阿部和重のレビュー一覧

  • グランド・フィナーレ

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    ネタバレ

    度し難いクズのお話。なにかおかしいと読み進めると、徐々に明らかにされるクズのクズたる由縁がおもしろかった。最後はなー、きっとこの主人公は変わらないだろうなとも読めて、評判悪いのもわかるが個人的にはかなり読ませる小説で面白かったです。この2ヶ月くらい、芥川賞受賞作を10作近く読んだけれど、『推し燃ゆ』の次くらいに面白かった。

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    2021年09月08日
  • ブラック・チェンバー・ミュージック

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    一気に読んでしまった。この著者のものは初めて。複雑に入り組んだハードボイルド調のストーリーをベースにしているが、そこにリズム感ある小気味良い会話が展開されることによって読む者を否応でも惹きつける。終盤謎解きが強引な部分が一部あるが、それを差し引いてもとても面白い作品と思う。この著者の他の作品も読んでみたい。

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    2021年08月22日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    ザ・エンターテイメント小説!という感じ。
    伊坂さん好きなら絶対に好きな小説。
    ページ数は多い方だと思うが話の展開がスピーディなので読みやすい。
    そのうち映像化しそうだなー

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    2021年06月28日
  • シンセミア(上)

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    ネタバレ

    語り手がどんどん入れ替わって怒涛の情報量に圧倒されるのが楽しい!新しい語り手を「この人はまともかな?」と最初思っても、もれなく全員クズ。しかも愛すべきクズじゃなくて、愛せないクズ。笑 話の展開が読めない、勢いに乗って一気読み。

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    2021年06月21日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    ネタバレ

    3.5
    村上病、米軍機、テロ、サンダーレッド赤木の濡れ衣と陰謀、国家の陰謀など様々な伏線が徐々に明らかになり面白い。厚生省の官僚である桃沢の父へ想い、相葉の母親への想い、井ノ原の家族への想いなどの描写もよい。伊坂っぽく正義が描かれている感じでなかなかよい。井ノ原と相葉の因縁も伏線回収され、妻への出会いのきっかけ。村上病、筒井、島田など名称に作家が使われているよう。戦争をやりたがるのは、たいてい、戦場でひどい目に遭ったことがない奴ら。

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    2021年05月07日
  • キャプテンサンダーボルト 上

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    ネタバレ

    3.5
    戦時からの陰謀も含めた冒険小説。口が悪くお調子者の行動派で憎めない相葉時之とその旧友で落ち着いた物腰の井ノ原悠の逃亡劇。ライター桃沢瞳、コシキヌマの水、謎の疫病村上病、新規致死ウィルス、ワクチン、謎の組織、鳴神戦隊サンダーボルト。様々な要素・謎が絡みながら話が進みワクワクさせられる。村上病なるウィルスの話などコロナのことと重なる。コピー機営業マンの井ノ原が、各社のコピー機に自身のPCにスキャンデータを送る設定をして情報屋をしている設定も面白い。

    井ノ原の上司とのやりとりなど伊坂っぽい面白描写も。
    井ノ原の上司とのやりとり。営業部ではなく「ぐっとこらえる部」にしたら?その提案もぐっとこ

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    2021年05月07日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    阿部和重の作品は読んだことがないので全編において伊坂幸太郎色が強いです。解説にはかなり綿密に話し合って執筆しているとのことなのですが、阿部作品を読めばわかるのかもしれませんね。
    伊坂作品っぽく伏線の回収や巻き込まれる主人公たち、謎の組織によるテロ、サンダーボルトにまつわる映画と架空の戦隊ものを取り込みつつ展開されるストーリーはさすがです。
    途中、アメリカ軍によるB29による章が挿入されていますが、中だるみするので不要と感じました。
    銀行の地下金庫に閉じ込めるくらいでウイルスは拡散しないのかな?

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    2021年01月05日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    伊坂幸太郎と阿部和重の共作小説。エンタメと純文学を代表する作家のコラボということもあって、期待に胸を膨らませて読んだ。単行本が発売された当初から話題になっていて読みたかったが、結局文春文庫になっても読まずに新潮文庫の新装版になってから読むことになった。阿部和重の陰謀的な要素と伊坂幸太郎のストーリーテリングが合わさって面白いエンタメに仕上がっている。伊坂作品をベースにして比較すると伏線回収の量はそこまでないが、陰謀や謎の組織の計画など気になる謎に引っ張られて一気に読んだ。また本編には「村上病」という感染症が登場するのだが、新型コロナのこともあってタイムリーに感じた。

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    2020年12月31日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    ゴールデンスランバーの時のような、ドキドキはらはらと、ちょっと笑いと。

    阿部和重作品を読んだことがないのですが、伊坂幸太郎作品そのもの?という感じで、ファンとしてはとても面白く読めた。

    コロナ禍の今、ウイルスなどの話が出て驚いた。
    村上病調べちゃいました。

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    2020年12月04日
  • 合本 キャプテンサンダーボルト

    購入済み

    この時期だから導かれたのか(笑

    読み進めていくうちに、登場する病気とコロナが重なっていました。
    2人の作者は今の状況を予想たにしてなかったでしょうに。
    近くにいてもおかしくない主人公ふたりが、あり得ないような人(組織)を敵に回して…
    解説を読むともう一回読むたくなりますよ!

