小池真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高等遊民として生きる資産家の末裔に、上流の暮らしをさせてくれる夫がありながらも惹かれていく主人公の恋物語。
時代は、まだまだ男女が社会のしがらみにしばられていた頃のことです。
小池真理子らしい、知性があり上品でありながらも、どうにもならない男女の恋愛の刹那を描いています。
ノイシュバンシュタイン城を築いたバイエルンの狂王を思わせるような、自らの屋敷の『庭』にあらゆる資材と情熱を注ぎ込んでいく彼を止めることは誰にも出来ず、主人公の妹までも巻き込んで破滅へと流れ込んでいきます。
どんな風に物語が流れていくのか、とても気になってしまい、一気に読みました。
登場人物の中で一番印象に残ったのは、 -
Posted by ブクログ
普通の女性の恋愛が始まる瞬間から、恋を失い、絶望し、再生するまでの物語。
あまりにもありきたりで、エンターテイメント性はゼロに近いと思う。
でも、あまりにもありきたりだからこそ、主人公の心情に思わず共感してしまう。
どんなに愛し、愛されていると思う恋愛でも、ある日突然別れはやってくる。
その時、どう乗り越えればいいのか?
この本はそれを教えてれる。
中でも、印象深いのは、「鉛筆で描いたものは、消しゴムで消そうとしても、完全に消えるわけじゃない。だったら、書いたことを素直に認めよう」と言うフレーズ。
そう、恋愛は一度堕ちてしまったら、完全に消すことは出来ない。
失ったものへの喪失感をどう乗り越え -
Posted by ブクログ
小池真理子の世界。克明な表現。ついついつられて読んでします。友人、蘭子の死をきっかけとして、蘭子の不倫の相手、湯浅と恋に落ちていく。エリカは最初は、亡くなったすぐに不倫を求める湯浅に毛嫌いをしていたが、41歳の誕生日を契機に、プレイボーイの湯浅の恋のわなに落ちていく。ハンバーガの店員「宮本洗一」が仕掛けた盗聴器に愕然でする。会って問いただすと「好きだったと、あなたは湯浅にだまされているという」いわれる。正直な青年に引かれる。最後は、その青年からも拒絶される。何不自由なく生きている思われる都会の寂しい女性の姿を描き出している。2008.04.27