高瀬隼子のレビュー一覧
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私の心の中の、
言語化できない“それ”が
はっきりと書かれていてぎくっとした。
女性の中の一つの期限。
それにとことん向き合う小説。
しばらく性行為をしていない恋人が他で子供を作ってきた。
許せるか許せないかを超えて、
その産まれてくる子をもらうか別れるか。
そんなことある?って内容。でもあるかも。
犬のが可愛い。本当にそう思う。
でも娘が子どもを産めば親が喜ぶかも。
そんなことで産めない。産み落として幸せな世界になるかなんて責任を取れない。
葛藤葛藤。
そんな感じの私の心を代弁してくれるようで
一気に読んだ。
答えはでなかったけど、お守りみたいな一冊。
私、このままでいいって思 -
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自由と権利の尊重が謳われる現代。そんな個人裁量の幅の広がった今に生きる人たちの恋愛模様を描いた「恋愛」短編集。
◇
送別会がお開きになり、水本は部屋の中を見て回っていた。忘れ物がないか確認するのは、いちばんペーペーの水本の仕事だ。
今夜は倉岡の送別会だった。倉岡は退職までの3ヶ月間、新入社員の水本への引き継ぎを兼ねて指導してくれた中堅社員である。
倉岡は明るく元気な体育会系らしい男だ。誰にでも気さくに接するし、面倒見もよい。それだけに距離の詰め方もうまく、水本はいつの間にか倉岡と男女の関係になっていた。
店の前で部長による一本締めの音頭と倉岡への花束贈呈があり -
購入済み
おもしろい
話題になっていたから気になって手に取ってみた。始まり方といい、途中の描写もすごく引き込まれたけどラストはちょっとよくわからなかった。急に風呂に入らなくなった夫を目の前にして、入ってほしい気持ちと、もうそれでもいいじゃない、と奥さんもどうしたらいいか途方に暮れたに違いない。心の葛藤がよく分かる内容だった。
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購入済み
おもしろい
周りに所謂”いい人””物分かりがいい人”って思われてる人の心の底を覗いたようで、共感もしたしここまで言語化されてゾクっともした。外の顔を演じてるのはそうした方がいいと自分で思っているから。でも人間そんな常に優しい気持ちでいられない。ひどいことをしてみたくなったり心無い言葉をかけたくなったり、誰にでもあることだよなぁと。読んで所々清々しいとすら感じてしまった私は性格が悪いのかもしれない。
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仕事があまりできなくて、体力もないので休みがちな芦川さんに対して、何でこっちがそのカバーしないといけないんだ。と、負の感情を抱く気持ち、わかってしまうなあ、、、そんな自分が嫌だなあと思った。
押尾さん、二谷さんは、仕事もできるし、体力とあるから、どこでもやっていけるだろう。実際、押尾さんは、職場に居づらくなり,転職をし、二谷さんは異動した。
芦川さんのような弱い人間は、見下されていても、周りに気を使われながら、そこにしがみつくしかないのだろう。。
押尾さんと二谷さんがいなくなった後、手作りケーキを捨ててていたもう1人のウンザリしていた人がどうなるのか,気になった。 -
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夫婦関係における妻から夫への距離の取り方とか、妻と義母との関係とか、壊れていく人に対する向き合い方とか、逸脱に対する社会の不寛容性とか、様々なテーマが内包された作品だと思うけど、自分はそのあたりの難しいところからはいったん離れて、「夫が風呂に入っていない。」というパワーワードで始まる、「臭い」という多くの人が生理的に嫌悪感を抱く要素に対して、周囲の人々が苦悩する様子がシンプルに面白かった。
全体的に何ともいえない息苦しさを感じるのだけど、それがあのラストシーンで一気に解放されるのだとしたら、実はこれ結構怖い小説だったんじゃないかという気がしている。 -
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痛いほど私に刺さった。
私は押尾みたいな人間なので、芦川に悪いことが起きて、押尾が評価されて欲しいと思った。
現実的には起きないし、本の中でも弱い方が勝った。
社会って図々しく、面の皮の厚いやつが得するんだよな。
勝つって何に?って感じ。
人によって幸せの形は違うのはわかるけど。
逆に芦川さんの方が自分を主張するのだから、強いだろって思う。
そして二谷に関しては主語が大きくて申し訳ないけど、本当に男ってやつは、って思った。
それでも芦川さんと結婚が選択肢に入るんだって、ふてぶてしいって思っても、弱弱しい女〜って感じが良いんだ。
可愛いは正義なんだ。
男性読書はどんな気持ちで二谷を見てるんだろ -
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☆4.5!