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    2020年11月28日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    小説ではなく、まるでアクション映画を観たよう。
    それくらいにぶっ飛んだ設定。
    未知のウイルスにB29墜落に日本政府に戦隊ヒーロー。
    そこに昔、小学生の時にバッテリーを組んでいた二人組が加わり、様々な要素が絡み合う。
    この二人のコンビが本当に最高で、重たい状況の中、物語にユーモアを添える。
    純粋に面白い。楽しめる。先が気になってページをめくる手は止まらない。

    阿部和重さんの作品は初めてなのだが、極上のエンタメ小説でした。
    特に元バッテリーコンビの二人組はまさに、合作で手を組んだ阿部和重さんと伊坂幸太郎さんの息の良さを感じさせる。
    書き下ろし短編もボーナストラックも良かった。

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    2020年10月10日
  • シンセミア(下)

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    胸が悪くなるような、暴虐なシーンの連続。

    戦後の混乱期、町の顔役となった田宮家。
    一家への血の粛清がはじまっていく。
    町の均衡を破ったのは、しかし田宮家だけではなかった。
    戦後の混乱で凄惨なリンチの末命を絶った女性の孫である隈本光博が町にやってきたことによって、大崩壊が齎される。
    「阿部和重」を騙って彩香に近づこうとする、盗撮グループ唯一の生き残り、金森が描かれて小説は終わる。
    非常に不穏な感じが残る。

    上巻で動き始めた数々の事件、事故、犯罪が、次々と関係者の死や、大事故などによって「回収」されていく。
    内容のおぞましさを超えて、小説の構想力に圧倒されてしまう。
    結末を知らずにいられないよ

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    2020年08月29日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    伊坂幸太郎と阿部和重の合作。

    著者が2人いるパターンは珍しい気が、、どこをどう分担?協力?しているのか自体気になるところだが、ところとごろ伊坂らしくない部分(いい意味で)があるのは阿部和重も加わっているからだろう。そういった意味ではこれもまた味が違っていてとても良い。

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    2020年03月20日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    ネタバレ

    前半に比べて、ドキドキハラハラがあって、
    タイムリミットのシーンはこっちまで心臓バクバク。
    銀髪の怪人の最期はまさかだったなー。
    その後の2人がなんとも微笑ましかった。

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    2019年09月09日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    全体として読みやすかったです。
    特にクライマックスにかけて、
    謎が少しずつ明かされていくときのワクワク感はありました。
    内容的に難しすぎる所も少なく、
    楽しく読める一冊でした。

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    2019年07月28日
  • シンセミア(上)

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    ネタバレ

    芥川賞を受賞した「グランドフィナーレ」はその評価に悩んだものだけど、一方でシンセミアは紛れもなく力作だと思った。

    神町の共同体としての描写はとても濃密。創作だとはとても信じられないような気持ちになった。
    この本を読んでいる間だけは、自分もこの町の中にいて、人々の有り様を近い目線で観察しているような没入感があった。

    登場人物は悪い意味で癖の強い人々ばかり。
    インモラルな性癖や暴力性が包み隠さず描かれるので、苦手な人は苦手かも。

    人間の剥き出しで汗臭い欲望を書くのに長けた作家だとは認めつつ、それに少し食傷気味になってしまった。果たして下巻はどうなっていくのか。

    あと、登場人物が多すぎて、間

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    2019年04月23日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    阿部和重、伊坂幸太郎両氏の合作。伊坂さんの作品はいくつか読んだけれど、何かから逃亡する?話が多い気が…w この作品も映画ターミネーターの敵キャラ?(名前なんだっけ)みたいな奴にずっと追われてるし。相葉と井ノ原が出会ってからの展開がもう怒涛で読んでてホント楽しかった^^ 伏線もキレイに回収され、大満足!!星四つ半。

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    2019年02月20日
  • キャプテンサンダーボルト 上

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    伏線とかはもちろんなんだけど、シンプルにハラハラするし、応援したくなった。気持ち良い青春小説。友達っていいな、スポーツっていいな、という感じ。

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    2019年01月18日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    ネタバレ

    阿部さんの作品を読んだことがないので、どの辺りが阿部さんっぽいかとかは全く分からず。伊坂作品しか読んだことがない私からしたら、全体的に伊坂さんぽさ溢れてました。伊坂さんの文章の軽快さが好きなので、読み心地に違和感を感じたとこが、阿部さん担当だったのかなとも思ったり。

    他の方のレビューにもありますが、国家権力と戦う男2人の友情、セクシーなヒロイン、アクションと、映画化したら画になるのだろうなという作品です。ポンセまで再現するのは難しいかなぁ。笑

    これの後にフーガはユーガ読みましたが、ちょっと無鉄砲で元気なキャラと、温厚ながらも芯に熱いものを持ってるキャラの組み合わせが重なりました。

    ボーナ

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    2019年01月07日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    上下巻を一気読み。犬のポンセが大活躍。文庫版についてくるボーナストラックも良い。伏線と国家レベルの危機、昔観た戦隊ヒーロー、これに音楽が加われば浦沢直樹作品っぽい。

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    2018年12月11日