【感想・ネタバレ】新しい恋愛のレビュー

あらすじ

みんなの恋愛をわたしは知らない。

芥川賞受賞のベストセラー『おいしいごはんが食べられますように』著者が放つ、最高の〈恋愛〉小説集。

あなたはどこまで共感できますか?
ひと筋縄ではいかない5つの「恋」のかたち。

【収録作品】
「花束の夜」「お返し」「新しい恋愛」「あしたの待ち合わせ」「いくつも数える」

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

どれも良かったなぁ。
特に「新しい恋愛」と「いくつも数える」が好きだった。
高瀬隼子が恋愛をテーマに書くとこうなるのか!ってニヤニヤしちゃう。
どの話も、ままならなさが苦しくて、だけどままならないからこそ深みにハマっちゃうような歪な恋愛。
子どもの頃は大人の恋愛ってドリカムみたいな世界観を想像してたけど、実際は高瀬隼子だよなぁ。笑

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

5つの話、すべて面白かった。共感する部分が少しずつあった。
刺さったのは、真ん中の「ロマンチックが苦手」的な話。私もロマンチックは苦手。もう一回読みたい。

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2026年01月03日

Posted by ブクログ

みんな一癖あってまともな恋愛できないのも肯定できる気がした。
【花束の夜】
自信が無いと自信がある人に好意を持つし、振り回されるんだなって思った。花束いいな。
【お返し】
思春期の小さな思い出はずっと心に残るのかと思った。
【新しい恋愛】
マッチングアプリをやってても心が動かされないのに現実では割とすぐ動かされるから新しい恋愛に共感した。この人と現実で会ってたら好きだったろうなって人もアプリにはいる、僕はロマンチックに自然な出会いから恋愛したいと思った。
【あしたの待ち合わせ】
好きじゃない人からの好意は高揚感より安心感なのかな。実らない片想いはずっと心に残る感じもある。
【いくつも数える】
歳の差恋愛の話。丁度深瀬が20下の女と結婚してて感じてたことと重なった。羨ましいとみっともないが同時に存在する感じ、尊敬の念を持って人が大きく下と結婚したと知ったら確かにギクシャクしちゃうけど、なんだかんだ若い人は素敵だよね。

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

恋愛小説として素晴らしいと思います。

私が思うに一般的に読み物は、しばしば起承転結に進みます。しかし恋愛小説にはその形にハマらないこともあり、この作品もまた、感情移入できる感情の情景や登場人物達の関係性を次第に読み解いていくことを基礎として、先の読めない不安定さと、それとは逆にその不安定さをバランスよく紡がれていく様が読み取れます。そして登場人物達がそれぞれ衝動を駆り立てられる様がこの作品には描かれています。
もちろん、人それぞれなのでどうしてそんな選択をしてしまったのだろう。と、思わせる登場人物もいますが、それも“恋愛”らしさとして私の中では落とし所についています。

新しい恋愛。とは、誰かの未来(私の未来?)なのか。そもそも私の過去の恋愛なのか。はたまた疑似体験なのか。を、読者に委ねられた情緒のある作品として読み進められた様に思います。

この素晴らしい作品は、私にとっては恋愛小説についてや情緒を揺さぶられる心地よさについてを気づかせてくれる作品にもなりました。それは今後に色々な恋愛小説を読んでみたいと思わせるものでした。

この作品にはとても人間性のある作品として、新しい恋愛として、私には記憶に残っていく。そうも感じました。

最後にあなたにとっての“新しい恋愛”とはどの様なものになるでしょうか。
この本が気になる方は是非読んでみて下さい。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

確かにこれは恋愛小説なんだけど、ときめきに限らないさまざまな感情の機微がたくさん書き記されていて、逆にときめき以外のすべてがここにあるんじゃないかと思った。

【読んだ目的・理由】高瀬隼子さんの他の作品を読んで好きだったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.5
【一番好きな表現】それはまばたきから次のまばたきへの間だったり、息の吐き方だったり、吐かれなかった息のことだったり、津野がメニューへ注意を向けている時に注がれる眼差しが、視野の端ぎりぎりで捉えられること、その感覚に日菜子さんが気付いてないわけがないと思うことだったりした。(本文から引用)

