あらすじ
「お客さんに言われたんですよ。盛り塩した方がいいよ。ここ、なんかいるからって」
小説家・岡崎隼人は最新作『だから殺し屋は小説を書けない。』を出版したことをきっかけに、書店員とよく話すようになった。ある日、地元・岡山市の新刊書店を訪れると、店長が盛り塩をしているのを目撃する。数週間後、岡崎は別の書店でサイン会を開くことになったが、そこでも奇妙な体験談が寄せられていることに気づく。
新作が思うように書けず焦っていた岡崎は、担当編集の菱川と話し合い、書店にまつわる怪談を集め、モキュメンタリー調に書き直したホラー小説にすることを思いつく。怪談は続々と集まり、順調に執筆は進んでいたが、寄せられた怪談には共通点があることに気づく。岡崎と菱川は、その共通点を探るため、さらなるネタ探しに乗り出すが、次第に恐ろしい真実に近づいていく。
感情タグBEST3
怖すぎて後悔するまである
個人的に『残穢』以来の、「読むんじゃなかった……怖すぎ。でもめっちゃ面白い」な作品でした。
書店通いを趣味としている方に、特にクリティカルヒットな怖さです。
そもそも書店って店内で大騒ぎするお客さんも少ないですし、皆さん黙々と本を選びがちですし、明るい雰囲気に反して静寂を是とする神秘性もありますよね。
そして本棚のおかげで死角も多い。棚の向こう側に何がいるのか、店員さんにだって分からない。
……適役じゃん、怪談の舞台に。
むしろなんで今まで、誰も選ばなかったの。
一度気付いてしまうと、馴染みの本屋さんに行ってもソワソワしそうな自分がいます。
悔しい反面、この現実への侵食感も楽しくて。
怖すぎて読んだことを後悔したのは事実ですが、こんなにも尾を引く怖さを生み出して下さった作者様に感謝です。
Posted by ブクログ
モキュメンタリーホラー小説だとは思うけど、ホンモノじゃないですか?これ??
やばすぎると思いました。
本屋さんで多発する怪異のはなし。
全国から集めた怪異がつながっていく感じはほんまに怖かった。
トラックに乗ってあちこちの本屋さんに運ばれていく怪異。
ひいくんは殺された男の子で足の指のとこの怒鳴り声はひいくんが檻の中にいれられていたからなんだなってわかったら悲しくて怖かった。
ひいくんがみんなに助けてほしいかったんでしょう。
隠れて本棚の後ろに隠れていたのかも。
怖すぎて面白かった!
最後の怪談提供のところでやっぱりホンモノじゃん!!ってなりました。
かなり実話怪談好きにお薦めです!!
ぜひ読んで感想を聞かせてくださいお願いします。
Posted by ブクログ
この本、嫌だ、すごく怖い(泣)
怪異の元となる人物のエピソードは、辛くてやり切れないそういう思いで胸がぎゅっとなったんだけど、全体的にはそれを上回る気味の悪さがずっと漂ってて。あと、生理的に無理って思える箇所もいくつもあって…キツかった(泣)
なのに、読むのやめられないの、なんで。。
一気読みしたいけど出来ない時期だったから、寝る前にお布団の中で少しずつ読んでたんだけど、毎回やっぱり怖くなって途中で「コレクターズパレード」を見返してほっこりしてから寝る…という感じでした。同時期に「コレクターズパレード」が届いてて、ほんとに助かったありがとう(笑)
カバーをめくると出てくる仕掛け、読む前にめくっちゃう癖が今回アダとなっちゃって、いくつかのレビューで話されてるようなゾクッとした気持ちにはなれなかったのが少し残念です。
だけど、仕掛けって、カバー自体にもされてませんでした?
裏表紙にあたる側のカバーのポコポコ…
そのことおっしゃられてる方を探せなかったんだけど、見逃しただけなのかな? それともそんな仕掛けはなくて、私のカバーだけに生じた偶然の産物なのかな?
このポコポコは、読み終わってから見返してみて、納得と同時に気持ちの悪さがまた出てきた(泣)
あと、集まった怪談パートと本文とで文字の色の濃さや線の細さが違っていたから、怪談を読み終えた後本文に移る時、なんか急に薄暗い部屋でで読んでるような感覚に陥って。
怪異に出くわした後の店舗内が薄暗く感じるっていうのとリンクしてるようで…面白かったです。
ほんとにとても楽しめた内容なんだけど、申し訳ない、家の本棚に並べたくないくらい気持ちの悪さが残っています、そんな本でした…
頭の中から追い出したい、けど変に染み付いちゃってしまったフレーズ
足の指いっぽんも出すなって言ったよなあ!
意味が分かってからの…(泣)
早く抜けていって欲しい…
Posted by ブクログ
書店を舞台にした怪談とそこに現れる奇妙な類似。真相に近づくにつれ、恐怖と混乱の度合いが増していきます。じっとりとした恐怖が特徴のモキュメンタリーホラー。読ませる面白さもあります。不可解さから来る怖さが好きな方はぜひ。これは良かったです。
Posted by ブクログ
書店×ホラーが、どんな話になるのか気になり読みましたが、大当たりでした!
先が見えない展開に読む手がとまらなかったです!
どれも本当にありそうな怖い話ばかりで、おすすめです!
