島薗進のレビュー一覧

  • みんなの宗教2世問題
    宗教者、精神科医、ジャーナリストなどこの問題に向き合っている様々な専門家との対談や取材と2世当事者の声を集めた章が秀逸。
    むしろそこだけでも良かったのでは、と思うくらい。
    最後の方の章は著者自身の著作や宗教関連の文学や映像作品の紹介と見解が多く、興味を惹かれるものもあったが映像に関してはほとんど見る...続きを読む
  • みんなの宗教2世問題
    1章は聞書のためか整っていない文章に読み取りにくさを感じると共にとてもリアルに訴えかけてくるものがあった。3章の識者による宗教2世論はとても興味深く、宗教、特にカルトの問題をどう捉えるかの指針となる。特に釈撤宗氏の項で述べられているように宗教教団側の取組むべき課題を明確にし、2世問題を家族の問題だけ...続きを読む
  • みんなの宗教2世問題
    1章がとにかく秀逸。著者に対する信頼がないと、自分の、しかも家族や自分自身を否定することになるような語りを引き出せないのではないかと感じられた。

    出身地の関係から、ヤマギシ学園の話はよく聞く機会があったが、本書で語られるようなことは全然見えていなかった。
    #宗教2世
  • こども世界の宗教 世界の宗教と人々のくらしがわかる本
    【星:4.0】
    子供向けに書かれた本ではあるが、私のように宗教についてざっくり知りたいという希望がある大人向けにもなかなかよい。

    宗教の全体観を掴むことができた。
  • こども世界の宗教 世界の宗教と人々のくらしがわかる本
    知らない宗教のことが理解しやすく、簡単に解説されていました。面白かったです。
    大乗仏教と上座部仏教の違いやユダヤ教について、が面白かったです。
  • 宗教学大図鑑
    世界中の宗教が解説されています。文化や風習などの一般的な知識だけではなく、各宗教の思想、哲学的な面もしっかり学ぶことができます。タイトルが宗教「学」であるのも納得です。
  • 見捨てられる<いのち>を考える
    安藤泰至、島薗進編著、川口有美子、大谷いづみ、児玉真美著『見捨てられる〈いのち〉を考える――京都ALS嘱託殺人と人工呼吸器トリアージから』は京都ALS嘱託殺人とコロナ禍の人工呼吸器トリアージの問題から命の選別について取り上げた書籍である。安楽死や尊厳死、優生思想に警鐘を鳴らしている。

    京都ALS嘱...続きを読む
  • 宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ
    100万回生きた猫から人を愛する心、マッチ売りの少女から生と死、などいくつかの物語からキリスト教、仏教、他様々な宗教観が語られている。
    前半は知っている物語が多く、なるほど、そんな見方もあるのか、と興味深かったが、後半はマイナーな本が多く、本の要約を読んでいる気分だった(それもそれで面白かったが)。
  • いのちを“つくって”もいいですか? 生命科学のジレンマを考える哲学講義
    宗教学、死生学を研究分野とする島薗進 氏の著。

    バイオテクノロジーによって人間の遺伝子や生殖に介入する行為、ES細胞などの「胚」を用いた科学的技術の発達について、「はじまりの段階のいのちを壊す」というキリスト教的な側面と東洋(日本)の「つながりのなかの命」を対比させて論じた本。

    (イラスト、題名...続きを読む
  • ともに悲嘆を生きる グリーフケアの歴史と文化
    面白かった。
    沢山の文学や歌を引用して悲嘆を解釈、解説してくれて、読みやすく、感じやすかった。
    私の好きなあのお話やあの曲を、悲嘆という側面で改めて嗜みたいと思った。
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる
    なんと言っても、天理教、金光教、黒住教に関心があった。他にも檀家制度の説明やキリスト教福音派の説明も面白かった。項目ごとに強弱つけながら読める。
  • ともに悲嘆を生きる グリーフケアの歴史と文化
    「この世界の片隅に」や唱歌「故郷」など身近な題材もあり読みやすかった
    「故郷」は介護施設などでも定番曲のイメージがあるが社会の変化により受け止められる歌詞の意味が再解釈されたとの部分はおもしろいと思った
  • 宗教学の名著30
    日本の宗教学は島薗先生を抜きにして語ることはできないでしょう。そんな大家が味わう30冊。
    大学院入学後の資料収集に役立つかな、と思い読みましたが、読んでいてなかなか難解。歴史・文学・哲学…そういったところに精通していなければ、なぜ島薗先生がこの30冊をこれほどの熱量で語っているのかがわからないような...続きを読む
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる
    文章+図表で2P完結なので、空き時間にもちょこちょこ読める。キリスト教、イスラム教、仏教はもちろん、マイナーな部分まで網羅されており、ざっと学ぶには十分だと思う。
  • いのちを“つくって”もいいですか? 生命科学のジレンマを考える哲学講義
    医療技術の発展に伴い課題として浮き彫りになってきた「治療を越えた医療=エンハンスメント」をベースに、いのちの捉え方を私たちに問う本作。

    医療技術が飛躍的に進化している昨今。治療できなかった病気が治療でき、救えなかった命が救えるケースが増えてきました。ニュースでそれらを目にする度に単純に人間にとって...続きを読む
  • 宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ
    組織宗教は衰退しても、物語としての宗教は滅びない。その通りだと思う。また、着実に物語の宗教性は深化している。人間の良心は繰り返し蘇るのだ。

    島薗さんが取り上げた作品に直に触れたくなった。
    特に苦難を受け止める、の章。
  • 宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ
    (02.14.2017)

    あまり期待せず読み始めたが、興味深い内容だった。なかなかに深い考察だと思った。読んだことない本が何冊か登場したので、今度読んでみようと思う。
  • 宗教学の名著30
    本の選択眼は確か。それぞれの紹介は浅いが、名著の可能性、限界を示した点は参考になる。今後、各書を読みたくはなった。
  • 何のための〈宗教〉か? 現代宗教の抑圧と自由
    日本の新宗教について書かれたものでも、個人的にお気に入り。

    なんで気に入ったかといえば、それぞれの宗教について歴史的背景を踏まえながら、どのように変遷していったのかについて構造的に分析しようとしている論者が多いということが、僕の趣向に合うからなのかもしれない。

    組織論で見る新宗教は、ともすれば企...続きを読む
  • 宗教学の名著30
    島薗先生の思想が垣間見えるラインナップながら、しかし抑えるところは非常によく抑えられていて素晴らしい。宗教学をもっと掘り進めたい人に。