小池真理子のレビュー一覧

  • 闇夜の国から二人で舟を出す

    Posted by ブクログ

    著者は団塊の世代の人で、その生き方(夫婦ともに直木賞作家で、軽井沢のクマが出るようなど田舎に住んでいる)とか見かけの美人ぽい感じとかから、素敵な憧れのお方!的なスタンスで語られることが多いのだが、こういうエッセイ集を読むと、そのわりと予想できる人生や(ジャズ喫茶とか全共闘の彼氏とか)なんども繰り返し語られる自分史のくどさとかに、かなり食傷してしまうのは確か。あちこちに書いた短いエッセイをまとめた本ってありがちではあるけれど、まとめて読むと話題がかぶってちょっぴりイヤミだね。別に筆者がイヤなわけじゃないんだけど。

    0
    2009年10月04日
  • 無伴奏

    Posted by ブクログ

    これを読んだのは高校のとき.
    よくわからず,作家の名前だけでこの本を買い,一気に読み上げました.
    読んだ後気付いたらぼろぼろ泣いていたのを覚えています.


    わたしにとってはかなりの衝撃だった本.

    1960年代の仙台.学園戦争やデモが盛んだった中,バロック音楽の流れる喫茶店でひっそりと出会った17歳の響子と21歳の渉. 彼らの恋を見守る渉の友人祐之介とエマ.
    彼らの関係は,20年後の人間関係にも影響を与える.

    恋愛とは?人を好きになるとは? 異色の恋愛小説です.

    0
    2009年10月04日
  • 雪ひらく

    Posted by ブクログ

    なんかすごく今の気持ちにあった本だったんだと思う。
    まぁ、主人公はみんな中年(というのだろうか)だけれど。
    買ったのは少し前で、読んだのが今というのは
    やっぱり今の気持ちにあってるから、今手に取ったよな気がする。
    (08/05/05)

    0
    2009年10月04日
  • エリカ

    Posted by ブクログ

    小池真理子の世界。克明な表現。ついついつられて読んでします。友人、蘭子の死をきっかけとして、蘭子の不倫の相手、湯浅と恋に落ちていく。エリカは最初は、亡くなったすぐに不倫を求める湯浅に毛嫌いをしていたが、41歳の誕生日を契機に、プレイボーイの湯浅の恋のわなに落ちていく。ハンバーガの店員「宮本洗一」が仕掛けた盗聴器に愕然でする。会って問いただすと「好きだったと、あなたは湯浅にだまされているという」いわれる。正直な青年に引かれる。最後は、その青年からも拒絶される。何不自由なく生きている思われる都会の寂しい女性の姿を描き出している。2008.04.27

    0
    2009年10月04日
  • 美神

    Posted by ブクログ

    「阿佐子」の妖艶な美しさに引き込まれてゆく男性たちの姿と様々な年頃の阿佐子が描かれている。(08年4月20日)

    0
    2011年08月31日
  • ナルキッソスの鏡

    Posted by ブクログ

    最初短編かと思って
    ところどころ途中から読もうとしたんです、
    が違いました!笑

    正直恐いです。
    でも、親のエゴというか
    何かを大切におもう気持ち
    その中で暮らしていくことに麻痺すること

    いろんなことを
    改めて実感させられたような感じです。

    0
    2009年10月04日
  • 夜ごとの闇の奥底で

    Posted by ブクログ

    一人で小池真理子ブームだった小4の時に読んだ。内容殆ど覚えてないけど本当に怖かったです・・・。今度読み直したいという意味でメモ。(桐切)

    0
    2009年10月04日
  • エリカ

    Posted by ブクログ

    どろどろした〜。ひっさしぶりにどろどろしたぁ〜。

    40才の未婚女性(起業家)と、43才?くらいの既婚男性(嫁と別居中)の
    なんともベーシックな不倫のお話。
    細かい仕込みはいろいろあるわけだけど、そんなのただの飾り。

    まぁホントにまぁ。よくもまぁここまで、典型的な女の気持ちを書けるもんですね。
    8割方、はい、おっしゃるとおり。おっしゃるとーーーりっ!

    でも。読みながら。だから何なんだろうって思う。
    グダグダ言ったころで、どこにも出口はないわけだし。

    って、そんなこと言ってしまったら、書くほうも読むほうも、まったく甲斐ないね(笑)

    それなりに楽しかったです。値段分の価値

    0
    2009年10月04日
  • 愛するということ

    Posted by ブクログ

    何言ってんの、29にもなって小娘じゃないんだぜ。愛だの再生だのカッコつけてみても結局、いくつも年上の男から貰ってばかりの人生じゃんか。医者崩れの実業家と不倫して散々旅行だの食事だのいいメ見せてもらって、駄目になったら変人クリエイターに強引に迫られ、新しい男も仕事も紹介してもらい、自分ではなにもできない。奢らせて口説かれて寝るだけ。甘ったれんじゃないよ、御託をぬかす暇があったら何かヒトツでも自分で手に入れてみな…と毒を吐くのは私が千晶世代だからじゃよ(笑)いくら何でも甘っちょろすぎだ。

