シェイクスピアのレビュー一覧

  • 新訳 冬物語/シンベリン

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    『冬物語』
    前振りとして、シチリア王レオンティーズとボヘミア王ポリクシニーズが幼い頃からの大の仲良しであること、ボヘミアの方がシチリアより貧しいことが明かされる。この友情が類なきもの、と思わせて、次の瞬間あっという間に崩れていく。もう帰る、もう帰る!と聞かないポリクシニーズが、シチリア王妃ハーマイオニの懇願で、「じゃあもう少しいようかな」と心変わりしたのだ。レオンティーズは妃ハーマイオニとポリクシニーズの密通を疑い、貴族カミローにポリクシニーズの殺害を命じる。するとカミローは計画をポリクシニーズに告げて逃げるよう指示。ますます嫉妬の炎を燃え上がらせたレオンティーズは妊娠中の妻を投獄し、生まれた

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    2025年11月26日
  • 新訳 ハムレット 増補改訂版

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    登場人物が限定的にも拘らず、運命が交錯するストーリーや感情表現等が巧みで引き込まれました。日本語訳でもユーモアにみちた押韻が楽しめる点でも素晴らしい作品でした。

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    2025年09月06日
  • ヴェニスの商人

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    310P

    ウィリアム・シェイクスピア
    イングランドの劇作家・詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある。卓越した人間観察眼からなる内面の心理描写により、もっとも優れているとされる英文学の作家。また彼の残した膨大な著作は、初期近代英語の実態を知るうえでの貴重な言語学的資料ともなっている。

    ヴェニスの商人
    by シェイクスピア、大山敏子
    世の中にはまじり気のない悪徳というものはないのだ、 必ずそのうわべになにかしら美徳のしるしをつけているものだ。

    彼はなぜ大学に学ばなかったのか、これもわからない。しかし彼の作品から理解できるシェイクスピアの教養の深さ、常識の豊かさ、人間性に対

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    2024年10月23日
  • ロミオとジュリエット

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    今度舞台を見に行くため、久しぶりに読み直してみた。というか本で読んだのはもしかして初めて、、?

    想いは通じ合っているのに、お互いに相手を追いかけて死を選びあの世で幸せになろうと願う2人は最上級に愛し合っていたのだろう、、、

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    2024年05月21日
  • 新訳 から騒ぎ

    oct

    購入済み

    原文特有の韻やリズム感を体感可

    シェイクスピアの作品は韻やリズムも含めて評価されているが、翻訳だとなかなか味わうことができない。それは仕方ないことなので不満に思ってはいなかったが、この本では可能な限り韻を再現してくれており、また注で親切に解説してくれる。その分読み終わるのに時間はかかるかもしれないが、作品を当時の背景などを踏まえて深く理解できるはず。

    #タメになる #笑える #シュール

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    2023年01月03日
  • 新訳 リア王の悲劇

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    もうひとつの世界
    これは戯曲だ。当然、悲劇は舞台の上で繰り広げられている。だが、わたしはもうひとつ別の世界を観た。第五幕でリア王らとコーディーリアらは再開する。わたしは嵐のあとのふかふかの大地を想像し、土の香りがした。地面に足を踏みしめる不幸な人々。そして血の臭い。すべて臨場感を持って観た。まるでそこは天の彼方にある場所のよう。
    注が多くある。そしてその注には、舞台のお約束ごとやメタな視点からの解説と、詳しく書いてあった。そのためとても読みやすかった。戯曲を読んだことがなくても、関連知識がそれほどなくても楽しめると思う。
    金子國義さんの絵を使った装丁もおしゃれで、かっこいい。

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    2021年12月09日
  • 新訳 リア王の悲劇

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    シェイクスピアを再読。河合祥一郎訳の本文は勿論、詳注、2種類の版の差異、種本でハッピーエンドの「レア王年代記」の紹介、トルストイの辛辣な批評とオーウェルの反論等、時代背景や典拠など興味が唆られる内容満載で、該当箇所に戻り読み返す愉しさを満喫できた。
    父リア王への愛情表現の求めに対して真実の心を伝える最愛の末娘コーディーリアに激怒し、無資産でフランス王のもとへ放逐する。一方口先だけの美辞麗句を並べる貪欲な2人の娘には国土も権限も全て与える。リア王はやがて貪欲な娘二人に荒野に放りだされ、コーディーリアも無慈悲な運命に弄ばれる。

