大崎善生のレビュー一覧
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きら星の如く活躍するトップ棋士の背後に数多存在する、ほとんど誰に知られることもなく将棋界に足を踏み入れ、また去っていく若者たち。
奨励会、この過酷なサバイバルレースがもたらす光と影を、去って行った天才たちに焦点を当てて描くノンフィクション。
奇跡の昇段を果たしプロ棋士になった中座真、四段に上がれず奨励会を去った岡崎、秋山、関口、米谷、加藤、江越、そして成田英二。彼らのその後のエピソードは実に様々。
彼らを日本将棋連盟職員として見つめる著者の眼差しはどこまでも優しい。
苛烈な三段リーグというシステムに疑問を持ちながらも、それでも将棋は彼らから何も奪いはしない、ただ与えるだけと言い切る彼の将棋に対する李絶対的な愛を感じる。
成田英二という人物は知らなかったけれど、とても不器用な人だな〜という印象。その後将棋に関わる道に戻ってきて、幸せになっていればいいなと願う読後。
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Posted by ブクログ
ネタバレ森本
札幌の高校時代からの山崎の友人。東京の同じ大学に進学。大手のカメラメーカーの営業マンになった。有能な社員として日本全国を転勤して営業マンになった。一九九八年の夏頃から様子がおかしくなる。朝であろうと真夜中であろうと、いつも泥酔している。ある日警察官と大立ち回りを演じ、そのまま精神病院に運ばれてそのまま入院した。重度のアルコール依存症。
山崎隆二
四十一歳。由希子が電話帳で上から順番に片っ端らから電話して空席を見つけた文人出版に就職した。アダルト雑誌『月刊エレクト』の編集長。ロングコートチワワのクーとモモを飼っている。沢井の死後、編集長になる。
川上由希子
四十一歳。山崎が大学時代に三年間付き合ったかつての恋人。二人の子供がいる。上は小学三年生よ健太、下は五歳の綾子。
沢井速雄
隆二が入社した当時の文人出版専務取締役編集長。現在は肺癌で入院中。
五十嵐
四十六歳。文人出版の編集者。編集者のくせに本はろくに読まない、漢字を知らないので校正はしない、昼過ぎに編集部に来て大いびきをかいて寝てばかりでほとんど仕事らしい仕事をしないが、読者が求めるエロ写真を選別できる特技があり、「勃起羅針盤」と呼ばれる。長年連れ添った妻と子供に逃げられた。
野口早苗
文人出版が出している『月刊エレクト』のデザイン担当。
浅川七海
隆二の十九歳年下の恋人。西荻窪のコンビニでアルバイトをしていて、週に二度は夜通し働き、その後隆二の部屋を訪ねてくる。可奈の友人。
伊都子
由希子の親友。友達の彼氏と寝る癖がある。
トム
隆二が小学校のころから飼っていた雑種の犬。
大沼
『月刊エレクト』のベテラン校正マン。
洋子
沢井の娘。
渡辺
隆二が大学生時代にバイトをしていた新宿のロック喫茶のマスター。大学生だった隆二と由希子を週に二度、新宿御苑の傍に建つマンションに招いていた。妻の聡子、冬花、秋菜、生まれて半年になる男の子。大韓航空機撃墜事件で亡くなる。
高木正也
風俗ライター。隆二が『月刊エレクト』をゼロから再構築に立ち上げた企画“新宿風俗嬢ストーリー”の立役者。
可奈
歌舞伎町で一番人気だった風俗嬢。「新宿風俗嬢ストーリー」の最終回を飾った。その号が発売さらてから、可奈の名声が沸騰した。客が殺到し、体を張って全ての客の望みにこたえようとしだ。深夜テレビにも引っ張り出されるようになり、画面に映る可奈の瞳は正気を失い体は見る影もなく痩せ細った。精神的に参ってしまい、隆二の部屋で一ヶ月ほど住む。クーとモモとアジアンタムの鉢植えを残して姿を消す。
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Posted by ブクログ
ネタバレ途中まではまだ良かったけれども、いきなりミステリー&ハードボイルド、かと思いきや、何も解決せずに自己完結。
エンプティスターは絶望の別名として登場させているのだと思うけれども、なぜ誰もがそろって、絶望のことを空っぽの星と表現するのか。
そもそも大崎善生は、ミステリーだかハードボイルドだかになると、突然アラが出てくる。この作品にも、矛盾点や不自然な描写がいくつかある。
たとえそれに目をつぶるとしても、結局、山崎は誰も救えず、むしろ被害を大きくして、軟弱なまま、今も由希子の手にすがっている。
三部作の完結編ということだけれども、この終わり方だと、葉子とのエピソード『アジアンタムブルー』は必要なかったのではないだろうか。
もっと言えば、三部作にせずに、『パイロットフィッシュ』だけで完結していた方が良かったのではないだろうか。