【感想・ネタバレ】だから殺し屋は小説を書けない。のレビュー

あらすじ

飛び散る骨、舞い上がる車、迫りくる刺客

「もう、たくさんだ」

美しき男たちが血で描く”愛の神話”

伝説の殺し屋・和尚に拾われ、自らも殺し屋となった青年・雨乞。
和尚への服従を誓う雨乞だが、唯一誰にも打ち明けていない隠し事があった。
それは、小説を書くこと。

初夏のある日、駐在警官・藪池清を始末する命を受け、瀬戸内海の小島へと向かった雨乞は、小さな違和感を抱く。
依頼人の正体は?この男を殺す目的は?なぜこの場所で?

雨乞は真相を探るため、24時間の猶予を貰った。
人生を変える1日が始まるーー。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読み始めは、つまらなく感じたけど
中盤から、物語に引き込まれるよう読み進められました。
悲しいお話ですが、なぜかスッキリした気持ちで
読み終えました。

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2025年06月07日

Posted by ブクログ

赤ちゃんの頃に捨てられ、殺し屋になるべく和尚のもとで育てあげられた雨乞。
修業を積み心を殺す事に成功し殺し屋として生きていく。
そんな雨乞が椿依代という作家が書く小説に出会ってしまった。
小説に出会い、椿依代と出会い、殺していた心を徐々に取り戻していく。
雨乞の純真さに魅力を感じ、最後の方はじんわりくる。
いや~面白かった。

しかも、読んだ小説は痕跡を残さない為に燃やしてしまうから手元に残らない。
そのために、なんと!!76冊も買い、全文を覚えてしまう程に。同じ本を76回も繰り返した事ないな。すごい。
そして、自分でも書き始めるのだが、上手く書けない、、でも、私は雨乞の書く小説好きでした笑。ショートショートの中に紛れてそう笑

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2024年08月23日

Posted by ブクログ

★5つじゃ足りないくらいに面白かった!
親に捨てられ、最強の殺し屋になるべく
心を殺すように育てられてきた男が
やがて喜びや悲しみ、人の痛みなんかを
知っていく過程がいじらしくて切なすぎた。
感動を表す言葉がわからずに
いい大人が足を踏み鳴らしてみせたり
「胸が痛いのは幸せということなのか?」
と自分の感情に戸惑ったり
子供のような健気さに泣けてしまった。
そして、そのきっかけが
美少女との出会いとかではなく
小説だったというのが
この物語を深め、広げているように思った。

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2024年07月04日

Posted by ブクログ

タイトルが気になり飲み始めたものの、内容も面白かった。殺し屋の話だけど心情の揺れがうまく描写されてました。

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2024年06月19日

Posted by ブクログ

軽い感じの表紙をめくると蛍光イエローのページが。さらにめくると、今度は蛍光ピンク。
目をやられた、と思いながら読み進めると予想を超えて面白かった。殺し屋の世界に引き込まれてあっという間に読んでしまった。読みやすくテンポも良かった。
雨乞が書いた小説を読んでみたい。

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2024年06月02日

Posted by ブクログ

こんな殺し屋の小説を読んだことがない。
この作家の小説を読んだことがなかったのでびっくりした。非常に面白かった。

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

スピード感のあるバイオレンスアクションとストーリーのあたたかさのバランスがすごい。殺し屋と小説というふたつの題材どっちもしっかり描かれてる。
たった一日の話とは思えないくらい濃密に感じたのはキャラの癖の強さと主人公・雨乞くんの心の成長が大きい気がする。滅茶苦茶おもしろかった。滅茶苦茶よかった。滅茶苦茶だいすきだ。
読後感に優しい光をみた。

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2024年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

殺人を生業とする雨乞は、椿の小説に心酔していた。殺す相手が椿とわかると、組織に反し、命がけで椿を守る選択へ。

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2025年10月15日

Posted by ブクログ

心を殺すために自分の一番大事な人を殺させる、 あまりにもひどい 和尚、とっても読みやすい文章でした。

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2025年03月12日

Posted by ブクログ

ダヴィンチの中で、たまたまオススメしてる人がいて。

設定は突拍子もないのに、めちゃめちゃ面白かった。
米澤穂信がよく言うように、「謎を解かなければならない必然性」がドーンと最初にきて、時間制限のある中、展開も早くどんどん面白くなっていく。

