一色さゆりのレビュー一覧

  • オークションの女神

    Posted by ブクログ

    社運をかけて挑むオークションで爆破予告があった。
    オークションの出品者、落札希望者、アーティスト、画廊と色々な思惑が絡んだオークションハウスを題材とする作品。

    少しずつ伏線が張られながらオークション当日に繋がっていく展開が面白かった。
    シリーズものにできそうな作品です。
    「オークションの女神」…厳しく冷静に仕事をこなすベテラン社員の美紅ですが、次第に人情やアートに対する情熱が浮かび上がってきて、読んでいてファンになりました。

    0
    2025年05月24日
  • コンサバター 失われた安土桃山の秘宝

    Posted by ブクログ

    これが2作目と思ってたら3作目だった(泣
    しかもあと2作ある。
    嬉しい誤算だ。(それだけ面白かったのです)

    0
    2025年05月05日
  • コンサバター 大英博物館の天才修復士

    Posted by ブクログ

    美術館の修復士が謎解きに挑む!知らない言葉が多くてWikipediaで調べながら読んでました。本の内容だけでなく、雑学も知れて面白い!続きが読みたいです。

    0
    2025年04月27日
  • オークションの女神

    Posted by ブクログ

    一色さゆりさんのアートサスペンスですね。
     オークション会社のオークションを巡る悲喜交々の人間模様を描いた作品です。
     強烈な個性の持ち主で有りながら、仕事はきちりとこなすエレガントな冬城美紅と入社三年目の小洗凛太郎のコンビが、オークションの準備に余念がないところへ「オークション会場を爆破する」との警告が……?
     
          Action list
      第一章 ウォーホルの死 
      第二章 ポロックの妻
      第三章 ダリの葡萄
      第四章 ピカソの壺
      第五章 オークションの女神
         エピローグ

     一色さゆりさんの筆はかなり作品をコンスタンスに産み出している。
     アートに関する様

    0
    2025年04月26日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

    Posted by ブクログ

    こちらシリーズ2作目とは知らず読みましたが、前作のあらすじや簡単に主要の人物は人物像が書いてあるのでそのまま読めました。

    モネの睡蓮をめぐる旅。連作短編で読みやすかったですし、その旅をした人物の軌跡を追うような感じでとても良い読後感でした。
    全体的に優しさと少しの切なさが折り重なった本でした。

    0
    2025年04月05日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アート×旅小説第2弾。前作と比べて「余命宣告された病人が恩人たちに旅をプレゼントしつつ、思い出の睡蓮を探す」という設定に無理を感じるものの、それぞれのお話は良かった。

    モネの睡蓮は日本中にあるけれど、美術館ごとに見え方が違うのが面白い。「睡蓮は鏡で、見る人の心を雑念なくうつしてくれるから、多くの人の心を打つ」という考え方になるほどと。時間や天気を想像してみるというのは面白い見方だなと思った。

    ・ロダンの「考える人」は「地獄の門」の一部。本当は「詩人」という題名。ロダンは写実的な肖像彫刻が主流だった時代に、自分の心を人体像として表現したことで、近代彫刻の父と言われる。
    ・ポーラ美術館は原生林

    0
    2025年03月30日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

    Posted by ブクログ

    ふわっと心に染みる、アート×旅小説。「現代アートはもっと気楽に、これまでの人生や生きることについて、ふと立ち止まって考えるためのきっかけにすぎない。旅行とも相性がいい。(略)」という言葉が良かった。自分としてもとても思い出深い川村記念美術館が最後の章だったのが嬉しい。

    ・ユリイカはギリシャ語で「わかった」というひらめいた瞬間を指す言葉アート鑑賞はユリイカの連続。心や感情を知的に揺さぶられ、腑に落ちる瞬間がある。
    ・ウォルターデマリア《ライトニングフィールド》体験してみたい。
    ・河井寛次郎は民藝(無名の職人の手仕事にも美しいものは宿る)の中心
    ・京都タワーは瓦屋根の波を照らす灯台のイメージで作

    0
    2025年03月26日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

    Posted by ブクログ

     わたしは、一色さゆりの文章が好きだ。

     この小説のシリーズには、志比桐子(しび きりこ)という女性が出てくる。彼女は梅村トラベルに勤務し、姿勢がよく背が高いスタイルで、細身の黒いパンツスーツを着こなし、てきぱきと仕事をこなす凛とした女性だ。

