漆原友紀のレビュー一覧
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ネタバレ水域 上
蟲師が大好きだった漆原さんの新作です。
ダムの底に沈んだ村。その村出身の三代目の千波が昏倒した後に訪れることが出来る不思議な村。
そして、幼くして行方不明になった叔父にあたる澄夫と祖父との交流。
竹蔵も小学生の頃田舎の山形によく行ったので、その風景や匂い、質感が思い出されました。
懐かしい風景、素朴で平穏な暮らし。
何故村はダムの底に沈まなければならなかったのか? 何故、澄夫と祖父が村で暮らしているのか?
いくつかの疑問が語られ、現代と過去の村が水というキーワードで結ばれ、そして。
私たちが失くしたもの、手に入れたもの、想い出と今。そんなことを考えさせてくれました。
竹蔵 -
Posted by ブクログ
“不思議”を描かせたら一等素晴らしい、漆原先生の新作。
「フロー」という不思議現象と、現代を組み合わせた、人情劇のような。
いまのところは一話完結。
フローを解決する業者・広田フローを視点に、人々の悩み危うさなどを描いている。
不思議×等身大の人間たち。
主人公一味の【(株)広田フロー】は、
フローの匂いに敏感な猫・しゃちょう、
フローの考察や予測をたてる広田、
フロー現象に遭い若返ってしまったチマちゃん。
最低限の登場人物でじゅうぶんに物語をまわしていく。
広田が白黒だと、前作のギンコにちょっと似てるのが気になる。でも元々描きわけそんなにしない作家さんだしいいか…。 -
Posted by ブクログ
日蝕にまつわる蟲のお話。
そういえば、蟲師で蝕ってなかったっけ。満月と双璧を為すぐらい、妖の気配臭いプンプンの出来事なんですけどね。
日蝕の思い出。温度の変化がすぐに感じられることでしょうか。日が翳れば涼しくなるのはかわってましたが、曇りのときよりも明るいのに、感じている温度が涼しいということに、びっくりした覚えがあります。
少しの時間で、はっきりわかるぐらいの温度変化あるのですから、核の冬ややら隕石衝突やらで、完全にさえぎられてしまったとき、どうなるのでしょうかね。そんな世界崩壊後のフィクション読むたびに、日蝕で感じた涼しさ思い出して、恐くなります。 -
Posted by ブクログ
生命の原体に近い「もの」である蟲。その蟲が人間に影響を及ぼした現象を解決する蟲師ことギンコの物語。
僕がこういう妖怪のような存在が出現する和風ファンタジーでいいなと思うのは、結構理屈っぽいところだ。きちんと現象に対して原因を示す。その前提を踏まえて各作品の色が出ているように思う。
現象を人間に限りなく近づけ、かつその「理屈」を強くフォーカスしたのが『当て屋の椿』ならば、この『蟲師』は現象を引き起こす側に焦点を当てている。最大の特徴は蟲たちを「生き物」として見せている点だ。前者が人間同士の関係ならば、後者は人間と蟲、つまり現象を引き起こすものの関係。そんな見方をすると、自分の好みがどちらかわか