前半は得体のしれない殺し屋たちが、後半ではただただ悲しい存在だとわかり、切ない気持ちにさせられる。

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2024年12月11日

Posted by ブクログ

物心ついた頃から殺し屋として育てられ、一切の楽しみを持たず忠実に職務をこなしてきた雨乞。しかし彼はひそかに、小説を楽しみ自らも書こうと試みていた。ある日受けた任務を遂行しようとした雨乞は、とあることに気づき任務を中断してしまう。24時間の猶予を貰うものの、ある事件の真犯人を見つけなければ雨乞も彼の守りたいものも葬られることになる。バイオレンスに溢れ、しかしハートフルさも感じられるサスペンスミステリです。
ストイックなのだけれど小説に魅せられてしまった雨乞が素敵なキャラクターです。心を殺し一切の情緒を持たないように育てられた彼だけれど、いろんなことに気づき向き合っていこうとする姿勢がとにかく好ましくて。登場する他の殺し屋たちも魅力的でした。みんなどこかしら歪んでいて、だけれどその歪みも愛おしく感じてしまいます。そしてそこまでしても和尚の支配から逃れられないのが悲しい……というか和尚の悪辣さが、わかりやすくない分だけたちが悪いです。
とにかく激しく惨い物語なのだけれど、随所で「愛」の優しさを感じることができました。そして小説ってやっぱりいいよね、という気分になります。

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2024年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった! 
殺し屋のネーミングも独特で好き
雨乞、花時計、煮こごりそれぞれ個性があふれてる
心を殺して殺し屋を続けていた雨乞だが、唯一の趣味が小説を読むことだった
今回の仕事で殺す相手が自分の好きな作家だと分かったことで雨乞に初めて変化が訪れる。
殺し屋だからこそ可能な能力、椿を通して自分の心に向き合い苦しむ雨乞の姿、ストーリーも含めて最後まで良かった

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2024年06月16日

Posted by ブクログ

伝説の殺し屋である和尚に拾われ育てられ、殺し屋としてのスキルを身に着けた青年雨乞。彼が次に殺すように命令されたのはある女性を殺した疑いを持たれてる駐在所の警官薮池清。

ところが、この警官こそが雨乞が秘かに小説を書くきっかけとなった小説家の椿依代であることが判明。
雨乞は女性を殺した犯人は他にいると真犯人を探そうとするのだけど…。ここから殺し屋がたくさん登場。みんな強靭な肉体と運動能力でハラハラドキドキ。最後に生き残るのは誰?目まぐるしい展開の中にも雨乞が心を取り戻せたのが良かった。映像作品になっても面白そう。

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2024年04月10日

Posted by ブクログ

見た目が派手派手しいので
目についたから買ってみた
設定がマンガっちいし
大したことなかろうけどな~

すまんかった…
とてもおもしろかった…
ムネアツゥ!って何回もなった…

マンガっちいのはその通りなんだけど
かっちょいいマンガっちさというか
いやもうエンタメが過ぎる
勢いあるし
キャラたってた
なかなか真犯人にたどりつかないのは
ちょっとばかしまわりくどさもあるけど
いやもうエンタメが過ぎる

痛いの怖いの苦手なので
ヒッ!てなるとこ結構あるけど
ぎゅんぎゅん読めたし
楽しかったー

おもしろかったぜ!
って人にオススメできるので
星は4つ

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2024年04月02日

Posted by ブクログ

警察官×殺し屋

当初ターゲットであった警察官が自分の敬愛していた小説家だったと知り、その人の命を守るため真犯人を一緒に探していくというところから物語は始まっていく。

雛鳥が最初に見たものを親として認識するように、自分の幼少期から刷り込まれてきた習性。主人公である雨乞は“父”である和尚こそが絶対的な神とし、「自分の心を殺すよう」と学習された。
でも、どんなに心を殺しても小説やある小説家、はたまた小説を書くことを愛することはやめられなかった。それに対して自分がどんな感情を持っているか言語化出来なくとも。
そして、雨乞がやがて絶対的に信じているものに裏切られていたと知ったとしても、彼には愛するものがあったからこそ絶望に沈まずにいれたのだと思う。

何を見て、何を感じるかが自分の人生にとっては重要なのだろうけど、その根底にはそもそも何と出会えるのか、なんだと改めて思った。

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2025年06月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

