シェイクスピアのレビュー一覧

  • ヴェニスの商人

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    べネチアを舞台にした、友情と恋愛、そして知恵の物語である。悪役を痛快に懲らしめる展開に加え、物語の終わり方も爽やかであり、素直に楽しめる物語であった。当時のベネチアの時代背景や、ユダヤ人とキリスト教徒の考え方の違いなどを、前提知識としてよく理解していると、さらに楽しめると感じた。また、「マクベス」同様英語で鑑賞しないと、本当のシェイクスピア作品の良さは味わえないと感じた。英語のリズム感や韻などを、翻訳されたものでは味わうことができないからだ。シェイクスピア作品については英語表現が見所の1つで、みんなが手本にしたくなるほど美しく綺麗な英語を用いているそうだ。そうした良さを味わうためにも是非英語で

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    2015年08月15日
  • リア王

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    有名な四大悲劇のひとつ。解説によると、4つの中でも一番悲劇らしい。

    コーディリアの「Nothingで真実の愛を全てわかって」というのは甘えんぼな気がする。お姉さんたちの言葉はまぁ大げさだけど、だからって疑うのも難しい。
    普段の行動や状況から、相手のことを考えて察するのは素敵な思いやりだけど…みんな悲しい嘘はいいっこなしな世の中になればいいのにね。

    いい子も愚か者も死んでしまうけれど、悪い人たちもやっぱり、最後は悪事がバレてみんな死ぬ。それなら私は、不器用でもいい子で終わりたいなぁ。

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    2014年12月26日
  • 新訳 夏の夜の夢

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    シェイクスピアの喜劇。ここまで立て続けに悲劇ばかり10作近く読んでいたので、なんだか和みました。あらすじも何も知らずに読み始めたので、もちろん悲劇だと思いこんで読んでいました。4人の男女が愛憎のもつれで殺し合うんではないかと、ハラハラしながらページをめくっていましたが、なんか惚れ薬とか、プロレタリアートたちの愚かなシーンがさしはさまれだして、色が変わり、気づいたらニヤニヤしながら最後のページをめくっていました。言葉の掛け合いが、翻訳でありながらも面白い。訳者の腕もあるんでしょうが、シェイクスピア読み継がれる意味も納得します。段々惹かれ始めましたよ(笑)

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    2014年07月03日
  • 新訳 夏の夜の夢

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    シェイクスピア喜劇の代表作、1594-96頃の作とされる。原題は『A Midsummer Night's Dream』で、Midsummer は「真夏・盛夏」ではなく「夏至」ないし「ヴァルプルギスの夜」と解釈され、いづれも妖精が活動的になる祝祭的な夜だという。

    「左右の目に違ったものが映っているみたい。何もかも二重に見えるわ」

    "夢から覚めた"ハーミアの科白。ここには、近代という時代精神がこれから陥ることになる自己意識の無限の二重化という機制が、垣間見える。

    「どこもかしこも、ぴったり収まる台詞はなく、どの役者もずれている」(フィロストレート)

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    2013年11月17日
  • リア王

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    悲劇中の悲劇。

    訳し方が下手と言ったらあれかもしれないけど、原文をそのまま訳しすぎて、言葉の意味が成り立ちにくくなっているような感じを受けた。
    最後の方は良かったけど、それまではとても上手く訳されてるとは言えない。

    解説で、なぜコーディーリアとリアが殺されたのか、ということを書いていたのだけれど、その理由は“摂理”らしい。普遍性ではなく宇宙性。興味深い。
    確かに、ただの勧善懲悪な話ではないのには、何かしらの意図があるのだろう。

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    2013年07月12日
  • ヴェニスの商人

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    ネタバレ

    授業のいわゆる課題図書だったため、題名しか知らなかった今作を初めて読んだ

    半期、授業を通して、普段自分が読書をする時にはしないレベルで、それぞれの登場人物、台詞、文字に現れている物とその裏といろんなことに関して考えさせられ、学んだと思う
    こんなに文学を細かく読み解いたのは初めてだと思う まぁ日本語訳を読んだからこそ可能だったんだろうけど
    普段の、英語を日本語に訳して、レポートの為に自分なりに分析するのとは全然違った

