一色さゆりのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
荻原碌山の裸婦像「女」。見る角度、季節、受け手の状態や心持ちなどといった状況の変化で、受け手の感じる印象ががらりと変わるとのことです。
美術鑑賞は好きな方ですが、そんな玉虫色のように変化のある作品にはまだ出会ったことがありません。
是非観てみたいと思いました。
「大丈夫。私の人生だって、そう悪くないはずだ。胸をはって生きていこう」
「大事なのは、誰かにどう評価されるかじゃなくて、あなたが満足しているかどうかだからね」
私には持病があり「人生の貧乏くじ」を引いたなぁと思わずにはいられないこともありますが、他の誰のものでもない自分の人生を楽しんで、誇りを持って生きていけたらと思いました。 -
Posted by ブクログ
日本の聾学校初の理髪科を卒業し自分の店を営んだ祖父をもつ主人公・つばさ。作家デビューしたものの次作が書けずにいたのだが、ひょんなことから、今は亡き祖父を題材に小説を書くことになる。だが、疎遠となっていた祖母をはじめ、伯母、父、ろう者をサポートする会社の代表や手話教室、ろう者などへの取材をしていく中で、自分がこの小説を書く理由を悩み探って行く。
聞こえる側と聞こえない側のコミュニケーションの難しさ、障害者に対する偏見や差別など、改めて考えさせられた。
私的には、想像していたストーリーと違っていたので、ちょっと肩透かしにあってしまった感がある。
もっとタイトル通り、ろう者の理髪店の物語だったら良 -
Posted by ブクログ
仕事をなくした主人公のもとに、ある日、旅行会社から「アート旅」のモニター参加の招待状が届く。空港で待っていたツアーガイドの話やアートに触れるうち、沈んでいた気持ちが開かれていきー。
〃アートに触れることは自分を見つめ直すいい機会〃を軸にした4章構成の小説。悩みを抱えるメインキャラがそれぞれに登場し、ツアーガイドと一緒にアートに触れ(美術館へ行く)、人生のヒントに気づいていくお話。作品の背景や作者についてといったアートの解説と、各章のメインキャラの心情が絡み合っているので、スッと話に入っていける。
「アートや旅によって心がひらかれる瞬間」
ひらかれるという言葉が、冬から春になると空気とか陽 -
Posted by ブクログ
『音のない理髪店』以来、一色さゆりさん2冊め。
東京オークション(東オク)が社運をかけた、かの有名なウォーホル、ピカソ、新進気鋭のアーティストetc..が集う会場で爆破予告が。
東オクの社員・美紅や凛太郎が出会うオークションに参加するクライアントたちの、アートへの葛藤や欲望が渦巻くなか、オークションショーが始まるまでのストーリー。
各章ごとにアート作品を作るアーティスト、手持ちの作品を出品する人、アーティストを運営する経営者…お金のために家族のために、自分自身のために、兎にも角にも葛藤が渦巻く人間の性を目の当たりにした世界。
『欲』というのは、お金が絡むと混沌とする…。
そんな彼らと接し -
Posted by ブクログ
「ピカソになれない私たち」に続き、
著者の作品を読むのは二作目です。
----------------------------------
オークションを支配するのは、
金への欲望か、
美への欲求かーー
当日の会場
爆破予告!
この競りには裏切り、
不正が蠢いて、誰もが
犯人に見えてくる
----------------------------------
時代を超えて愛されるアート。
アートを自分のものにするためにお金を払う。
アーティストは自分の作品と才能をお金で証明する。
東京オークション主催の話題作品を取り揃えたオークションに爆破予告が届く。
誰が何のために。
入社して三年目