二谷は狂ってる、押尾は性格が悪い、芦川さんは苦手だけどどこにでもいそうなタイプ。
押尾の性格の悪さが1番納得いくけど、やりすぎだよねぇ。言ってること、言いたいことはよくわかるから共感できるのは押尾かな。(だからといってやって良いことと悪いことはあるよ)
芦川さんのことは「嫌い」と言ってはいけない。あくまで「苦手」じゃないと、自分が悪者になる感じ。
きっと芦川さんは周りからそう思われてることをわかってる。自分のポジションを確立するのがとてもうまいタイプ。だからこそ、意地悪されてもそれを公に嫌がったり騒いだりはしない。周りに自分のことをよく思っていない人がいることを、誰よりもわかっ -
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ネタバレめちゃくちゃ面白くてめちゃくちゃ胸糞悪かった
この本を読んで誰にムカつくかでその人の人となりがわかるなと思った
ちなみに私は、押尾全肯定派、芦川死ぬほどムカつく派、二谷サイコパスすぎて怖い派
押尾芦川については、読者が女性であった場合、女性であることで損をしてきた場面が多かった人、特をしてきた場面が多かった人で感じ方が異なるんじゃないかと思った
愛され専業主婦的なブログをしてる人が芦川全擁護で押尾全批判だったのがリアルだった
二谷サイコパスすぎて怖い派については、もう本当に怖かった
好きなタイプの女性に苛ついてるのに、そういうタイプの女性にしか欲情しないって怖すぎるなと思うなどしました
なん -
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ネタバレ「おいしいご飯が食べられますように」「いい子のあくび」の作家さんの小説で他に何かないかなぁと思ってこれを読むことにしました。タイトルだけで印象に残ります。2話の短編が入った短編集なのですが、2話目は1話目の続きのような感じで実質1話のみの長編小説でした。
・うるさいこの音の全部
自分は、朝陽がゲームセンターの従業員のアルバイトをしながら小説家デビューする話が面白かったです。
・明日、ここは静か
1話目の続きで、小説家デビューした朝陽が芥川賞を取る話でした。
印象に残っているシーンがあります。朝陽が友達の帆奈美と会う所があるのですが、そのなかで帆奈美が「推し」の気持ちが分からないっ -
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タイトルとは裏腹に不穏な感じの文字が連なった帯が気になって手に取りました。
食べものはいっぱいでてきますが食べものの話ではないですね。善良なる暴力だなあと思って読みました。
押尾さんのように嫌がらせをしてやろうという発想にはなりませんが、芦川さんは私も苦手です。食べること自体は好きだけど、知ってる人がつくるものが苦手なので二谷の気持ちもわかります。大げさに喜ばないといけない気持ちにどうしてもなってしまうし、実際にそう対応している自分もいるので…
ちょっと人よりできない事がある弱い立場の芦川さんがみんなの優しさを享受して仕事をカバーしてもらう。そのお返しにみんなが喜んでくれるはずと思って芦川さん -
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ネタバレオススメされて読んだのだけど、
どえらい話と出会ってしまった。
私は苦手どころではなく、芦川さんが嫌いだ。
絶対に会わないように生きている自信がある。
会ったことなんかないのに、読みながら顔が浮かんでいた。
別になにかされたわけじゃないんだけど、
か弱いくせに勝利をもぎ取るあの態度がムカつく。
本当に嫌い。
そんな芦川さんと結婚しようとする二谷が気持ち悪いけど、そんな悪趣味な部分に惹かれちゃう気もある。そんな自分が怖かった。
押尾さんには幸せになってほしい。
彼女なりの幸せでいいから見つけてほしい。
素直にならなくていい。
でも無理なく笑える日々を過ごしてもらいたい。
そしてうまい飯を