    0
    2009年10月04日
  • 無伴奏

    Posted by ブクログ

    新潮社からも文庫版が出てるようなのですが、読んだ本はこちら、集英社文庫。

     ある意味懐かしい、70年安保闘争の時代。文庫本のカバーに書いてあるあらすじ(?)に引かれて読みました。
     短い序章と終章が今(1990年頃)、本文が20年程前の回想、と言う形になっています。
     高校生の主人公響子の初恋の相手は大学生の渉、渉の同居人の裕之介、裕之介の恋人のエマ。4人の間に起こった、忌まわしい出来事が永遠に4人を引き裂きます。
     物語は、40歳になった響子が渉の姉の勢津子に(20年ぶりに?)会いに、仙台に出かける所から始まります。 
     タイトルの「無伴奏」というのは、20年前の話の中心となるクラシック喫

    0
    2009年10月04日
  • 瑠璃の海

    Posted by ブクログ

    高速バス事故で夫を失った女。娘を失った男。そんな悲劇的な縁で出会った二人の結びつきは深く、孤独で始まった恋は孤独なまま結びつく。
    心中、を究極の恋の道行きとするのは安易だと思う。でも、それをそう言いきるまでに持っていけるのは小池真理子だからではないかな、とも思う。

    0
    2009年10月04日
  • 夜は満ちる

    Posted by ブクログ

    サスペンスや恋愛小説も書く作家の為か、ホラーとはいえただ怖いだけの作品ではありませんでした。
    勿論、怖いです。ただ、じわじわとやってくる怖さあり、愛憎あり、現実と夢の交錯がありと、色々な面で楽しめる作品だったと思います。正直、その重なりで気持ち悪ささえありました(きっとそれがいちばんの狙いでは、とも思います)。

    この世の中で最も恐ろしいのは、霊でもお化けでも妖怪でもなく、人間なんだと改めて感じました。

    最近は恋愛小説の目立つ作者ではありますが、初期の頃のサスペンス等も好きな方にはオススメ(ホラーが苦手ではない、という前提つきですが)ではないかと思います。

    (2005年4月30日)

    0
    2014年05月31日
  • 蠍のいる森

    Posted by ブクログ

     三者三様に大都会で生きる男女のそれぞれの愛が進行するが、修平が資産家の老未亡人の財産を狙ったことから急展開し、恐怖の結末を迎えるラブ・サスペンス。

    0
    2009年10月04日
  • 蜜月

    Posted by ブクログ

    環が44歳で死んだことは、テレビで新聞で報道された。そして、みんなが知った。一瞬の深い恋を思い出したその物語は、何人に一人の割合でこんな男がいるのかと思った。千人?それとも1万人に一人?

    0
    2009年10月04日
  • 浪漫的恋愛

    Posted by ブクログ

    小池真理子の小説を読んでいると粘度の高い生暖かい水の中に沈み込んでいるような気がしてくる。回りの音が何も聞こえなくてほのかな幸福感に満ちた孤独な暗闇にいるような そんな気がしてくる。そして 息が出来なくなる。互いに家庭を持つ40代半ばの男と女の狂おしいほどの恋。同じように許されない恋に堕ちた結果自らの命を絶った母の物語と、作中小説の『月狂い』と3つの恋が絡み合い美しく静かな官能へと沈み込んでいく。許されない恋の行く末には何が待っているのか。死 か 別れ か月には狂気が隠れているのかもしれない文庫化にあたり改題されているのだけれど 私は元の『月狂い』の方がぴったりくると思う。浪漫的恋愛 には 苦

    0
    2011年08月01日
  • 瑠璃の海

    Posted by ブクログ


    小池真理子の文章は好きだ。分かりやすくて読みやすい。
    今回もさらさらっと読めたんだけれど、
    なぜそういう結末を迎えなければいけないのかがいまいちわからん。
    不倫なわけでもないし、誰に反対されているわけでもない、
    むしろ女の母親といい、男の元妻といい賛成してくれている感じ。
    普通に付き合って普通に暮らして行けば良いじゃん、と思ってしまった。

    私が「渾身の恋愛」とやらがまだわかってないコドモだということかしら。

    0
    2009年10月04日
  • 夜は満ちる

    Posted by ブクログ

    「姉さん待ってました」と思わず声をかけたくなってしまう 小池女史のホラーです。小池先生のホラーは「墓を見下ろす家」からはまっていたのですが、最近とんとご無沙汰でした(わたくしが知らなかっただけかも知れませんが)不倫モノホラーとでも呼ばせて頂きましょうか..官能抜きでさっぱりゾクッ系ホラーです。素直に面白かったです。

    0
    2009年10月04日
  • 短篇セレクション サイコ・サスペンス篇2 贅肉

    Posted by ブクログ

    作者は老人が好きらしい。この小説を読んで少し老人に興味が湧いた。話としては「倒錯の庭」が闇だとしたら、こちらは日溜りの中にちらつく影のような狂気。誰でももっているもの。そんな感じだ。結末がどうとかいうよりは短編全体の流れを重視しているような作品。中でも「終の道連れ」「どうにかなる」は老人が主人公であり、心理描写などホラー以外の面で楽しめるので、娯楽としては二度美味しい気はする。
    ただ、怖さを求めるには不向き。

    0
    2009年10月04日
  • 狂王の庭

    Posted by ブクログ

    あぁ・・って思わず心が疼き出すような作品です。何とも言えない心境です。読んだ感じはどこか官能小説に似ています。

    0
    2009年10月04日
  • 一角獣

    Posted by ブクログ

    官能的な部分も無いのに胸がどきりと来るような仕上がりになっていて、私は雨の朝と言う作品が気に入りました。

    0
    2009年10月04日