一色さゆりのレビュー一覧

  • オークションの女神

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    連載短篇5篇
    爆破予告のあった美術品のオークション会場で繰り広げられる群像劇。コレクター、出品者、贋作者、作者の人生とオークションを仕切る女神こと冬城美紅の差配が素敵だ。

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    2025年06月25日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

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    アートの旅に出た人たちが、それぞれのユリイカ『わかった』に出会う優しい穏やかなお話。

    コーディネートする桐子さんは決して促したり導いたりしないけど、その人のその時に合うアートをそっと選んで、それぞれが意味を見いだして気づいていく。

    主人公も優彩も、そんなつもりはないのに、周りの人の機微をしっかり感じ取って誠実に向き合うところがとても素敵だった。

    ふたりは子供の頃も今も、お互いが持っていないものに憧れ、惹かれたんだろう素敵な関係性。

    このお話に描かれているアートに出会える場所にも行ってみたくなりました。

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    2025年06月20日
  • ダ・ヴィンチの遺骨 コンサバターV

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    シリーズ5作目。ルーブル美術館で発見された大洪水はレオナルドダヴィンチが描いたのか、スギモトと晴香が調べる話。私でも分かる人やからワクワクする。めちゃくちゃ有名やから絵もいっぱいやと思ったら16点余りしかないの意外だった。

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    2025年06月19日
  • 音のない理髪店

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    地方紙の書評で拾った本。
    著者は元々、アートミステリーで注目された作家だが、本作は一般小説。
    著者を思わせる主人公が、日本の最初期の聾理髪師となった祖父の足跡をたどる物語である。

    聾の親の元に生まれ、自身は耳が聞こえる人をCODA(Children of Deaf Adults)と呼ぶ。数年前にCODAを主人公とした映画がヒットし、話題となった(「コーダ あいのうた」)。映画は大きな賞も受賞した感動作なのだが、実のところ、CODAには負担も大きい。常に親の通訳の役割を求められがちで、時にはヤングケアラーのように、大人が担うべき責任を幼少期から背負わせられることもある。友達の家庭と比べて違いに

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    2025年06月02日
  • ルーヴル美術館の天才修復士 コンサバターIV

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    シリーズ4作目。ルーブル美術館が舞台となり、謎と修復に挑む話。パリの描写が素敵でパリに憧れる。あと古くからの大きい美術館、やからこんな謎のひとつやふたつありそうって思えるのが良い。美術館の裏側とかこんな風になんかな。

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    2025年05月28日
  • オークションの女神

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    金と欲が絡むと人間って怖い…。どうしても落札したい作品のある令嬢、訳ありのサラリーマンコレクターやギャラリーオーナーなどが集まったオークション会場に舞い込んだ爆破予告。訳ありな参加者達の思惑が絡み合い、時にはそれぞれの人間性を曝けだしながら進むオークションの様子と裏で展開する犯人探しに惹き込まれる。参加者達が、自分のホントの気持ちに気づいて変化していく姿もしっかり描かれていて面白かった。

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    2025年05月22日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

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    モネの絵と重ねながら描かれたストーリー。

    美術作品が多く出てくるため、調べながら読んでいくと面白い

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    2025年05月18日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

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    「ユリイカの宝箱」という作品の続編と知らずに読んでしまいました。
    登場する美術館に行ったことがあり、美術作品のことを知っていれば尚楽しめると思いました。
    ストーリーはあっさりとしていてさくっと読める印象です。
    思っていたほど重くもなく、感涙必至という訳でもありませんでした。

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    2025年05月14日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

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    仕事をなくした主人公のもとに、ある日、旅行会社から「アート旅」のモニター参加の招待状が届く。空港で待っていたツアーガイドの話やアートに触れるうち、沈んでいた気持ちが開かれていきー。

    〃アートに触れることは自分を見つめ直すいい機会〃を軸にした4章構成の小説。悩みを抱えるメインキャラがそれぞれに登場し、ツアーガイドと一緒にアートに触れ(美術館へ行く)、人生のヒントに気づいていくお話。作品の背景や作者についてといったアートの解説と、各章のメインキャラの心情が絡み合っているので、スッと話に入っていける。

    「アートや旅によって心がひらかれる瞬間」

    ひらかれるという言葉が、冬から春になると空気とか陽

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    2025年05月05日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

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    ネタバレ

    「人には変わるチャンスっていうのが、必ず訪れるんですよ」
    「好きなものがある人生は、それだけで幸せだよ」

    迷っている自分の背中をそっと押してくれる言葉だと思いました。

    真っすぐ水連の絵に向かうのではなく、それまでに展示されている作品の解説もされていて、まるで自分が美術館にいるようでした。

    最後に各章の旅人がひとつのことに集結するのが、そうかそうなるのかと晴れ晴れした気持ちになりました。

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    2025年04月24日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

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    私も梅村トラベルのツアー参加者になったように、美術館や作品が目に浮かぶ作品でした
    絵画の描写や制作背景についての描かれ方も素敵です

    本当にこんなツアーがあったらいいのに

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    2025年04月22日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

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    「睡蓮」といえば
    直島の地中美術館なぜないんだ!?

