阿部和重のレビュー一覧
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本作は神町トリロジー三部作の二部作目に当たる。前作の『シンセミア』とは少々違った書かれた方がされており、一貫して回想形式のような語りになっているが、その理由は記憶を操作する術を代々受け継ぐ菖蒲家が舞台であるからであろう。
その菖蒲家が記憶を操作する以上、何を語られても信用していいものなのか疑惑が残るはずだが、それが最小限に抑えられてるように感じるのは、語り手が重層的に変わるからである。主に語り手は菖蒲家の二女の菖蒲あおばと書店の経営者の石川の2人であるが、最後は、また別の怪しい組織が調べた菖蒲家についての報告書のような形式の文章で終わる。
第三者からの視点が複数あるために、記憶を操 -
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ネタバレ今でいうところの中二病的思考なシネフィル青年の話。
「特別な存在」でありたいと願う唯夫は、昼と夜の長さが同一になる「秋分の日」生まれということに特別さを感じ、対する「春分の日」的なるものと闘う決意をする。何の冗談か!と!もうニヤニヤしてしょうがないw 唯夫を記述する筆者もまた唯夫自身の別人格で、それはどうやら小説自身の筆者=阿部和重らしく、虚構の中の虚構の虚構と構造が凝ってる。いきなり訳の分からないブルース・リー論から始まって予想のつかない展開も読みづらい文章も全て阿部和重の狙い通りか。
時代は90年代。そして非常に90年代的な小説。サブカルな若者の日常、バブル崩壊後の倦怠感、ネット以前の世界 -
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2026.40
伊坂幸太郎新潮文庫25周年の特別カバーがすごく可愛くて買ったのだけど、元々のデザインだったら手に取ってないのでデザインの偉大さを感じた。
この会話の感じ、脳内で映画になる感じ、伊坂幸太郎さんの小説が大好きだった学生時代を思い出す。そして久しぶりに読んでもやっぱり好きだ。。。面白かった。そして時折出てくる現実世界への批判的な台詞が大好き。
阿部和重さんの作品は読んだことがないのだけど、これを機に読んでみたい。
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P191 「昔からのインフルエンザで、年間、千人の死者が出たとニュースになっても誰も注目しないが、新型インフルエンザが出て、一人でも亡くなれば、