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Posted by ブクログ
単なる歴史書でもなく、大いに創作がくみこまれているのだが、これこそが歴史小説というような圧倒的パワーをもって読者をひきつける物語展開は素晴らしい。
複数の登場人物の視点を巧みに組み合わせたり、話したりしながら総合的な歴史のうねりのようなものを実感できる。
単に林則徐の世界というわけでも、英国側の事情というわけでもなく、複雑に絡み合った世界を立体的に構成するのだ。
そこで大きな役割を果たすのが脇で物語を進める脇役たちである。歴史上に登場しない人物も巧みに語らせ、庶民の立場、わいろを要求する立場の人間の所作が物語に拡がりをもたせているのだ。
Posted by ブクログ
★★★2017年7月レビュー★★★
組織が古びてくる、というのは恐ろしい事だ。優秀な人間が排除され、無能な人間が跋扈する。清国の末期もまさにその状態だったようだ。第3巻では、林則徐が左遷され、英国に対して媚びるだけ媚びて、何としても戦争を回避しようとするだけの琦善(チシャン)が赴任。
戦争は回避するに越したことはないのだが、相手の言い分を聞くだけでは、結局傷口を広げてしまうことになる。準備不足で戦争に挑むことになり、優秀な指揮官を失ってしまう。
英国側も、林則徐を好敵手として尊敬していたようだ。
下関戦争の際の高杉晋作を思わせる話だ。
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