漆原友紀のレビュー一覧
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“「無理に動かない ほうがいい かなりの 疲弊のようだ
蟲師のギンコ と申します この山を 通り抜ける由 ごあいさつを
それは 滋養の薬 です ヌシ殿にも おそらく 効くものかと
――あんたは 一体 何故 ここでヌシを やっている……?
ヒトが ヌシに選ばれた という話は 古い記録でしか 知らない
それも皆 長くは生きて いない あんたも…… ずいぶんと衰弱 しているようだが」
『去ね』
『――あまり 深入りすべき じゃないか……』”
ギンコの旅を見れるのがもう終わりかと思うとすごく悲しい。
でも、ギンコはきっとどこかで今も旅を続けている。
蟲師として、気が向くままに人を助け蟲を助け。
そん -
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“「――どうやら ヒトの子では あるようだな 緑の目玉に 白い髪
お前の噂は 聞いてるぞ “蟲を寄せる 体質を持ち 歩く地に 災いをもたらす 異形の子”
何度か蟲師に 拾われたと 聞くが また 厄介払いでも されたか
――何故 蟲を 寄せるままに しておく ひとつ所に 留まらなければ 災いは防げる だろうに」
「……食ってく ためだ 俺が蟲を寄せて 蟲師が治す
……それが時々 手に負えねぇ 事になる」
「…… お前を拾ったのは そういう輩ばかり ……ってわけか」”
「残り紅」
珍しく老人のお話。切ない。
「風巻立つ」
「壷天の星」
帰ってこれて良かった。
「水碧む」
これも、切ない。
「草の -
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“『……ヌシ どころか けもの一匹 いねぇ
しかし よく見れば あちこちに 山崩れの跡が あるな おそらく秋頃 台風に遭った 跡…… かなりの 規模だ
……その傷を 癒すため ヌシは 山を閉じて 山ごと冬眠 させているのか
……だが 弱った生物に とって 冬眠は そのまま 死んでしまう 事もある 賭け――
となりの山じゃ もう春 なのに まだ 息を吹き返さない という事は……
……もう この山は 死を待つのみ ――――』
「このままじゃ 俺も 巻き添えか」”
「潮わく谷」
「冬の底」
自然の深さとか。
「隠り江」
「日照る雨」
ちょっと辛いかと思ったけど、いいエンドだった。
「泥の草」
後味 -
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“「……」
「どうかしたか」
「……今まで 気が付かなかった けど あんた よく見ると 男前だね……」
「…………は?」
「髪の色とか ヘンだけど 血筋? 卿里は どこ?」
「…… 本当に もう治った みたいですな」
「さようで……」
「じゃ 俺は この辺で」
「えーーっ も少しゆっくり していきなよ お礼も したいし さあ……」
「真澄!! お前 少しは 懲りんかっ」”
「花惑い」
真相が少しえぐい。
「鏡が淵」
「雷の袂」
どこの時代でもどんな場所でも。
「棘のみち(前編・後編)」
淡幽再び。可愛い。
“「うまい か?」
「……さあ」
「うまくない わけ ないだろう ほれ お前も」
「 -
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“「ほら これを 飲め」
「……」
「……それ飲んで 早く治って くれねえと いつまでも 面倒は 見れねえぞ
お前だって 早く元に 戻りたいだろ」
「…… 元……に?」
「何も 覚えて ないのか」
「……」
「――お前はな 強い蟲の気 帯びて ひどく 曖昧なモノに なっちまってる
おそらく 今 他のヒトに お前の姿は 見えはしない
その 手に生えた 白い糸 それに 触れちまった せいだろ
放っておけば どんどんヒトから 離れてゆく」
「あなたは 私を 助けて くれてるの ……?」
「さてね 自分の したいように してるだけだ」”
「天辺の糸」
ハッピーエンドで良かった。
「囀る貝」
「夜を撫 -
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“『……くそ これは とても 敵わねぇ……
……このまま コイツに喰われれば 俺も 胚にまで 戻してくれるんだろうか
全てが始まる その前まで ……ああ そりゃあ
たいそう悪い 冗談だ』”
「沖つ宮」
この島はもうこのままで、そしてこの二人はこれからこのままで。
それが一番良いのだと思う。
「眼福眼禍」
視えすぎた瞳。
「山抱く衣」
「篝野行」
「暁の蛇」
最後は思わず泣いた。
少し切ない。
“「…… 何故 そんなに 助けたがる ……? その左眼を 失したせいか」
「千里眼なら 視えるだろ」
「あんたのは 子供の頃が 真っ暗で 視えない」
「…… ……俺の 一番 古い記憶は 十の頃 どこだ -
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“「……この穴のうち 外へつながって いるのは この鎖の先の ひとつだけ だという
それ以外は どれも どこかの 密室に つながっていて 中からは 開ける事は できない
こういった 大虚<おおうろが 数限りなく 存在している
お前の 姉さんが この虚穴<うろあなの どこかを通った 可能性すら ひどく低い
お前が 手を尽くしても 追いつく ものじゃない
綺 諦めてくれ」”
「虚繭取り」
ハッピーエンドでよかった。
「一夜橋」
切ない。
「春と嘯く」
「籠のなか」
最後をどうとらえていいものか……。
「草を踏む音」
“「………… 目が眩む――」
『―― 早く出た 方がいい
“空吹<うそぶき”は -
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“自分の 愛でてる ものが 異形のモノ だって事 忘れたか
『…… わかってる つもりがった が…………』
「さすがに 応えた ようだな」
「戻ったか ―― 軽口たたける くらいの材料は あったんだろう な……」
「大丈夫 きっと 助ける」”
化野先生とギンコってどういう仲なんだろう。
「錆の鳴く聲」
「海境より」
ちょっと切ない。
「重い実」
「硯に棲む白」
「眇の魚」
ギンコの昔の話。
“「……なあ ヨキ 夜 山を 一人で 歩いているとな
さっきまで道を 照らしていた月が 急に見えなく なったり
星が消えたりして 方向がわからなく なる時がある
……それは 普通にも ある事だが さら -
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“「………… お前も 蟲師か」
「蟲の話 集めてんだろ? 協力すれば 「狩房文庫」 閲覧できると 聞いたんだが」
「……悪いが 帰ってくれ
蟲を殺す話は もう たくさんだ」
どさっ
「じゃ 殺さねぇ 話しな あ―― そっちの方が 随分多いな」
「いや それでは 役に――」
「え―― まずは 黒子を食う 蟲の話」
「…… 黒子?」
「ん 何か 今 言いかけた だろ」
「……いや いい 話してくれ 蟲の話……」”
「やまねむる」
ムジカーー。悲しい。
「筆の海」
「露を吸う群」
蟲を選んだ女の子。
「雨がくる虹がたつ」
珍しくおっさんがメイン。
「綿胞子」
ちょっぴり薄気味悪いかも。
“「なぁ