島薗進のレビュー一覧

  • みんなの宗教2世問題

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    安倍元総理大臣襲撃事件の容疑者山上氏の行動からクローズアップされた宗教2世 さまざまな宗教2世の生の声がつづられている。一時はマスコミも騒ぎ立てたが今では、冷めてしまったようだ。この本を読みもう一度宗教2世について考えることとなった。

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    2023年08月31日
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる

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    1.この本を一言で表すと?
    世界の宗教の概要を網羅的に纏めた本。

    2.よかった点を3~5つ
    ・ユダヤ教とキリスト教(p36-55)
    →歴史と違いが簡潔に纏められていてわかりやすい。

    ・初期新宗教(p166)
    →天理教、金光教、黒住教は神道系とは知らなかった。

    ・イスラーム(p76-85)
    →知っているひ人にとっては内容は薄いかも知れないが、知らない者にとってはよくまとまっていてわかりやすい。

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・著者自身も認めているが、日本の宗教の割合が多い。世界の他の宗教も載せてほしかった。
    ・1990年以降の日本のカルトについてもう少し記述があっても良かったの

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    2022年12月05日
  • 教養としての神道―生きのびる神々

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    古代から中世にかけては、各地のアミニズム的な信仰が錯綜して、本書での解説を読んでも中々理解に苦労する。
    明治維新以降は、尊王思想を纏って国策感が出て来るところから、終戦までの時代の空気を色濃く感じる。

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    2022年06月30日
  • 見捨てられる<いのち>を考える

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    終末期と急性期との違い
    高齢や障害者であれば治療しないのか
    呼吸器がない場合には死ぬしかないのか
    日本で類を見ない医療崩壊がおこり
    亡くなった命が沢山ある
    コロナ禍でこれからの医療体制を見直し改善できるといいが
    原発の事故も一回きりではない
    緊急事態がら再び起きた時に人権を配慮して対応できるのか
    他人事ではない

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    2022年06月21日
  • 教養としての神道―生きのびる神々

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    近代日本社会の精神文化形成に「神道」がいかに関わったか、現代に連なるテーマをその源流から仔細に論じられている。

    神道は、古くから存在する日本固有の宗教。
    一般的な宗教には教祖や経典が存在するが、神道は教祖や経典が存在しないことも大きな特徴。
    「古事記」や「日本書紀」にも神道という言葉は出現するが、現在のような体系的な宗教としての神道のかたちができていたわけではない。
    原始的な神話信仰や、山や岩などの自然を神聖なものとする精霊信仰が徐々に融合し、外来文化、先祖崇拝なども取り入れながら、日本人に親しみやすいように変容してきた宗教が神道。

    ◯天皇と神道
    「祖先崇拝」や「自然崇拝」が基本で、「八百

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    2022年06月11日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    ネタバレ

    殺人事件の遺族が主催するミシュカの森で死刑反対を語る平野啓一郎氏~家族を失う。喪失感に浸る。対応すべき現実がある。喪失と立ち直りの間で揺れる時。グリーフケア、さりげなく寄り添い援助する。事件や事故の報道。死者が出る。遺族の気持ちは図りしれない。第三者でいてはいけない。我々の社会で起きたこと。準当事者、二・五人称で受け止める。遺族というカテゴリー。そこは共通だが、それとは違う属性がある。遺族もいろいろ、思いもいろいろ。一律に見てはいけない。ケアに答えはない。ささやかな6人のメッセージ。示唆されたままに受け止める。

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    2021年10月04日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    あることを軸に、いろんな人が自分の視点や体験から死生について語った会の記録? この会に行きたかったなぁー!豪華! それぞれの登壇者の著書を読もう。

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    2021年09月02日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    オムニバス形式。
    大切な人を亡くして悲しいときに、自分自身と死者にどう向き合うかという視点と、
    悲しみの真っ只中にいる他人とどう関わるのかという視点があると感じた。

    宇多田ヒカルの「夕凪」という曲の原題は「Ghost」なのだが、あの曲の理解が少し深まった気がする。私は悲しいことがあったとき、「夕凪」を聴けなくなったため、本を読めなくなったエピソードに共感を覚えた。今まさに自分で物語を書いているから本が読めないのなら、あの曲が聴けなくなったのはその時まさに自分で言葉を書き連ねていたか、詠っていたからなんだと思った。

    もっと深く話を聞き進めたいところで章が終わる。共著者の本を読みたくなった。

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    2021年07月16日
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる

