島薗進のレビュー一覧

  • みんなの宗教2世問題
    エホバの証人の2世の方で、臨床心理士の資格を取り、スクールカウンセラーをされている方の言葉が、とても強く切実に響きました。
    ぜひ多くの人に読んでもらいたい本です。
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる
    キリスト教や仏教だけでなく、オウムや創価などカルトや新興宗教にもページが割かれていて、総合的な理解が進みました。逃げずに知ることは大切です。
  • 徹底討論 ! 問われる宗教と“カルト”
    NHK「こころの時代」を興味深くチェックするようになったのは、本書のもととなった放送を見て以来。よって、本書の購入は記念的な意味だったが、各先生が放送で語られたことを一歩深めて書き下ろしているコラムが追記されていて、より深まった。

    ”カルト”について考察を進めると、宗教と国家、社会における個人へと...続きを読む
  • 政治と宗教 統一教会問題と危機に直面する公共空間
    統一教会関連のトピックを丹念に詳細にまとめた好著だと思う.自民党と統一教会の関係に関してはこれまで読んできた内容と特に異なることはなかったが、創価学会・公明党の歴史や立場の解説は圃場に面白かった.時に参考になったのはフランスの状況を記載している第4章だ.良心の自由と礼拝の自由と保障するライシテの原則...続きを読む
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる
    ○予定説と資本主義
    西洋の近代化が進んだ原因は、プロテスタント・カルヴァンの「予定説(*)」の影響が大きい。
    職業労働に専心し、自分は救われているとの確証を得たいとする態度が広がった。
    *人間が死後、天国に行けるか地獄に落ちるか予めすべて神によって定められており、どんなに神に祈ったり、祀ったとしても...続きを読む
  • 新宗教を問う ──近代日本人と救いの信仰
    コロナ禍によるいわゆる「ニュー・ノーマル」って産業構造やライフスタイルの問題だけじゃなく、人の心にも大きな影響を与えることになるでしょう、きっと。だから芸術だとか宗教を求める力も大きなってくるんだろうな、となんとなく思っていました。芸術はみんな大っぴらに語るとするとして、時代の要請に応じて宗教がどん...続きを読む
  • 悲しみとともにどう生きるか
    個人的に興味深い作者名が並んでいたこともあり、本屋で衝動買いしたもの。ただひたすら真摯に、悲しみと向き合ったからこそ到達し得た心境が、ことばで生きている諸氏によって語り起こされる内容は圧巻で、それぞれに異なった対峙方法にも関わらず、通底する温もりは十分に享受できる。心のどこかに本書の存在を認識してい...続きを読む
  • 宗教学の名著30
    デパ地下の試食コーナー巡り的です。
    後程、政治思想史を学ぶ上でも有益です。

    ①宗教学の先駆け
    空海『三教指帰』―比較の眼差し
    イブン = ハルドゥーン『歴史序説』―文明を相対化する
    富永仲基『翁の文』―宗教言説の動機を読む
    ヒューム『宗教の自然史』―理性の限界と人間性

    ②彼岸の知から此岸の知へ
    ...続きを読む
  • 宗教学大図鑑
    今まで「宗教は胡散臭いから苦手」と毛嫌いしていたが、どうやらそうでもないようだ。
    科学と宗教の意外な関係性を知ってしまったら、宗教の歴史を学ばずにはいられなくなった。


    宗教は、何をおいても秩序に関心がある。宗教は社会構造を創り出して維持することを目指す。
    科学は、何をおいても力に関心がある。科学...続きを読む
  • 宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ
    筆者の島薗さんは小説への造詣が深い。
    古い小説から新しい小説まで、日本、海外、子供向け、大人向け、様々に、バラエティー豊かに紹介されていることがうれしく、飽きない。
    紹介文に、各小説への愛を感じる。

    この本を読むと、
    (言われてみれば、当然だけど)宗教と物語は非常に近い関係にある。
    ということがよ...続きを読む
  • 宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ
    序章 宗教は物語のなかにある 第一章「死」を超える 第二章「弱さ」と向き合う 第三章「悪」に向き合う 第四章「苦難」を受け止める 終章 重なり合う宗教と物語の力

    「物語好きの方、また、宗教に関心があるが、宗教教団や教義は敷居が高い、親しみづらいと感じている方に楽しんでいただきたい」との著者の想定読...続きを読む
  • いのちを“つくって”もいいですか? 生命科学のジレンマを考える哲学講義
    著者は、1997年にクローン羊のドリーが誕生したことを受けて、当時の橋本首相が設けた生命倫理委員会に参加し、それ以降生命倫理の問題について第一線で取り組んできた、現・上智大学神学部教授である。本書は、NHKテレビテキスト『きょうの健康』に2013~2015年に連載された「いのちとモノ」をもとに加筆・...続きを読む
  • 宗教学大図鑑
    文字通り世界の宗教に関する基礎知識が得られる本。あくまで宗教の知識について史実に基づいて記述しているので、安心して(笑)読める。
  • 宗教学の名著30
    [ 内容 ]
    宗教の歴史は長いが、宗教学は近代になって経験科学の発達を背景としてヨーロッパで誕生した比較的歴史の短い学問である。
    近代人は宗教に距離を取りながらも、人類が宗教を必要としてきたゆえんを直観的に理解し、時に知的反省を加えてきた。
    宗教学の知は西欧的近代学知の限界を見定めて、芸術・文学・語...続きを読む
  • 悲しみとともにどう生きるか
    いろんな視点から「悲しみ」について書かれており、とても良い本でした。
    大小あれど悲しみのない人生なんて存在しないと思います。そんな悲しみに寄り添ってくれる本でした。
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる
    宗教史をざっと学ぶには良い
    本書をインデックス的に使い、気になったところはより掘り下げて行くのが良いだろう。
  • これだけは知っておきたい 統一教会問題
    朝鮮半島の近現代史や政治、日本や米国で何が起きていたか、教義について、と多面的に書かれていて、非常に読み応えがあった。センセーショナルでウケやすい「統一教会問題」に踏み込んだ一冊。書き手によって、好みが分かれるかもしれず、私はある章はあんまり面白くなかった。
  • 大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる
    『大学4年間』シリーズの宗教学編。


    『大学4年間の◯◯学が10時間でざっと学べる』というシリーズの宗教学編です。
    タイトルにざっととある通り、一つ一つの項目を深く掘り下げるものではないですが、宗教とは何かから世界の宗教、新宗教の展開や宗教が必要とされる場についてなど、広い分野をこの一冊で学べます...続きを読む
  • 徹底討論 ! 問われる宗教と“カルト”
    安部元首相殺害で関心が集まる宗教、カルトの世界。容疑者家庭における母親の一億円寄付、家庭崩壊がいわれるが、ではなぜ宗教にそこまで入れ込んだかという視点も必要ではないか、というのが冒頭の問題意識としてあった。読んでいくと、本来宗教とは、そういうものではないんだな、と思ったね。ただ、宗教の力を利用して、...続きを読む
  • みんなの宗教2世問題
    「カルトの子」に衝撃を受け、何度も読んでいる身としては読まずにいられないテーマ。宗教と発達障害の関係については考えたこともなかったけど、人生がうまくいかずに宗教に助けを求めることを思えば、生きづらさを感じやすい人たちがはまってしまうのはなるほどと思う。当事者のインタビューは読みやすかったけど、専門家...続きを読む