一色さゆりのレビュー一覧

  • モナリザの裏側

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【収録作品】
    オスロで光の種をまく
    青い馬の瞳
    富士山のハンマープライス
    千年のあこがれ
    モナリザの裏側

    「オスロで光の種をまく」ムンクの《叫び》《夏の夜、声》他。
    「青い馬の瞳」ナチスドイツ下。ヒトラーからフランツ・マルクの《青い馬の塔》を守る。
    「富士山のハンマープライス 」 ゴッホの《医師ガシェの肖像》。
    「千年のあこがれ 」エドゥアール・マネ《スミレの花束をつけたベルト・モリゾ》。戦前の京都。女性画家を目指す二人の闘い。
    「モナリザの裏側」 ティツィアーノの《田園の奏楽》。

    静かな闘いと意志が感じられる短編集。
    今はネットで絵が見られるから、確認しながら読めるのはありがたい。

    0
    2026年08月22日
  • 神の値段

    Posted by ブクログ

    「『されど死ぬのはいつも他人』」(p.238)
    「『アートは理解するものではなく、信じるものだと思います』」(p.254)
    「『価格と値段の違いを知っているか』」(p.337)

    0
    2026年08月08日
  • モナリザの裏側

    Posted by ブクログ

    時代背景も主人公の年齢もさまざま。1枚の絵画に寄せる想い。絵画を通じて出会う人生の岐路。

    「青い馬の瞳」
    重い時代だがラストは救いがあってよかった

    「千年のあこがれ」
    少女漫画か朝ドラみたい。ひたむきな主人公たちがかわいい

    それぞれのテーマとなる絵画を見ながら読むとより楽しめる。

    0
    2026年08月05日
  • モナリザの裏側

    Posted by ブクログ

    1枚の絵から紡がれる人生を描く5つの短編集。絵、歴史、絵に対する考え方(絵の価値は自分で決めれば良いなど)の勉強になる。

    ナチスが前衛芸術まで弾圧していたとは知らなかった。愚かすぎて笑える。「モナリザの裏側」は、なんとも悲しい話だった。

    最愛の人には出会うのではなく育てていく

    期待しない、受け流す、慌てない、感謝
    ー人間関係をうまくやっていくコツー

    0
    2026年07月26日
  • モナリザの裏側

    Posted by ブクログ

    美術品に関わる一色さゆり作品は好きなのだが、本作の人間物語が妙に緩く感じてしまい読む手がなかなか進まなかった。

    0
    2026年07月24日
  • モナリザの裏側

    Posted by ブクログ

    アートに関する短編集。どの話も登場人物をそっと応援したくなる話だった。『千年のあこがれ』が一番好き。この2人がその後どうなったのか気になる。『青い馬の瞳』は今までにない不穏な雰囲気の話しだった。

    0
    2026年07月19日
  • 神の値段

    Posted by ブクログ

    美術ミステリーという切り口は新鮮で、専門的な知見が盛り込まれている点は興味深く読めた。
    一方で、物語の構成にはややアンバランスさを感じる。主人公のキャラクター造形や解決に至るプロセスの納得感に欠け(あまり有能感はないのに最後だけキレキレになる)、さらに警察捜査や金融取引の描写が総じて大雑把。細やかな美術描写に対して周辺のリアリティが薄く、全体的に手触り感が乏しい。

    0
    2026年07月02日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

    Posted by ブクログ

    美術館ってたまに行きたくなります。
    本作、 軽いストーリーで味付けした美術/美術館ガイドという印象。悪い意味ではなく、味付け具合が程よくてシンプルに美術館に行きたくなる物語でした。

    初読みかと思ってたら、「音のない理髪店」の作家さんだったんだ 。

    0
    2026年05月13日
  • 神の値段

    Posted by ブクログ

    最近、アートもの作家としてちらほらお見かけする、一色さゆりさんのデビュー作。
    元々、原田マハさん、ダン・ブラウン氏といった、アート系ミステリーが好物ということもあり、期待を胸に本書を手に取った次第です。

    マスコミや関係者すらその正体を知らない現代芸術家・川田無名。
    ある夜、無名の唯一の接点であり、彼の作品を世に送り出してきたやり手ギャラリスト(画商)の永井唯子が殺害されてしまい…。

    物語は川田無名のプライマリー・ギャラリーに勤務し、唯子のアシスタントをしていた佐和子の視点で描かれます。
    唯子の死という事件と、彼女が殺害される直前にギャラリーに届けられた、数億円の価値のある無名の過去の大作を巡るあれこれを軸に話は展開していくことに・・。

