あらすじ
大英博物館を辞めたコンサバター(修復士)、スギモト。彼の工房に行方不明になっていたゴッホの十一枚目の《ひまわり》が持ち込まれる。時を同じくしてオランダ・ハーグでフェルメールの知られざる「真作」を示す古文書が出現。スギモトはロンドン警視庁美術特捜班の刑事マクシミランと調査に乗り出すが――。壮大なスケールで描く、アート・ミステリー。
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Posted by ブクログ
フリーとなったスギモトはゴッホの《ひまわり》の鑑定、修復を依頼されるが、何者かに盗まれてしまう。しかも、《ひまわり》の一部を切り取られる映像をネット配信されてしまい、コンサバターとしての危機に陥る。犯人の正体と目的は?晴香、マクシミランとの調査は、アフガニスタンの現状へと大きなスケールで進展する。《ひまわり》奪還の緊張感!さらにラストで明かされた真実は大胆なドンデン返しで、美術品を巡る人々の情念が伝わる。お約束のスギモトと晴香のこれからも気になるところ。そしてスギモトの父も登場し、早く続きが読みたい!
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ゴッホのまぼろしの”ひまわり”、フェルメールの真作、と有名どころの名作を登場させて、さらにアフガニスタンにおける芸術品たちの行方まで絡めた壮大な話となっていて楽しめました。贋作や投資など芸術品には様々な問題がありますが、今戦場となっている場所にも色々な重要な品があり、それを助けようとしている人もきっといて…。どうしてみんなが少しずつでいいから他人に譲れないのか、ほんの少しだけでも思いやれないのかとつくづく思います。
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シリーズ2作目。
大英博物館から独立したスギモトと助手としてついて行った晴香が、ゴッホの幻の絵画の修復依頼を受けながらも盗難に遭って絵画を失ってしまい、ハラハラとさせられる展開。
まさかのスギモト自身が黒幕の一人だったとは思い至りもしなかった。戦禍に巻き込まれる美術品について、また西洋美術の価値について考えさせられもした。
最後にスギモト父が現れ、また一波乱起こりそうな気配。
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アフガニスタンの博物館から持ち出された美術品はイギリスに行っていた。壮大なスケールで現代の政治の闇に巻き込まれた美術品。闇の取引社会の怖さも感じた。
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最後が意外な感じで、よかった。各章が少しずつ繋がりがあったり、ゴッホやフェルメールの作品のお話もおもしろかったりで、楽しい小説だった。修復士の仕事を知ることができて、興味深かった。
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ゴッホやフェルメールについての考察が面白かったし、アフガニスタンの美術についてももっと知りたくなる。
結末はびっくりするけれども、このパターンが続くと今後はミステリーとしての楽しみは減っちゃうかも。
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アート系ミステリーを読んで、戦争と平和、国とは何か、文化を継承して守ること、を考えさせられました。
晴香が必死で美術品を守ろうとする姿が、とても格好良かったです。
ここからはちょっとネタバレですが、スギモトさんが晴香をパートナーにした理由、自分にない美徳を持っているから、ということが美しいと思いました。
また他の登場人物が、その国の文化が生きながらえているうちは、その国は生きている、ということに、国としての誇りを考えました。
次巻も楽しみです。
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シリーズ2作目。独立したスギモトの元に修復の依頼が来て事件に巻き込まれる話。ハラハラと心臓に悪い展開が続き、予想だにしない結論にまんまと振り回される。そして美術の価値について考えさせられる。国や個人によって価値が変わる難しさ。
背後設定が甘い
アート・ミステリとしての出来は2作目以降徐々に向上していく。登場人物のからみ合いも同様だが、2作目ではまだ最初の構想の細部が詰まっていなかったのこか、スケッチ風のままで、人物設定に奥行きがなく、そのためどの人物のイメージもぼんやりしている。政治的背景を絡めたのはトライアルだろうが、実のところアイディアに頼っているだけで書き込みが足りない。おそらくこの作家の手に余る問題だっただろう。
3作目あたりから、アートそれ自体を焦点とする扱いになっていく。描かれる世界は狭くなるが、むしろ作家の美術と美術史に対する関心と調査が表面に出て、作品としての凝集度は上がっていく。BMとのつながりをさっさと切ったのは、おそたく当初からの構想ではなく、作家自身がBMとロンドンについての知識不足を感じて、BMを舞台とするシリーズものとすることを断念したからだろう。そのために登場人物の関係性に集中する度合いが上がったのは良かったと思うが、2作目まではまだ、トライアルとしての色彩が強い。
アート・ミステリ好きで、シリーズでまとめ買いしていなかったら、2作までで「実力不足がひどい」として、放りだしていたと思う。
Posted by ブクログ
コンサバターシリーズ第2弾はゴッホの幻の「ひまわり」をめぐる事件。そこにアフガニスタンから持ち出された美術品の行方が絡みミステリに深みを加える。
ゴッホやフェルメールの幻の作品の話はさておき、戦争で破壊された博物館から持ち出された美術品が正当な持ち主である国に戻されることなく出回り、あるいは盗品として警察の管理下で死蔵されているという話に考えさせられる。
美術品は誰のものか?どのように扱われるべきものなのか?考えさせられる。少なくとも一部の富裕層の投機の対象ではあってほしくない。
シリーズのお楽しみスギモトと晴香の関係は少しずつ深まり、そこにスギモトの元カノ、従兄のマクシミランが絡んできて面白くなって来た。
ラストはスギモトの父も登場し、次作が楽しみになって来た。
Posted by ブクログ
エディンバラの地下都市はとても恐ろしい話ですが興味深い話でした。
個人的に視点の切り替えでほんのちょっと意識が離れやすかったですが、次巻も読みたいなと思いました。
あとタコパでチョコは具材をチョコだけにしたら割といけ…