苅谷剛彦のレビュー一覧

  • オックスフォードからの警鐘 グローバル化時代の大学論

    Posted by ブクログ

    アメリカやイギリスの大学ランキングには日本の大学がほとんど入っていないので、頑張らない世界から取り残される、という話から始まるが、最後は、ランキングに振り回されずきちんと将来を見据えて改革していって欲しい、という話で終わる。
    グローバル化や多様性は必要なのか?4年生が行わなければならない就職活動、横並びの就職、そして企業の側の意識など、様々な視点から、日本の大学のあり方に警鐘を鳴らしている。

    0
    2017年09月15日
  • オックスフォードからの警鐘 グローバル化時代の大学論

    Posted by ブクログ

     日本の大学のグローバル化が叫ばれ、英語による授業などが叫ばれているが、オックスフォードや欧米の主要大学は、そもそも外国人の優秀な学生が多く集まり、今ではそれが院ではなく、学部に及んできているという。オックスブリッジ、米国の主要大学が国家の成立前から存在し、国家人材を育ててきたという歴史の前に、明治から国策で大学を作ってきた日本との歴史の違いを感じる。英国の大学でなんと1.4兆円の外貨を毎年稼いでいる。それが、EU離脱によりどのように展開していくのか、英国の衝撃の大きさが分かる。本当の意味でのグローバル化は、外国から優秀者を集めるべく、世界の有名大学と競い合うことなのだけど!を痛感する。世界大学ランキングは欧米(特に英国)の外貨稼ぎのマーケティング戦略によるところが大きく、それに振り回される日本の愚。それが、「日本の欠如理論」によるものとの指摘は極めて説得性があった。

    0
    2017年08月24日
  • オックスフォードからの警鐘 グローバル化時代の大学論

    Posted by ブクログ

    本の内容に統一感がないと感じていたが、末尾を読んで納得した。書き下ろしではなく、これまでの寄稿を再編集したものである。最終章の欠如理論のみ参考になった。

    0
    2017年08月02日
  • グローバル化時代の大学論2 - イギリスの大学・ニッポンの大学 - カレッジ、チュートリアル、エリート教育

    Posted by ブクログ

    オックスフォードの教育のあり方がレポートされている。基本は、多くの課題図書を読んでエッセイをつくり、それをもとに教員と学生2,3人で議論する「チュートリアル」。オーソドックスだが手間のかかるそうした営みをきちんと行うことが、エリート(「教育された市民」)には必要である、という。ただ教員が講義する内容を理解し記憶するだけの日本の大学教育では、本当に考える人間は育たないということであろう。様々な雑誌・機関誌に書かれたものを一つにまとめているので重複が目立つし、掘り下げた探究はあまり見られない。日本でエリート教育を行うなら、どうすれば良いかという具体的な提案が、最後に述べられている。

    0
    2017年03月24日
  • 教育と平等 大衆教育社会はいかに生成したか

    Posted by ブクログ

    大衆教育社会はいかに生成したか
    「大衆教育の行方」の続編らしい
    日本の教育はどこで道を誤ったのだろう。
    戦後の出発時点でボタンを掛け違えたというところもあるのだろうが、少なくとも私が小中高校生だった頃までは正しく機能していた気がする。
    本書では文科省を中心とした国策及び学校の問題として捉えているが、家庭の問題の方が大きいのかも知れないと常々思っている。
    決定的な解決策は無いのだが。

    0
    2014年10月20日
  • 大衆教育社会のゆくえ 学歴主義と平等神話の戦後史

    Posted by ブクログ

    アメリカやイギリスとの比較を通して、日本の大衆教育社会の形成とその問題を考察した本です。

    イギリスでは階級が、アメリカでは人種が、学歴の再生産と密接に結びついていることがはっきりと見えるのに対して、日本では高度成長によって目に見えやすい貧困がなくなった結果、学歴の再生産が論じられることは少なくなっていきましたが、その背後で不平等の再生産がますます強化されつつあると著者は論じています。

    さらに、能力主義教育への批判が浸透し、誰でも同じ教育を受けられる制度が行き渡ったことで、メリトクラシーが大衆的規模に拡大し、階層的なアイデンティティを持たずノブリス・オブリージュを備えていない学歴エリートが増加したことにまで説き及んでいます。

    教育を社会学的な視点から見てみると、このような問題が明らかになるということが、興味深く感じました。

    0
    2014年05月09日
  • 教育改革の幻想

    Posted by ブクログ

    さまざまなデータを検証して、「ゆとり教育」が推進されてきた背後にある考え方が、もはや通用しないものになっていることを論じた本です。

    戦後、子どもたちの学習時間がどのように推移してきたのかを分析して、子どもたちが過度の受験競争に苦しんでいるという「ゆとり教育」の根拠になっている事実が存在しないことを、説得的に示しています。

    また、「生きる力」を育てることをめざす「新しい学力観」とそれに基づく「子ども中心主義教育」が、具体的な手段を欠いているために実効性に乏しいという批判をおこなっています。

    「ゆとり教育」の問題が喧しく論じられるようになり、その見なおしがおこなわれた今となっては、すでに広く知られるようになった議論ですが、それにしてもこれほど実際のデータを無視した教育論が推進されてきたことに驚いてしまいます。

    0
    2014年04月16日
  • グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価

    Posted by ブクログ

    「アメリカのトラッキングは、競争の後で敗者を納得させる仕組みを前提にしている。あやふやな「夢」を与えるづける制度という視点は大変興味深い。こうしてみるとアメリカの大学制度に最早学ぶものは?という感一入。