    内容は当然初めて知ったわけで、こんな話だったのか、と普通に物語は楽しめた
    でも同時に、シェイクスピアの表現のせいか、訳し方のせいか、若干取っ付きにくいというか、表現と仲良くなれ

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    2013年03月09日
  • ヴェニスの商人

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    何が凄いって、訳語が古過ぎて(30年代初版)笑える。1600年代に充てた日本語訳が、江戸っ子のべらんめえ調、東北弁、名古屋弁?父っつぁん。

    こういうのって、当時で言うプロパガンダだったのかな。ユダヤ人批判の描写が物凄い。ただ、確かに当時のユダヤ人に貸金業が多かったことは確かだが...
    『ユダヤ人とダイヤモンド』を思い出した。

    これを読むと、正に現代の尖閣諸島問題を彷彿させるね。国際司法裁判所で争うか、という。
    司法の在り方、意義。
    もはや、正義とは何かという根本からの疑念。正義というよりは、正しさ、正統性か。

    劇だけども、こうして書に起こすと読みやすいね、シェイクスピア。
    発端、発展、解

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    2013年02月11日
  • ロミオとジューリエット

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    翻訳の悲しさ、というよりある文化で培われた本をその文化の言語で触れることができない悲しさというものは想像を絶する。英語くらいだったらそれなりの程度には読むこともできるかもしれないけれど、シェイクスピアの時代の英語はもう無理。岩波は相変わらずお堅いけれど信頼のおける翻訳。

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    2012年06月22日
  • ロミオとジューリエット

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    シェイクスピアの代表作ともいえる一作です。
    誰もが一度は耳にしたことのある作品でしょう。
    いがみ合う両家の間に生まれた若者同士が恋に落ち、
    許されざる愛に悶え苦しみ、
    ついには結ばれぬままの悲劇として幕を閉じるこの話。
    たしかに、
    良作ではあるのですが、
    個人的には一目惚れにも程があるんじゃないか、
    というのが素直な感想です。
    表現も大袈裟ですが、
    舞台劇ともなれば当然なのでしょうか?
    とはいえ、
    一般教養として内容は把握しておくべき作品です。
    余裕のあるときに一度目を通されてはいかがでしょう?

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    2012年01月08日
  • ロミオとジューリエット

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    筋立ては運命に翻弄される恋人二人だがかきかたが喜劇ものと紙一重の差。終盤の展開などギャグに近い。そのギリギリの差がシェイクスピアの腕前なのだろうか。

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    2011年12月14日
  • リア王

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    悲劇の、ラストに向かって雪崩のように突き進んでいくさまって、カタルシスだなあ・・・。リア王は、なんだかギリシャ悲劇っぽい。オイディプスとか。それにしてもなかなか卑猥な表現が豊かで、時代もあるのだろうけれど、シェイクスピアって大衆向けだったような気がしてならない。

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    2011年08月10日
  • リア王

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    三人の娘の愛情を試そうとした老王リアは、末娘コーディーリアの真心を信じず、不実な長女と次女の甘言を軽信して裏切られる。狂乱の姿で世を呪い、嵐の荒野をさまようリア―そして、疲れはてた父と娘の美しい再会と悲惨な結末。古代ブリテン史のひとこまに材をとった、シェークスピアの作品中もっとも壮大にして残酷な悲劇。

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    2011年07月06日
  • ロミオとジューリエット

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    舞台は中世イタリアのヴェローナ市。宿敵どうしの名家に生まれた若者が知り合い、恋し合い、結ばれ、そして数日後には無惨な死をむかえる。―この悲劇が今もひとの心をうつのは、愛と死と運命という主題を扱って或る普遍的な、人間的な経験に達しているからであろう。『ウエストサイド物語』は構想をこの作品から得ている

