小池真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★3.8って感じかなぁ。
ストーリーは最愛の娘と親友を失った主人公が
人のぬくもりを求めて親友が働いていた超高級娼館で働くお話。
主人公、奈月の
「全ての偶然は必然」
っていう考え方はとても好き。
ドライな物事の捉え方も、強さも好き。
小池真理子らしい、小池真理子による、小説という感じ。
他人の体温がどん底の心を救ってくれる(ような気がする)っていうのは
よく分かる。
主人公は誰にも分かってもらえないだろうって繰り返し主張していたけど、たぶん、そんなことない。
別世界を覗き見たような
でも本当はすごく近くにどこにでもころがっているような
そんな不思議なお話。
ただ、小池真理子を読むと、
歳を重ねることや、女であることが誇らしく思えるから不思議。 -
Posted by ブクログ
「ひぐらし荘の女主人」小池真理子さんの短編小説集です。
20代の頃、ほぼ毎日、一日一冊は本を読んでいました。
その頃よく読んだのが小池真理子さんのミステリー。
この頃の小池真理子さんは恋愛を絡めたミステリーを書く作家さんというイメージでしたが、
その後、官能的な恋愛小説が多くなりましたね。
直木賞を受賞した「恋」は私の中でもっとも好きな小説のひとつです。
「ひぐらし荘の女主人」
主人公の男性は売れない役者。
北鎌倉の古い屋敷に住まう美しい女に惹かれ、日常生活を忘れて夢中になり
最後は犯罪に手を染め、その人生を狂わせていく。
女の、美しい無邪気な笑顔の下に潜む鬼・・・
こんな女になら、人生を狂わされてもいい、と思うものなのでしょうか。
「花ざかりの家」
15年前に自殺を遂げた妻の不倫相手に出くわす夫。
その不倫相手の家に「水仙が見頃だから来て欲しい」と招かれる。
少女のように無邪気だった妻が、その男に関わることで
徐々に女としての潤いを増してくる・・・
その妻の様子から、不倫に気がつきながら見知らぬふりをした夫。
突然の妻の自殺・・・それから15年。
どうして今更、と思いながら、その家に足を運ぶ。
清楚な白い花を咲かせる水仙は、冷たい風に揺られ
可憐というよりもどこか寂しげで弱々しい・・・
あんなくだらない男にひっかかって、たった一度の情事で死を選ぶなどと
愚かしいと思いながらも、改めて、その妻の無垢がいとおしい。
どうして彼女は死を選んだのか。
物語の陰に潜んでいた「女」の存在が最後、突然姿を表します。
「彼なりの美学」
葉子は深夜、渋谷の映画館を出たところで、身なりの良い醜男に声をかけられる・・・
その醜男はとことん女性の美に執着し、葉子に彼なりの美学に基づいた生活をさせ
葉子の美しさを賞賛し続ける。
自分の傍において葉子を飼育するのですが、そこに性的な交わりはありません。
この本の中に性的な描写はほとんどないにも関わらず、
全編に渡って官能的な空気が漂っているのが、
さすが小池真理子さん、というところでしょうか。