苅谷剛彦のレビュー一覧

  • 欲ばり過ぎるニッポンの教育

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    ポジティブリスト
    こんな風にできたらいいな、と思うことを次々書いていくと、完璧な人間が育つという考え

    ネガティブリスト
    最低限のことだけ書いて、あとはほっとけ。

    日本の教育はポジティブリスト主義になっている。英語はその例。
    どんどんポジティブリストは長くなるが、現実には子どもだけでなく教師側のキャパシティにも限界がある。

    何かを入れ込んだ時、何かがこぼれ落ちていることを忘れてはいけない。
    子どもの可能性は無限で、小さい時はなんでもできるというような神話があるが、犠牲になっている何かは必ずある。


    リスニング試験についての話は面白かった。50万人の受験生のために専用の機械をつくり、何度も

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    2013年03月23日
  • グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価

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    アメリカと日本との大学の違い、広く言えば、教育制度や文化の違いが学べる本。自分の知りたいことは後半にしか書いてなかったけど、他国の大学の制度の部分を覗いてみたいなーて人におすすめ!TA制度、授業評価、アメリカの大学への消費者思考、もっと日本の大学に広まればいいな〜

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    2012年12月27日
  • 教えることの復権

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    大学生の学習においても使えそうなことが多い。

    教師を目指す者,すでに教師になった者が教えることを立ち止まって考え,その行為に没頭することから始まるのだろう。

    手引きという言葉が印象的だった。

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    2015年07月25日
  • 学力と階層

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    前半は文章によるデータの開示が多すぎて読みにくい。データは表で示すにとどめ、その読み方の解説をもっと分かりやすくしてほしい。

    また、兼子氏との対談は、お互いが相手と意見をキャッチボールして議論を深めようという意志が感じられず、まるで別々に講演会を開いているかのように長々と話し続けるのには閉口した。

    ただ、最後の章は、対処法の具体的提案にまで及んでいるものは少ないものの、指摘される問題点はこれまで自分が漠然と感じていた疑問を分かりやすく言葉にしたもので、非常に興味深かった。

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    2012年12月05日
  • グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価

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    教育学分野における新書とは独特の雑味があると感じる。およそ200ページに抑えることができない本来の研究内容を割愛しすぎ詰め込みすぎるがゆえに曲解や誤解を招きえると感じる。その点から非常に残念に感じた。

    アメリカの大学はあまりに規模が大きすぎて、正直なところ誰も理解しえていないものと考える。アイビーリーグを含め本当に上位中の上位について、日本との高等教育の比較で語られることがある。日本の大学についても同じ読みとり方がされており、ますます高等教育の現状を掴み損ねると感じている。そういう半面もう少し研究対象としての肥沃な大地が広がっているとも捉えられる。いずれにせよ、本書ではアメリカの大学、ニッポ

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    2012年10月12日
  • なぜ教育論争は不毛なのか 学力論争を超えて

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    1990年代末からの教育論争(ゆとり→格差問題)を概観するのに良かったです。
    もちろん、その論争に加わった一論者としての苅谷先生の立ち位置(ていうか苅谷先生の活動記録的な本だし)からのものでしかありませんが。

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    2012年09月26日
  • 教育改革の幻想

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    「ゆとり」とは、誰にとってのゆとりか。勉強しない子がますます勉強しなくなる。子供中心主義の幻想。自由に好きなことができる授業→喜ぶのは勉強がほとんどわかっていない生徒であった。教育改革って、その時代の子供への実験みたいなものだな。ゆとり世代と言われる私達は、まさしく被検体だったわけである。ならば一層、今後の教育がどうあるべきか私達は考えていかなければならない気がする。教育ってほんとに大事だと思うんだけど、大事にするべきところとその周辺にあるものがごちゃ混ぜになってる。学力に焦点を当てるのか、楽しい授業に焦点を当てるのか。楽しい授業、ほんとにそれは楽しいのか。なにが残るのか。なにも残らないのか。

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    2012年06月01日
  • 大衆教育社会のゆくえ 学歴主義と平等神話の戦後史

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    ネタバレ

    現在の大衆社会的な教育がいかにしてできたのか。
    日本の戦後の社会の流れ、日本の特徴について、多数の学術的データも使いつつ、述べたもの。
    おもしろい本ではあるが、さすがに15年以上経ってしまうと少し古いのではと感じてしまう。

    今や過去のものとなりつつあるが、日本の教育の問題点について、深く考察を行いしるしている。どの子も同じように平等な機会をとしたばかりに多様性を打ち消す方向にそれが表れてしまった。
    としている。

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    2011年11月03日
  • 欲ばり過ぎるニッポンの教育

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    ネタバレ

    「日本と違って…という国では…」と語る批判は日本におけるインテリジェンスの常套句になっている。教育も同様に語られることが多い。日本の教育はそれほど悪くない、ということを再認識しつつも増田ユリヤさんのようなジャーナリストが多く日本の教育を語っている現状に憂いを感じます。刈谷剛彦さんは、諭すように対話を続けるのですが、何となくしっくりこない増田さんの言葉を読んでいると憂いがまします。どこかに理想の国があり、自分探しに奔走することはあながち「正しくないな」と思わせる本。刈谷剛彦さんは良いことも言ってはいるが、だから具体的にはどうしましょう?と思わず突っ込んでしまいたくなることもあったので☆3.

