰かが乗ることができる」

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    2010年09月16日
  • スワンソング

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    可もなく、不可もなく、な評価。
    特に過去に読んだ本と類似していたわけではなく、
    強い強い感情を持つ登場人物の愛の物語で
    イタイとさえ思うくらいだった。
    はまることができなかったせいかスローペースでしか
    読めなかった。

    この主人公は、幸せな人生だと
    自分の人生を後で振り返ることができるのだろうか。

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    2010年09月16日
  • ロックンロール

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    久々の大崎善生さん。
    『パイロットフィッシュ』『アジアンタムブルー』が好きだったため
    期待しすぎてしまった。。。

    主人公が作家というだけあって

    大崎さん自身のものを書く事への考えだとか書く事への姿勢が随所に感じられたところがよかったです。

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    2010年09月06日
  • 孤独か、それに等しいもの

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    「八月の傾斜」「だらだらとこの坂道を下っていこう」
    「孤独か、それに等しいもの」「シンパシー」「ソウルケージ」
    の五編が収められている。

    「だらだらと‥」以外の短編に共通するのは、
    主人公の身近な人が事故死や自殺・心中等を遂げること。

    喪失と回復。

    悲惨な現実の中に注がれる一筋の光、つまり「希望」のようなもの。
    大崎さんの視線はいつも温かい。

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    2012年10月01日
  • ロックンロール

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    恋愛小説のように見えて、実はそうでもない、
    大崎さんの人生観のようなものが垣間見られる本。

    小説を書くということはどういうことか、
    駆け出しの小説家・植村の口を通して語られるのが興味深かった。

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    2012年10月01日
  • 孤独か、それに等しいもの

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    最初に読んだこの人の作品は、「聖の青春」だったから、
    この人はずっと、聖の死によって感じたことを、手を変え品を変え
    表現しているのだと、勝手に思い込んで読み始めました。

    こうも「喪失感」みたいなものをテーマに、
    書き続けるのは、それだけじゃないのかも。

    さらにこれが続くのはちときつい。

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    2010年06月02日
  • 別れの後の静かな午後

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    <2010.05.26>
    大崎さんのほかの2作品(「パイロットフィッシュ」「アジアンタムブルー」)がすごくよかったので買った小説。うん、まぁよかった。また読み返してから考えよう。

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    2010年05月26日
  • 孤独か、それに等しいもの

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    非日常的な話で共感とかないんだけど、共感させようとか作者が思わずに突っ走ってる感がいいです。

    綺麗な文章で日常とかけ離れたストーリーでキャラクターで、とっても面白い映画をゆっくり見たような気分です。

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    2010年04月09日
  • 傘の自由化は可能か

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    デビューしてから6年分のエッセイ集。
    聖の青春・パイロットフィッシュ・ドナウよ静かに流れよの時期が中心。


    苦悩の多い過去の話の中でポンとおちゃめな日常の話が混ざってたりするので、
    なかなか油断できないエッセイ集である。

    自伝的な要素が結構強め・・・あと地味に重いです。

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    2010年01月29日
  • 傘の自由化は可能か

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    【内容】
    駅やコンビニや飲み屋に、使いたい人がいつでも使用できる「自由な傘」を置いておく―パリのカフェで、札幌に向かう寝台列車で、日曜日の西荻窪の路上で、泡のように浮かんでくる思い。小説デビュー作『パイロットフィッシュ』で主人公の青年も夢みたシステムは、現実でも可能なのか?表題エッセイのほか、旅や言葉、本や大好きな周囲の人々など、作家ならではの思索的日常をさりげなくスケッチしたエッセイ集。

