あらすじ
岩手のみずからのドリームランドとした賢治の童話集。表題作のほか「雪渡り」「よだかの星」「祭りの晩」「セロ弾きのゴーシュ」など、郷土色豊かな作品を中心に10編を収める。[解説 佐藤通雄]
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Posted by ブクログ
漢字 小学校中学年以上
フリガナ あり(部分的に)
文字の大きさ 小
長さ 長い(240ページ)
出版年 2000年
内容 「雪渡り」「よだかの星」「ざしき童子のはなし」「祭の晩」「虔十公園林」「ツェねずみ」「気のいい火山弾」「セロ弾きのゴーシュ」「ふたごの星」「風の又三郎」
感想 解説の「同情心ということ」一文にあるとおり、「ミンナニデクノボートヨバレ」るタイプの人物に注目した作品が多く収録されている。「虔十公園林」では、「ああまったくたれがかしこく、たれがかしこくないかはわかりません。」という台詞が強く心に刻まれた。「風の又三郎」の独創的な自然描写も長く脳裏に残りそうだ。
個人的には、子どものころは宮沢賢治を楽しめなかったが、名作ぞろいであることは間違いない。子どもにも大人にもぜひ手に取ってもらいたい。
Posted by ブクログ
少年と村の子供たちとの心象風景を
現実と幻想の交錯として描いた秀作の物語です。
どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ すっぱいかりんも吹きとばせ
ある風の強い日…
谷川の岸の小さな小学校に、不思議な少年が転校して来ました。
地元の子供たちに少年は、「風の神の子 ではないか?」
という疑念とともに受け入れられたのでした。
さまざまな刺激的行動の末に、学校を去っていきました。
どっどど どどうど どどうど どどう
風は まだやまず、窓ガラスは雨つぶのために曇りながら、
また がたがた鳴りました。