あらすじ
恋人の七海と別れ、山崎隆二は途方に暮れていた。成人雑誌の編集部も辞め、校正者として無為に過ごす毎日。そんななか、七海の友人で行方不明になっていた風俗嬢の可奈を見たという噂を聞き、山崎は鶯谷へ向かう。彼女には会えなかったが、やがて「助けに来て」とすがりつく電話がかかってきた。山崎は囚われの身となっている可奈を救うため、海を渡った……。透明感あふれる文体で感情の揺れを繊細に綴った、至高の恋愛小説。
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Posted by ブクログ
途中まではまだ良かったけれども、いきなりミステリー&ハードボイルド、かと思いきや、何も解決せずに自己完結。
エンプティスターは絶望の別名として登場させているのだと思うけれども、なぜ誰もがそろって、絶望のことを空っぽの星と表現するのか。
そもそも大崎善生は、ミステリーだかハードボイルドだかになると、突然アラが出てくる。この作品にも、矛盾点や不自然な描写がいくつかある。
たとえそれに目をつぶるとしても、結局、山崎は誰も救えず、むしろ被害を大きくして、軟弱なまま、今も由希子の手にすがっている。
三部作の完結編ということだけれども、この終わり方だと、葉子とのエピソード『アジアンタムブルー』は必要なかったのではないだろうか。
もっと言えば、三部作にせずに、『パイロットフィッシュ』だけで完結していた方が良かったのではないだろうか。
Posted by ブクログ
大学生の頃よく読んでた大崎善生さん。
比喩表現とか文体が相変わらず綺麗だった。傘の自由化とか、熱帯魚とか風俗嬢とかの話がそういえば多かったなーという印象だった。
友達の風俗嬢を救いにソウルまで行ったが、その子は窓から自殺してしまう。
悲しみや喪失の極地にある「エンプティスター」からの脱出を図るお話でした。
Posted by ブクログ
恋愛小説なの?なんだが詩的で哲学っぽい.そして読み終えてから気が付いた.コレ,三部作の完結編!!前作,前々作を読まないと話が繋がらないとか・・・ミスった.
以下あらすじ(裏表紙より)
恋人の七海と別れ、山崎隆二は途方に暮れていた。成人雑誌の編集部も辞め、校正者として無為に過ごす毎日。そんななか、七海の友人で行方不明になっていた風俗嬢の可奈を見たという噂を聞き、山崎は鴬谷へ向かう。彼女には会えなかったが、やがて「助けに来て」とすがりつく電話がかかってきた。山崎は囚われの身となっている可奈を救うため、海を渡った…。透明感あふれる文体で感情の揺れを繊細に綴った、至高の恋愛小説。