    著者の一色さんは実際にギャラリー勤務の経験がおありということで、そのキャリアを活かしたアートビジネス業界の事情がリアルに描かれていて、“現代アート”という一見つかみどころがないものに高額の「値段」がつくことのある種の不思議さを感じつつ読みました。
    特に香港のオークションでの緊張感溢れる場面は、会場の熱気が伝わってくるようでしたね。
    (香港のシーンは、原田マハさんの『アノニム』を彷彿とさせるものがありました。)

    ミステリとしては、ある程度予想通りな結末で、終盤の佐和子の“真相解明語り”が長い&一気すぎるという気がしないでもないですが、落としどころとしては無難な着地だったかと思います。

    ということで、現代美術を扱う現場を舞台にした“お仕事小説”としても楽しめる、アート・ミステリを堪能させて頂きました。

    美術ミステリの新星、一色さゆりさんの他の作品も是非読んでいきたいですね~♪

    0
    2026年03月18日
  • 光をえがく人

    Posted by ブクログ

    一色さゆりさんは、東京藝術大学卒で香港中文大学大学院を修了されています。この本では、彼女が東アジアの芸術についての造詣も深いことが伺えました。この作品は、アートと生きざまを感じることができる五つの短編集です。


    【ハングルを追って】
    淀川の遊歩道のベンチに置かれていた一冊のアドレス帳。ハングル文字で綴った持ち主を探すために、美大の事務職の久崎江里子と油画科の助手の早瀬海子が韓国へ向かいます。

    韓国と日本。過去の両国の関係と朝鮮戦争がもたらしたことが、いまでも根強く残っています。アドレス帳の持ち主の人となりが明らかになるも、その家族の思いはまた別のところにあるという、複雑な感情を感じました。そのあとに、韓国にルーツを持つ助手の女性の作品と、アドレス帳の持ち主の家族からの手紙に心からの思いを感じました。読後感がとてもよかったです。

    【人形師とひそかな祈り】
    人形師、若柴正風が作る御所人形には、不思議な力があるという噂が······。子供の災難を取り除くといわれているのだが、当の本人にはそうとは思えない過去がありました。

    フィリピンの人形と日本の人形、両方ともに思いが込められたものには、本当に不思議な力があるのかもしれません。優しい気持ちになれる作品でした。

    【香港山水】
    デモ隊と警察が激しくぶつかり合う香港。香港の闇と個人的な闇のなかに、光が見えてくるのかと、今に繋がる重い問題が書かれていました。闇のなかの光を描くといわれている一人の水墨画家と関わる人たちとの物語でした。香港は華やかさだけではない場所であることを心にとめておきたいと思いました。

    【写真家】
    モンゴルで記憶喪失になった写真家の父親。長い間離れて暮らしていた姉妹が、再会した父親を写真を通して受け入れていく物語。
    親子だからできる許しのような気がしました。

    【光をえがく人】
    元日本一暑い町のミャンマー料理店に飾られた絵を巡る店主の過去の話が語られていました。ミャンマーの複雑な国家事情とともに、そこでどのような思いで生きてきたのかを知ることができました。未来のために残そうとしたものを壊さなければならないということに、複雑な思いを感じました。

    0
    2026年03月12日
  • ロゼッタストーンの暗号 コンサバターⅥ

    Posted by ブクログ

    シリーズ6作目。
    高校生の頃に授業で学んだエジプト史がとても楽しくて、いつか大英博物館に行きたいと思ってはいた。だけど、なぜエジプトの美術品の数多くがイギリスの博物館に?ということ自体を考えたことがなく、もちろんエジプトに限らず国際的に文化財返還問題が根強いことも初めて知った。
    知らない世界に触れて新しい知識を得たを喜びもあり、次の展開が読めないだけに続きが気になる。

    0
    2026年02月19日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

    Posted by ブクログ

    美術館の紹介に小説がくっついたみたいな本。
    小説のストーリー自体はよくある内容で素直に入ってくるため、良くも悪くも美術館の紹介を邪魔しない。
    中高生くらいが1番読みやすそう。
    どの美術館も行ったことがないので、とても行ってみたくなるし、下手に難しい解説を聞くよりこのようなストーリー仕立てになっていた方が理解しやすい。

    0
    2026年01月21日
  • ロゼッタストーンの暗号 コンサバターⅥ

    Posted by ブクログ

    コンサバターシリーズ第6弾。

    ルーブル美術館での仕事を終え、ロンドンに帰ってきたスギモトと晴香は再び大英博物館に呼び戻される。晴香はリニューアルに向けた修復を、スギモトは大英博物館が所蔵する“略奪品”の返還に向けたプロジェクトチームの一員として。
    返還チームのリーダーは、スギモトの元恋人・アンジェラだった。
    ある計画を持ってレジストラーに採用された男、アンジェラに届く不審なメール、博物館は大きな謀略の渦に巻き込まれていく。


