竹岡美穂のレビュー一覧

  • 学校の怪談 黄色い本

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     この本では主人公は二回目の登場で、確か赤の本でも主人公だった人だと思う。学校の怪談のコンクールのために、自分たちの学校にまつわる怪談を調べ始めた主人公たちが、過去に同じように自分たちの学校の怪談を集めた文芸誌を見つけ、読み進めていくうちに周りで不思議なことが起こる話。
     このシリーズでは出てくる怪談はタイトルの色にまつわる怪談だったが、今回は黄色とは関係なく学校にまつわる怪談だった。
     最初、話を集めようとし、それから文芸誌を読み始めてから周りで怪談と同じ内容のことが起こり始め、けれどその読んだ怪談を活かして敢えて怪談の流れと違う行動を起こすことで難所を切り抜けたり、より良い選択に至るという今までのこのシリーズの総決算とも言うべき内容だった。
     このシリーズでは手に入れた本に書かれた怪談と同じことが周りで起こるという、銀の本の言い方を借りれば「未来をみる力」を得るわけだが、その怪談を上手く活かしていけている人はシリーズでは少なく、大方恐怖であたふたしてるうちに終わった人が多かったように思う。そういう意味で今回の主人公がちゃんと知識の力を使えていたことは、シリーズ全体を通しての結論であったのかなと思った。怪談が色に関係しないにも関わらず本の名前が注意や警告を表す黄色だったのもそう考えると納得がいきました。怪談が先か出来事が先かは分かりませんしね。
     この物語では主人公が怖い目にあっても怪談を読み続ける描写があり、一度すでに経験済みとは言え、そのメンタルの強さには恐れ入った。個人的には怪談の中でも「プールの女の子」が視覚的にも工夫が凝らされていてお気に入り。

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    2022年07月14日
  • むすぶと本。 『さいごの本やさん』の長い長い終わり

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    ネタバレ

    初めて読んだ作家さんでしたが、面白かったです!
    本の声が聞こえる青年と本屋の店主の謎の関係、水海さんの思いなど、結構ぐっとくる場面が多い物語です。
    作者さんが福島出身と書かれていたので、手にとってしまいました。

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    2022年07月08日
  • “文学少女”と恋する挿話集4

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    短編の最終巻

    本編終了後に残されたピースを1つずつ埋めていくような短編も、さすがに今回でいわゆる“蔵出し”をほぼ終えた様子。

    0
    2022年05月04日
  • “文学少女”と恋する挿話集3

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    終わっても続いていくもの

    "文学少女"シリーズの短編集第3弾ですが、その面白さは本編のそれと変わらずです。そう、本当に変わらないです……。時折のぞく人の持つ「暗さ」も「容赦のなさ」も、「逃げようもない現実」も。それでも希望の仄見える展開も少し、本当に少し見えたりして、この読後のほろ苦さ加減こそが正に"文学少女"シリーズだなあと思います。

    0
    2022年05月04日
  • “文学少女”と恋する挿話集2

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    脇役にも物語がある

    心葉、遠子先輩が物語を紡いでいた裏で、その周りの者達も「自分の物語の主人公」をもちろん演じていた訳で、今巻ではその辺がメインとして描かれています。

    0
    2022年05月04日
  • “文学少女”と恋する挿話集1

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    短編だけど、

    なんだか本編で残されていたパズルのピースが1つずつ埋まっていくような印象を受ける。各話の面白さとともに“文学少女”の世界全体のさらなる拡がりを予感させる粋な一冊と言えよう。

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    2022年05月04日
  • 針子の乙女 (2)

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    おもしろい

    主人公の感情の起伏が少なくて、考えてることがいまいちわからないというか予想外なことがありますが、そこが可愛いです。

    0
    2022年04月29日
  • 針子の乙女 (1)

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    まじか

    誰と恋愛するんだろうと思いながら読んでいましたが、まさか表紙のおじさんだったとは…
    前国王ってことはそれなりのお年だよね…
    ユイは15歳だし、歳の差すごい…

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    2022年04月29日
  • 半熟作家と“文学少女”な編集者

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    文学少女の最終巻

    今作は、新たな登場人物である“半熟作家”と、編集者となった遠子の物語です。 位置づけとしては番外編で、構成は非常にコミカルになっております。

    0
    2022年04月07日
  • “文学少女”と神に臨む作家【ロマンシエ】 下

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    深く引き込まれました

    『狭き門』を活かしつつ、登場人物たちに結末を上手く与えたと思います。 見所は、遠子先輩ではなく心葉による謎解きです。

    0
    2022年04月07日
  • “文学少女”と神に臨む作家【ロマンシエ】 上

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    文学少女にまつわるお話

    これまで謎だった遠子先輩と流人の家庭(生活)と、2人の両親の関係が「 狭き門 」になぞらえて語られていきます。

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    2022年04月07日
  • “文学少女”と月花を孕く水妖【ウンディーネ】

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    良かった

    今回のメインは姫。彼女の別荘で過去に起きた惨劇にまつわる話と泉鏡花の「夜叉ヶ池」がテーマです.館もののミステリ仕立てで楽しめました

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    2022年04月07日
  • “文学少女”と慟哭の巡礼者【パルミエーレ】

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    遂に美羽が・・・

    いよいよ心葉と美羽が再会。そして、過去の出来事が明かされるという、この作品のキモと言える巻。今回は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が引用されてる。

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    2022年04月06日
  • “文学少女”と穢名の天使【アンジュ】

