高瀬隼子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
正直に言います。すっっっごく不快な本でした!
登場人物みんな気持ち悪い!!
でもそんな人達に所々共感してしまう。
現実に居そうで、でも居たら嫌だなぁというラインの人ばかりです。
本当に不快なのに、読んでて惹き込まれます。
内容を軽くお話しすると、
体調不良を理由にいつも仕事を配慮してもらう芦川さん。
頭痛を理由に早退した彼女が次の日、仕事を変わってもらったお礼にと手作りのマフィンを持ってきました。「頭痛薬を飲んだら治ったから作りました」と。
ありがとう!優しいね!と彼女を褒めるパートさん。
芦川さんはか弱いから仕方ない、みんなで助け合おうという上司。
生真面目で、そんな彼女と周囲を認 -
Posted by ブクログ
ネタバレほんわかした話なのかと思ったら、、、
恐ろしかった。
まずは芦川さん。
弱くて仕事ができない、犬の世話もできない。
何もできないはずなのに、お菓子を上手に作ってくる。あれ、何もできない人のはずなのに、お料理はできる。
何もできないふりはもしかして、生存戦略なのか。本人が無意識に行なっている生き残る力。
二谷さん。
女性に対しての貪欲さがない。全くない。自分のことをわかってくれる女はむしろ面倒で、だまってにこにこしてればそれだけで何も望まない。欲望だけはあるけど、相手を大切に思ったりする気持ちはないし好きでもない。
すごく今どきな人のような、昭和のお父さんのような感じ。
押尾さん。
自立したいと -
Posted by ブクログ
食事という行為の底流にある人間の感情をえぐり出した芥川賞受賞作!
平均能力以下の人が守られる存在として、職場のグループや部門がその人を中心として回っていく、その人に確固たる打算的な考えがあるわけでもないと思うし、できないことに対して後ろめたさを自覚しているようでもない、なんとなく面倒事を回避してくださりありがとうございますという内に秘めた図々しさの描写が生々しい
色々と注意しても、その結果泣かれてしまったり、体調不良等で職場にこなくなったり、ましてや遺書付きで自殺してしまったりしたら、仮に相手に非があっても、ほぼ100%「◯◯ハラスメント」と形容されて、こちらが悪者になる現実が身に迫って意 -
Posted by ブクログ
ネタバレ望んでいた、そうなってくれたら…と祈った結末ではないことに、逆に安心した話であり、解説を読むと胸の奥がぎゅっと潰された。
みんな必死に生きている。それでも耐えられなくて、逆に耐えてしまう人がいて。それは個人が個人であるからこそ起こることなんだけれど、それがツラい。
誰かが何かしてくれたら、夫は風呂に入らないという選択をとらず、最後まで頑張れたのか。頑張らせて良かったのか。
『気の持ちよう』『まだ大丈夫』『できるよ』という言葉の残酷さを感じた話だった。
その言葉でなんとかなる内は、『まだ大丈夫』なんだろう。
『普通』を頑張れる人が取り残される話しであったかもしれないし、選択の残酷さもあったかも -
Posted by ブクログ
スマホをみながら歩いてくる人達。
どうして前をちゃんとみて歩いてる私が
そいつらのために避けてあげないと
いけないんだろう。きっと今まで
避けてもらえた事しか無いんだろう。
避けてもらえてる事気づいていないんだろう。
ぶつかったる。
くううううううぅぅ!!!すっごくわかる!
共感しちゃいけないんだろうけどわかる。
なんでこっちばっかりいい子でいなきゃ
いけないんだろうって。
人生色々とわりに合わなすぎるからこういった
小さなところで発散したくなるのわかるな。
(アンケートのとこ面白かった笑)
他にも共感できるところが沢山ありすぎて、
付箋だらけになっちゃった!笑
人間のダークな部分をこ -
Posted by ブクログ
序盤と終盤で不可解さや違和感の対象が移ろっていく、心に残る作品だった。
序盤は、突如お風呂に入れなくなった夫の言動が分かりかねず、かつ最後までその背景や心理的描写がないまま、読者は疑問を抱きながら読み進める事になる。
しかし中盤から終盤にかけて、次第に主人公である妻へと疑問の対象が移ろっていく。義母に嫌悪感を示し、夫を頑なに病院に連れて行こうとしない。というより、病院に連れていくという発想が浮かんでいない。
妻が最後まで拘り続けているのは、「普通」の生活を送るということ。程々で普通からの逸脱を逃れるためなら、何だってやってしまいそうな危うさを所々から感じ取ることになる。
私は個人的に、 -
Posted by ブクログ
こういう自分迷走系・周りを俯瞰系の話大好き。
薫の彼氏の郁也はある日、
浮気相手を連れて薫に話があるとドトールに呼び出す。
浮気相手のミナシロさんは、
「郁也との子供ができたから、私が産むので、あなたが育ててくれませんか?」と。
この時点で、は?となるところだが、
薫はそうはならなかった。
もう、頭が回ってないというか、
日頃から考えに考えすぎて、考えられないのだ。
薫自身、病気のことや、世間体に
押しつぶされそうになりながらも、
ミナシロさんの提案が無しよりのあり。にもなっていく。
犬は心から愛せるのに、人は上手に愛せない。
薫の辛さ、生きにくさ、
可能であれば共有したい。
最後の