Posted by ブクログ
これがフェイクだと信じたい
でなければ、怖すぎる。
怪談パートはもちろん怖い。
さまざまな怪奇現象が、まるで自分の目の前で起きているように感じられる。
あまりのリアルさに、何度も鳥肌が立ちました。
そして、岡崎さんの視点がまた不気味で…。
本当に大丈夫なの?と、読んでいて何度も思わされました。
読み終えてもなお、消えない不穏な余韻。
これは本当に「終わり」なのか? それとも、まだどこかで――
読み終わったあと、書店に行くのが少し怖くなる。
もしこの書店で、同じような怪奇現象が起きていたら…そう思わずにはいられません。
Posted by ブクログ
モキュメンタリーは現実との境界が曖昧であればあるほど良いと思う。そういった意味ですごく良かった!
"幽霊は同時に複数の場所に存在できるのか"とても興味深い視点だ。
Posted by ブクログ
書店員さんから書店に関する怪談話を集めて本に纏めようとするなかで、ある共通点に気づき調査をはじめるが…
モキュメンタリー風のお話
はじめはあんまり怖くないかも?と思って読み始めたけど、少しずつ怖くなって…
次本屋さんに行ったら今まで気にしなかったあの場所を凝視してしまいそう…
怪異の原因を探るためにいろんな考察をするところが興味深くて、怖いけど面白かった!!
Posted by ブクログ
書店だけに絞って怪談を集めるという物語。
単純に怪談の一つ一つも背筋が凍るような話だったが、次第に怪談に共通点を見つけ真実に近づくにつれ、ひたひたと得体の知れないものが近づいてきている感じがしてページを捲る手が止められなかった。
Posted by ブクログ
書店モキュメンタリー
怖かった...
ひとりの自宅で読むのを断念しました。
途中までは事実では?ってくらいリアルな
書店でのホラーエピソード。
怪奇加減がやりすぎて無くてリアル過ぎる。
終盤、真相解明が随分駆け足だったのと
しっかり事件について描かれていたせいでフィクション感が否めなかった。
けどかなり好きな1冊。
同じモキュメンタリーなら
『火のないところに煙は』の方が
読み進めていく事に実話では?と騙されていく。
Posted by ブクログ
これから書店に入るたび、周囲に異変がないかをキョロキョロ確認してしまうかも…特に書架の隙間とか…
最後の怪異の大連発は怖いです。そして、三津田信三作品でもそうだけれど、担当編集者は失踪しがちです。
Posted by ブクログ
書店にまつわる怪談を集め、モキュメンタリー風にまとめて出版するという企画を立ち上げ、調査していくうちに怪異に巻き込まれ…
現実なのか、虚構なのか、混乱しながら話が進む。これがモキュメンタリーってやつなのかな?!
おもしろかったけど、そんなに怪談得意ではないのでやっぱり少し怖い。書店に行けなくなったらどうしよう(笑)
書店で起きる怪異の理由付けはうまいと思った
Posted by ブクログ
本屋で起こる怪談を集める内にいくつかの話に共通点があることに気付き、真相を調べていく過程で筆者の編集担当者も少しづつ狂い始め…。ノンフィクションの体を取っているフィクションなのか、実話なのか、境界線の曖昧なところがより怖さを増幅します。確かに閉店後のお店って、昼間は明るく賑わっている分、余計に雰囲気がガラリと変わり怖いですよね。
Posted by ブクログ
書店がホラーの舞台とは珍しい。まあ幽霊という存在がいるなら書店にいてもおかしくはないかな。全国の書店から寄せられる色とりどりの怪談、実話怪談を集めることで徐々におかしくなっていく編集者、残穢のように憑いてくる怪異、不気味で地味に怖くて一気読みでした。
Posted by ブクログ
作者が実名で主人公となっていたり、
作家と編集者のやり取りがリアルで、
完全なモキュメンタリー?
ノンフィクションを脚色?
どっちつかずな曖昧な感じが終始していて、不気味さが強かった
編集者の日常が侵食されていく様が、作者自身が変な体験をするよりも、手がとどなかない感じがして恐怖感をあおられた
Posted by ブクログ
書店にまつわる怪談。
こえええええええ・・・・!ってなりながら読みました。
何が怖いって突然脈絡のないセリフとかメールの内容が挟まるところ。
通じない感が怖い。
Posted by ブクログ
書店員の皆さんは読まないほうがいいかもしれません。特に、遅番で最後にお店の鍵を閉める書店員さん、絶対に読むべきではありません。
読み始めるとやめられません。最後まで読んでしまうと、後悔します。読まなければよかった、と。
でも、読まなければ何故そうなのかわかりません。
夜、一人で棚の整理をするのはやめましょう。棚の隙間を見るなんて、もっての外です。
Posted by ブクログ
新刊書店をテーマとした、斬新なホラーだったけど、話の展開や本屋ならではの怪異発生の理屈などは不自然ではなく、何より話そのものがキッチリと怖かった。日常侵食型だったので、最近読んだホラーの中では、一番読後のこわさが尾を引いたと思う。旅先で買って、帰ってから比較的一気に読み終えたけど、1人のホテルで読んでたら、ヤバかったかも。
配本や棚の管理といった本屋の仕事、開店前・閉店後の様子など、内部事情も知る事ができたのも、良かった(確かに、閉店後の誰もいない本屋を見回ったりするのは、結構怖そう)。
Posted by ブクログ
書店って場所が怖くなってしまう。いやいや、めっちゃ癒される場所なんですが。この物語を読んでしまうと。伝染する恐怖に打ちのめされる。ラストも不気味。これって解決してないじゃないですか。明日自分とこに変なものないか変な匂いしないかとか確認してしまいそう。そしてもしこれからエプロンの紐がほどけたら…。やめてー。
Posted by ブクログ
本当に怖かったです。
心霊現象はなかったけど働いていた書店思い出して、いろいろ想像してしまいました。
あ、でもそう言えば、お客さんいないのにセルフレジが勝手に動いたことあった…!