殺し屋として育てられてきて一切の感情を持たなかった雨乞さんが、島で出会った人や他の殺し屋たちによって色々なことを知って成長?していく過程に心温まった。
椿さんと雨乞さんの関係性がすごく好きだったなあ。
花時計さんも煮こごりさんもすごい歪な人だけど、その歪さを愛おしく感じた。
雨乞さんと椿さんのその後も読んでみたいなーと思った。


そもそも小説を好きなやつは、みんな心の優しい人間だ。

僕が小説を好きなのは、僕が人間を好きだったからなんだ。

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2025年02月10日

Posted by ブクログ

タイトルの伏線回収がしっかりされてる。
心を殺せと言われ続けた殺し屋が主人公で語り手。
だからか気持ちに関する描写は少なめだけど、長々とした状況の説明がなく読みやすかった。

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2025年01月27日

Posted by ブクログ

まともじゃない殺し屋集団のボスと
あまごいと呼ばれる部下の殺し屋。
まともな感情を小説によって取り戻した
あまごいは、その標的であった小説家を
お守りすることに。
もちろん仲間の殺し屋からも狙われることに。
ろくでなしどもの狂宴が孤島で
いがいな結末を迎える。

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2024年11月23日

Posted by ブクログ

小説に心を奪われた殺し屋の運命は… 生命力とパワーが溢れる犯罪小説 #だから殺し屋は小説を書けない

■あらすじ
かつて師匠である殺し屋・和尚に鍛えられ、主人公の雨乞は殺し屋として生きていた。ある仕事のきっかけで一冊の本と出会い、それ以降彼は小説を書くことに熱中していたのだ。ある日、和尚より新たな仕事の連絡がくる。ターゲットは島の駐在所にいる警官で、彼は殺しの仕事に向かうのだが…

■きっと読みたくなるレビュー
殺し屋をテーマにした犯罪小説、感銘を受けた小説に出会った彼のターニングポイントを描いた作品です。

岡崎隼人先生の久しぶりの新作、『少女は踊る暗い腹の中踊る』ではドギモを抜かされた記憶がありますね。今回も生命力とパワーがあふれる内容で、表現者としての魂を感じられました。前作は終始狂い続けた世界観が強みの小説でしたが、本作はエンタメ要素がパワーアップしてましてどなたでも読める作風。それでも先生のネジが一本外れてしまったような良さもしっかりあって、十二分に楽しませていただきました。

本作のイチ推しポイントは、殺し屋である主人公雨乞の変化でしょうね~ 序盤の描写はとてもじゃないが理解できない狂いっぷりですが、ある人との出会いによって少しずつずれ始める。一般人だと超アタリマエのことなんですが、これまで閉ざされた環境だった彼にとっては悟りの境地なんでしょう。

特に小説との接し方、物書きとしての心得なんかは、読んでいる読者ひとりひとりに投げかけられているような気がするし、ひいてはこの物語を書いている岡崎先生の想いでもあるんでしょうね。ついつい雨乞に感情移入してしまうんです。

後半から終盤にかけては、かなり無茶苦茶になってくるんですが、あまり難しく考えすぎずにパッションで読み切るのが吉です。ここがこの作品の良さなんですから。次々展開されるアクションや、関係性と心情変化の波を楽しみましょう。

特に人間の憎しみと愛情がぶつかり合うシーンは、まさに叫びですよ。ストレートかつ狂った表現は生きる気迫というのを感じましたね。生命って、みなぎる力なんだと感じさせられました。

■ぜっさん推しポイント
読書って楽しいですよね。私はミステリーが好きですが、一括りにミステリーといっても様々なジャンルがあるし、ひとつひとつ特徴や強みがあって、どれだけ読んでも別の面白さがあります。もちろん他のエンタメや純文も好きで、それぞれの魅力があって時間がホントに足らない。

でもたまには自分に合わないなー、好きじゃないなーという作品もあるんですが、それも含めて楽しめてるんですよね。何故ならそう感じることによって自分の心とも向き合えるし、他人の価値観を知ることもできるんです。

特に読書ではなくてもいいのですが、何かに正直に向き合える心と、極めたいと思う熱心さを持つということは、生きる上で大切なんじゃないかな。

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2024年07月06日

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