    【感想】

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    2010年01月06日
  • ロックンロール

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    小説執筆のためパリのホテルに滞在していた作家・植村は、なかなか筆の進まない作品を前にはがゆい日々を送っていた。しかし、そこに突然訪れた奇跡が彼の感情を昂ぶらせる。透き通るような青空の下で、恋が動き出そうとしていた。ポケットに忍ばせたロックンロールという小さな石ころのように、ただ転がり続ければいい。作家は突き動かされるように作品に没頭していく―。欧州の地で展開される切なくも清々しい恋の物語。


    2年前にこの小説を読んだとき、「大人の恋愛だなぁ。」ぐらいの感想しか持てませんでした。描写もかなり”大人”な感じで、思わず顔を赤らめてしまう場面も。 2年経った今、不思議とこの小説を素直に読むことができ

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    2009年11月24日
  • ロックンロール

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    なぜ人はこんなにも苦しみ、悶えるような思いで、石ころとなり坂を転がり続けなくてはならないのだろう。
    転がっていった先にはいったい何が待っているというのだろう。

    僕にはわからない。
    正直にいって、僕にはわからない。

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    2009年10月07日
  • ロックンロール

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    コレ読んで、私が大崎さんの小説が好きな理由が分かりました。ロックンロールという話自体にも思い入れはありますが、それ以上に後半に書かれていた主人公の語る小説の評価の方法に凄く共感しました。共感というか、自分が小説に求めること・言葉への姿勢がそのまま形になってました。

    「パリのカフェに夕陽があたっているというシーンがあったとする。文章を書くということはその場面を描写するための言葉を選ぶということでもあるわけだ。たったそれだけの場面を描写するにしても、言葉とその組み合わせは、きっと信じられないほどの数になるだろう。そのときにその組み合わせの中から、ピッタリと嵌った言葉を抽出して、過不足なく書ければ

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    2009年10月04日
  • ロックンロール

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    大崎善生らしい、リリシズムに満ちた私小説っぽい小説。
    ただ、どことなく、抑制が効いていず、『パイロットフィッシュ』などに比べると凡庸な出来だと思う。

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    2009年10月04日
  • 別れの後の静かな午後

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    この本を読んでいた時期にちょうどいろいろあったので、
    とても感情移入してしまい泣いてしまった。
    悲しいけど、でも前を向いていかないとなって思う本。
    短編集でどの本もせつない気持ちにさせられる。

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    2009年10月04日
  • ロックンロール

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    「僕達は、ただ欲望の坂道を転がっていけばいい。」

    ロックンロールをBGMに。

    大崎善生いいな。

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    2009年10月04日
  • 別れの後の静かな午後

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    五篇から成る短編集。
    主人公が落ちぶれるパターンが大崎作品には多いように感じられますね。
    「空っぽのバケツ」、好きです。

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    2009年10月04日
  • 別れの後の静かな午後

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    君を想えば、別れすら愛しくなる。
    永遠に消せないぬくもりが胸に灯る。
    〈別れとはじまり〉を描いた恋愛小説集。

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    2009年10月04日
  • ロックンロール

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    大崎善生の恋愛小説は主人公の設定など、どことなく似通っていると思うのは、自分だけだろうか・・・?小説単体として見た場合は、良質な恋愛作品に仕上がっています。ロックンロールを口ずさみながら、恋は転がってゆきます。

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    2009年10月04日
  • ロックンロール

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    大崎さんは読者にとって結構好き嫌いが激しい作家さんだと思います。
    シチュエーションや雰囲気の綺麗さ切なさは素晴らしいのですが、そこに行き着くまでの必然性や登場人物の心理の変遷には納得できない所が多い。前者を強く評価する人は好きで、後者が気になる人は嫌いなのではないかと思っています。そして私は前者だったのですが、本作は。。。
    劇的なシチュエーションは減少し、一方でなんだかんだと説明が多いのです。不確かな比喩というべきか。なんだかウダウダしていて乗り切れない。そんな感じがします。一方で妙にユーモリスティックで思わずニヤリとしてしまう所が随所に有るのも今までの作品に無かった傾向です。
    全体としては「

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    2016年08月16日