【感想・ネタバレ】将棋の子のレビュー

あらすじ

奨励会……。そこは将棋の天才少年たちがプロ棋士を目指して、しのぎを削る“トラの穴”だ。しかし大多数はわずか一手の差で、青春のすべてをかけた夢が叶わず退会していく。途方もない挫折の先に待ちかまえている厳しく非情な生活を、優しく温かく見守る感動の1冊。第23回講談社ノンフィクション賞受賞作(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

燃え尽き症候群の人、人生失敗した、って思ってる人、読んでください。

どうしてもうまくいってる(ように見える)人が目について、自分はそうなれなかったからもうダメだ死んだ方がマシだって思ってました。成功が期待されてたのに成功できなかった人、劇的なドラマティックな展開にならなかった人たちの話なのに、いや、そういう人たちの話だからこそ、グッときました。私もぐだぐだTwitterに愚痴吐いてる場合じゃないと思わされました。やれることやってみないと。失敗したってどうせもう期待はされてないんだから!笑

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2021年03月20日

Posted by ブクログ

名著。
プロローグの中座真の最後の三段リーグの話で、本書の魅力に一気に引き込まれた。
深く心を動かされるのは、著者の、夢破れたものに対する眼差しの優しさなのだろうと思う。

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2025年07月12日

Posted by ブクログ

将棋にはタイトルが竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、王将、棋聖とある。テレビやメディアで取り上げられるのは勝者のみ。各メディアに取り上げられるのはいわゆる上の人たちだけで、この作品は、子どもの頃から将棋しか指して来なかった人たちが、奨励会を辞めるという決心。すごく心に響きます。

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2025年05月21日

Posted by ブクログ

プロ将棋士の養成所「奨励会」に在籍しつつ、棋士になれず退会した「元天才少年たち」の人生を追った実話に基づいた小説。

中学高校という、生きる視野がひろがっていくべき時代に将棋一筋で生きてしまい、将棋以外の何も知らないがために奨励会退会後に人生を落としていく「元天才少年」の姿が悲しかった。

そんな彼らの生きる支えとなったのも将棋。
どん底に落ちた彼らに手を差し伸べてくれたのもまた将棋の世界の人たちであったことに胸が熱くなった。

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2024年12月06日

Posted by ブクログ

将棋のプロ棋士になる為の機関である「奨励会」とそこでもがくプロ棋士を目指す人達の物語。
当然プロ棋士になれない人達が多いのだが、そんな人はその後どうするどうなるのだろうか。
その答えのいくつかが本書に書かれている。
挫折の物語であるのだが、最後に少し救われた気にもなる。
そんな読後感。

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2024年08月12日

Posted by ブクログ

自分も将棋が好きなので一読しました。

将棋奨励会の三段リーグのお話で、神童と呼ばれた小学生の主人公の物語。

将棋と言う、盤上での格闘技という文脈を感じる作品として読みました。

将棋一本という奨励会の人生の時間や、プロとしての壁を一生懸命に打破していくプロ棋士の生々しい生き方が厳しいので、まるで盤上のボクシングだと感じる作品でした。

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2024年04月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

将棋にかける、若さの全てをかける世界。
スポーツや勉強にかける他の世界とは全く異なる世界。
泣ける。
奨励会とは厳しい制度だ。
だが、そこで夢破れても何も残らないことはない。確かに戦った経験があり、残るものがあり、その意味で彼らや彼女らは将棋の子である。

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2024年03月21日

Posted by ブクログ

「成田英二」という人をはじめとする羽生善治と同世代の人間が、夢に敗れながらも奨励会で切磋琢磨した思い出を糧に残りの人生を生きていく物語。
羽生善治といった「本当にすごい人」ばかりが有名になるが、その裏で多くの人が、実力や運に恵まれず挫折する現実を突きつけられる。
ノンフィクションならではのままならなさを実感するが、だからこそ勝者の物語よりもむしろ感情移入して読めた。

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2023年09月11日

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全てをかけて打ち込むものがあるというのは
素敵なことです。
うまく行ってもうまくいかなくても
それはそれで糧になるのだろうなぁ。

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2022年10月23日

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私、将棋はルールを知ってる程度でほとんどの人に負けるレベルだと思います。

「聖の青春」の著者、大崎善生さんの2作目。講談社ノンフィクション賞受賞作です。

将棋の世界では三段と四段では天国と地獄ほどの違いがあるようで、三段は奨励会というプロへの登竜門、四段からはプロとなります。

奨励会には26歳までに四段になれなければ退会という決まりがあり、生活の全てを将棋に捧げてきた青年たちにとってはあまりにも辛い現実です。

この本では1人の奨励会員を軸にその他の夢破れ退会した奨励会員たちのセカンドキャリアを描いています。

この本を読まなければ知り得なかった世界。将棋好きの人にもそうでない人にもオススメです!

