宮沢賢治のレビュー一覧
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花巻の自然をこよなく愛し、篤い信仰心を持ちながら農業に従事する一方、文学や音楽に情熱を傾けた賢治。生前公刊された「春と修羅」やノート、手帳に書きつけられた膨大な量の詩から、最も魅力ある作品を厳選し収録した。今なお読み継がれ、多くの人々を魅了し続ける詩人・宮沢賢治の心のデッサン。
自分が宮沢賢治にハマる直接のきっかけとなった詩がこの本に収録されていて、それだけを目当てに買ったようなものだった。『告別』という詩がそれだが、やはり他のものと比較しても、詩の捉え方や感じ方が特別違うように思える。
もちろん、その他の詩も、大自然や人間のありのままの姿を謳ったものが多く、感動的な情景が目前に拓けるかのよ -
Posted by ブクログ
ネタバレ私は宮沢賢治が書くものがたりがとてもこわくて大変好きだ。ひかりの素足はもちろんのこと、銀河鉄道の夜に蔓延るひかりに溢れたおどろおどろしさと言ったら他に無い。あんまりまぶしいひかりの中にひたひたひたひた闇があるのだ。地を這うように漠然とした不安があるのだ。その不安はいつのまにかにそこにあり、いつまでたってもここにあるのだ。だから私は宮沢さんの描くせかいがいつもいつもいつまでだってこわいのだ。
同時収録の「よだかの星」
宮沢さんの作品で何よりも好きな作品です。
※表紙のイラストが登録時と変わってしまっているのが非常に残念です。
文庫でありながら絵本のようなやさしいイラストの表紙がすてきですきだ -
Posted by ブクログ
ブックトークテーマ「音」「音楽」
みんなは音楽が好きですか?
ワタシは小学校の時、大嫌いでした。
出ない声を出させようとして、できないと
「なんだ、その声は。」というような顔をされて嫌いになりました。
それは音楽専門の先生だったんだけれど、
とても贔屓をしているように感じたんだよね。
でも、そうじゃない音楽の先生に会う度に
少しずつ好きになっていきました。
それでも、やっぱり唄うことよりも楽器を弾いたりすることが好きですね。
この本を読んだときに、何か1つ楽器ができると
「素敵な世界に入っていけたり、不思議な出会いがあるんじゃないか」って
そう思ったりするようになったんだ。
さぁ、先生 -
Posted by ブクログ
この作品の中で一番好きなのは
『セロ弾きのゴーシュ』と『猫の事務所』
どちらの作品にも動物が出てきて、
その動物たちが作品の鍵を握っています。
町外れの水車小屋で、ゴーシュは
動物たちとのユーモラスなコミュニケーションを毎晩続け、
ゴーシュは人間として、そして音楽家として成長していきます。
また、猫の事務所では、
猫の世界での種類による差別から
地位や仕事の内容が変ってくるという
人間の世界でもあるという汚い部分を描いています。
森や動物を通して
宮沢賢治の世界が描かれ
その世界は、かならず人間の世界につながっている・・・。
私は宮沢賢治のこのような
独特な空間に誘われ、その世界に浸