阿部和重のレビュー一覧
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本作は神町トリロジー三部作の二部作目に当たる。前作の『シンセミア』とは少々違った書かれた方がされており、一貫して回想形式のような語りになっているが、その理由は記憶を操作する術を代々受け継ぐ菖蒲家が舞台であるからであろう。
その菖蒲家が記憶を操作する以上、何を語られても信用していいものなのか疑惑が残るはずだが、それが最小限に抑えられてるように感じるのは、語り手が重層的に変わるからである。主に語り手は菖蒲家の二女の菖蒲あおばと書店の経営者の石川の2人であるが、最後は、また別の怪しい組織が調べた菖蒲家についての報告書のような形式の文章で終わる。
第三者からの視点が複数あるために、記憶を操 -
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ネタバレ今でいうところの中二病的思考なシネフィル青年の話。
「特別な存在」でありたいと願う唯夫は、昼と夜の長さが同一になる「秋分の日」生まれということに特別さを感じ、対する「春分の日」的なるものと闘う決意をする。何の冗談か!と!もうニヤニヤしてしょうがないw 唯夫を記述する筆者もまた唯夫自身の別人格で、それはどうやら小説自身の筆者=阿部和重らしく、虚構の中の虚構の虚構と構造が凝ってる。いきなり訳の分からないブルース・リー論から始まって予想のつかない展開も読みづらい文章も全て阿部和重の狙い通りか。
時代は90年代。そして非常に90年代的な小説。サブカルな若者の日常、バブル崩壊後の倦怠感、ネット以前の世界 -
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伊坂幸太郎・阿部和重『キャプテンサンダーボルト』
借金返済のため、一攫千金を狙う相葉時之。山形のホテルで手違いから、テロリストから追われる身となる。
絶対絶命の中、旧友・井ノ原悠と出会う。
蔵王の御釜を発生源とする『村上病』。
第二次世界大戦中、東京大空襲の日に蔵王に墜落したとされるB29。
御釜でのロケを敢行し、公開直前に公開中止となった『劇場版 鳴神戦隊サンダーボルト』。
そして、御釜の『五色沼の水』を狙うテロリスト。
テロリストからの逃走を続ける相葉と井ノ原。
それぞれがつながり始める…
真相が明らかに…
伊坂幸太郎と阿部和重の合作。
伊坂幸太郎らしいといえば、伊坂幸太郎らしい