一色さゆりのレビュー一覧

  • コンサバター 幻の《ひまわり》は誰のもの

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    修復士が主人公の美術ミステリー二作目、今回はゴッホとフェルメールという日本人が好きな画家の、幻の作品を対象に選びつつ、美術界隈の闇というか、そういった面にも触れているスペクタクル作品だった。
    まだ続きがありそうな終わり方だったので、楽しみである。

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    2021年12月05日
  • 神の値段

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    その姿を見せない謎の画家、川田無名。

    その無名と唯一会うことができる唯子は、
    無名の画家としての知名度を上げて、
    その絵を売ることに心血を注いでいたが
    突然死んでしまう。

    唯子のギャラリーに勤める佐和子は、
    彼女が殺されたと知り愕然とする。

    佐和子は唯子がいなくなったあと、
    その意思を継ぎ残された業務に忙殺される中、
    何故、唯子が殺されなけばならなかったのか
    犯人は誰なのか知るために無名という
    画家の秘密に近づいていく。


    絵画の世界、アートオークションなど、
    見ることのない世界が描かれるので、
    馴染みが無さすぎて途中読み疲れしたが、
    犯人、動機、方法など最後後味はよかった。


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    2021年10月05日
  • コンサバター 大英博物館の天才修復士

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    天才で非常識なイケメンと、常識人の女子によるバディもの。ケント・スギモトの傲慢な変人ぶりは案外と大人しく、そこで奇をてらおうとしていない感じがむしろ好感が持てる。売りとしては、博物館の裏側式の、美術ネタの蘊蓄なのだろうけど、言うほどのことはない気がする。それより英国生活のデティールが妙にリアルなのが印象に残る。

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    2021年09月11日
  • 神の値段

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    原田マハなどアートにあまり造形が深くない私にとって、小説を読みながらアートに触れることができる作品です。

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    2021年08月14日
  • 神の値段

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    美術界ミステリー。作者が美術系に造詣深いから、その世界の詳細がありありと紡ぎ出されてる感じ。
    謎に包まれた画家、川田無名の作品をめぐるミステリーだけど、オーナーの唯子や主人公の佐和子のキャラも良かったし、無名の作品が文字でしか想像できないけど、どんな作品なのか見てみたいなと思わせられた。

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    2021年06月29日
  • 神の値段

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    ネタバレ

    ミステリとしては殺人事件の犯人と、無名の1959年の絵の存在が軸になっている。
    殺人事件の方は早々に犯人が分る。これは犯人たる動機をもちそうで怪しいのが他にいないという致命的な構造をこの物語が持っているからで、これでミスリードなら凄いなと思いながら読んでいたが、そのまま素直に犯人だった。
    終盤、謎を解き明かす主人公の存在が今までのキャラ描写と微妙にズレを感じてしまったのは、なぜだろう。
    読み方に問題があったかもしれない。
    ただ、美術業界の描写は本職が書かれているだけに、詳細でその部分は興味深かった。

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    2021年04月05日
  • 神の値段

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    最後の怒涛の展開でえっとなった。
    美術アートの世界、無名という謎の芸術家、殺人事件、、、
    これらが絡み合った作品は、初めてな感覚を覚えたミステリーだった。
    内容も新しい世界を見れたようで楽しい。

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    2020年12月24日
  • コンサバター 大英博物館の天才修復士

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    大英博物館の天才コンサバターのスギモトと助手の晴香が手掛ける美術品に関する連作短編4作。【パルテノン・マーブル】偽物とすり替わっていたパルテノン・マーブルと、美術品の海外流出の問題【和時計】永年、修理されることのなかった和時計と製作者からの挑戦【古代エジプトのミイラ】発掘された棺の中に入っていたものは…二人はエジンバラへ【HOKUSAI】北斎の〈グレート・ウェーブ〉の真贋鑑定と行方不明のスギモトの父の行方。大英博物館の豆知識的なものも楽しめる。
    最初、スギモトの言動は鼻についたが、読み進めるとなかなかイイ奴だった。

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    2020年11月08日
  • 神の値段

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    ネタバレ

    ミステリーというには謎解きの要素が少なく、サスペンスにしてもスリルが少ないため、その中間? そえゆえちょっと中途半端な感が否めません。
    無名は結局その姿を現さないし、1959年の作品の行方がメインかといえばそうでもない、唯子を殺した犯人の捜索に血道を上げるわけでもなく…。物語のラストで唯子殺しの犯人がわかる場面でそれらが一つにつながるわけですが、そのタネあかしのシーンもちょっと急ごしらえな印象が拭えません。読んでいてもなんだか唐突な感じなんですよね。「あれっ、なんだか急にそんな展開なの?」 って思ってしまいました。
    とはいえ、現代美術のマーケットに関することや、オークションの雰囲気を味わうこと

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    2020年03月22日