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

 自由と権利の尊重が謳われる現代。そんな個人裁量の幅の広がった今に生きる人たちの恋愛模様を描いた「恋愛」短編集。
          ◇
 送別会がお開きになり、水本は部屋の中を見て回っていた。忘れ物がないか確認するのは、いちばんペーペーの水本の仕事だ。
 今夜は倉岡の送別会だった。倉岡は退職までの3ヶ月間、新入社員の水本への引き継ぎを兼ねて指導してくれた中堅社員である。

 倉岡は明るく元気な体育会系らしい男だ。誰にでも気さくに接するし、面倒見もよい。それだけに距離の詰め方もうまく、水本はいつの間にか倉岡と男女の関係になっていた。
 店の前で部長による一本締めの音頭と倉岡への花束贈呈があり、皆が三々轟々その場をあとにする。倉岡とともに一同を見送った水本は、このあとの倉岡との過ごし方を考えていた。

 同僚の姿が見えなくなったところで、倉岡は水本の方を向いて言った。
「これいらねえから」
 そして花束を水本に押しつけた倉岡は、
「気ぃつけて帰れよ」
と言い残して、1人でさっさと帰って行ったのだった。( 第1話「花束の夜」) ※全5話。
          
      * * * * *

 5編それぞれに、なかなか面倒くさい恋愛模様が描かれていました。各話を簡単に紹介すると……。

第1話「花束の夜」
☆この日も倉岡のマンションに泊まることになるだろうと思っていた水本でしたが、倉岡に花束を押しつけられ置き去りにされてしまいます。
 大きな花束を抱えて電車に乗るわけにもいかず、夜の街をウロウロする水本。倉岡の携帯は電源を切られていてつながりません。

 どうやら倉岡の「これいらねえ」ということばは、花束とともに水本に向けられたものでもあったようです。
 夜の街をさまよう水本のとった行動とは?

 
第2話「お返し」 
 保育園で、息子が同じ園に通う女の子からバレンタインチョコをもらった。それを見た「おれ」は、遠い昔のことを思い出す。

 おれが初めてチョコをもらったのは小学4年のとき。近所に住むひとつ年下の女の子からだった。
 ユウハというその子のバレンタインチョコはおれが中学を卒業するまで6年間続いた。高校入学後はピタッと途絶えたが、おれには高校内で彼女ができていたため気にもしなかった。

 ところが、大学入試を直前に控えた高3の2月。家で受験勉強をしていたおれを、ユウハが訪ねてきた。半年前に彼女と別れていたおれにチョコを差し出したユウハは……。

☆ユウハはこれまでずっと、バレンタインデーにチョコをくれるけれど、特に想いを告げてきたりはしないのです。おれの方もホワイトデーにお返しをするものの、幼い頃から知っているユウハに特別な感情を抱くことはありませんでした。

 別々の高校に進学した2人。疎遠になっていたはずのユウハが、おれの前にバレンタインチョコを持って現れた理由とは?


第3話「新しい恋愛」
 26歳を目前に控えた知星。ある日のこと、近くに住む姉に頼まれ、姪の美寧々をひと晩預かることになった。 
 美寧々は中学生になったばかりで、恋バナがしたいお年頃。知星に恋人がいることを知っている美寧々は、さっそく知星の恋愛事情をいろいろと尋ねてくる。

 学生時代からの知り合いだったこと。
 就職後につきあい始めたこと。
 つきあいも3年を過ぎ、結婚について意識するようになったこと。
 笑いながら答える知星だが、実は胸の中には奇妙な感情が広がっているのだった。

☆「プロポーズされたくない」という知星の気持ち。何かわかるようであり、わからないようでもある、モヤモヤした気持ちです。
 知星自身もうまく整理できない感情なのですが、美寧々のかわいい追及にあううち……。

 さすが表題作だけあって、うまくできたお話でした。


第4話「あしたの待ち合わせ」
 かな子には、狛村くんというフォロワーがいる。狛村くんは学生時代からずっと、かな子のことを密やかに追跡し続けている。そしてそのことを、かな子はよく知っているのだった。