     一色さゆりの文章は、志比桐子を体現しているかのような文章である。表現に一切無駄は無いが、けしてぞんざいではなく、品があってキレが良い。淡々と話を書き連ねているようでいて、各段落はきちんと均整がとれている。
     まるでミケランジェロやロダンの大理石の彫像のような、滑らかなプロポーションと凛とした趣きがある。

     姿態や仕草がきりりとして、小粋で魅力的な

    0
    2025年03月16日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

    Posted by ブクログ

     初めて飛行機に乗ろうとする桜野 優彩(さくらの ゆあ)の羽田空港第二ターミナルの印象はこうだ。
     「そこは明るく、清潔な空間だった。」

     そして、場所の描写が続く、
     「吹き抜けになった天井は、距離感をつかめないくらい高い。白いポールが網目状に張りめぐらされた、近未来的なデザイン。ガラス越しに、初夏の日差しがふり注ぐ。くもりのないフロアも、階段や手すりも、ピカピカに光っていた。」

     思い起こしてみよう。わたしたちが初めて羽田空港を訪れた時のことを。果たして、これほどまでの新鮮な印象を受けただろうか。

     これは、優彩が新しい人生へ踏み出す瞬間の描写。これから始まるアートへの旅と、そしてそ

    0
    2025年03月08日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

    Posted by ブクログ

    アートの旅と日常の謎が織り成す物語ですね。
    『ユリイカの宝箱』の続篇です。

     梅村トラベルに、旅行の依頼があって、社長と桐子優彩の三人は世田谷にある資産家の柳橋友哉の家に訪れる。
     依頼は奇妙なもので、モネの名画『睡蓮』を巡る旅を組んでほしいと言う。しかも旅をするのは柳橋本人ではなく、彼が指名した四人の代理人でとの事?
     旅に隠された真の目的とは………?

         もくじ
     第一章 国立西洋美術館 東京
         「過去と今をつなぐ睡蓮」
     第二章 ポーラ美術館 箱根
         「夢をあたえる睡蓮」
     第三章 大原美術館 倉敷
         「友情をとりもどす睡蓮」
     第四章 アサヒグループ大

    0
    2025年03月05日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

    Posted by ブクログ

    前作があるのを知らずに読み始めてしまったが楽しめた。
    とにかく美術館に行きたくなる本。

    西洋美術館は年に一回は行きます。何度行っても飽きない。企画展やってなくても常設展だけでも大満足です。
    大原美術館は子供が小さいときに行ったのでゆっくり楽しめなかったのでいつかまた行きたいなぁ。
    アサヒグループ大山崎山荘美術館が一番行けそうな場所だな。建物も素敵そうなのでぜひ行ってみたい!
    でも、なんと言っても本好きとしては箱根本箱に泊まってポーラ美術館に行きたい。箱根本箱高いなぁ。でも泊まりたいなぁ!

    …と、内容に関係ないレビューに走ってしまいました。

    0
    2025年03月01日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

    Posted by ブクログ

    初読の作家さん。マハさん以外のアート小説を
    探していて出会いました。
    先に積読本としていた「モネの宝箱」でしたが
    1巻があると知り入手しました。

    全体的にマハさんの作品より(比較する訳ではなく)
    柔らかいイメージです。
    マイナス思考強めの主人公がアートに触れる
    職につき、自分の本当にやりたかった事
    アートを通じて探し求めて行く___

    知らなかった美術館も出てきたりして
    アート好きとして参考にもなりました。
    2巻目「モネの宝箱」も続けて読みます

    ぜひシリーズ化して欲しいと思いました

    2025.2 13冊目

    0
    2025年02月20日
  • コンサバター 失われた安土桃山の秘宝

    Posted by ブクログ

    シリーズ3作目。
    安土桃山時代の狩野派の屏風が出てきて、その周辺の勉強にもなる。スギモトの過去や両親について、晴香の今後についての迷いと決意も。

    0
    2025年02月11日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

    Posted by ブクログ

    アートの旅に特化した旅行会社・梅村トラベル。そこに奇妙な依頼が届く。モネの名画《睡蓮》を巡る旅を組んでほしいとの事、しかも旅をするのは依頼人ではなく、代理人・・・?旅に隠された真の目的とは?東京藝大出身の著者が贈る感涙必至のアートシリーズ。

    0
    2025年02月07日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

    Posted by ブクログ

    お仕事のハートフル小説ですね。

     勤め先の画材会社が倒産して、失業した桜野優彩のもとに、見知らぬ旅行代理店から「アート旅」のモニター参加の案内状が届く。もともと、美術に好きで画材会社に勤めていたので、興味がわいて募集に応じる。
     旅行代理店の「ツアーアテンダント」は、志比桐子と名乗って、一緒に旅をすることになるが………?

