阿部和重のレビュー一覧

  • ピストルズ 下

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    エンタメ小説として、阿部和重のオリジナリティに期待する層にピタリとハマっているのが神町シリーズである、という気がする。キャラ設定の非日常感が漫画を読んでいるようにエキサイティングだし、本作では特にアヤメメソッドという秘術や、そこに関わる菖蒲家の謎解き風展開にジワジワと引き込まれていく。

    作中に『グランドフィナーレ』に繋がる人物がいる。ネタバレ?になるかも知れないから詳しくは書かないが、そう言えば、神町シリーズは『シンセミア』だけではなく、『グランドフィナーレ』も、そこを舞台にした話だったのだ。と言っても、読んだのが昔過ぎて正確に思い出せない。芥川賞受賞時に村上龍が批判しながら推していた。

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    2024年11月02日
  • ピストルズ 上

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    『シンセミア』が面白かったのと(その続編、神町サーガの第二部という事)、阿部和重の語り口が好きなので読んだのだが、阿部和重節は存分に楽しめる一冊だが、テーマは好き嫌いが分かれそう。

    魔術師の一族と噂される菖蒲家の人々。菖蒲家には、人の記憶を消す秘術が伝えられており、物語はこの秘術を巡る謎と陰謀を描く。上巻は、この秘術の後継者に関するストーリーが徐々に明かされていく。

    それが著者の文章の魅力とも言えばそうなのだが、一人語り形式が延々と続くので、抑揚が掴みにくい。下巻の盛り上がりを期待しつつ。

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    2024年11月01日
  • たけくらべ 現代語訳・樋口一葉

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    現代語訳を読んで、ようやく「たけくらべ」の物語がわかった。翻訳してくれてありがとうございます。

    訳者のあとがきも面白いから、最後まで読んでね♥

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    2024年05月28日
  • シンセミア(下)

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    複雑に絡み合った小さな町の中で起きた事件や人間関係が大団円へと向かって進む。緻密に練られた作品で、読み終わってため息。
    面白いけど、読んでいて辛い。疲れてしまった。

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    2024年05月20日
  • シンセミア(上)

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    子どものおすすめで読み始めた初・阿部和重。なかなかにエロでグロでバイオレンス。ちょっとキツい。が、先が気になり読み進めてしまう。狭い地域共同体の中で絡まりうごめくたくさんの登場人物たち、一体この後どうなってしまうのか…。さて、下巻に行くぞー!

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    2024年05月04日
  • キャプテンサンダーボルト 上

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    合作らしいがいつもの伊坂さん作品を読んでいるみたいでした。相場と井ノ原の悪友コンビが展開する物語は、面白く読み進められた。

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    2024年02月25日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    面白かった!
    コロナウイルスが流行る前ってきいて大好きな伊坂さんだから読んでみた!
    粋な周りの人たちと勧善懲悪なエンタメで映画を見てるような速さと楽しさ!
    本読むの時間かかるからゆっくりよんでしまったけど、最後は一気に読んだ!

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    2024年02月21日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    村上病や五色沼の水、戦隊モノなど、アイデアはいいけれど、物語に深みがないように感じてしまった。まあまあおもしろかったけれど、完全には乗り切れなかった。

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    2023年10月31日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    伊坂氏と阿部氏の合作。そのためか、文調は伊坂氏のテイストでも、ストーリーの流れが少し違う。個人的には、それが非常にアンバランスに感じた。
    物凄く単純に言うと「ストーリーに深みがない」となってしまうのかも知れないが、それに伊坂氏のテイストが合わさると、ただ「まどろっこしい」というような箇所も散見。ウィットに富んだ会話など、邪魔くさく感じてしまう。
    気軽に読めると言う点は良いが、文調とストーリー性が合わさらないと、上手く纏まらないという点を知る事が出来た作品。

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    2023年10月29日
  • ブラック・チェンバー・ミュージック

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    話の流れがとても疾走感があった。
    主人公は優柔不断でいきあたりばったりであるがゆえに
    うまく行ったりうまく行かなかったり。。

    この作者の分は読んだことがなかったので、引き続き読みたいと思う

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    2023年08月12日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    面白いは面白いけど、もしかしてお互いの良さがちょっとずつ消えている感じでは…?阿部和重の単著を読んだことないのではっきりしたことは言えないけど、伊坂幸太郎の良いところは薄まってしまってるような。テイストはふんだんに感じるけど。
    あとあまりにもご都合展開大団円という印象が拭えず、(私が読んだ他の伊坂作品もそういうものはあったのかもしれないけど、あまり気になったことはなかった)そのあたりの大衆小説とそんなに変わらないような。たしかに、「ヒーロー物」をモチーフにしているからこそご都合主義であってもみんな幸せになりましたという結末なのは分かるけど。もう一捻り欲しかった。(欲張り)

