岡崎隼人のレビュー一覧
-
購入済み
怖すぎて後悔するまである
個人的に『残穢』以来の、「読むんじゃなかった……怖すぎ。でもめっちゃ面白い」な作品でした。
書店通いを趣味としている方に、特にクリティカルヒットな怖さです。
そもそも書店って店内で大騒ぎするお客さんも少ないですし、皆さん黙々と本を選びがちですし、明るい雰囲気に反して静寂を是とする神秘性もありますよね。
そして本棚のおかげで死角も多い。棚の向こう側に何がいるのか、店員さんにだって分からない。
……適役じゃん、怪談の舞台に。
むしろなんで今まで、誰も選ばなかったの。
一度気付いてしまうと、馴染みの本屋さんに行ってもソワソワしそうな自分がいます。
悔しい反面、この現実への侵食感も楽しくて。
-
Posted by ブクログ
モキュメンタリーホラー小説だとは思うけど、ホンモノじゃないですか?これ??
やばすぎると思いました。
本屋さんで多発する怪異のはなし。
全国から集めた怪異がつながっていく感じはほんまに怖かった。
トラックに乗ってあちこちの本屋さんに運ばれていく怪異。
ひいくんは殺された男の子で足の指のとこの怒鳴り声はひいくんが檻の中にいれられていたからなんだなってわかったら悲しくて怖かった。
ひいくんがみんなに助けてほしいかったんでしょう。
隠れて本棚の後ろに隠れていたのかも。
怖すぎて面白かった!
最後の怪談提供のところでやっぱりホンモノじゃん!!ってなりました。
かなり実話怪談好きにお薦めです!!
ぜひ読 -
Posted by ブクログ
この本、嫌だ、すごく怖い(泣)
怪異の元となる人物のエピソードは、辛くてやり切れないそういう思いで胸がぎゅっとなったんだけど、全体的にはそれを上回る気味の悪さがずっと漂ってて。あと、生理的に無理って思える箇所もいくつもあって…キツかった(泣)
なのに、読むのやめられないの、なんで。。
一気読みしたいけど出来ない時期だったから、寝る前にお布団の中で少しずつ読んでたんだけど、毎回やっぱり怖くなって途中で「コレクターズパレード」を見返してほっこりしてから寝る…という感じでした。同時期に「コレクターズパレード」が届いてて、ほんとに助かったありがとう(笑)
カバーをめくると出てくる仕掛け、読む前にめく -
Posted by ブクログ
25編のショートショート集で、ちょっとした時間にも読み進める事ができて楽しかったです。
全て『だから捨ててと言ったのに』の一言から始まり、そのあとは作者さんによって推理物になったり、ホラーになったり、感動物になったりと、ショートショート集なのにとても読みごたえがありました。
知っている作家さんの作品には作家さんらしさが出ていて楽しめました。初めての作家さんの作品もあったので好みの作風の作家さんの他の話も読んでみたくなりました。
このショートショート集をきっかけに読書の幅が広がりそうです。
今回は第四弾目とのことで、前作も読んでみたくなりました。 -
-
Posted by ブクログ
赤ちゃんの頃に捨てられ、殺し屋になるべく和尚のもとで育てあげられた雨乞。
修業を積み心を殺す事に成功し殺し屋として生きていく。
そんな雨乞が椿依代という作家が書く小説に出会ってしまった。
小説に出会い、椿依代と出会い、殺していた心を徐々に取り戻していく。
雨乞の純真さに魅力を感じ、最後の方はじんわりくる。
いや~面白かった。
しかも、読んだ小説は痕跡を残さない為に燃やしてしまうから手元に残らない。
そのために、なんと!!76冊も買い、全文を覚えてしまう程に。同じ本を76回も繰り返した事ないな。すごい。
そして、自分でも書き始めるのだが、上手く書けない、、でも、私は雨乞の書く小説好きでした笑。 -
Posted by ブクログ
短編なのでサクサク読めた。
今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
---------------
↓読んだ中で印象に残ったもの。
●良い話
砥上裕將『母の箪笥』
金子玲介『恋文』
●じわじわ来る系
潮谷験『無理解』
五十嵐律人『累犯家族』
背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』
●設定の世界観が独特
黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
舞城王太郎『食パンと右肘』
多崎礼『海に還