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2022年08月11日

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奨励会の仕組みについては多少知っていたが、20を過ぎて挫折していった若者たちのことについて、深く思いを馳せたことはなかった。
筆者の最後の主張・問題提起については共感できるものではなかったが(時代の流れ?)、退会していった者達のその後の人生と、その後彼らがどう将棋に向き合っているのかは、とても胸を打たれるものだった。
自分は将棋ファンというほどではないが、恐らくは将棋ファンは知っておくべき内容であり、必読と言って良いでしょう。

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2022年07月23日

Posted by ブクログ

三段リーグを抜けてプロになれるかどうかで大きく人生が変わっていく厳しい世界がまざまざと記されていた

羽生や藤井といったニュースで見る一握りの天才に隠れて、多くの天才たちがいること、そこに厳しさだけでなく優しさも確かにあることが感じられた

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2022年04月24日

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ネタバレ

「プロ棋士になる」という幼い頃の夢を叶えるべく、奨励会員として直向きに努力してきた青年たちの、挫折にスポットを当てた作品。将棋連盟で働いてきた筆者が間近で見てきた、夢が潰えた瞬間をここぞとばかりに凝縮している。しかし、悲惨な状況の中にも希望や温かみが感じられるのは、やはり筆者の人徳によるものであろう
「奨励会が過酷」なのは噂で聞いたことがあるが、これほどとは思わなかった。年にプロ棋士になれるのは4人、26歳で四段を達成していないと退会しなければならないなど。
中でも主人公の成田英二氏のエピソードは終始引き込まれるものがあった。英二氏の夢を応援するために一緒に上京し、養ってくれた両親。しかし二人はまるで英二の挫折した瞬間を見たくないとでも言うかのように亡くなってしまう。運命のいたずらと呼ぶには余りにも残酷な展開に、流石の私も込み上げてくるものがあった。
成功談などは巷に溢れているが、それは生存バイアスによるものであり、大多数の夢追い人は脱落していく。悲しい事実ではあるが、他の道を選んでゆっくり歩いて行くのもまた別の幸せに繋がる。人生のなにか嫌な所と美しい所が表裏一体であることを教えてくれる一冊。本当に良書。

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2022年03月22日

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うー最高、何回も心が震えた…将棋を通して色んな人の人生を覗かせてもらった。将棋の世界かっこいい。人が生きるのって美しい…

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2022年03月10日

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奨励会の人生の厳しさの面の話が続くが、最後の悟りが良い。ここで、一般人の人生にもつながるように思えて、あたたかい気分になる

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2021年10月06日

Posted by ブクログ

夢を目指し、叶った者、挫折した者、挫折して新たな夢を掴んだ者達。
辿りつけずとも、その過程に意味はある。

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2020年02月15日

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ネタバレ

すごかった、泣いた。将棋を見るのが好きなので手に取った。私でも知ってる棋士の名前がばんばん出てくるのでそれも面白かった。今や大御所となっている大物の棋士の若手時代とか、へええと歴史を読んでるようですごく面白かったし、これから将棋を見る目も深まりそうだと思う。

そういえば一二三ん引退もここ最近のことだったなあ。羽生さんの無冠の王、もちろん藤井くん、すごく最近のことだけど、谷川さんがNHK杯でふとした指し手の間違いをして負けた姿、あとはもちろん、今泉さんのアマチュアからの返り咲きにも思いが及んだ。

将棋の話なんだけど、それへの向き合い方は、それを目指す人たちの人生はみんなそれぞれ違っていて、そういう将棋の技術以外のことが、結果として将棋人生に与えるものがすごく大きい。

