シェイクスピアのレビュー一覧
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べネチアを舞台にした、友情と恋愛、そして知恵の物語である。悪役を痛快に懲らしめる展開に加え、物語の終わり方も爽やかであり、素直に楽しめる物語であった。当時のベネチアの時代背景や、ユダヤ人とキリスト教徒の考え方の違いなどを、前提知識としてよく理解していると、さらに楽しめると感じた。また、「マクベス」同様英語で鑑賞しないと、本当のシェイクスピア作品の良さは味わえないと感じた。英語のリズム感や韻などを、翻訳されたものでは味わうことができないからだ。シェイクスピア作品については英語表現が見所の1つで、みんなが手本にしたくなるほど美しく綺麗な英語を用いているそうだ。そうした良さを味わうためにも是非英語で
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シェイクスピアの喜劇。ここまで立て続けに悲劇ばかり10作近く読んでいたので、なんだか和みました。あらすじも何も知らずに読み始めたので、もちろん悲劇だと思いこんで読んでいました。4人の男女が愛憎のもつれで殺し合うんではないかと、ハラハラしながらページをめくっていましたが、なんか惚れ薬とか、プロレタリアートたちの愚かなシーンがさしはさまれだして、色が変わり、気づいたらニヤニヤしながら最後のページをめくっていました。言葉の掛け合いが、翻訳でありながらも面白い。訳者の腕もあるんでしょうが、シェイクスピア読み継がれる意味も納得します。段々惹かれ始めましたよ(笑)
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シェイクスピア喜劇の代表作、1594-96頃の作とされる。原題は『A Midsummer Night's Dream』で、Midsummer は「真夏・盛夏」ではなく「夏至」ないし「ヴァルプルギスの夜」と解釈され、いづれも妖精が活動的になる祝祭的な夜だという。
「左右の目に違ったものが映っているみたい。何もかも二重に見えるわ」
"夢から覚めた"ハーミアの科白。ここには、近代という時代精神がこれから陥ることになる自己意識の無限の二重化という機制が、垣間見える。
「どこもかしこも、ぴったり収まる台詞はなく、どの役者もずれている」(フィロストレート)
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ネタバレ授業のいわゆる課題図書だったため、題名しか知らなかった今作を初めて読んだ
半期、授業を通して、普段自分が読書をする時にはしないレベルで、それぞれの登場人物、台詞、文字に現れている物とその裏といろんなことに関して考えさせられ、学んだと思う
こんなに文学を細かく読み解いたのは初めてだと思う まぁ日本語訳を読んだからこそ可能だったんだろうけど
普段の、英語を日本語に訳して、レポートの為に自分なりに分析するのとは全然違った
内容は当然初めて知ったわけで、こんな話だったのか、と普通に物語は楽しめた
でも同時に、シェイクスピアの表現のせいか、訳し方のせいか、若干取っ付きにくいというか、表現と仲良くなれ -
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何が凄いって、訳語が古過ぎて(30年代初版)笑える。1600年代に充てた日本語訳が、江戸っ子のべらんめえ調、東北弁、名古屋弁?父っつぁん。
こういうのって、当時で言うプロパガンダだったのかな。ユダヤ人批判の描写が物凄い。ただ、確かに当時のユダヤ人に貸金業が多かったことは確かだが...
『ユダヤ人とダイヤモンド』を思い出した。
これを読むと、正に現代の尖閣諸島問題を彷彿させるね。国際司法裁判所で争うか、という。
司法の在り方、意義。
もはや、正義とは何かという根本からの疑念。正義というよりは、正しさ、正統性か。
劇だけども、こうして書に起こすと読みやすいね、シェイクスピア。
発端、発展、解 -
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とりあえず訳注、読みやすい構成だったし文章だとわからない細かい舞台の仕草とか宗教上の比喩とか教えてくれるのはありがたかったんだけど、後々の展開までネタバレするのはやめて! こちとらあらすじもロクに知らずに読んでるんだよ! 訳者の想定より無教養なこっちが悪いのかもしれないけどさぁ。
また読めば理解が深まって印象が変わるのかもしれないけど、初見では虐げる者が虐げられる者に変わっていった印象。リア王にあんまり同情できなかったのは読みが甘いせいなのかな。自分から権力手放しておいて偉ぶってたらそりゃ嫌われると思うんだけど。
リア王は末娘コーデリアを虐げ、残った姉二人に虐げられる。グロスター公は庶子 -
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人物名が覚えられなくて、あれ、これ誰だっけとなるし、歴史を知らないから背景もわからない。シェイクスピアの作品に中でも、格調高さなら「ハムレット」があるし、話の筋の面白さなら「リア王」がある。だから単に戯曲を読むだけならそんなに飛び抜けて面白いわけじゃないと思う。
でも、上演されたものを観るのなら、あるいは自分で演じたり自分で演出するのなら、間違いなくこれが一番面白そう。役者や演出家しだいで全く違う作品がいくつもできあがりそう。それは主人公グロスタ公の人物造型ひとつで作品の雰囲気が決まるようの思うから。天才的な策略家か、絶対的な悪か、たまたま頭一つ抜けてしまった小悪党なのか、屈折した想いを権力 -
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肉裁判のくだりと、バサーニオが恋人ポーシアに求婚する際の箱選び、そして見事ポーシアを娶る権利を得た後に彼女から貰った指輪のこと、この三つの要素からなっています。シャイロックが悪者として描かれていますが、現代ならばむしろ彼が哀れでならないという解釈もできます。何しろユダヤ人であることだけで「ジュウ」などと悪口を言われていて、さらに金貸しであるために罵られる。復讐のためにアントーニオの肉を取ろうとするも、逆転裁判で借金は帳消しになった上に罰金まで支払わされ、しかもキリスト教に改宗させられる。しかしシェイクスピアは、シャイロックが人肉裁判をするに至ったのはユダヤ人だと差別されたからだという解釈をして