阿部和重のレビュー一覧
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「キャプテンサンダーボルト」(阿部和重 伊坂幸太郎)を読んだ。
二回目。
前回読んだ時は何やら文句垂れましたが、今回は楽しく読みました。
考えてみたら、阿部和重さんの本はこれ以外は2冊しか読んでなくて、しかもちゃんと読んだ気がしていない。
ここにも私にとっての未知の領域があるのだな。
「キャプテンサンダーボルト」(阿部和重 伊坂幸太郎)[電子書籍版]を読んだ。何がどうなってお二人がこれを書くことになったのかという事は存じあげないし、どういう形で創作して行ったのかも知らないのだけれど、なんだか相乗効果みたいなものが感じられなかったというのが正直な感想です。 -
Posted by ブクログ
単行本出版当時、話題になった共作の作品。
でも、僕は阿部和重氏の作品を読んだことがないからいまいちピンと来なかった。
それでも期待していた文庫化。
なのにどういう訳かなかなか読み進められない。
伊坂作品はそれこそ読むのを止められなくて数日で読み終わってしまうのに、まさか上下巻で丸二ヶ月かかるとは。
凄く面白いのに、何でだろう?
ワクワクするし読み進めるほど奥深くてはまっていくのに、なかなか進まない。
その解答は #佐々木敦 さんの解説にあった。
これまで何作か共作の小説を読んだけれど、今回は全然感覚が違う。
『いわばこれは「阿部和重」でも「伊坂幸太郎」でもない、第三の、名前を持たない新人作家のデビュー作でもあるのである』
この言葉がすべて。
居心地の良い違和感。
まったく初めて読む作家さんの作品なのだから。
阿部和重氏の作品を読んでみようと思う。
読んでみた後にもう一度この作品を読んだら、また違う印象になるかも。
きっとなる。
表紙のデザイン、並べるといいなぁ。
稲妻だ。
まさか上下巻とは思わず、平置きされていたから下巻だけ買って帰っちゃっけれど。
解説は、とにかく素晴らしいくらいにこの作品について語っている。
帯は…上巻は無いなぁ。
言いたいことはわかるけれど、安易と言うか薄っぺらいと言うか。
下巻の言葉選びは秀逸!
『俺とおまえで世界を救いに行こうぜ』
よくぞこの台詞を選んでくれた!
この言葉がこの冒険活劇のすべてを表現していると思う。 -
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ネタバレびっくりしたのが、劇場版が公開中止になった設定年が1990年代だっていうこと…! 「昔のこと」を掘り出しすと言えば、もっと「昔の」ことをイメージする。私には1996年はそんなに昔ではない、と思ったところで計算してみると既に20年も前…?
あぁそれは「昔」だわ。。
馴染みのメンバー。今は連絡もとっていない。地元だから風の噂は聞こえてくるけど。
ゴールデンスランバー。大学と高校じゃちょっと違うと思うけど。私は地元を離れてしまって久しいし、全くそんな噂は聞こえてこない。
この、流れているニュースがおかしなこと言ってる感、警察までもが信用できないかもしれない怖さ。大人になったから、皆で1人の人間を封じ込めようとすることの恐ろしさがわかるようになった。何かでも思ったけれど、部外者にはわからないだけで真実ではない報道も、本当にあったりしてとか思っちゃう。報道する人が黙っていたら、見てる方はなにも気づかないで終わる。
そうやって、操作ができる。。
でもその辺の話って嘘くさくなりがちなのでこの先が楽しみ!
イエローサブマリンの支配人はよかった!
あとインテリジェントピルが具体的に話に出て来たの初めてなのでなんか良くないイメージついちゃったww
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Posted by ブクログ
“阿部和重×伊坂幸太郎”“小説界最強タッグ”という文字が躍るが、私、阿部和重さんを読んだことがなく、それを聞かされていなければ、普通に伊坂幸太郎さんの作品として読んだ気がする。
東北地方を舞台にして「ゴールデンスランバー」を思わせる国家陰謀が絡んだ逃亡劇に「グラスホッパー」を思い出させる銀髪の怪人。人生に対するオプティミズム。おまけに、戦隊ものやマイケル・チミノの映画に対するオマージュまで。
巻末にわざわざ付けられた関連年表には、物語の出来事の他に、楽天のマー君や大洋のポンセのことが載っており、これがどう関連していくのか気になる仕掛け。
久し振りに出来た東京出張の行きの車中で一気読みだぁ。 -
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とても重いテーマだった。
児童性愛者の主人公。
なんだかこう、はじめてこういう人の主観にたってみて、きっと子どもに対するときめきみたいなものは抑えられないんだろうと思い、なんと少し同情の気持ちが湧いてしまった。
子どものことはみんな、好きでしょう?それを、性的に好きになるかどうかって、意外と紙一重だったりしないのかな………
主人公の異常性が露骨にえがかれていなかったからか、彼の子どもへの愛情が強いからか、2人の女の子が非常に愛らしくえがかれていたからか、案外ぽろっとハマってしまうものなのかもしれないと感じた。
主人公の男性的な事実のみの思考、離婚やドラッグや法に触れる仕事といったハードな現実。これに対応するのが、子ども達の純粋無垢な姿なのかな。これだけキツイ汚い世界に生きていると、より子どもというものが輝かしい存在に思えてくる。
そして自殺、という行動について。
「愛する人に自殺してほしくない」
という気持ち。
主人公はIからこれを突きつけられ、終盤では自分がこの気持ちに駆られて動く。
なんとも……
子どもを愛することをやめられないから避けようとしていた主人公にとっては、子どもを自分の欲望によって傷つけることなく、幸せに、生きていってほしいと思う行動、そんな自分との折り合いの付け方はハッピーエンドじゃないだろうか。
終始主人公は愛情深く、意外と、憎めなかったんだよな。
あまり評判よくなさそうだけど、終わり方含めてあたしは含みのある現代小説でよかったなぁと思いました。キモイ暗いテーマだけど、主人公が無機質なので割と軽くなってる印象。
阿部和重の主人公の執着思考は何だか読んでて臨場感がある。あと漢検の勉強になりそうな本笑。 -
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山形県に実在する神町という町を舞台に、一筋縄ではいかない曲者達が巻き起こす様々な事件を描いた群像劇。
あえて感情移入を排するためか、登場人物がみな人格的に壊れていて、上巻は読み進めるのに少し苦痛を感じる程だったが、ストーリーが大きく動き出す下巻の半ばあたりから俄然面白くなり、ラストもこれしかない感じの結末で、道徳心のかけらもない人物ばかりの小説でありながら、読後感は意外と悪くなかった。
いずれにしても、戦後の日本社会の一面を象徴する、「神町」という町そのものがこの群像劇の真の主人公のような印象を受けたが、そういう意味では同じく「神町」を舞台とする「ピストルズ」という作品も是非読んでみたい。