陳舜臣のレビュー一覧
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ネタバレ推理小説のなかでも「読者への挑戦」に特化した犯人当てアンソロジー。今後シリーズ化されるようなので楽しみが増えた。
【◯看破 △引き分け ×お手上げ】
×高木彬光「妖婦の宿」
名作とは聞いていたが自分にはピンとこなかった
気づかない伏線があったのかな
〇坂口安吾「投手(ピッチャー)殺人事件」
イージー
△土屋隆夫「民主主義殺人事件」
冒頭の横読みは気づいたが犯人を間違えた
×江戸川乱歩「文学クイズ「探偵小説」」
穴埋め問題。昔に流行ったらしいが目新しさがあった
〇飛鳥高「車中の人」
イージー
×佐野洋「土曜日に死んだ女」
部屋に、足が引っかかるほどのガス管が?
×菊村到「追悼パーティー」
動機の弱さも仕込みもしっくりこなかった
思惑通りに行っていたら、すぐに犯人は特定されそうだけど
×山村正夫「高原荘事件」
脚本仕立てのミステリーは面白いが内容が頭に入ってこなかった
〇陳舜臣「新・黄色い部屋」
ベリーイージー
×笹沢左保「愚かなる殺人者」
まずまず
著者名を見ても分かる通り、全体的に時代を感じさせるものが多かったので内容的には星3つ。
令和時代に犯人当てアンソロジーという趣旨には星4つ。 -
Posted by ブクログ
中国の歴史を追いかけて、著者の小説をかなり読んだけども、今作に出てくる登場人物の多いことについていけなかった。ただ、大まかにこの大きな国を王朝から民主かするには時期が悪いように感じるし、時間ももっとかけないといけなかったと思う。
主義と思想による対立、外国の干渉、利権と権力を欲する者達の争い。もう収拾がつかない。国を一つにするのが無理があるように思った。
暗殺、裏切りもうなんでもありの世界。
当時、革命とはこういう痛みを伴うものなのは理解するがあまりにも混沌としていて、どういう風に事が進むのが良かったのか歴史を振り返って見たとしてもわからない。
結局軍事力がないと国を統治できないのだろうか。
この当時生きた人たちは今の中国はどう思うのだろうか?
この後にワイルドスワンの話が続くんだというのが感慨深い。 -
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玄奘より二百年前の天竺への長旅
「法顕」という僧侶は、西遊記のモデルになった、玄奘三蔵より200年前に長安から天竺にわたって帰ってきた僧侶です。
60歳を超えて、長旅に挑み、十四年かけてインドへ旅して、帰ってきたのは、見事としか言いようがない。
「法顕伝」を調べていても背景がよくわからなかったのですが、中国の歴史に詳しい作者の手によって、よくわかるように書いてあります。
小説の形をとっているので、生きた人物として読むことができました。
鳩摩羅什が破壊僧である、という事は書いてないが、呂光と言う将軍が鳩摩羅什の存在を隠した、という事はわかりました。 -
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近代史において、特に日清戦争を象徴的に、なぜ、日本は近代化に成功したのか?清を凌駕することができたのか?中国の当時の状況と比較しつつ、考えてみることは興味深い。
当然のことながら、これは長い歴史の中の一過性の状況にあり、そこから両国がどのように変わっていったのかを知ることも重要。
以下抜粋
・日本的なものだろうとわれわれが思っているもので、実は中国がもとだというものがいっぱいあるわけですよ。
政治思想として、よく国粋主義的なことを言う人がいますけど、だいたい朱子学みたいなことでしょう。それ以前にはさかのぼらない。本居宣長を政治思想にしようとしてもなかなかなりにくい。朱子学だったら、南宋の思想ってことになってしまう。
・日本の近代化はうまくいったが、ただ日本の転換が早くできたのは、国の小ささだけではないでしょうね。儒教の影響を薄くしか受けなかった。社会体制として受け入れていなかったということがなんといっても大きいでしょう。
要するに儒教は社会体制だから、近代化するにはそれをはずさなきゃいけない。しかし中国ではそのワクがはずれていない。
つまり、漢民族にとって儒教は自分が編み出した思想でしょう。人民を教えていくだめの思想でしょう。二千年かかって論語ひとつ読んできた。そう簡単にははずすわけにはいかんでしょうな。
日本の場合は儒学的思考を学んできただけですから、上衣と同じで簡単に脱げるわけだ。要するに、儒教よりも漢学的思考法を学んできただけだから、洋学的思考法に変えましょうといったら簡単でね。
この程度ですむから明治維新ができた。ここが日本の歴史と中国の歴史のまったく違うところでもあるといえるでしょうね。
・日本の幕末の進歩主義者というのは蘭医、つまり蘭学をやっていた人ですよ。中国では、西洋の学問をやる医者はなかったですわ。漢方でも効くんだから、よそのことをやる必要はない。
日本で西洋学をやった人はほとんど医者で患者と接して、非常に世俗的なんですね。そこが違うと思うんですよ。
・日本はアジアの一員としてやるか、それとも白人帝国主義の番犬になっていくのか、いまは分かれ道だ。孫文という人は非常に気の優しい人ですから、日本に対して恫喝しているんじゃなく、好意をもって日本の運命はこれで決まるぞといってるんですね。
・中国人の場合はその技術の向こうに西洋的普遍性というものがあると考えた。そして普遍性ならオレとこの方があるぞ、と思ったために百年かかったわけです。日本は蒸気船を見てからたった二年間で作ってしまった。普遍性じゃなくて、道具そのものをね。面じゃなくて点を素早く作ってしまった。いつまでたっても面がわからない。これが日本と中国の違いで、中国は自分の普遍性を持っていたために、近代化に時間がかかった。アラビア人はあと何年かかるかわからない。
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日本では貴重な、近世のインドを舞台にした歴史小説。
インド亜大陸の大半を支配するムガル帝国の6代皇帝アウラングゼーブ、後にムガル帝国を脅かすインドの土着勢力マラーター同盟の創始者シヴァージー、そしてフランスやイギリスといった西洋帝国主義の尖兵、東インド会社を興亡を描いている。
上記3勢力を中心に諸勢力が権謀術数や戦争を繰り広げる描写はまさに三国志といったところ。
この時代のインドに興味がある方や、群雄割拠ものが好きな方は楽しめる一冊だと思います。
また、上記の三勢力以外にも、ムガル帝国とは持ちつ持たれつ、時には帝国に反旗を翻すラージプートやアフガニスタン諸族なども登場するが、マラーター同盟も含めこういった諸勢力の描写が、イギリス支配という形で統一される以前のインドのバラバラぶりが垣間見え興味深かった。
(現代のインドはある種、EUより先んじて複数国家の統合を果たしたという考え方もあるようだが、統一前の多国家感を感じた。)
惜しむらくは本作の最終章を「最終章兼序章」と題しながら、続きが描かれなかったことか、、、
(続き読みたかった!)