    0
    2014年03月13日
  • 学力と階層

    Posted by ブクログ

    学力階層間における、経済的、文化的要因。教育基本法改正の是非。

    子供の学力レベルが、経済的及び文化的環境に左右されるというのは自明な話ではある。当然、家庭の環境によって子供の学力が制限され、ひいては将来の収入にも繋がってくるというのだから、対策が講じられるべきであるとは思うが、その一方で家庭内の状況に介入することは不可能であり、手詰まり感もある。
    経済的格差が文化的格差の要因にもなっているのであるから、手を打つべき(そして手を打つことができる)のは、経済的な側面だけであろう。その他の分野に直接的な対策をとるのは難しいように感じられる。

    0
    2015年03月06日
  • グローバル化時代の大学論2 - イギリスの大学・ニッポンの大学 - カレッジ、チュートリアル、エリート教育

    Posted by ブクログ

    イギリスの大学がどういうものなのか、というのが書かれている。日本の大学はこのようになるべき、とかいう話ではなく、そもそも、文化が違うとしかいいようのない大きな違いで興味深く読むことが出来た。

    0
    2014年01月25日
  • なぜ教育論争は不毛なのか 学力論争を超えて

    Posted by ブクログ

    教育論議に組み込まれず、教育の見方や論じ方を批判する本。実態把握と制度の評価によって教育理想が掲揚できる。

    0
    2013年11月11日
  • 教えることの復権

    Posted by ブクログ

    何を思いながら教師は教壇に立つのか
    何を思いながら生徒は椅子に座るのか

    生徒は受け身でもまだいい
    しかし教師はそうはいかない。

    何を教えたいのか
    何を学ばせたいのか
    どんな力を社会は必要とするのか
    どんな力がこれからこの子を支えていくのか

    考えない教師はきっといない
    でも日々の業務に追われ
    忘れる教師はきっと多い。

    忘れたままにしないように
    「教えたい」
    という初心に戻るために
    本書は有効となるだろう。

    情熱だけでは教師になれない
    時々で自分に対して
    授業に対して
    子どもに対して
    「クール」な評価を下せる
    そんな教師で溢れてほしいと願う。

    0
    2013年08月04日
  • グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価

    Posted by ブクログ

    基本的には20年前に書かれた本なんだが、日本の大学にあるTA制度の期限などがあって面白い。

    本学、立命館大学などにとっては参考になる本だろう。

    アメリカの私学が陥ったのと同じ罠にはまりつつあるのは制約条件の諸相がにいているからだろうか

    0
    2013年05月15日
  • グローバル化時代の大学論2 - イギリスの大学・ニッポンの大学 - カレッジ、チュートリアル、エリート教育

    Posted by ブクログ

    終章の「学修時間の確保を提言の中心に置かざるを得ないところに、日本の大学教育問題の根深さが表れている。」という所に、思わずひざをたたいた。

    0
    2013年05月12日
  • 教えることの復権

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     大村はまと苅谷剛彦・夏子夫婦の対談を元に、苅谷剛彦が教育論を語った本。目新しいものは少なかった。
     第一部は大村との対談。大村の教育観が著作の引用を元に取り上げられているので、彼女の教育観のまとめの本としては良いかもしれない。

    0
    2013年05月09日
  • なぜ教育論争は不毛なのか 学力論争を超えて

    Posted by ブクログ

    最初の方は面白いのだけど、途中から同じ事に繰り返しになるのが残念。本の性質上、仕方が無いのかもしれないけれど。

    0
    2013年04月29日
  • グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価

    Posted by ブクログ

    アメリカと日本との大学の違い、広く言えば、教育制度や文化の違いが学べる本。自分の知りたいことは後半にしか書いてなかったけど、他国の大学の制度の部分を覗いてみたいなーて人におすすめ!TA制度、授業評価、アメリカの大学への消費者思考、もっと日本の大学に広まればいいな〜

    0
    2012年12月27日
  • 教えることの復権

    Posted by ブクログ

    大学生の学習においても使えそうなことが多い。

    教師を目指す者,すでに教師になった者が教えることを立ち止まって考え,その行為に没頭することから始まるのだろう。

    手引きという言葉が印象的だった。

    0
    2015年07月25日
  • 学力と階層

    Posted by ブクログ

    前半は文章によるデータの開示が多すぎて読みにくい。データは表で示すにとどめ、その読み方の解説をもっと分かりやすくしてほしい。

    また、兼子氏との対談は、お互いが相手と意見をキャッチボールして議論を深めようという意志が感じられず、まるで別々に講演会を開いているかのように長々と話し続けるのには閉口した。

    ただ、最後の章は、対処法の具体的提案にまで及んでいるものは少ないものの、指摘される問題点はこれまで自分が漠然と感じていた疑問を分かりやすく言葉にしたもので、非常に興味深かった。

    0
    2012年12月05日
  • グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価

    Posted by ブクログ

    教育学分野における新書とは独特の雑味があると感じる。およそ200ページに抑えることができない本来の研究内容を割愛しすぎ詰め込みすぎるがゆえに曲解や誤解を招きえると感じる。その点から非常に残念に感じた。

    アメリカの大学はあまりに規模が大きすぎて、正直なところ誰も理解しえていないものと考える。アイビーリーグを含め本当に上位中の上位について、日本との高等教育の比較で語られることがある。日本の大学についても同じ読みとり方がされており、ますます高等教育の現状を掴み損ねると感じている。そういう半面もう少し研究対象としての肥沃な大地が広がっているとも捉えられる。いずれにせよ、本書ではアメリカの大学、ニッポンの大学の全容はわからない。初学者が興味を抱くための入門中の入門であると思う。

    0
    2012年10月12日