 かな子がSNSで呟くと、それをチェックした狛村くんはそっと行動を起こす。
 例えば、かな子が「上野駅構内のガシャポンに欲しかったフィギュアがあると聞いた」と呟くと、次の日にはガシャポン近くで狛村くんを見かけるし、美術館や神社に行くつもりだと呟くと、やはりその付近で狛村くんは姿を現す。

 狛村くんは大学時代の同期で、気づけば常にかな子の近くにいた。真面目で控えめ。英語の教科書に出てくる模範的な日本人学生のような狛村くんを、かな子は少しも好きではない。
 そうでありながら、狛村くんとの微妙な関係を、かな子は続けたいと思ってもいた。そんなある日……。

☆かな子はどちらかと言えば、自堕落で身持ちのよくない女性です。すぐに男性と関係を持ってしまうところがあるし、うまくいかなくなれば簡単に別れもします。不倫にもあまり抵抗がないようです。
 なのに、自分を一途に愛する狛村くんとの距離を縮めることもしなければ、冷たく突き放すこともせずに33歳の今日まできました。

 もはや妖気さえ感じてしまうかな子と、影のごとく付き従うストーカーのような狛村くん。どう決着するのでしょうか。


第5話「いくつも数える」
 津野が給湯室でコーヒーを淹れていると、課長の天道が入ってきた。天道課長は穏やかな温かい人柄であり、仕事もよくできることもあって部下から慕われている。おまけに50歳とは思えないほどスタイルがいいという、まさに理想の上司である。

 そんな天道課長が珍しくおずおずした態度で「話がある」と切り出したのは、結婚の報告だった。
 「おめでとうございます」と心から祝福した津野だが、その後、社内事情に詳しい同僚から驚くべき事実を耳にする。
 なんと課長の花嫁は24歳。つまり26歳の年の差婚だったのだ。

 噂は広まり、課内であれほど慕われていた天道課長の評判は微妙なものになってしまった。特に嫌悪感を示したのは若い女性社員で「気持ち悪い」とまで言われる始末。
 そして、それを耳にする津野の心境は、実に深刻で複雑だった。38歳の津野もまだ独身のため婚活中だったのだが……。

☆「年の差婚」がテーマです。
 淡々と描かれる津野の懊悩が却ってユーモラスなのですが、小心で真面目な津野のことが気の毒になったりもしました。

 ところで年の差婚って、そこまで非難されるべきものなのでしょうか。 ( 特に男が年上の場合は、女性からは不潔だと言われてしまい、男性からはやっかまれるようです。)

 そう言えば、年の離れた異性と親しくなることに向けられる目が、昔より特異な熱気を孕んだものになっているような気がします。
 それは好奇であれ非難であれ、あまり好ましくない傾向なのではないかと感じているのは自分だけでしょうか。


 初めて読む高瀬さんの短編。5編ともすごく面白かったです。個人的には第3話の表題作と最終話が好みでした。

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2024年12月15日

Posted by ブクログ

恋愛がテーマの短編集
主人公の心情がひたすら語られる文章は、なんだか他人が考えていることを覗き見しているような、不思議で不気味な感覚がした。
なんだか気持ちが悪いのだ、見てはいけないものを見てしまったような、そんな感覚。

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2026年04月08日

Posted by ブクログ

どうしてその人を好きになるのだろうか。
「好きなんだから、好きなんでしょ」
ではなく、なぜ好きなのか。性欲をはじめ様々な欲が絡み合う恋愛を哲学的に見つめ直すことができる作品です。

恋愛で悩んでいる人の思考を、整理する助けにもなります。

印象的だったのは「お返し」にあった、「子どもの頃の好きの終点」の一節。まさにそこが恋愛の目的だと感じました。

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2026年04月06日

Posted by ブクログ

どの話も淡々と書かれているけど、主人公はどうだったんだろう。花束のやつはなんだかリアルで自分に置き換えてしまったな。

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2026年03月30日

Posted by ブクログ

高瀬隼子だし、そりゃあ素敵な恋愛小説を期待していたわけじゃないけれど、もうほんとうにブレなくて、さすがすぎて、やっぱり癖になる。特に「いくつも数える」は強かったな〜。高瀬隼子作品を読むといつもそうなのだけど、共感して読んでいる自分が絶対どこかにいて、ひでえやつだなと自嘲して笑ってしまう。だってこんなこと友だちにも言わないし、言ったら引かれるかもしれないし、それどころか場合によっては相手を傷つけることもあるだろうし、だから口に出さない。そういう種類のことを、どうしてこうもきちんと言語化できるのか。もう笑っちゃうだろ。高瀬隼子、天才だなと思う。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ


なんかこう、自分の中にもあるどろっとした感情を突きつけられる短編集。

「いくつも数える」
「歳の差婚」に対するなんか嫌という感情ってなんなんでしょう。恋愛は本人たちの自由なのに。本人たちのことなんて他の人には分からないのに。これって男女で感覚違うんでしょうかね?

「新しい恋愛」
ロマンチックな言葉にドン引きする人って結構いると思う。わかるわかる!って読んでました。

「お返し」
短編5篇のなかでも一番好きです。全女子バレンタインにやろう!布石を打ちましょう。「忘れられない」って最高。中高生に戻りたいわー。

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

心には多種多様な感情が潜んでる、共感する部分がどの作品にもある、開けたことのない自分の引き出しを見つけた気がした。

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2026年02月04日

Posted by ブクログ

恋愛への個人的な倫理は人それぞれであるけど、
恋愛に関する嗜好や結果でその人を判断出来るのか?そこに至るまでの道のりや本当の気持ちを言葉にするのはきっと難しい。
私の価値観は私だけのものなのだ、他人には他人の価値観があり同一ではないのだ、ということを改めて感じた。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

高瀬さん作品に登場する人はクセが強い人が多い。過去作では女のイヤーな部分が出ていて嫌悪感をいだくともあった。今作はクセが強いというよりはちょっと嫌な部分とかちょっと理解できる部分とかそういうところにスポットがあたっている感じ。
理解できないと切り捨てることができなくて、でも大きな声でそれわかる!と共感はできない。絶妙なところをついてくるな…と思いながら読んだ。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

確とした輪郭を持たない感情。
愛だか恋だか欲だか気の迷いだか分からないものを掬い出した物語。
思い起こせば、そのうちのどれかだったんだろうなあとは思うのかも。

私は今年56歳になりました。
愛だか恋だか欲だか気の迷いだか。
が、あんまり体のなかから湧き上がらない予感がします。残念ながら。

ところで。
「いくつも数える」
歳の差のある関係への違和感。
いろいろある「差別的な感情」の中で、男性高年齢者に対する差別を、少し相対的に扱っていることに筆者のバランス感覚を感じた。
進歩的であることと、現代的であること。
それは決して、生きやすい、より優れた社会になることと同義ではないのだろうと思う。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

後味悪さにゾクゾクします!
いい意味で!

小説を読むようになってからと言うもの、
好きなジャンルは優しい物語だったり、
再生の物語だったり、少しの悲恋が混ざる恋愛小説や、
歴史小説、ミステリーなど。
人に薦められたものはどんどん読んでいきたいし
少しでも自分の中の選ぶ選択肢を増やしたいと思っています。

遅咲きの読書家であるが故、
まだまだ知らないものの多さに心が躍る日々ですが、
高瀬隼子さんの「おいしいごはんが食べられますように」
は、
いやー人間関係って本当に嫌だなー、と素直に思わせる一方で、
小説としての読み応えに読む楽しさを味わえるものでありました。
読み手の心情をこんなにも抉ってくるのかと。

今回の「新しい恋愛」はシンプルなタイトルで
短編集だと言う前情報のもと、
きっとまた心ざわつく物語がいくつも読めるんだろう
と期待して、それを裏切られなかったことに、
嬉しさと後味悪さを覚えます。

いくつかの恋や愛の形と、さらにそう呼べるか定かでないほどの、対人に対する感情のうごめきが書かれています。
その中には、きっと一度は自分も経験したことがあるなと
思う感情があったり、「え!こんな展開あるの」と
少し驚くようなものまである。

私ごとで言えば、「この人は私のことが好きだろうな」
をずっと感じ続けること。
女性にとっては、その感情はどうでもいい、と思う時もあれば、
心のきやすめになったりする、都合のいい感情だったりする。

