赤川次郎のレビュー一覧
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N女子学園に編入してきた弥生に会い、クラス担当の竜野は20年前に引き戻されるような眩暈に襲われた。弥生は竜野が恋した女性にそっくりだったのだ!一方N女子学園で殺人計画があるとの情報を受けて、駆けつけた童顔刑事片山は弥生と出会うが、その出会いは初めてでは無かった。そして弥生をめぐり事件が次々に発生する!三毛猫ホームズ第32弾。
三毛猫ホームズの四捨五入
舞台はN女子学園でキーマンは弥生。彼女をめぐり様々な事件が発生、片山&ホームズが事件の真相追及に挑みます。しかしこの事件の前に弥生と片山は出会っています。出会いはおせっかいなあの人の強引なお見合い、ですがそのお見合い相手は弥生では無く、彼女の父薫でした!そしてこのお見合いから全てが始まっています。
今回の事件はただの殺人事件と思われましたが、次第にその背後にある闇に大きな悪が存在していることが分かってきます。女性の嫉妬、人間の悪、傲慢さ、固執、様々な負の要素が出てくる今回はなかなかヘビー寄りでした。
また個人的には何故四捨五入が題名なのだろうか?と感じました。序盤に竜野と生徒の会話で四捨五入すれば成績Bだと言うところが出て、最後に15歳は四捨五入すれば20歳という台詞で終わるのですが、この四捨五入がどういう意味があったのかを感じ取ることが私には難しかったです。
それにしてもいくら昔の恋人に弥生がそっくりであるとしても、15歳相手と肉体関係になるもんなんですかねw?意外と三毛猫シリーズではこう簡単になるかね?という恋愛模様が多い気がします。 -
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片山晴美の旧友・野上恵利は新人女優。次の舞台の主役に抜擢され、晴美はお祝いの会を開いていた。その席で恵利は「私、殺されるかもしれない」と不吉な言葉を口にする。一方、恵利に主役の座を奪われたベテラン女優・丹羽しおりは傷ついた心を癒す為、グループカウンセリングを受ける。しかしそのグループの関係者に次々と事件が発生して・・・。三毛猫ホームズ第28弾。
三毛猫ホームズの正誤表
人は誰しも自分の中に人生の正誤表を持っている。夢や理想だけではなく、ささやかな日常にさえ、挫折や後悔、そして喪失はついて回る。自分自身が招いた失敗は勿論、何もしていないのに降りかかる理不尽なことも私達人間には数多くある。
その度に「あっちを選んでいれば・・・」「あんなことが起きなければ・・・」「あのひとがいなければ・・・」と思うわけで、長い人生を歩むとそれだけ正誤表の枠は増えていく。この正誤表に対して人間は様々な反応をする。例えば正誤表を書き変えようと苦心するもの、そんな姿を見て代わりに書き変えるあげようとするもの。しかしそれが人間にとって最善なんだろうか?
この正誤表が今回のホームズ物語の大テーマです。またこのテーマに大きな影響を与えるものがカウンセリングです。この精神への関与と正誤表が密接に絡まっていて、正誤表を書き変えることを臨んでいても果たしてそれが正しいのか?本当にその書き変えが自分の望んでいることなのか?を読者に語りかけます。この作品を読むと「正誤表に囚われない生き方をしよう!正誤表に誤が書き込まれてもうつむかない!」と思います。
しかし、いくら正誤表に囚われない生き方をするのも今回のようなケースになるとなかなか難しいと思います。特に登場人物の南原氏にはとても同情しますし、あれを受け入れて生きろなんて私にはすぐ言えません・・・。また私は一君の思考はとても理解できますw、そして一君と共に私もあの思考から脱したと思っています。
そして最後の疑問。あの父親の異常な執着は何だったのか・・・。
そこが分かりませんでした。 -
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「三毛猫ホームズの家出」3
著者 赤川次郎
出版 角川文庫
p71より引用
“通信簿。ーそれが、リカの心に重くのしかかっているのだった。
”
頭のいい三毛猫が活躍する、ミステリー短篇集。
いまいち頼りない刑事としっかり者の妹が、相棒の三毛猫ホーム
ズと、いろんな事件を解決していきます。
上記の引用は、収録中2話目の中での一文。
通信簿とは、コレまた懐かしい響きです。私も一喜一憂、憂ばか
りしていましたが、通り過ぎてしまえばなんてことはないもので
す。通り過ぎて結果が数字で出なくなってから、どれだけサボら
ず頑張れるか、こちらの方が難しいのではないかと思います。
短編なので気楽に読めて、時間のない人には良いのではないで
しょうか。
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「三毛猫ホームズの四捨五入」3
著者 赤川次郎
出版 角川文庫
p277より引用
“ひとりひとりの人間は、けっして四捨五入される存在ではあり
ません。”
頭のいい三毛猫が活躍する、長編ミステリー小説。
いまいち頼りない刑事としっかり者の妹が、相棒の三毛猫ホーム
ズと殺人事件を解決します。
上記の引用は、解説の中の一文。
どちらかと言うと切り捨てられる側に近いであろう私としては、
そのような世の中になるように祈るばかりです。
殺人事件が扱われていますが、登場人物達の気楽な感じのお陰
であまり深刻な感じがせず、するすると読みやすいです。
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事件は晴美が勤務するあるセンターで起こる。事件のきっかけはそのセンターで行われる全ての講座に申し込みをしにきた怪しげな女性。しかしその女性「金崎沢子」は実は既に死んでいた…。三毛猫ホームズ第2弾。
三毛猫ホームズの追跡
この作品は読み応えがありました。私は「犯人はこいつだろうな」と思いながら読んでいく人間ですが、今回はなかなか犯人に早い段階で見当をつけることが出来ませんでした。その原因はトリックです、特に映像を流すフィルムを使った殺人のトリックは見抜けませんでした。
また今回は被害者(しかし金崎沢子の妹を殺そうとした)達以外にある意味「部外者である人物」が出てくるのは殺された被害者達(だが金崎沢子を苦しめた許せない野郎)に対して非常に腹が立つところでしたね!