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    2021年09月26日
  • 新訳 リア王の悲劇

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    劇であるがゆえに小説とは異なり人間ドラマだけで物語が進む簡潔さ。しかし、人間の避けがたい運命がしかと刻印されている。河合祥一郎さんの解説も素晴らしい。とりわけ、コーディーリアのストア主義哲学、トルストイとオーウェルの論争の読み解き。

    「…『わけのわからなさ』の中に意味がある、あるいは混沌の中に人間として生きる姿があるということを示唆しているのではないだろうか。どんなにまともに生きているつもりでも、人間である以上は愚かさを抱え、わけのわからない部分を秘めている――それがシェイクスピアの人間像だ。」
    「…シェイクスピアには強烈な愛の発露がある。その愛があまりにも大きすぎるとき、『裏切られた』とい

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    2021年09月02日
  • ロミオとジューリエット

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    たまたま入った中古書店で安く売られていたので、購入して読むことにした。
    本作を読む前に、ハムレットとマクベスを読んでいたのである程度は作者の傾向というものは理解していたが、本作はこの理解を上回っていた。
    シャイクスピアの作品の中では一番好きかもしれないと思っている。

    あらすじはあまりにも有名すぎるが、一応簡潔に述べると、絶対に結ばれる環境にない男女の恋の行方を描いた作品だ。
    そして、数々の苦難の先に、悲劇的な結末を迎えてしまう。

    この結末を迎えるにあたり、まず思うのがここまで人を愛した事があっただろうかということだ。今の常識で考えると、相手に何か瑕疵があったりすると、結婚は無理ですね、とい

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    2021年07月28日
  • ヴェニスの商人

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    読書好きとして一度はこういう歴史ある名著を読んでおこうと思い、拝読。
    率直に、すごく面白く、意外と登場人物も限られており読みやすかった。
    当時のイギリスの文化や法、背景が彷彿とさせられ、舞台はヴェニスではあるがシェイクスピアの頭の中が見て取れるようで、興味深かった。

    特に印象的な人物
    ・ネリッサ…ポーシアの侍女であるが、発する言葉に名言が多く、印象的。
    「あまり御馳走を召し上がりすぎますと、却ってこれは食物もなく、飢えている人間と同じように、やはり一種の病人だそうでございまして。してみますと、すべて中っくらいにいますということは、どうして中っくらいの幸福どころではございませんで。」
    「過ぎた

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    2021年03月17日
  • リア王

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    シェークスピアは、部分的にしか読んでませんでした。あらためて、悲劇作品を通じてシェークスピアの天才を垣間見た感じです。

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    2016年04月28日
  • リア王

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    シェイクスピアの四大悲劇の一つ。読むと現代にも通じる愛憎劇あり。ブリテン王リアや道化、エドガー扮する乞食の狂気ぶりも描かれ、読むのに苦労した。

    この狂気ぶりがシェイクスピアの「リア王」では非常に特徴的であるらしく、伝統的な秩序を重視するエドガーら善玉と新しいやり口で秩序を破壊していく悪玉のエドマンドらとの間で起こるギャップを道化の”狂気”を通して描いている。

    実際読んでみて「リア王」は単純に善玉・悪玉では区別できないものがる。元々、ブリテン王リアやグロスター伯爵は近代的な感覚で見るとかなり問題がある訳であるし、リアの娘であるリーガン・ゴネリル、グロスターの庶子であるエドマンドが親世代の秩序

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    2016年03月22日
  • ロミオとジューリエット

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    5日間で起きたこととは思えないくらいの濃さ。運命に巻き込まれる二人。

    ジュリエットの意志の強さが印象的。自分で選んだ夫と運命を共にしようという決意がある。
    ロミオは直前まで違う女性に恋をしていたり、ジュリエットと会った翌日に喧嘩に巻き込まれたりと、フラフラしている感じもするけど、純粋な人だと思う。