谷川さんの凛とした対局姿勢など、人間そのものの器の大きさのようなものも、その人らしい強さというか、そういうのもひっくるめて戦いなのだな、と思わされた。

ただ、本書は強者の話ではない。著者自身も将棋に溺れながら将棋に救われ、すぐ間近で奨励会のドラマを感じ続け、あえて去っていった者たちを追ったというのが、この著者にしか書けないことで、本書最大の魅力になっている。

羽生さん世代の登場、今はむしろ大御所というか、若手たちから追われる立場にすらなってきている世代の、将棋界にもたらした激震の大きさは、そのまま昭和から平成への、時代の攻撃のようにも思えた。

昔はろくに学校にもいかず、勉強もせず、博打や酒をやって将棋をしていた棋士たち。それは、博打紛いの存在だった将棋の象徴でもあり、昭和という時代が許した、時代をあらわすものであったように思う。それを駆逐すべく、あらわれた計算高い「負けない」将棋。

負けたけれど自分らしい将棋を指したかったのだ、という元奨励会員の言葉には、将棋というものの奥深さを感じさせる。勝てばよいのか。何故、将棋を指すのか。そのことを考えず、ただ勝つことを考えた末に待っているのは、勝てない苦しみだけなのもしれない。

私もあんまり詳しくはないが、最近の若手の気風で、研究将棋というのか、序盤ノータイムで見たような型ばかりをさっさと指す、コンピューターゲームを見てるだけみたいな味気ないのがある。

いくら強いとわかっていても、つまらないなと思う。そういう試合に限って、一歩研究から外れるととたんに手が止まって時間切れになってしまうのだ(たぶん)。将棋には記憶力や計算力がいるかもしれないが、それだけでは面白くない、そこに観る側に、心を動かすだけの何かがあればこそ、人は将棋にひかれるのだと思う。ただ勝てばいいというわけではない。私たちはそこに、うっかり見落としてしまったり、勢いで思わずたじろいでしまったり、人間らしいミスもあれば逆転もある、予想のつかないドラマを求めているのである。

決して機械と機械が戦っているかのような、味気ない勝ち負けを見たいのではない。勝たなければ棋士にはなれない、しかし勝っているだけでは、棋士の存在意義にはならない。

将棋をおもしろがって観る人がいるから、将棋を指したい人がいるから、将棋会は成り立つのである。

もう去っていったけど、心に将棋の駒を抱きしめて生きる人と、プロにはなったけど、心ではなく頭で将棋をしている人と。はたしてどちらが将棋を愛しているのか、つまり、将棋から愛されていると言えるのか。その投げかけを、本書から受け取った。

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2020年02月07日

Posted by ブクログ

藤井四段の活躍に触発されて読んだ。改めて、将棋の世界でプロとして活躍する厳しさ、難しさ。いや、プロになることさえ常人には理解できない世界であると改めて思い知った。

藤井四段は14歳でプロ棋士という事だけでも凄いことだが、29連勝というのは本当に想像を絶する。

夢叶わず将棋の世界を諦めた一人一人の生き様、筆者の暖かい眼差しに胸を打たれた。

どん底まで落ちた成田英二の純粋さ、優しさにはなぜか惹きつけられる。結構辛い話なのだが、それがあるので読後感も心温まる。

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2024年09月29日

Posted by ブクログ

成功か失敗は主観であって、自身の解釈次第でどっちにも転ぶというのが学べたこと。事実をポジティブに解釈できる心が大事。
至る所で胸が苦しくなるようなお話が多い中、リオジャネーヨには笑った。

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

プロを目指すってこういうこと、成功する者は本当に一握り。脱落した方も闘いの只中も、その後も懸命に生きないといけないのはレベル違えど凡民と同じ、共感と尊敬はあっても憐みは不要。
とまぁ簡潔に書けば何とでもという感じですが、うーん、やっぱりその追い込み方・追い込まれ方がすごい。そしてこの作家の成りきれなかった方々への眼差しの優しさはもっとすごい。将棋が優しいんではない、そこに携わる人々が優しいんです。
本当にご冥福をお祈りします。

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2024年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中座真
現五段。三段リーグを戦っていた。26歳を迎え、昇段しなければ年齢制限という奨励会特有の規則のため、これ以上リーグ戦に参加できない状況だったが、昇段が決まった。