また、展開に驚いたのは、結婚を間近に控えた女性と
姪っ子の会話劇。
恋に恋する中学生は「昔はマッチングアプリを使って
恋愛してたんでしょ?でも今は、直接会うことや、
話すことを大事にしている」と言うフレーズに、
はて?近未来の話だったかと気づく。
さらに、その姪っ子は、自分の父親と恋バナをして、
父親が母とは別の人に恋をし、少しでも一緒に居たいと話す父の言葉に対して「素敵、憧れる」と目を輝かせるそう。
びっくりさせるにも程がある、と思いつつも、
近未来を描く物語は、小説であれドラマ映画であれ、
ちょっとびっくりするような恋模様が展開することはあるし、
きっといつか私は時代に追いつかない人になるんだな、
と年を重ねたことをしおしおと感じました。

最終話の年の差婚をテーマにした物語では、
もう読んでいながら「心が痛い、痛い」
と思い続ける言葉が飛び交っていました。

言葉の繋ぎ方、物語の構成、それらひとつひとつが
長けている小説は、どんな感情を抱いても、
読んでよかったと思わせるからすごい。
「おいしいごはんが食べられますように」を再読しようと思いました。

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2025年09月25日

Posted by ブクログ

若い子の恋愛事情に関して綴る短編集で共感できる話、ちょっと理解出来ない話等有りさらっと読めた。

・花束の夜
新卒会社勤めで彼女の居る良い先輩と社内恋愛をするも万人が皆んな先輩に良い感情を持っていない事を知る。そんな先輩が移動となる送別会での花束をお開き後、いらね〜と言って渡されるも捨てるに捨てられず結局花瓶を買って先輩宅の玄関先に戻って置いてくる。
うむ〜軽いノリでの交際での別れで譲られた花束を無言で返す冷めた別れを描く。

・お返し
母友の繋がりで幼少時代から知り合った異性から母親の意のもとバレンタインチョコを貰い続け、大学受験の思春期時代最後となるチョコを貰い告白される。その後、お互い会う機会も無く月日は流れ社内結婚する前にフィアンセから物理的なチョコよりもその行動による永遠の記憶にこそ意味があると告げられる。その後、結婚後も時折バレンタインの思い出彼女のを夢に見る。
うむ〜確かに思春期のバレンタインチョコは、行動こそに恋愛の意味がありそうだ。

・新しい恋愛
大学時代にストーカ紛いの行動をとっていて彼氏と付き合い続けプロポーズの空気を感じながら何故か興味が失せている倦怠感?の中、姪との恋バナを通して色々と考える。結局、自分から彼氏に結婚の申出をする。
うむ〜追われる恋愛より追う恋愛を好むと言うことなのかなぁ?

・あしたの待ち合わせ
学生時代から偶然を装い現れる(ストーカ?)男に嫌悪感も抱かずある意味楽しむ女性。不倫相手の慰謝料を払い別れるも数年後に別れた男の娘に過去の黒歴史の恨みからか?面会を打診される。この面会をも真摯に受け止めず好意を寄せる偶然男を天秤にかけて面会場所に餌を撒き出方を楽しむ女性。。
うむ〜この女性の悪趣味恋愛観が怖い。。

・いくつも考える
職場でお世話になっている仕事の出来る先輩男性が24歳下の女性と結婚する事になるも職場では、良き上司だった男性が何故か?歳の差婚に対して「気持ち悪い」と噂が立ち何故か?違和感を感じながらも気持ち悪さに同調する。自分は12歳年上の先輩女性に好かれて飲みに一緒に生きながら同僚から不倫と噂されるが、潔白な関係から意に介さず、マッチングアプリで知り合った12歳下の女性との付き合いを考える。
うむ〜著名人との歳の差婚はお金絡みと色眼鏡をかけているが、一般人の歳の差婚に対しては何故か?何も感じていないが、違和感があるのかなぁ?