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    2023年06月04日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    恥ずかしながら、これまで阿部和重さんを存じ上げなかったけれど、また一つ小気味いい本と作家さんに出会うことができた。伊坂さんとの共作との事だけど、どこまでか伊坂さんでどこに阿部さんのテーストがあるか意識することなく、ワクワクする気持ちのまま読み終えさせていただいた。 キーワードが沢山ありながら、相葉君と井ノ原君の逃走の間にその一つ一つが解き明かされいく流れがとてもいい。彼らコンビに、物言わぬはずのポンセ(?)もなかなかいい味とリズムを加えてる。(o^^o)

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    2023年04月29日
  • シンセミア(下)

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    最後まで読んだけど…笑

    壮絶です。言葉を失います。
    この群像劇に登場するのは、感情移入することが難しいしょうもない人たちばかりですが、読み進めてようやく「この中では比較的マシ」程度に認められるようになった人たちがふたり続けて亡くなって絶句しました。

    あとは涙なくして読めなかった。

    阿部さんがこの小説で伝えたかったテーマなんて特にない気がするし(笑)、エロとグロが満載で目を逸らしたくなるほどお下劣だったり残酷な箇所もあるけど、僕はこういう小説大好きです。
    意味のなさや下品さを含めて、「人間」が存在することが肯定されている気がするので。
    知的で勿体ぶった文体もGood。

    神町トリロジーは制

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    2023年04月06日
  • シンセミア(上)

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    神町トリロジー(三部作)の第一部。

    とても知的だが呆れるほどお下劣。
    そして、上巻最後まで読んだが、全く中身がない笑
    恐ろしい小説だ。

    下巻へ続く。

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    2023年03月27日
  • イントロダクション『キャプテンサンダーボルト』

    購入済み

    共作なんだ

    大変に珍しい、阿部和重と伊坂幸太郎の共作で出来上がった作品だそうである。後半の対談部分で作者お二方が様々に語っているが、その後共作がないところを見ると、やはりやりづらかったのかな と邪推してしまう。伊坂幸太郎の作品はいくつか読んだことがあるので、読んでいて「ああこの部分は伊坂幸太郎っぽいな。ということは、こちらのプレーンな部分は阿部和重かな」と想像しながら読むのは、結構楽しい。

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    2023年02月05日
  • ブラック・チェンバー・ミュージック

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    可もなく不可もなくといった感じ。

    主人公のもたもたした感じが、まだ切羽詰まってない前半には、ややいらいらと退屈が募る。
    後半はいいスパイスとカスタードになってた。

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    2022年12月30日
  • ミステリアスセッティング

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    主人公が不遇すぎて中盤どころか終盤まで読むのが辛い。
    爆弾のくだりからはとにかく話が進むのが早いこと。
    飽きる前に読むことはできるが、なんとも後味が…

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    2022年09月11日
  • キャプテンサンダーボルト 上

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    序盤は展開が読めなかったが、後半につれて読むのが止まらなくなる。独特のユーモアもあり、下巻が楽しみです。

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    2022年08月16日
  • ブラック・チェンバー・ミュージック

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    面白かった。すごく少ない手がかりをたどっていくと予想外の展開があり、どんどん読みすすめられた。主人公の行きあたりばったりで計算してない行動がいい。

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    2022年06月04日
  • グランド・フィナーレ

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    読書開始日:2021年10月13日
    読書終了日:2021年10月17日
    所感
    台詞がかなり好み。
    表現方法も多彩。
    でも内容としてはあまり好みではない。
    台詞や言い回し図鑑のような作品だった。

    半導体技術はもはや何の手助けにもなってくれず
    置いてけ堀
    期待が大きいほど外れくじを引きやすい
    うすばかげろう
    彼なりの動物愛護精神
    どう転んでも原物とは一致し得ないまやかし=磁気的記録
    不道徳の匂い
    今現在は露悪趣味に走って自身であえて貶めることにより逆説的に自らを際立たせた気になって悦に入る
    ちっぽけでぼやけたデジタルの像を見つめることによって感受されるのは、やはりどうにも埋め難い、被写体との距離

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    2021年11月06日