    …と思ったら
    前作があるのか!
    しまった〜〜
    (そちらも今度読もう)

    アートに特化した旅行会社!
    素敵だなあ
    本当にあったらいいなあ…
    (ぐぐったらけっこうある)

    ストーリーに少し無理があるように感じたし
    結局なにがしたかったんだ?
    お金持ちの贖罪か?
    みたいな気持ちもなくはないけど

    美術館に行きたくさせる読書体験というだけでも
    価値はある気がする

    ポーラ美術館ずっと行きたいと思ってるんだよな〜
    それがますます強まった

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    2025年04月19日
  • オークションの女神

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    『音のない理髪店』以来、一色さゆりさん2冊め。

    東京オークション(東オク)が社運をかけた、かの有名なウォーホル、ピカソ、新進気鋭のアーティストetc..が集う会場で爆破予告が。
    東オクの社員・美紅や凛太郎が出会うオークションに参加するクライアントたちの、アートへの葛藤や欲望が渦巻くなか、オークションショーが始まるまでのストーリー。

    各章ごとにアート作品を作るアーティスト、手持ちの作品を出品する人、アーティストを運営する経営者…お金のために家族のために、自分自身のために、兎にも角にも葛藤が渦巻く人間の性を目の当たりにした世界。
    『欲』というのは、お金が絡むと混沌とする…。

    そんな彼らと接し

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    2025年04月15日
  • オークションの女神

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    「ピカソになれない私たち」に続き、
    著者の作品を読むのは二作目です。
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    オークションを支配するのは、
    金への欲望か、
    美への欲求かーー

    当日の会場
    爆破予告!

    この競りには裏切り、
    不正が蠢いて、誰もが
    犯人に見えてくる
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    時代を超えて愛されるアート。
    アートを自分のものにするためにお金を払う。
    アーティストは自分の作品と才能をお金で証明する。

    東京オークション主催の話題作品を取り揃えたオークションに爆破予告が届く。

    誰が何のために。

    入社して三年目

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    2025年04月15日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

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    ネタバレ

    【目次】
    第一章 国立西洋美術館、東京「過去と今をつなぐ睡蓮」
    第二章 ポーラ美術館、箱根「夢をあたえる睡蓮」
    第三章 大原美術館、倉敷「友情をとりもどす睡蓮」
    第四章 アサヒグループ大山崎山荘美術館、京都「愛する人の睡蓮」

    ちょうど国立西洋美術館で開催されている展覧会を見に行く途中で第一章を読んだ。これは常設展も見ずばなるまいと思っていたら、今回のテーマの展示品が一部常設展のほうにあるという。おかげでたっぷり目の保養をしてきた。
    旅と美術と人生と。穏やかな時の流れが好もしい。

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    2025年04月11日
  • ルーヴル美術館の天才修復士 コンサバターIV

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    シリーズ4作目。パリ・ルーブル美術館が舞台。
    サモトラケのニケや、ドラクロワが描いたショパンとジョルジュ・サンドの肖像画をめぐった物語。
    次はモナリザがテーマになることをルーブル美術館館長に暗示されて終わる。

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    2025年04月06日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

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    連作短編集4篇
    余命宣告された富豪が思い入れのあるモネの睡蓮の絵を自分の代理人として鑑賞してもらう旅を4人にたくす。その旅行にツアーコンダクターとして付き合うことで主人公たちも成長し、変化していく。
    絵の鑑賞から人間関係が修復されていくのが新鮮で、また美術館にも行きたくなってきました。

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    2025年03月24日
  • コンサバター 失われた安土桃山の秘宝

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    シリーズ3作目。狩野永徳の屛風「四季花鳥図」の欠落した「春」を修復する話。1.2作目では規模の大きさに振り回されたけど今作は四季花鳥図に向き合ってて私好みだった。過去の話にのめり込み好きになるにつれてもっと知りたくなる。

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    2025年03月18日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

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    このお話が続編であることを知らずに読んだが、十分理解できる内容だった。
    アートに関わる小説は初めて読んだが、実際に自分でもどんな絵なのか調べながら読んだのでとても勉強になった。特に、今までは芸術はどのように見ればいいのかわからない節が度々あったが、そのアートにどのような背景があるかというのを知っているだけで見方が変わってくると思った。
    次に本の内容としては、なかなかないような設定で新鮮さを感じた。出てくる人がみなモネの睡蓮を見た後に本心を表してくれるとか、心の霧が晴れるといったことを口にしており、実際に自分でも見てみたいなと思った。

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    2025年03月09日
  • 神の値段

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    アートサスペンスの作品。
    マスコミはおろか関係者すら姿を見せぬ現代芸術家・川田 無名。
    そして、彼の作品を一手に扱う画廊経営者の唯子が死体で発見される。
    果たして、事故か、自殺か、殺人か?
    何も知らない担当の佐和子は、6億円超えと言われる川田の作品を守れるのか?
    美術の世界はわかりませんが、すごく世界ですね。
    最後まで、川田の正体が分からなかったのは、少し消化不良でした。

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    2025年03月09日