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    2011年07月22日
  • 教育と平等 大衆教育社会はいかに生成したか

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    戦後教育において「平等」はどのように考えられてきたのだろうか。
    本書が注目するのは、義務教育費の配分と日本的な平等主義のプロセスである。
    そのきわめて特異な背景には、戦前からの地方財政の逼迫と戦後の人口動態、アメリカから流入した「新教育」思想とが複雑に絡まり合っていた。
    セーフティネットとしての役割を維持してきたこの「戦後レジーム」がなぜ崩壊しつつあるのか、その原点を探る。

    [ 目次 ]
    プロローグ 平等神話の解読
    第1章 対立の構図と問題の底流
    第2章 戦前のトラウマと源流としてのアメリカ
    第3章 設計図はいかに描かれたか
    第4章 「面の平等」と知られざる革命
    第5章 標準化

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    2011年04月01日
  • 教育と平等 大衆教育社会はいかに生成したか

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    教育について二分法的な批判を繰り返す人々は本質(著者は『歴史』としている。)を忘れているとし、
    戦前から戦後の教育史と教育財政の配分の比較と推移を描き、
    現行の教育システムの分析と統計から、
    戦後日本教育の標準化の試みはネガティブな面もあれど、
    機会の平等に寄与した部分も認め、
    冷静な議論や検証のもとに教育は論じることができるとする。

    読みやすくしたそうだが、あまりそうは感じられない。
    教育財政史の部分は情熱を特に感じたので、
    この部分で諸外国との比較文を読んでみたい。

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    2010年03月17日
  • 考えあう技術 ――教育と社会を哲学する

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    考え合う技術、根拠とは追体験のこと。レイブ、ウェンガー正統的周辺参加 状況に埋め込まれた学習 何かを学んでいくプロセスを個人による獲得とみなすのではなく、共同体への参加とみなす。集団との関係の変化 職業集団のように周辺から中心に行くにしたがって、他者からの承認によって生まれる学習

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    2010年02月20日
  • 教育と平等 大衆教育社会はいかに生成したか

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    卒業論文のコピー元ww。『大衆教育社会のゆくえ』も多少難解な本だったがこの著書は最難関本…。途中論文書きたくなくなりかけました。自分は主に『格差』に結び付けて論文を書いたため戦前から戦後までの教育財政の差が主に学力etcに影響を与えたというところを参考にした。他にも日教組の意見やアメリカとの比較、平等とは何を意味するのかを詳細に述べた内容であった。改めて刈谷さんの素晴らしさを認識させられた本だった。

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    2009年12月15日
  • 教育改革の幻想

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    データを紹介する要素がすごく強く、何か結論が出ているような本ではなかった。02年でまだ教育改革が始まったばかりだったのでしょうがない気もする。

    08.12.31追記
    教育のことを考えるならば、もっと冷静に過去の制度と現在の制度を分析してから議論する必要がある。
    具体的な解決策はきちんと書かれてはいないが、私たちの認識の甘さがよく見えてくる内容になっている。
    「なんとなく不安…」そんな理由で改革を叫ぶようなことはしてはいけない。

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    2009年10月07日
  • 教育改革の幻想

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    授業の参考文献。
    ついちょと前までここであれこれ調査される身だった者から言わせてもらうと、偉い人(と言われる人)や大人が決めた事には全部拒否反応がでるのです。

    まぁこの授業単位落としたけどね(笑)

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    2009年10月04日
  • 教育改革の幻想

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    教育学部在学中には結局手に取ることなく、数年越し、教育基本法改正に刺激を受けて、ついに読んだ一冊。ゆとり教育や学力低下問題についてデータに基づいた慎重な考察がなされている。データも単なる平均値比較ではなく、質的な考察も加えられていて、興味深い。個人的には後半に進むにつれ、面白みが増した。目から鱗、というタイプの内容ではないが、説得力はある。

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    2009年10月04日
  • 考えあう技術 ――教育と社会を哲学する

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    教育の目的がぼやけている。目的を再構築しようとする本。リベラリズムに立脚しすぎていて、リベラリズムを受け入れない人には無意味な議論な気がする。

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    2009年10月04日
  • 考えあう技術 ――教育と社会を哲学する

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    どうして弁証法ってつまらない結論しか生まないのだろう、と深刻に考えさせられてしまう本。真剣なのは分かるし、手堅いアプローチで問題を解決しようとしている誠実さも伝わってくる。
    でも、「良い子」すぎないか?話者は「良い子」がいかに現実社会で役に立たたないのか、という現状があまり理解できてないような気がする。

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    2009年10月04日
  • 教育改革の幻想

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    教育改革をしなければならないという具体的な根拠と、改革を実施するための具体的な手段、そういうものに欠けたまま2002年度の新学習指導要領の実施がはじまってしまう。著者はその路線に対して複数のデータなどを提示しながら現行の改革に対し疑問をぶつけている。

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    2009年10月04日
  • 教えることの復権

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    教えることに関わる人以外にも、示唆に富んだ内容であるように読めた。人との関わりの中で生活する限り、誰にでも「何かを伝える」ということは要求される。この本は「何かを伝える」ということについて反省させてくれる。

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    2009年10月04日