    舞台を大英博物館に戻した久々のシリーズにワクワク。互いに思い合いながらもすれ違うスギモトと晴香がじれったい。
    略奪品の問題を大テーマとし、春画、猫のミイラ、文字、お札など美術品の興味深い話が満載。
    そのせいか、メインテーマである謀略が遅々として進まず、次に続く…となってしまったのが残念。ここは小テーマを端折ってでも一冊にまとめてほしいところ。
    次作がいつになるかわからないけど、詳細を忘れた頃に出すのだけはやめてほしい。

    0
    2026年01月14日
  • コンサバター 大英博物館の天才修復士

    Posted by ブクログ

    うーん、素材はおもしろい気がするのに、なんだか乗れない。ミステリの体を取っているのに、解決はあっさり過ぎ。人物造形も雑かも。これからおもしろくなるのかもしれないが、他の読むべき本のことを考えるとシリーズを追っかけるかどうか迷うところ。

    0
    2025年12月25日
  • コンサバター 大英博物館の天才修復士

    Posted by ブクログ

    推理を楽しむミステリというジャンルではないので、そういう楽しみを求めてる人は注意が必要。

    美術に関する蘊蓄やコンサバターやキュレターといった美術界隈の世界観を楽しみたい人だったり、
    私みたいに美術に関する知見がないけど、別世界を覗いてみたい人向けかな。

    人も死なないし、ページ数も普通で展開も早いので、サクッと楽しめる。
    ちょっと恋愛要素が気になる点だけど、つづきも読もうと思う。

    0
    2025年10月25日
  • ロゼッタストーンの暗号 コンサバターⅥ

    Posted by ブクログ

    文化財返還問題に切り込むのかー!とワクワクしながら読んだ。改めて調べてみたけど歴史と政治と文化の保護、と様々な問題が絡みあっていて複雑だ…。春画、文字、お札、と扱うアートの種類も多岐に富んでいて面白い。気になる終わり方だっので次を早く…

    0
    2025年10月18日
  • ロゼッタストーンの暗号 コンサバターⅥ

    Posted by ブクログ

    コンサバターシリーズ続編。

    2人の関係性が少し変わってきているところももどかしくも微笑ましくて楽しい。もう少しこのままの関係ででいて欲しい気も。

    それにしても、今回もいろんなジャンルのアートに関する情報が盛りだくさん。個人的には春画やお札のところが興味深かった。

    ラストはなんと大事件の幕開けのところまで。
    続編はまだ先になるのかな。2人がどう解決するのかしないのか、早く読みたい。

    0
    2025年09月26日
  • 神の値段

    Posted by ブクログ

    美術ミステリーというジャンルを初読しました。

    敏腕画商が謎の死を遂げた。
    画家、画商、コレクターの三者がマーケットを形成・拡大するというビジネス構造の中で、さまざまな利害が錯綜するが、犯人は一体??

    美術ビジネスという一般には馴染みの薄い業界を取り上げており、新鮮に読めました。

    0
    2025年08月29日
  • ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵

    Posted by ブクログ

    荻原碌山の裸婦像「女」。見る角度、季節、受け手の状態や心持ちなどといった状況の変化で、受け手の感じる印象ががらりと変わるとのことです。

    美術鑑賞は好きな方ですが、そんな玉虫色のように変化のある作品にはまだ出会ったことがありません。

    是非観てみたいと思いました。

    「大丈夫。私の人生だって、そう悪くないはずだ。胸をはって生きていこう」

    「大事なのは、誰かにどう評価されるかじゃなくて、あなたが満足しているかどうかだからね」

    私には持病があり「人生の貧乏くじ」を引いたなぁと思わずにはいられないこともありますが、他の誰のものでもない自分の人生を楽しんで、誇りを持って生きていけたらと思いました。

    0
    2025年07月24日
  • モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して

    Posted by ブクログ

    西洋美術館で購入。
    睡蓮よりも、カペの自画像や『眠る二人の子ども』への見方や感想に共感して「そうそう!」と嬉しくなった。

    モネの睡蓮を想う時、モネ展で見ることができた、行方不明の間に半分ほど破損してしまった『睡蓮、柳の反映』が蘇る。
    絵画としては壊れてしまっているのに、あれほどまでに輝いている。
    戦時下を生き延びた生命力。

    他にも、ポーラ美術館、大原美術館、大山崎山荘美術館の睡蓮を想像する。
    一緒に美術館を巡る感覚が楽しかった。

    0
    2025年07月19日