【感想・ネタバレ】オークションの女神のレビュー

あらすじ

うちに出品してくれる人のほとんどが、死(Death)離婚(Divorce)借金(Dept)の3Dをきっかけにしている。どこで恨みを買っているかわからない──仕事ぶりも外見もエレガントで隙がない上司・冬城美紅の言葉に入社3年目の小洗凜太郎は驚く。経営状態が良くない「東京オークション」が社運をかけ、ウォーホルやピカソの作品を集結させた大きな商い。そこに「中止しなければ会場爆破」の脅迫文が。欲、噓、エゴが織りなすショー=オークションで事件は起きる! 人間模様の意外な展開から目が離せない、傑作アートサスペンス。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

社運をかけて挑むオークションで爆破予告があった。
オークションの出品者、落札希望者、アーティスト、画廊と色々な思惑が絡んだオークションハウスを題材とする作品。

少しずつ伏線が張られながらオークション当日に繋がっていく展開が面白かった。
シリーズものにできそうな作品です。
「オークションの女神」…厳しく冷静に仕事をこなすベテラン社員の美紅ですが、次第に人情やアートに対する情熱が浮かび上がってきて、読んでいてファンになりました。

0
2025年05月24日

Posted by ブクログ

一色さゆりさんのアートサスペンスですね。
 オークション会社のオークションを巡る悲喜交々の人間模様を描いた作品です。
 強烈な個性の持ち主で有りながら、仕事はきちりとこなすエレガントな冬城美紅と入社三年目の小洗凛太郎のコンビが、オークションの準備に余念がないところへ「オークション会場を爆破する」との警告が……?
 
      Action list
  第一章 ウォーホルの死 
  第二章 ポロックの妻
  第三章 ダリの葡萄
  第四章 ピカソの壺
  第五章 オークションの女神
     エピローグ

 一色さゆりさんの筆はかなり作品をコンスタンスに産み出している。
 アートに関する様々な要素を巧みに見出だして、身近な話題に置き換えて描き出している。何れも「自分探し」の心温まる物語展開になっているので楽しく読んで、読後感が爽やかになるのが心地よい。
 一ファンとしてますます、次の作品が楽しみですね
(=^ェ^=)

0
2025年04月26日

Posted by ブクログ

連載短篇5篇
爆破予告のあった美術品のオークション会場で繰り広げられる群像劇。コレクター、出品者、贋作者、作者の人生とオークションを仕切る女神こと冬城美紅の差配が素敵だ。

0
2025年06月25日

Posted by ブクログ

金と欲が絡むと人間って怖い…。どうしても落札したい作品のある令嬢、訳ありのサラリーマンコレクターやギャラリーオーナーなどが集まったオークション会場に舞い込んだ爆破予告。訳ありな参加者達の思惑が絡み合い、時にはそれぞれの人間性を曝けだしながら進むオークションの様子と裏で展開する犯人探しに惹き込まれる。参加者達が、自分のホントの気持ちに気づいて変化していく姿もしっかり描かれていて面白かった。

0
2025年05月22日

Posted by ブクログ

『音のない理髪店』以来、一色さゆりさん2冊め。

東京オークション(東オク)が社運をかけた、かの有名なウォーホル、ピカソ、新進気鋭のアーティストetc..が集う会場で爆破予告が。
東オクの社員・美紅や凛太郎が出会うオークションに参加するクライアントたちの、アートへの葛藤や欲望が渦巻くなか、オークションショーが始まるまでのストーリー。

各章ごとにアート作品を作るアーティスト、手持ちの作品を出品する人、アーティストを運営する経営者…お金のために家族のために、自分自身のために、兎にも角にも葛藤が渦巻く人間の性を目の当たりにした世界。
『欲』というのは、お金が絡むと混沌とする…。

そんな彼らと接しながらもブレない美紅は、存在感が引き立っているなと思う。彼女のような人物がいないと、ふわっとしてしまうんだろうなと。アシスタントの凛太郎はまだまだ。頑張れと応援したくなる(笑)

お仕事小説かなと思ったけども、意外と人間模様が描かれた展開だったので拍子抜けしたけども、面白かったので★3.5です。

0
2025年04月15日

Posted by ブクログ

「ピカソになれない私たち」に続き、
著者の作品を読むのは二作目です。
----------------------------------
オークションを支配するのは、
金への欲望か、
美への欲求かーー

当日の会場
爆破予告!

この競りには裏切り、
不正が蠢いて、誰もが
犯人に見えてくる
----------------------------------
時代を超えて愛されるアート。
アートを自分のものにするためにお金を払う。
アーティストは自分の作品と才能をお金で証明する。

東京オークション主催の話題作品を取り揃えたオークションに爆破予告が届く。

誰が何のために。

入社して三年目の小洗凛太郎と、
いつも完璧な先輩社員の冬城美紅。

オークションに出品される各作品と、
それぞれに関わる人物たちが各話で登場します。

クライマックスに向けて、
登場人物たちの感情が乱高下して、
みんながアートに翻弄されて、
読んでいるこちらも気になって手が止められませんでした。

0
2025年04月15日

「小説」ランキング