大崎善生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ作者の自伝とまではいかないまでも、私小説的な作品だと思います。
パリで執筆中の駆け出しの作家が主人公。
上質な日記を読んでいる感覚に近いです。
この作家が後半、酔って「小説とは」を語りだすのですが、これが個人的にあまり共感できませんでした。
「適切な言葉を使って表現する、その枝葉の積み重ねの先にある樹が小説」……「一つ一つの場面を書き連ね、その先に結果的にストーリーや感情がある」……
この書き方では、主人公の望むような大作は書けないと思わずにはいられません。
この小説は、まさにこの主人公が語った手法そのまんまの書き方をしたんでしょう。その場その場でカッコいいフレーズは出てきて読み心地もいい -
Posted by ブクログ
短編が6作入っていて、どれも面白かった。外れがなかったという印象。表題作と空っぽのバケツが特にお気に入り。切ないけど温かい雰囲気が好きです。
ただ、話はどれも素敵だったんだけど、登場人物の設定がどの作品も似たり寄ったりなのが気になった。仕事は編集かデザイン、出身地は北海道。話はいいのに登場人物の魅力が半減している気がした。三作目くらいから「え?また?」と思い出したので………。もうちょっといろんなカラーの登場人物が出ていれば面白かったと思う。まあ、北海道出身じゃなきゃ広がらない話もあったけどさ。もしかしてそういうコンセプトだったのかしら。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ5篇の短編集
「八月の傾斜」
「孤独か、それに等しいもの」
心に留まりました
八月~ではピアスのエピソードが好きです
大切なものを失くしてしまうよ
という大久保君の言葉が胸に染みました
耳たぶには大切な神経が通っているかららしいです
迷信かもしれないけれどこの考え方いいなぁと思います
主人公は最後にはピアス穴を開けてしまうけれど
孤独か~は双子のおはなし
最後の
茜を一緒にもらってくれないかな?
という言葉にじーんとしました
双子って普通の兄弟や姉妹より結びつきが深いらしいですね
「ソウルケージ」にはすごく共感する部分がありました
自分の感情や観念