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「2001年のクリスマスを境に、我が家の紐帯(ちゅうたい)は解(ほつ)れ」すべてを失った“わたし”は故郷に還る。そして「バスの走行音がジングルベルみたいに聞こえだした日曜日の夕方」2人の女児と出会った。神町(じんまち)――土地の因縁が紡ぐ物語。ここで何が終わり、はじまったのか。第132回芥川賞受賞作。〈解説・高橋源一郎〉これは、「人間」も「人間」の形をしたものにすぎないものも区別できない「小説」らしきものが横行するこの時代に登場した、ほんとうに数少ない「小説」の一つなのである。――<解説より>
...続きを読むPosted by ブクログ 2022年12月12日
もうすぐクリスマスですね。
ー 二〇〇一年のクリスマスを境に、我が家の紐帯は解れ…
芥川賞受賞の表題作は、ロリコン趣味が露呈して、妻と最愛の娘に去られた男の再生の物語。
とは言え、反省はしてるんだろうけど、主人公はきっと変態なままだ。
気持ち悪いまま読み終えた。
阿部和重さんは、そんな病んでいる...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月20日
終わり、それとも始まり……神町を巡る物語「グランドフィナーレ」という名の終わりの始まり。毎日出版文化賞、伊藤整賞W受賞作「シンセミア」に続く、二人の少女と一人の男を巡る新たなる神町の物語。
自分の過去をまるで他人事のように小さく語る主人公。刑事事件になっていないからなのか、それとも思考を停止してい...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年06月01日
これは神町絡みって分かりやすかったし、ニッポニア関連の話題も出てきたけど、やっぱりそれぞれの相関性はほぼ皆無なんですね。独立した物語になっていて、これ単独でも十分楽しめる内容でした。まあ、どこまで楽しめたかってのは別問題で、アブノーマル描写が多いなってこと以外、とりたてて言うことはない感じでした。で...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年12月01日
とても重いテーマだった。
児童性愛者の主人公。
なんだかこう、はじめてこういう人の主観にたってみて、きっと子どもに対するときめきみたいなものは抑えられないんだろうと思い、なんと少し同情の気持ちが湧いてしまった。
子どものことはみんな、好きでしょう?それを、性的に好きになるかどうかって、意外と紙一重...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月16日
私は佳作だと思います。
設定から奇を衒う内容を思わせます。しかし本作品では普通に、大人から見た子供、大人になったが故遠く感じてしまう子供、その純粋なものに触れたい気持ちを抑えられない不純な大人が描かれているのです。
設定のマニアックさのバイアスがあるので酷評されている感がありますが、普通の純文学と見...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年07月31日
幼女ポルノのビジネスに手を染めた冴えない中年の話です。
離婚され、最愛の娘と引き剥がされ、でも未練たっぷりで。
さて困りましたね。
面白いかと聞かれれば「そこそこ」です。さらに文学性も高いと思います。どこがと言われても困るのですが。
しかし、何が書きたかったのか良く判らない。少なくとも表面を流れて...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月07日
表題作もスキだけど、
『馬小屋の乙女』がよかった。
ええ、あの人が乙女?なのかなぁっていう。
『20世紀』も『新宿ヨドバシカメラ』も企画モノらしいけど、良かった。
書きたいものしか書かないって言うのも作家だなぁって思うけど、こういう企業とのコラボレーションなんかでも文体の特徴なんかを損...続きを読む
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