    シェイクスピアのほかの作品も読んでみたい。

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    2014年04月23日
  • リア王

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    ネタバレ

    遺産分配の際に自分への愛を上手く伝えられないコーデリアを相続から外すリア王。フランス王と共にフランスに旅立つコーデリア。遺産分配後に2人の娘ゴネリス、リーガンに冷たくあしらわれるリア王。グロスター伯爵の元に身を寄せるが・・・。グロスター伯爵の庶子エドマンドの陰謀。陰謀により追放されたエドガー。ゴリネルの扱いに気がふれるリア王。リア王に追放されながらも忠誠を貫くケント伯爵。エドマンドにより追放されるグロスター伯爵。伯爵のために復讐を行うエドガー。上陸したフランス軍を率いるコーデリア。

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    2013年01月20日
  • リア王

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     この戯曲はシェイクスピア中でももっとも心を刺す台詞の多い作品の一つである。
     四大悲劇のハムレットの結末と同じく、救いはないのだが、そこはかとなくマクベスのような狂気もある。
    また、この岩波のリア王は解説もまたたっぷりあって、脚注も本文の下に添えてあり、目に入らざるを得ないようになっているのだが、これはヘンリー四世の訳者が「まずは本文を読んで、解説はそのあとで」というようにいっていたのと対照的である。また、マクベスの訳者は当時のイギリスでの観劇者たちの理解は現代の文字をじっくり追う読者にまったく劣らないものだった、それは原文の言葉の絶妙な使われ方によると言っていた。が、このリア王の訳者はシェ

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    2012年12月04日
  • リチャード三世

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    ネタバレ

    薔薇戦争末期。エドワード4世の統治下のイングランド。自らの容貌にコンプレックスを持ち野心を膨らませるエドワード4世の弟グロスター公リチャード。兄であるクラレンス公ジョージを罠にはめ殺害し周囲の人間たちを徐々に殺害していく。ヘンリー6世の息子の妻であったアンへの求婚。ジョージの遺児たちの殺害。王位に上り詰めたグロスター公リチャード。リチャード3世となったグロスター公に反旗を翻す諸侯たち。薔薇戦争の終結。

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    2012年08月24日
  • ヴェニスの商人

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    あまりにも有名ですね……。でもやっぱり「有名どころ」は傑作です。ポーシャのことを「かっこいい」と思ったことがあったんだなあ、こんな人になりたい、などと。(そのついでに法衣にも憧れた)。こぞの雪いまいずこ。

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    2011年07月19日
  • リア王

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    「リア王」も「ハムレット」も「オセロ」も「ロメオとジュリエット」も……、誰でも知っているシェイクスピアの戯曲は、それなりに読んだつもり、だけど、私は「戯曲」という文学形式を些か苦手としているかもしれません。ともあれ取り急ぎ、代表として、リア王を挙げます。(マクベスとかハムレットとか、幽霊が出て来たり魔術が出て来るほうが好きかも)。これもまた、純然たる「悲劇」だ。ただ、どうして末娘はいい娘なの?どうしてお姉さん(たち)には邪念がつきまとうの?シンデレラしかり(継母という事由を差し引いても)、「美女と野獣」しかり、オオクニヌシノミコトしかり(あそこはお兄さんたちだけど、あれは酷すぎる)、想い出せば

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    2011年07月19日
  • ロミオとジューリエット

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    先に挙げたテキストのお供に。訳がいい。直訳調に近くて、注釈もテキストに即している感じ。英文と見比べながら、格闘してたのはいい思い出です。

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    2009年10月07日
  • ヴェニスの商人

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    シェイクスピアの劇作

    内容も面白いが、これがつくられた当時の時代背景もうかかがえる。

    高利貸しのユダヤ人が非常に悪者として、またキリスト教徒が慈悲深く描かれている。また最後に高利貸しがキリスト教徒に改宗させられているのもユダヤ人からしたら非常に屈辱的であろう。

    驚きは解説にあった。

    この物語はシェイクスピアが考えたものではなく、もともと1300年代にあった3つの話をつなげたような内容らしい。しかし、今でも古典として多くの人に読まれれるのは、劇作として非常に完成しているからであろう。

    古典はその内容だけでなく解説部分で多く背景にあるものなどを理解することができるのでこちらも一

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    2009年10月04日