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    今回は琴吹さん巻

    今回は、琴吹ななせの親友である水戸夕歌が行方不明なった事から 「オペラ座の怪人」 を彷彿とさせる物語が綴られます。

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    2022年04月06日
  • “文学少女”と繋がれた愚者【フール】

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    良かった

    今回は武者小路実篤の「友情」がお題です。自分の好きな相手が自分の親友ことをすきになる、そして友情に悩むというベタなないようなのですが、そこは「文学少女」すんなりいかずドロドロの愛憎劇。

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    2022年04月06日
  • “文学少女”と飢え渇く幽霊【ゴースト】

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    引き込まれるストーリー

    本当にこの作品は面白い。読んでいて先が読めないストーリーや登場人物たちの魅力など今のラノベにはない重厚感がある。

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    2022年04月06日
  • ただ、それだけでよかったんです

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    様々な思惑が過去と合わさって明らかになっていく様子、それに付随する語り部の気持ちが作る展開は虚しさが襲いかかってくるような話だった。

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    2022年03月04日
  • むすぶと本。 『夜長姫と耳男』のあどけない遊戯

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    ネタバレ

    シリーズ3冊目。
    3遍の短編と1遍の中編からなる構成だけど、メインはようやく語られるむすぶと夜長姫の物語。
    元話のヤバさそのままに殺人事件が続くなんとも危ない物語で、鏡見子のヤバさはちょっと背筋が寒くなる。
    と同じぐらい個人的には、むすぶもやばいのではと感じてしまった。
    確かに本の声が聞こえる体質から本の味方であることは正しいとしても、人より本を優先するのはどうなのだろうか?
    まあでも、本の声を聞くことができるという常識はずれな人生をそんな常識で測れはしないのだろうけれど。

    妻科さんと蛍ちゃんにはそんなむすぶくんのためにも頑張ってほしいね。
    そして、若迫くんは自業自得とは言え、御愁傷様^^

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    2021年11月23日
  • 針子の乙女 (2)

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    なかなかいい

    毒親と最悪の人間達に虐げられて綺麗な心のまま生きていて頑張る姿が健気です
    ただ、なぜ「結婚する」のかが?です

    #シュール #切ない #胸キュン

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    2021年10月28日
  • むすぶと本。 『外科室』の一途

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     本屋で偶然見つけた本。”文学少女”シリーズが好きだったが、著者の小説がだんだんと自分に合わないと感じており最近はあまり読まなくなっていたが、「外科室」というタイトルを見て、泉鏡花『外科室』を題材にした小説なのかと一気に興味が湧き、衝動買いした。

    第一話
     登場人物「早苗」で、”文学少女”にいたサブヒロイン「琴吹ななせ」を思い出した。私が今まで読んだ小説に出てくる負けヒロインの中でも、屈指の不憫さ。最終巻が出て、彼女のファンはどんなに胸を引き裂かれる思いだったろう。
     軽く調べると、「早苗」は次巻以降も登場するようだ。生まれ変わった(?)この世界で、今度こそ幸せになってほしい。

    第二話
     この物語で挿絵が男というのはどういうことだろう。

    第三話
     元ネタのなった小説、読んだことがあるにも関わらず種明かしまで分からず悔しい思い。主人公が話す小説の解釈のしかたが面白くて、元の小説を読み返してみたくなった。自分も、あの小説を読んだ時は色々悩んでいた頃であり、結構ダークサイドな物語だと思っていたけれど、こういう読み方もあるんだなと。

    第四話
     『十五少年漂流記』はまだ読んだことがなかった。この話自体が短めの掌編なので読んでみたいとまではいかなかったが、読めばこの短篇もより楽しめるかと思うので、近いうちに読んでみる。

    第五話
     表題作。一番良かった。
     泉鏡花『外科室』、私も非常に心を動かされた短篇。この『外科室』がネタ本としてつかわれているこの短篇は、見方によっては不道徳な色も帯びており、それは『外科室』が作中で朗読されるところで、登場人物にも指摘される。
     私自身、『外科室』を読んだ際はその善悪を越えた芸術というか究極の恋愛というか、そういったある種何かを超越した物語として受け止めていた。しかしながら、『外科室』も『『外科室』の一途』も、そして過去の”文学少女”シリーズも、今になって思えば切り口によっては不道徳な物語だっただろう。第一話の感想にも書いたとおり、サブヒロインの不憫さはまさにそれで、最終巻の「ななせをバカにするな」という台詞は今でも印象に残っている。万感の思いで物語を終えようとしているのだろうが、お前が幸せに感じている物語が正解だと思うな、お前に幸せになる権利があると思うな、という呪いのようにも感じられた。
     小説が善や悪で語れない混沌とした感情を描くのに適したツールであることをまざまざと感じさせてくれる短篇だったと思う。
     
     全体を通じて”文学少女”よりもずっとライトな印象だけど、いかにも文学臭いどす黒い成分を掬い取る余地も残された小説だなと感じた。終わり方もなかなかに不穏。そこにゾクッときてしまった私は、結局ストレートな感情をぶつけ合い人が傷付き合う壮絶な物語を求めているのかもしれない。

     ヒロイン夜長姫は何の本なのか、とかも気になるところ。痛みを纏うヒロインというと『舞姫』『不如帰』あたりが浮かんでくるのだけど、近世以前ならもう自分には分からないし……

    いずれにせよ、次を読むのが楽しみだ。

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    2021年10月02日