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    タイトル通り、いろいろな宗教の成り立ち、由来、教えの基本を一通り学べる本。図解を用いて、簡単な文章で書かれているため分かりやすい。しかし、早く読めすぎて、読み終わってみると何も頭に入っていない気もする。(これはあくまで私の問題だが)テレビニュースで宗教の話題が出てきた時などに、また手にとってみようかと思う。

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    2019年03月23日
  • 宗教学の名著30

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    近代以前には離れがたく密接だった宗教(特にキリスト教)と形而上学の関係が次第に分離していく経緯が1〜3章に書かれており、これが面白かった。哲学者であるカントやニーチェが本書で取り上げられるのは意外であったが、その訳を知って興奮を感じた。本書には他にも社会学者や思想家、文学評論家などが取り上げられており、宗教というものの人間との関わりの広さと深さに想いを馳せることができる。

    個人的にひときわ興味深いと思ったのはブーバーで、ブーバーに影響を受けたというバフチンも非常に気になる。ジェイムズとエリアーデも読めたら読んでみたい。

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    2018年01月13日
  • いのちを“つくって”もいいですか? 生命科学のジレンマを考える哲学講義

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    死生観を知りたくて選んだ本の中の一つ。
    あと、オルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」が取り上げられていたので読んでみた。

    前半はいまの再生医療の技術について、科学を通して知る。ES細胞とかiPS細胞とか、ニュースで聞くくらいしかなかったけど、なるほどそういう仕組みだったのか、だからノーベル賞なのかと知った。
    それが今後、生きている人間に対してどんな影響を与えるんだろうかということも書かれている。エンハンスメントの話。
    もともと治療をするための医療が、より多幸になるためとして発達しているんじゃないか、と。
    身体能力だけでなく、心も変えることができる…。いわれてみれば、ということが何か所かあ

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    2017年09月13日
  • 宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ

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    参照作品…佐野洋子『100万回生きたねこ』/アンデルセン「人魚姫」/マクドナルド『軽いお姫さま』/宮沢賢治『なめとこ山の熊』/『新約聖書』「放蕩息子の帰還」と『法華経』「長者窮子のたとえ」/キングスレイ『水の子 陸の子のためのおとぎばなし』/トルストイ『イワン・イリッチの死』/西加奈子『きりこについて』/『観無量寿経』『大般涅槃経』、阿闍世王の物語/倉田百三『出家とその弟子』/武田泰淳『ひかりごけ』/星野智幸『呪文』/深沢七郎『楢山節考』/石牟礼道子『苦海浄土-わが水俣病』/遠藤周作『深い河』/カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』/いとうせいこう『想像ラジオ』 他

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    2016年11月08日
  • 宗教学の名著30

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    無神論者が「先進諸国」を支配したかのような情勢だが、それは仮の姿である。幕をあげれば、神仏精霊が語られない日は1日として存在しない。イスラム国しかり、年中行事しかり、冠婚葬祭しかり、映画や文学作品しかり、漫画やアニメしかり。ありとあらゆる場に宗教は躍動する。それを否定しようとしまいと、人は真に宗教を無に帰すことはできない。なぜなら、デュルケムに言わせれば、神は社会それ自体であるからである(ということになるようだ)。(はてこの解釈でよいものだろうか、原著にあたる必要はある。)
    宗教、ないし信仰とはなにか。これは人間の持つ根源的な問いのひとつなのか。それは人間とはなにかと問うことに近い。宗教学とは

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    2016年10月21日
  • いのちを“つくって”もいいですか? 生命科学のジレンマを考える哲学講義

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    バイオテクノロジーがもたらす治療を超えた医療=エンハンスメントの課題の哲学的思考。
    哲学的故か堂々巡り感有り。

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    2016年05月06日
  • 宗教学の名著30

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    ちくま新書の『〜の名著30』シリーズは前作の社会学がなかなかの面白さだったが、本屋で今回の『宗教学』というタイトルを見た時、門外漢の自分としては「一体どんな著作が取り上げられてるんだろう、まさか無味乾燥な専門的研究書だらけじゃなかろうな…」などという思いが一瞬よぎった。だがその不安は杞憂だった。
    著者の「来るべき宗教学を展望する」という目標のもとに選ばれたラインナップは、ウェーバーやデュルケムのような定番のみならず、フロイト、ホイジンガ、エリクソン、井筒俊彦、ヤスパース、バタイユ、さらには一見宗教論と関係なさそうなバフチンのドストエフスキー論(!)まで取り上げられる幅広さ。著者の懐の深さが感じ

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    2009年10月07日