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2026年04月12日

Posted by ブクログ

5つの短編どれもが、答えがなく、少し後ろめたいような、暗かったり苦かったりするような恋愛感情を描いており、個人的に好みの部類だった。
「花束の夜」では、恐らくこの著者の得意分野であろう会社内での男女のドロドロとした描写がありありと描かれていてもう心を掴まれた気がした。要約すれば、水本はこの先輩に都合よく扱われていたわけなのですが、それには目を伏せるように、その事実に直視しないように様々な事柄に思いを巡らせていく様が、人間味があり、面白かった。

「お返し」では、バレンタインデーにまつわるお話が展開され、好きという想いが成就しなくとも、好きな人の記憶に残り続けることで想いが遂げたものとするという一風変わった恋愛観が提示された短篇で、興味深くて、すぐ読み終わった。

「いくつも数える」では歳の差恋愛及び歳の差婚の話で、テーマ的に面白かった。かわいいから、好き。でもそのかわいいは、好きは、若いからなのか?同僚の女性は、歳の離れた者同士が恋愛することに強い嫌悪感を示している。出会った時から年齢の差や経験の差がある人を好きになった主人公が、実際にかなりの歳の差婚をした皆に人気の上司が、お相手の年齢が24も離れている事実が知られた途端にそれまで積みあげていた人気を落としていく様を見て、自分は好きな人と離れたほうがいいのか、離れたとして、それは誰のための選択なのか、思い悩むシーンが印象的でした。

タイトルにも使われている「新しい恋愛」では、少し先の時代のお話で、言葉通り新しい恋愛観がスタンダードになりつつある世界。学校の授業に恋愛という科目があり、周りの人にどんな恋をしているか、してきたかを聞いてくるようにと先生に言われた主人公の姉の子供に、今の恋人について根ほり葉ほり聞かれる主人公。そんな主人公はロマンティックなことが嫌いで、サプライズみたいなプロポーズをしてきそうな彼氏を好ましく思わないことを打ち明けるも、姉の子は納得いかない様子。恋愛をするもしないも自由、がスタンダード化されている今の令和の時代から少し進んだこの時代では、皆の恋愛意欲が増しているようで、恋愛の授業もあるみたいだが、こういうのって、恋愛したくないと思っている人にとっては生きづらいだろうなと思う。他にも今の時代からは考えられない恋愛観も出てきて、ぎょえ~と唸る短篇だった。

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みながら、ずっと
なんか違うと感じつつ
2日で読み終わる

なんか違うの理由が
読み終わってからわかったわ

まず『花束の夜』は、私なら
花束を渡された時に、「私もいらん」と返す
もし「いる」と思って、もらってしまったら
部屋に飾るくらい、割り切れる

次の『お返し』は、女子目線なら
とっとと告る
男子目線なら、早い段階で
来年はいらんと伝える

『新しい恋愛』は、そもそも
ロマンチックの何があかんのかが
理解できん
守ってやると言うタイプの男性が
嫌なら、最初から付き合うなよ
結婚しても離婚が目に見える

『あしたの待ち合わせ』
に関しては、ストーカーでしかない

『いくつも数える』
これは私の男友達にも
年の差婚した50代がいて
その後、立て続けに奥さん妊娠して
定年前に育休2年くらい
とった人がいるので
めちゃリアルやった
けど…ぶっちゃけ他人の年の差婚に
そこまで感情移入する気持ちは
あまり分からず…

とにかく全ての話が、
「私とは違う感覚の人の話」やったから
「何か違う」と思ったみたい

でも2日で読んだ=理解できる部分も
かなりあるから、面白く読めたわけやと思う
ある意味すごいな

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2026年03月29日

Posted by ブクログ

半笑いの気持ちでそれを受け取った自分を自覚した。このまま彼のロマンチックを受け取り続けたら、重なっていったら、今ある情の上に折り重ねてしまったら、元々恋愛感情があった箇所に余計な澱として溜まってしまったら。
それこそ本当に、別種類の感情に変化してしまうんじゃないか。そんなふうに思った。

どこか第三者として達観しているような高瀬さんの文章。残酷で共感するというよりはしたくないという感じ。

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2026年03月27日

Posted by ブクログ

会社の先輩と関係性に名前がないまま身体の関係だけを持ってしまったり、ロマンチックなのが嫌で結婚に少し億劫だったり、歳の差婚した上司への羨望の反面、引いてる世間体を気にしてぐるぐるした思いを抱えていたり…純粋な恋愛と呼べるほど綺麗でなくドロっとした人間関係をリアルに描いた短編集。高瀬さんは少し歪な感情やうわべだけの人間関係を描くのが本当にお上手だと思う。でも人間誰もが感じるようなリアルさがあるので共感できる。表題作が1番怖かったな。父親の不倫を知りながら、素敵でロマンチックという小学生の娘にぞっとしました。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恋愛って色んな形があるよね…って考えさせられる。純愛、不倫、年の差、キープ…それを少しずつ覗いて、どう思う?って聞かれたような気持ちになった。