        目次

     第一章 地中美術館 直島
         「私を見つめ直す旅」
     第二章 河井寛次郎記念館 京都
         「日常を好きになる旅」
     第三章 碌山美術館 安曇野
         「過去とサヨナラする旅」
     第四章 DIC川村記念美術館 佐倉
         「一緒に未来へ

    0
    2024年12月07日
  • 神の値段

    Posted by ブクログ

    中々面白かったが私がバカなのか、題名と作品のないようがよくわからなかったです。犯人は残った人物でまさか主人公の筈はなく何となく判ります。只最後の部分は犯人探しから違う方向に流れていたので、突然犯人へと流れて多少戸惑いました。

    0
    2024年12月05日
  • ダ・ヴィンチの遺骨 コンサバターV

    Posted by ブクログ

    『コンサバター』シリーズの五巻目ですね。
    「レオナルド・ダ・ヴィンチ?」
     晴香がそう呟いだ!
    「そのために、俺はここルーヴルに来たようなものだ」スギモトは《モナリザ》に視線を向けたまま、静かに肯(うなず)いた。
     
     前巻の続篇は、いよいよルーヴル美術館の至宝の謎解きに………?
     晴香とスギモト、そしてイタリア・ルネサンス専門のキュレーターのルカの三人に調査を依頼されたのは、ルーヴル美術館の地下の貯蔵庫に、落とされていた一枚の素描だ。
     ダ・ヴィンチの《大洪水》によく似た一枚の素描の謎を探る物語が始まる………?

        目次

     プロローグ
     第一章 指紋《荒野の聖ヒエロニムス》
     第二章

    0
    2024年11月23日
  • ピカソになれない私たち

    Posted by ブクログ

    「自分の絵」を描くということに、とことん向き合う4人の美大生の物語。

    自分が生み出すものには、必ずその「所以(ゆえん)」「(自分が関与もしていない)過去」と「才能」と「影響しあう周りと環境」があって、
    自分の絵を描くには、ただ感覚に任せればいいなんてものじゃない。

    自分が作り出すものは、ちゃんと自分のものだろうか。誰かの真似事として枠に自分を当てはめに行ったものじゃないだろうか。
    ちゃんと自分と向き合わなければ、自分が胸を張れる「作品(創りもの、人生)」はできないと、私自身が作中の森本先生から強目に叱咤激励を受けた。

    0
    2024年10月24日
  • ルーヴル美術館の天才修復士 コンサバターIV

    Posted by ブクログ

    コンサバターシリーズの四冊目ですね。
     スギモトが行方不明になって、一人でロンドン・ベイカー・ストリートにいた晴香のもとに、封筒で絵はがきとパリ行きの航空券と宿泊先らしきアパルトマンの情報が届いた。
     今度の仕事は、ルーブル美術館のようだが、晴香はケント・スギモトへの憤懣をぶちまける。相変わらずのどこ吹く風。物語が始まる……?
     短編連作の四話

        contents

     第一章 ニケの指輪
     第二章 芸術家たちのカフェ
     第三章 汚された風景画
     第四章 ショパンと雨

     サモトラケのニケの像の修復が、今度の仕事になりそうだが、ルーブル美術館の修復師はフランス人という暗黙の了解があって、

    0
    2024年10月12日
  • コンサバター 幻の《ひまわり》は誰のもの

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ2作目。
    大英博物館から独立したスギモトと助手としてついて行った晴香が、ゴッホの幻の絵画の修復依頼を受けながらも盗難に遭って絵画を失ってしまい、ハラハラとさせられる展開。
    まさかのスギモト自身が黒幕の一人だったとは思い至りもしなかった。戦禍に巻き込まれる美術品について、また西洋美術の価値について考えさせられもした。
    最後にスギモト父が現れ、また一波乱起こりそうな気配。

    0
    2024年10月06日