中座千代子
中座真の母。

大崎
将棋世界編集長。新宿将棋センターの金田に紹介されて、日本将棋連盟に就職する。その後「将棋世界」編集部に配属され、編集部員として間近で激動する将棋界を見つづけてきた。少年時代に「北海道将棋会館」に時々通う。

成田英二
四段。二段で奨励会を退会し、その後指導棋士となり四段の免状を与えられていた。白石将棋センターに連絡先を変更。小学5年で三段、「北海道将棋会館」に通っていた。

渡辺明
史上4人目の中学生プロ棋士。新四段。

池辺龍大
三段。奨励会を退会。

東山
白石将棋センター。

金田秀信
新宿将棋センターの社長。大崎に日本将棋連盟への就職を紹介する。

勝浦修
A級棋士。九段。日本将棋連盟理事。

升田幸三
髭の九段と恐れられた。

大山康晴
日本将棋連盟会長。

岡崎洋
奨励会三段リーグ最終日に劇的な勝利で昇段する。

秋山太郎
岡崎の劇的な昇段の陰で、年齢の壁に敗れひっそりと千駄ヶ谷を去っていった。羽生世代。

成田晢
成田英二の父。夕張の炭鉱夫として働いていた。

成田サダ
成田英二の母。

浅利
成田が小学一年生の時に行った北海道将棋会館の席主。

五十嵐豊一
八段。札幌出身。成田の師匠。

関口勝男
昭和58年の春の人事異動で、将棋連盟道場の主任に赴任。五段。

花村元司
九段。関口が内弟子になる。東海の鬼とおそれられていた。

田川信之
関口が初段昇格を果たし、二人で笹塚のアパートで同居を始め

先崎学
八段。自らを小卒と名乗る。小学3年で米長邦雄の内弟子に入る。水戸の天才少年、略して水戸天と呼ばれる。昭和57年組に飲み込まれる。

米谷和典
福島育ちの青年。昭和57年組に飲み込まれる。24歳で奨励会を退会した。

西森照幸
札幌出身。成田の弟分。

加藤昌彦
小林健二八段門下として関西奨励会に入会。25歳て四段になれず、年齢制限で奨励会を退会する

江越克将
第1回世界将棋選手権の優勝者。ブラジル代表。森信雄六段の弟子として奨励会に入会した。6級で入会したものの、これといった成績を一度もあげることができないまま7級で退会となった。

内山佐和子
北見のパチンコ屋「フェニックス」に入ったばかりのパートタイマー。成田より5歳上。

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2024年02月19日

Posted by ブクログ

読み終わった後、感情の整理が出来なかったのですが、落ち着いてきた今感想を書いてみようと思います。
読んでいる途中で、何度も泣きスポットがありました。
将棋のプロを目指すべく奨励会に入ったものの、プロになることはできずに奨励会を去っていた瞬間。
それ以上に胸を熱くさせるのは、奨励会を後にした後にどうやって人生を立て直ししていくかの過程です。
涙なしには読むことができません。

成田という一人の男性を中心にストーリーは進みますが、それ以外のかつてはプロを目指していた人についても書かれています。
奨励会を退会しても将棋を別の世界で続ける者、将棋の世界とは別の世界で生きる者。
夢破れても人生は続いていきます。
私は夢が破れるタイミングが悲惨に感じました。
十代(早いと)、二十代で自分の一生をかけて努力してきたものの結果を突き付けられ、その道を絶たれてしまう。
普通の人はこれから人生の目的に向かって歩き出そうとしている時期に、人生賭けて目指していたものの道を絶たれてしまうのです。残酷です。

文中に下記のフレーズがあります。
”これまでの人生で、将棋のほかのことは何もしていない。こんな自分が将棋をやめていったい何ができるというのだろう。”(抜粋)

夢を目指している時には考えもしなかった不安が諦めの気持ちを持ち始めた瞬間に押し寄せてきます。
人生が狂ってしまうのもわかる気がします。

しかし、人生賭けて何かを頑張ってきたという事実は消えることはありません。
それに気づけたときに、人生が開けていきます。
それは夢を追いかけていた世界では報われなかったのかもしれません。でも、長い目で見るとこの時期があったからこそ、今の自分が存在している。この時期こそが生きる原動力であり、自分の人格を形成している全てであることが理解できると、次のステージに進むことができるのかもしれません。

