陳舜臣のレビュー一覧
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繰り返し繰り返し、また、繰り返す……。
全6巻約二千年、ひとつの朝廷が滅びる陰にあるのは、内部の権力争い(足の引っ張り合い)であること、ひどい場合は自己の権力欲から外圧を誘引したり、権力に忖度したご機嫌取りのみ近寄せて、現実から乖離していく。
もっと酷いのは根拠のない“驕り”と“偏見”、声が大きいだけで力があると勘違いする権力者。
現代社会、自分の身の回りの不条理とよく似ている。
ひとはなんら進歩していない。
いや、道具の進歩とともに結果が早く酷くなってないか?
ともあれ「五代十国」「北宋」「遼」「西夏」「金」の興亡の果てに、世界を脅かしたモンゴルがやってくる。
「南宋」の滅亡に光る一握 -
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歴代中国王朝の中でもひときわ華やかで国際的な『唐』
そんな国の始まりが実の兄弟間の殺し合いであったのは、前時代である魏晋南北朝からのながれを読んできたから、とてもうなずける。
ただしそのあとの太宗李世民が、これまでの政権と違い、長期安定し世界的規模の国となった。
そしてこの巻にはスターが多い。
太宗はもちろん、三蔵法師玄奘や則天武后、玄宗と楊貴妃、安禄山がいて、阿倍仲麻呂まで登場する。高校の教科書の人物がてんこ盛りだ。
中大兄皇子と“白村江の戦い”や紙の伝来の“タラスの戦い”も出てきて、つまらない教科書では味わえない、国際色豊かな生き生きとしたエピソード満載だった。 -
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琉球の人々のしたたかさ
欧州、大国明、強国島津、将軍家徳川の狭間にあって生き抜く道を模索していく琉球の人々を克明に描いている。一言で言えば貿易立国のDNAの物語だ。戦国時代の終わりを迎えていた当時の日本は勝つか負けるか、生か死かの精神にまみれておりまったく違う国家だった。多様化の時代、学ぶべきことの多い読書だった。
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単なる歴史書でもなく、大いに創作がくみこまれているのだが、これこそが歴史小説というような圧倒的パワーをもって読者をひきつける物語展開は素晴らしい。
複数の登場人物の視点を巧みに組み合わせたり、話したりしながら総合的な歴史のうねりのようなものを実感できる。
単に林則徐の世界というわけでも、英国側の事情というわけでもなく、複雑に絡み合った世界を立体的に構成するのだ。
そこで大きな役割を果たすのが脇で物語を進める脇役たちである。歴史上に登場しない人物も巧みに語らせ、庶民の立場、わいろを要求する立場の人間の所作が物語に拡がりをもたせているのだ。 -
購入済み
三国志は好きでいろいろと読んできました。それぞれ誰を主人公にするかで作風が変わってきましたが、今回は道教・仏教の指導者の立場の人の立場で、悪役とかではなく中立に書かれていることで、三者の人物像が少しはわかったような気がします。