個人的に「お返し」「いくつも数える」が好き。

『大学時代に傷のない気持ちで野木くんを思っていた自分が、呆れた冷たい目て今の自分を見ているような気がした。けれどその醒めた目の持ち主は、学生時代に我慢したからいいよね、社会人だったらこのくらい普通らしいし、とも思っているのだ。』
これ読んで、うわーーーこれがいい意味でも悪い意味でも大人になってしまうって事なのか、と考えてしまった

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2026年01月05日

Posted by ブクログ

恋愛って本当に人それぞれで、出てくる登場人物はわたしとは全然考え方が違うなぁとおもしろかった。

特に最後の歳の差について。芸能人で歳の差婚のニュースがあると、SNSは賛否両論で溢れる。確かに、状況によっては嫌悪感を抱くこともあるかもしれないけど、所詮他人の恋愛で、迷惑をかけているわけではないんだからいいじゃないかと私は思ってしまう。多種多様な考え方がある。

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2025年12月31日

Posted by ブクログ

「おいしいごはんが食べられますように」が印象的だったので読んでみた。
微妙なクズを描くのが上手いなと思う。
別に批判されるほどでは無いけどなんとなく気に触る、みたいな…
最後の話は、「歳の差婚が気持ち悪い」というテーマだけでこんなに書けるのすごい、と思った。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

5つの短編集。
恋愛の話なのに、どの話も、なにか
ちょっとひっかかるような、
モヤっとさせるストーリーだった。
面白いなと思ったのは「花束の夜」「お返し」
「新しい恋愛」
【花束の夜】
新人教育係の先輩の送別会、
送別会でもらった花束を、要らないからと押し付けて去っていく先輩。関係を持っている二人だ
付き合っているわけではない。
花束を持ち、深夜を彷徨いながら、自分が
雑に扱われていたことに気付く。
マンションの部屋の前に置いた、花瓶に活けた
花束を、次の日、先輩はどんな顔をするだろう。
ささやかな仕返しと決意。
しかし、深夜に花束を持って彷徨う女。
考えてみたらちょっと怖い。
【お返し】
主人公は子どもの時から、母親の知り合いの娘
(ユウハ)から、毎年バレンタインにチョコをもらっている。好きでもなんでもない子にホワイトデイのお返しを選ぶのも面倒くさい。
そんな関係が高三で終わる。チョコを渡し、
「好きだった」そんな言葉を残して彼女は去る。
「最後に渡したチョコって、それで想いをかなえ
られるかもって期待を込めたものじゃなくて、
だめおしだったんじゃないの。最後の。ここまでしたらさすがに忘れられないだろうっていう」
奥さんの言葉にハッとする主人公。
"ずっとわたしのことを覚えていて"という、
ユウハのお返し(仕返し)に、まんまと
はまっている主人公。ちょっと怖いなー
でも、彼女の気持ちも分かる。主人公の男も
嫌なら断れよと思う。面倒だったからか?
恨まれても仕方ないよね。これから先も毎年、
バレンタインに思い出せばいい。
【新しい恋愛】
表題作。結婚前の主人公。何となく、
プロポーズを拒否している。
姪の美寧々ちゃんとの恋バナで
"出会う前からお互いを設定して、条件が合う人だけ出会ってたのって・・合理的で古いなって思う。
人を大切に思う気持ちを、大事にして、ちゃんと言葉にして伝えて、それで生活をずっと一緒にしたい人を探す恋愛をするのが、本来の人間らしい心で、とても良いことなんだよ"
マッチングアプリは合理的で古い‥
言っている事は正しいような気もするけど
中学生の美寧々ちゃんにこんな風に言われたら、
なんだか複雑‥これが新しい恋愛か‥
だからと言って、今、恋をしている少女が、
自分の父親の不倫を肯定するって、
なんだかなぁ‥
主人公も割り切れないようだ。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恋愛はほんとにそれぞれなんよね。。
マッチング時代からまた身近な恋愛にもどる流れは、時代を繰り返すようで面白い考察