成田の言葉に以下のフレーズがありました。
”「いや。これだけはさあ。これだけは置いていけなかったんだ。だからポケットにつっこんでさぁ、持ってきたんだ。だって、これがこっちの人生のすべてなんだもの。これがなきゃ、こっち何やってきたのかもわからなくなっちゃう、何も証明できなくなっちゃうもの」”(抜粋)

訳あって、借金取りから逃げて生活していた成田ですが、逃げる際に母親の写真を置き去りにしても奨励会を退会した時にもらった駒は持ち続けていました。

奨励会を卒業してプロになれなかった。その一点を見れば「負けた」という事なのかもしれません。しかし、人生は長い。その先もずっと続いていきます。
目指した世界では勝てなくても、自分の勝てる場所を見つけることは誰にもチャンスが与えられています。
死にたくなるくらい辛い経験をしても、生きていれば勝てる時がくる。
たとえ夢破れたとしても、人生を賭けてやりきった先に見えるもの、そこからでないと見えない景色は絶対にあるのだと思います。
その経験をした人はやっぱり強い。
そういう人ってGRITっていうのかな?やり抜く力が尋常じゃないと思うんですよね。

将棋の話というよりは、人生再生の物語といったほうがいいかもしれません。
個人的には江越のストーリーが好きです。

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2023年10月09日

Posted by ブクログ

再読
2年前『聖の青春』のあとに読んで、比べて物足りなく感じた覚えがある。読む順番が悪かっただけだった。

21/04/05初読

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2023年07月24日

Posted by ブクログ

プロの棋士を目指すが夢やぶれていった人たちの、その後を追った話ってところでしょうか。

将棋に打ち込んで、天才と呼ばれた人でもプロの棋士になるのは難しいんですね。

自分が信じた道が閉ざされた時の挫折感を感じながらも、それでもどうにか前に進んでいく人達のドラマに胸を打たれました。

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2023年02月11日

Posted by ブクログ

プロ棋士になれなかった若者達の人生を描くノンフィクション。将棋界に対する解像度が上がった。プロ棋士になる前に在籍する奨励会には年齢制限があり、一定の年齢に達するまでに四段になれなければ引退しなければならない。ただの人になってしまう、夢を諦めなくてはならない、という残酷なタイムリミットが迫る。プロになれなかった若者のそれぞれの人生が刺さる。

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2023年01月26日

Posted by ブクログ

強烈な一冊。
ニワカの観る将レベルだけどひきこまれました。奨励会の厳しさを感じる一方、セカンドキャリア(?)への配慮や対応も必要ではないかなー、時代的にもね、なんて思いながら。

2022年70冊目。

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2022年08月04日

Posted by ブクログ

四段に昇段できず奨励会を去った奨励会員にスポットを当てた、ある意味影の話ではある。主人公の退会後の人生には心が何度も痛くなった。度合いは違うにせよ、退会した会員の心には大きな傷がありそれとうまく付き合いながら次の人生を模索する。何人かのその後が描かれていたが、やはり彼らの根底にある誇りや情熱は将棋なんだなと思った。それほどの魔力のあるゲームなんだと思った。

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2021年05月22日

Posted by ブクログ

将棋にという江戸時代から伝わる日本の伝統とも呼ばれるに値するものの魅力に惹かれた者の光と闇の両方にスポットライトを当てているこの作品には作者の本心に似た我々に向けたメッセージとそして自分自身の存在意義をもう一度確かめさせる非常に言葉では表すことの出来ない稀有な作品である。
勝負の世界に「もし」は禁物なのかもしれない。しかしこの「もし」はあまりにも確率の高い「もし」である。

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2020年09月20日

Posted by ブクログ

プロになれなかった奨励会員を題材にしたノンフィクション小説。

地元の神童もただの人、天才達が集まる実力主義の残酷な世界。

偶然最近読んだ『聖の青春』と同じ作者だったから、交差する話もあって良かった。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

将棋は厳しくない、将棋は優しい

いろんな世界で頂上やプロを目指して戦っている人がいるけど、そんな人にも読んで欲しい一冊。ただ、決してハッピーエンドじゃない

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2024年02月29日

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