あらすじ
少年・スミオとその父が住む“夢の村”。他には誰もいないその村に、母親や友達が大勢戻ってきた。若い頃の姿をした千波の母は、千波に「ここは今はもうない場所だ」と教える。その直後から、千波は、朝目覚めても元の世界に戻れなくなってしまい……。――すべてを知った時、人々は自分が居るべき場所を悟る。
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懐かしく悲しい物語
何故だか懐かしく、ちょっとゾッとするような…そんな物語。
絵の雰囲気はほんわかしてるのだけど、少しだけ恐くて、悲しくなった…。
実際にあったかのような、無いようなお話。
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親子三代に渡る「水」にまつわる物語が完結する。漆原作品でも最大の長編になった作品だけど、非常に素晴らしかった。謎の少年、スミオの正体、雨が降り続ける町の本当の姿、伏線と謎が解けていく下巻は圧巻!
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物語に緩急があって映画にも十分なり得る名作。『蟲師』好きな方にもそうでない方にもオススメ。『ダ・ヴィンチ』のプラチナ本に選ばれてたのね。納得。
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流石は蟲師の作者。何とも味わい深い作品だ。 ダムの水底に沈んだ村と、元住人の様々で複雑な思い。それがこのような表現になるとは、思いも寄らなかった。 読み終わった私の胸にも、奥の方に水域が生まれたような気がする。
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すごく良い作品。
文学的漫画…みたいな。幻想的なこの雰囲気が好きです。
切なくて、胸が熱くなりました。
おばあちゃんとお母さんと娘と。
名作ですね、みんなにおすすめしたいです。
Posted by ブクログ
やっぱり下巻もせつない。忘れることのできない思い出の存在に対する受け止め方は人それぞれ違う。おばあちゃんにはあの受け止め方が幸せなんだろう。最後までリアルなお話でした。
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良質の映画を観た感じです。
日本という国は水とこれほど深い関わりがあることを、震災のこともありますが、考えさせられます。
この方の作品は初めてですが、キャラクターの顔に特徴がないのが残念。意図的かもしれませんが…
それでもホシ5つ。
ダ・ヴィンチで紹介されるだけのことはあります。
ま、あの雑誌、カゲロウ特集も組んでるくらいなので、評価わかれますが。流行りはおさえないと、とゆーことでしょうか。
Posted by ブクログ
マンガでこんなに感動したのは久しぶりです。地味な絵ながら、じっくり読ませる力はすごい。ちょっと不思議なファンタジーなので、苦手な人は苦手だと思いますが、心にしみいるお話でした。表紙が地味なので、一瞬買うのを躊躇したのですが、買ってよかったぁと思います。蟲師もいいけど、この作品はもっといい!
Posted by ブクログ
私は比較的都会な場所で生まれ育ったので、自然はありますが、自分の住処を行政の命令により立ち退かなくてはならなくなったことはありません。
自分の住んでいた場所を自分の意思ではなく、誰かの意思で奪われるというのはとても辛いことなのだとこの漫画を通して学びました。
もちろん今回のテーマはダムの建設ということでしたが、東日本大震災を始めとする災害によって家がなくなった人にも思いがあるんだろうなと思います。
住んでいた場所を失うということはその場所にあった思い出までも失うということ、しかし、ダム建設によって揺れ動く人間模様は決して誰にも止められないというのが奥が深いと思います。
お金を積まれたら別に他の場所に住んでもいいと思う人がいるのも当然ですし、お金以上の思い出という価値をその土地に抱いている人もいます。
結局自分以外の人による決断というのはいつだって悲しく、辛いものなのだと思います。
それでも、未来に向かって歩き出すのです。
その辛い思い出を共に抱えながら。
そんなお話でした。
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相変わらずの雰囲気。ダム建設で沈んだ村の話はもうあまり聞かないけれど、三世代にもかかるこの話は時の流れを感じさせ、喪ったものへの追憶も苦い思い出も素晴らしい作りの話だった。
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「縁はきってもきれないもの」
家族や友人、学校の先生。私たちの周りにはたくさんの「縁」があります。それって、いつも心地よいものでなくて、時には苦しくて、悲しくて、寂しくなったり。いろんなメリット、デメリットがつきまとってると思うんです。
だけど、苦しいからやめる!忘れる!ってなかなかできないんですよね。しようと思ってもそれってなかなか難しい事。
それに、「縁」はないより繋いでたほうがいいな。とこの本を読んで思いました。下巻の感想。
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漆原先生新作ということで購入。漆原先生らしいマンガでした。自分が生まれ育った土地にたいしての様々な思いはあれど後悔と侘びの念っていうものは呪いのように感じました。それでもなにかしら思いを残さなければいけない物ってありますよねぇ
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誰の心の奥にも、もう会えない故郷の景色があると思う。
子どもの頃 子どもの目で 眺めた景色には もう会えない
昨日の私が 昨日見た景色にも もう会えない
地層のように 積み重なっていく 今までの私
Posted by ブクログ
身も凍るような水、それに慣れて心地好くなって、あがったときに背筋を這うような悪寒が残る。まさに水そのものの物語。
「私はここから来た」は深い。母の羊水という意味でも水は切り離せぬものであり、歴史と血を感じさせた。
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友達がおすすめしてたので読んでみた。
時間がなくて勢いで読んでしまって後悔。。
最初はよくわからない感じのスタートだった。
人がいない町は、死んでしまうのか。