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    2011年07月06日
  • リア王

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     とりあえず訳注、読みやすい構成だったし文章だとわからない細かい舞台の仕草とか宗教上の比喩とか教えてくれるのはありがたかったんだけど、後々の展開までネタバレするのはやめて! こちとらあらすじもロクに知らずに読んでるんだよ! 訳者の想定より無教養なこっちが悪いのかもしれないけどさぁ。
     また読めば理解が深まって印象が変わるのかもしれないけど、初見では虐げる者が虐げられる者に変わっていった印象。リア王にあんまり同情できなかったのは読みが甘いせいなのかな。自分から権力手放しておいて偉ぶってたらそりゃ嫌われると思うんだけど。
     リア王は末娘コーデリアを虐げ、残った姉二人に虐げられる。グロスター公は庶子

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    2011年06月25日
  • リチャード三世

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    人物名が覚えられなくて、あれ、これ誰だっけとなるし、歴史を知らないから背景もわからない。シェイクスピアの作品に中でも、格調高さなら「ハムレット」があるし、話の筋の面白さなら「リア王」がある。だから単に戯曲を読むだけならそんなに飛び抜けて面白いわけじゃないと思う。

    でも、上演されたものを観るのなら、あるいは自分で演じたり自分で演出するのなら、間違いなくこれが一番面白そう。役者や演出家しだいで全く違う作品がいくつもできあがりそう。それは主人公グロスタ公の人物造型ひとつで作品の雰囲気が決まるようの思うから。天才的な策略家か、絶対的な悪か、たまたま頭一つ抜けてしまった小悪党なのか、屈折した想いを権力

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    2010年09月10日
  • マンガで読む名作 ハムレット

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    名作をともかく強引に読んだ。大勢死ぬんだなというのが読後感。小説だとそれが味わいになるのか。今度は小説を読んでみよう。

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    2010年08月16日
  • ヴェニスの商人

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    肉裁判のくだりと、バサーニオが恋人ポーシアに求婚する際の箱選び、そして見事ポーシアを娶る権利を得た後に彼女から貰った指輪のこと、この三つの要素からなっています。シャイロックが悪者として描かれていますが、現代ならばむしろ彼が哀れでならないという解釈もできます。何しろユダヤ人であることだけで「ジュウ」などと悪口を言われていて、さらに金貸しであるために罵られる。復讐のためにアントーニオの肉を取ろうとするも、逆転裁判で借金は帳消しになった上に罰金まで支払わされ、しかもキリスト教に改宗させられる。しかしシェイクスピアは、シャイロックが人肉裁判をするに至ったのはユダヤ人だと差別されたからだという解釈をして

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    2009年10月04日
  • リア王

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    グロスターが惨いことに… あずみの『きく、無惨』を少し思い出しました。
    個人的にはなんだっけ、〜マンドのお兄さん(エドガーかな?)がスッキリポイントです。

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    2009年10月04日
  • リア王

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    なんで気付かないんだ、と思わせるような変装のオンパレード。
    なんて悪いんだ、という上の姉二人やエドマンドはいっそすがすがしいですね。
    シェイクスピアにありがちですが、最後物語が急速に収束するにあたって人が死ぬ死ぬ。
    Nahum Tateによる改作・ハッピーエンドリア王読んでみたいかも。

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    2009年10月04日
  • リア王

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    三人の娘の愛情を試そうとした老王リアは、末娘コーディーリアの真心を信じず、不実な長女と次女の甘言を軽信して裏切られる。狂乱の姿で世を呪い、嵐の荒野をさまようリア―そして、疲れはてた父と娘の美しい再会と悲惨な結末。古代ブリテン史のひとこまに材をとった、シェイクスピアの作品中もっとも壮大にして残酷な悲劇(表紙より)。

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    2009年10月04日