陳舜臣のレビュー一覧
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燕雀、いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや
秦の中華統一も束の間。始皇帝が亡くなり、農民による反乱が起きると項羽や劉邦が挙兵。秦は滅亡し、漢が建国される。外戚による混乱を経ながらも武帝が即位するまで。
中国の歴史をダイジェストで楽しめる。
人名、地名が難しいのでページを戻って思い出す必要がある。
巻末の地図はうれしい。
次から次へと現れる歴史上の人物たちは、富と権力を手にするため、手にした力を維持するためにあらゆる手を尽くす。
戦国時代を扱った漫画やドラマだと、「争いをなくすために天下を統一する」なんてセリフがよく出てくるけど、フィクションだよなあ。 -
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中国では、王朝が変わると歴史書が編纂されてきた。前王朝の悪逆非道を並べ立てて新しい王朝を正当化するのだ。
「十八史略」は、宋の時代(日本だと鎌倉時代末期)に、それまでに作られてきた「史記」や「漢書」「三国志」といった18の歴史書をかんたんにまとめたもの。本書は十八史略を読みやすくした小説版。
第1巻は、殷が周に滅ぼされる紀元前1000年ごろから、春秋戦国時代を経て秦が統一する紀元前200年ごろまで。「封神演義」とか「キングダム」の世界。
登場する人物名や地名が難しいんだけど、「酒池肉林」とか「臥薪嘗胆」「鶏口牛後」、みんなこのころにできた言葉。おもしろい。 -
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読んだ本 秘本三国志(六) 陳舜臣 20251127
いよいよ最終巻。曹丕って人に焦点が当たってる部分があって、この人を少し掘り下げてみたいなって思いました。あと、晋と五胡十六国時代、結構知らない時代があるな。
それにしても、これまで曹操と玄徳が八百長やってたって新説立ててましたが、蜀の北伐まで孔明と司馬懿の八百長だったって、少しやり過ぎ感はあるかな。
張飛はホントに残酷でひどい奴って描かれてるし。
三国志って玄徳、曹操、孫権の波乱万丈の試行錯誤の面白さが、ついに誰も中華統一を成し遂げられない虚しさ。孔明と司馬懿も決着つかず。結末は劉禅の愚鈍さ、司馬家の乗っ取り。始まりと終わりがつな -
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読んだ本 秘本三国志(五) 陳舜臣 20251121
赤壁の戦いもさらりとすませ。どうもほかの人が描いてる部分はそれなりにして、新しい視点で掘り起こしてるって感じですね。最初から思ってたことですが。確かにほかの作品でさんざん読んでるから、描き込まなくても勝手にイメージが湧いてくる。
そして玄徳の入蜀。横山三国志では義を貴ぶ玄徳は蜀を乗っ取ることをよしとしなかったんだけど、ここでの玄徳はよく知る曹操なんかと変わらない野心家で、義の心なんかこれっぽっちも持っていない。そりゃそうだよな。
で、数多いた英雄たちが曹操、玄徳、孫権に絞られるまで散々枚数を割いていながら、もう関羽の死。しかもこちら -
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読んだ本 秘本三国志(二) 陳舜臣 20251110
曹操も玄徳も主役じゃない。三国志の時代を道教の一員を中心になんだけど、登場人物も中心となる場所も多すぎて視点が定まらぬままに語られていく。横山光輝から始まっていくつもの三国志読んでるからついていけるけど、これで三国志デビューした人は面白いと思うのだろうか。まぁ、三国志経験者が読んでる前提で語ってる気配はあるんだけど。
演義じゃなくて正史なんかからの解釈なんかも入ってるから同じ出来事も少し捻って書かれてるのが、三国志のベテランにとってはたまんないですね。
いつも三国志読んでて序盤で、こんなペースで最後まで書けるのかなって心配になっちゃ -
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下巻では、隋の滅亡につづく唐の興隆からはじまって、中華人民共和国の成立までの歴史をたどっています。
著者は、「中国が一つであるという観念をつくったのは、秦の始皇帝の偉業でありました」と述べつつも、「中国を一つの宇宙世界であるという考えには達していなかった」としています。その後、北魏の孝文帝によって「すべての人は人種民族を問わず、最高の文明のレベルで統一さるべきだという考え方」が打ち出され、世界帝国としての唐の理念につながっていったという見かたを提出しています。
比較的なじみのある王朝と皇帝の名前が多く登場するようになって、上巻であつかわれている時代よりも読みやすいように感じました。 -
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中国を舞台にした歴史小説を数多く執筆している著者が、古代から現代にいたるまでの中国史を解説している本です。上巻では、隋による天下の統一までがあつかわれています。
北魏の孝文帝について触れている箇所では、「権勢の争奪に明け暮れている歴史を読み、まれに理想主義の躍動を発見したときは、こちらの胸も躍るおもいがします」と述べており、良くも悪くも人間のなしうることをかき集めたようなエピソードが満載の中国史ですが、このような一幕に触れると気持ちのやすらぎをおぼえるような気分になります。
著者は本シリーズ以外に、おなじく講談社文庫から「中国の歴史」シリーズおよび「中国の歴史 近・現代編」シリーズを刊行し -
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以前に購入し、読破した本を再読。当時の記憶がほぼ無いため、初めて読んだような感想。
中国の神話から説き起こし、字が発明されるまでの中国の人々の生活を推察している。それには考古学の成果も役に立っている。
考古学の知識から、甲骨文字が発見され、今までは本当にあったか不明な殷という国家の存在が確認された。殷は商ともいい、商人や商業という言葉もこれが語源らしい。
殷から周に政権交代が起こるが、その際、中国の人々は神を絶対視しない文化を手に入れたようである。ただ、その周も統一王朝というよりは、やや強い地方国家、という存在のようで、やがて同じような地方国家が乱立する春秋戦国時代が始まる。
春秋戦国は、地方 -
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漢詩の世界に少し浸ろうと手にした陳舜臣氏の本。詩仙と謳われる李白の、詩を取り上げ解説をしつつ、その李白の人物像に迫ろうとしている。
そこに司馬遷「太史公自序」の一節をあげている。
「西伯(周文王)は羐久にとらわれて『周易』を演べ、孔子は陳・さいに厄して『春秋』を作り、屈原は放逐されて『離騒』を著わし、左丘明は失明して『国語』を残した。孫子は脚切りの刑をうけて兵法を論じ、呂不韋は蜀に遷されて世に『呂覧(呂氏春秋)』を伝えた。韓非は秦に囚われて『説難』『孤憤』あり。詩三百篇は大抵賢聖の発憤為作するところなり。これ人皆意に鬱結するところありて、その道を通ずるを得ず、故に往時を述べて、来者を思う