一色さゆりのレビュー一覧
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鈴木保奈美さんの「あの本読みました?」で紹介されていて興味を持って読みました。おすすめ本なのも納得!
耳が聞こえないろう者の物語で、ろうの祖父母、コーダであった父、駆け出し小説家の孫である私、3世代にわたる想いをつなぐファミリーヒストリーでもありました。
作家のつばめが、ろう者で初の理容師になった祖父正一の半生を追います。父、叔母、祖母、ろう学校で理容を教えた先生、そして祖父の父の手記。
だんだん鮮明になる祖父の信念。差別や偏見が強かった時代に不屈の精神で歩んできたことがわかります。戦うのではなく真面目に実直に仕事に打ち込む姿勢で生き抜く姿に胸を打たれました。正一は最初から強かったわけではなく -
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デビュー作以来、二作目を生み出せないでいる五森つばめ。
ある編集者との出会いが縁で、それまで自分の中だけに留めていた、コーダ(ろう者に育てられた聞こえる子ども)である父親をモチーフにした小説を書くことに。
自分の家族のことって案外知らない部分が多いのかも知れないと思いました。
それが、家族が障がいを持っていたとなると、その当時は尚更、公にしない風潮があったのかも知れません。
書かれる家族も嫌がるかも知れない、さらし者にしてしまうのでは等、書く側も書かれる側も、いろんな覚悟が必要なことでしょう。
音のない世界と普通に音のある世界。相容れぬ境界線があってもどうやってそこに交われるようにするか、お -
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日本初のろう理容師の祖父、正一の人生を追うと共に、両親、孫の3世代にわたる物語。
差別が今以上に酷かった時代で、どのような信念で正一は自分の店を持ち、世間と戦ったのか。その孫が家族をはじめ、関係者からの話をもとに、壮絶な歴史に打ちのめされながらも、自分にしか書けない小説を追い求める。
結果的に話を聞くことで、過去に縛られていた人々の想いを、解放することが出来たのではないだろうか。長い年月を経てようやく。
この本でコーダという言葉を初めて知った。こういった話は、ろう唖の方にスポットがあたりがちなので、その家族の話はとても新鮮であり複雑。今まで知らなかった世界が広がっていた。
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一色さんの小説を手に取ったのは
「ユリイカの宝箱」「モネの宝箱」以来。
映像作品であれば
映画「コーダ あいのうた」
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」や
ドラマ「デフヴォイス」で、
小説であれば
原田マハさんの「奇跡の人 The Miracle Worker」で
似たような境遇の人々の生きざまにふれていたが、
本作はまた一味違う味わいの作品だった。
本作の主人公・五森つばめは
ろう者であり理髪店を営んでいた
亡き祖父のことを小説に書くために
ろう者やその周辺の人々に取材を続ける中で
少しずつ理解を深めながら成長していく。
巻末に掲載されている参考文献や
協力者への謝辞を読むにつけ
五森つ -
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酷い差別の現実を初めて知った。
確かに、私達の親の世代は
障害のある方や外国の方を明らかな差別用語で呼んでいた。
ドラマ「サイレント」を少し思い出しながら、当事者の気持ちを推しはかりながら読み進めた。
主人公は小説家。
デフで理髪店を営んでいた祖父母のことを題材に小説を書くため、取材を始める。
初めて知る真実に衝撃を受けるが、
自分ごととして受け止め、
多くの出会いに支えられて、
一冊に仕上げていく。
最初から
気になっていた青馬さんとの恋愛は、
「ふーん。そうだよね」的な終わり方だったかな?
今まで知らなかった歴史を知ることができたのが何よりも良かった。
先日、聾唖の方の接客をする -
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コンサバターシリーズを好きな大きな理由の一つは、とにかく海外気分に浸れるということ。書籍名から、他のシリーズに比べて期待少なめで読み進めましたが、見事に裏切られました。とても面白かったです。
まず、本作でも海外は十分に感じられます。舞台は海外も日本もどちらも(主役の2人がずっと日本にいるわけではないです)。
日本美術は、食わず嫌いでしたが、こちらの作品を読んだことで以前よりぐんと興味を抱けるようになりました。実在の作者作品にまつわる話は思わずへ〜と興味が持てる内容で飽きず、一気に読めた気がいたします。
まだまだ小さいけれど、新しく確かなアンテナを得た感覚があり、シンプルに読んでよかったなと思い -
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アート旅行を通して、自分を見つめ直す主人公。
桐子さんとの関係や、母娘の関係など
話が少し出来過ぎかなと思う所はあるが、
アテンダントの桐子さんのアート旅行は
押しつけがましくなく、心に迷いを持った
旅行依頼者に寄り添い、アート作品に
触れることで、自分の内にあった気づき
ユリイカを導く、1話完結のドラマにしたら、
良さそう。
以前、東京国立近代美術館で、
荻原守衛の彫刻 『女』を見たが
安曇野の碌山美術館にも同じものがあることをや、碌山が人妻への報われぬ恋に苦しみながら
制作した背景など、今回、初めて知った。
次回は、碌山美術館で『女』を見てみたい。
その時は、碌山の苦悩に思いを馳せながら