今回の犯人と金崎沢子の妹には同情しています。作品を読みながら犯人の思いをどうか汲み取って復讐を完遂させて欲しいとも思っていました。そのくらい今回の事件を生んだ被害者達は許せません。金崎沢子の無念を思うと…。この作品は久しぶりに読みながら「怒り」というものも出てきました。
また「片山刑事に言い寄っていた女性の本心や意図」は私は予想できず、最後その彼女の告白は(しかも事件の最後の謎を解くもの)やられました。筆者・赤川次郎にまんまとやられたという感じです。読み終えた後、今回出てくる全ての謎がちゃんと解けました。 -
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事件は石津刑事の新居のある西多摩のニュータウンで起こる、次々と小さな子供達が何者かのいたずらにより怪我をしているのだ!そして、その事件が解決する前に次の事件が発生!ニュータウンの近くの忘れられた村にある「猫屋敷」でそこの主人が惨殺されたのだ、11匹の飼い猫と共に。そしてさらに事件は連鎖していく・・・。三毛猫ホームズ第3弾。
三毛猫ホームズの怪談
「怪談=ホラー、幽霊が出てくる」ということではなく基本は「三毛猫ホームズ特有の片山・晴美・石津が織り成すどたばた、笑いもある展開」で進んでいきます。このシリーズの中心を担うのは「猫」ですね、いたるところに猫が関わってきます。
例えば、猫屋敷事件で絡んでくるのは「11匹以外に生き残った飼い猫達」です。この猫達が主人と仲間を殺した犯人達や事件の真犯人を追い詰めていきます(事件に関わるある女性も結局は1匹の猫「琴」を利用しています)、そんな姿は確かに怪談っぽいかも知れません。
そんな怪談雰囲気を漂わせる本作は一気に読めました。やはり事件の中にも主軸達のコメディーっぽい様が事件を和ませてくれるんでしょうか?しかし、最後に残るのは
「片山が最初の舞台で出会ったあの女性は結局無銭乗車だったのか?猫みたいに見えたのは見間違いだったのか?」
ということです。そこは謎のまま。もしかしたら本当に猫だったりするのだろうか? -
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誰もが文句の付けようのない超大ベストセラー作家にして信じられないほどの多作でしられる赤川次郎の、ショートショート。
元は、ファンクラブ用の機関誌に寄稿されていたものらしく、お題をファンから頂戴して、それを元に物語を作り上げるという方式。
1冊に32編も載っていると、やはりけっこうなボリューム感。
星新一のショートショートが、若干SF要素が強いファンタジー成分強めの物語が多いのに対して、こちらはミステリ風味の効いた、現実に近い物語が多い。
赤川次郎作品の最大の良さは、何より、文章がとてつもなく読みやすい点だろうと思ってる。
誰にでも平易に、読みやすい文章で、ちゃんと楽しませてくれる。
本を読む習慣があまりない人などには、まず最初のとっかかりとして、とてもいいと思ってる。
ので、興味のある方はお読みくださいませ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ年に1度のお楽しみというか、読書の秋といえば光文社文庫の爽香シリーズ♪
爽香が15歳の時に始まった物語もずいぶんと長い付き合いになり、爽香は39歳になりました。
相変わらず爽香の周りは事件が耐えませんし、しっかり巻き込まれます。
当初は若さでガンガン乗り切ってきた爽香も疲れが見えるお年頃。
私的には殺し屋の中川が気になるのですが今回もちらり顔を見せただけ?
毎回毎回大変な思いをしている爽香、そろそろのんびり幸せになってもらいたいという思いもありますがなかなかそうはいかないようです。
最後に爆弾を投下して続くって・・・明男の無事を祈って来年を待ちます。