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

なんだか共感できるような、共感したくないようなこの感覚。高瀬隼子さんにしか表現できない気がする。

すぐ忘れられる元恋人になるより、その人が一生覚えてる人になりたいのは少し分かる気がした。

やっぱり、恋愛ってよく分からない。

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2025年10月06日

Posted by ブクログ

高瀬隼子さんは初読みの作家さんだった。

色んなタイプの恋愛模様が5つ詰まった短編集

目次
花束の夜
お返し
新しい恋愛
あしたの待ち合わせ
いくつも数える

確かにタイトルの「新しい恋愛」が一番印象に残った。

どんな恋愛も一筋縄ではいかない。
ザ・ラブストーリーじゃなくて、こんな変化球もたまにはいい。

頭で考えようとすると、こんな感じで言語化されるんだなぁと納得しながら、何も解決されることのない結末が淡々としていて潔かった。

年齢や性差によっても感じ方が変わりそうな作品。
文学的でいて個性的・・・面白かった。

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2025年09月21日

Posted by ブクログ

おいしいごはんが食べられますようにからハマった高瀬隼子さん。今回も人間の複雑な心理描写が描かれた作品で自分にぶっ刺さり面白かったです。恋愛の短篇作品になっていて、花束の夜が個人的には一番お気に入りです。新人社員で自分と違うタイプの先輩が頼りになりなんかかっこよく見え好きになっちゃうの分かる〜。笑
愛のもやもやな気持ちが書かれており、どの短篇も共感できる内容ばかりで面白くあっという間に一冊読んでしまいました。恋愛をひと通り経験した大人の方が共感できる作品かも。

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2025年09月16日

Posted by ブクログ

『花束の夜』新入社員が教育係の上司のセフレになり、雑に扱われ、捨てられる。友人の店を手伝うため退職する上司に、「これいらねえから」と、押し付けられた花束を、持ち歩く。『お返し』母親同士が友人の、それで子供の頃は顔を合わせて遊ぶ仲間の一人であった一つ年下の女の子から、チョコレートをもらう。バレンタインの意味がよくわかっていない小四から中三まで、間を空けて、高三も。そのことを、保育園に通う自分の息子がチョコレートをもらったことで、思い出す。『新しい恋愛』自分が中学生の時に生まれた姪が、家に泊まりに来る。中学生になった姪の関心は恋愛で、その恋愛は、マッチング主体だったかつてのものとは変わり、心の底から人を愛するものとして崇められていて、それを話される主人公は、「死ぬまで一生君を守り抜く」的なその風潮が、受け入れられない。『あしたの待ち合わせ』大学生のころから自分のことを好きで、ストーカー化している男の子を、気味悪く思うも、手放せない。『いくつも数える』50歳の上司が24歳の女の子と結婚する。38歳の自分は、50歳既婚の女上司から、ちょくちょく飲みに誘われていて、婚活パーティで出会った23歳の女の子と恋人になりかけている。という、少々こじれた恋愛についての五篇。

恋愛の話ではないというような著者インタビューを読んでいたような気がしたが、めちゃくちゃ恋愛の話だった。

「自分が好きだと思った人の、仕事上の他者評価を耳にして、それは自分が直接感じていることではないのに、「そう思っている」他者がいる事実だけで、ほんのり、またほんのり、好きが削られていく。」

なんて、大人になってからの恋愛を、まさに言い当てている。

投稿サイトなんかの、一般の人の小説を、ちゃんと読むことがあまりないのだけど、プロと素人の違いは「最初のつかみ」なのだろうなと、この本を読んで改めて思った。つまり、一ページ目から二ページ目にかかる次の所。

「今日の主役は倉岡なんだから、後輩のお前が最後まで見てなきゃ駄目だろうが」とたまにしか会わない親戚のおじさんが「お袋さんを大事にしろよ」と酒を飲みつつ訳知り顔で絡んできた時に似た口調で、気持ちよさそうに注意した。

意地悪い視点であることがはっきりわかって、安心して続きを読むことができるのです。

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2025年09月12日

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