【感想・ネタバレ】新しい恋愛のレビュー

あらすじ

みんなの恋愛をわたしは知らない。

芥川賞受賞のベストセラー『おいしいごはんが食べられますように』著者が放つ、最高の〈恋愛〉小説集。

あなたはどこまで共感できますか?
ひと筋縄ではいかない5つの「恋」のかたち。

【収録作品】
「花束の夜」「お返し」「新しい恋愛」「あしたの待ち合わせ」「いくつも数える」

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Posted by ブクログ

ネタバレ

色んな恋の形についての短編集。どの話もあまり共感できなかった。

表題作は、登場人物の1人が実はソシオパスで倫理観がズレており、結末がホラーだった。と、書いていて認識したが、全編で倫理観は欠如してる人物は多いかも。その目線で読めば面白いかな。どちらにせよ共感できないが。

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2025年07月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これまでの高瀬先生作品で一番癖を感じず読みやすかったなと振り返ってみると、いややっぱり特殊めな設定だなとも感じる。

ラストの歳の差婚の話は、自身もそう言われる歳の差の夫がいるので、あまり他人事には思えず。
気持ち悪いって思うのもわかるし、でも私たちは歳の差の部分じゃない所に重きをおいて結婚してるんだよ、というかじゃないと幾ら若くてもこの妻は扱いにくすぎるだろと思う。
若い子がいいという世の中の風習?が広まりすぎてるからこそ逃れられない呪縛だよな。歳なんて所詮数字で、その歳になるまでどれだけのものを積み重ねてきたかはその人次第なのに、インパクトが強いからそれだけで物事が語れてしまう。

表題作はイメージしているアロマな訳ではないけど、ロマンティックなことを避けたい話。
途中までは次の「あしたの待ち合わせ」と男女逆のストーカーの話なのに、後者の方が気持ち悪く感じてしまうのも社会の風習故だろうか。まあ私がそう思うのは、男性陣にこれまで向けられた視線や行動に対する私怨が多分に含まれているとは思うけど。

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2025年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「おいしいごはんが食べられますように」の高瀬隼子さんらしい、恋愛短編集なのにぞくぞくもやりとさせる現実的な描写が面白かった。

結婚はしたいけどプロポーズはされたくない気持ちの奥にある欲望とか、歳の差恋愛に対する反射反応とか。身近にありそうでない、なさそうである状況なんだろうなあ。
恋バナは万国共通だけど誰も自分以外の恋愛を本当に知ることはできないんよね。人から聞く恋バナ以上に、この本の5つの恋愛は登場人物の恋愛を深く知ってしまった感覚になった。
やーーこの人の本いつも感じたことを言葉にするのが難しい。

あと、他人で関係ないのだから気にしなかったらいいのに勝手に嫌悪してしまったりこれはひどくない?とジャッジしてしまったり、自分の無責任他人評価癖(?)を刺されたみたいな気持ちにもなった。

高瀬隼子さんやっぱ面白い!もっと読みたい

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2025年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「花束の夜」ひそかにつきあっていた先輩社員が退職。その送別会の夜に…。
飲み会終わりの空気感の描写がすごい既視感あり過ぎて面白かった。ようやく帰れると並んだ顔のうちのいくつかが正直に言っているっていう文章好き。

「お返し」バレンタインデーに渡されたのは、チョコレートだけではないかもしれない。
好きだった人の記憶に十何年と経っても残り続けることができるのは確かに一番のお返しかもと思った。

「新しい恋愛」プロポーズされたくない25歳の私と、まっすぐに恋愛を語る中学生の姪の2日間の物語。ロマンチックな言葉でプロポーズされたくないけど結婚はしたい主人公はちょっとワガママと思った。言葉に責任をとってほしいってことなのかな。絶対何があっても守るからみたいな言葉って実際に言われたら何も考えずに私は嬉しいと思ってしまうかも。

「あしたの待ち合わせ」狛村くんはずっと私が好きだ。私は好きではないけれども、手放したくはない。結構破天荒な女の子だった。あんまりだったかも。

「いくつも数える」50歳課長の「歳の差婚」をきっかけに社内に広がる、モヤモヤと思いがけない波紋。いくらカッコいい課長でも26歳年下の女性と結婚したことで見方が変わってしまうのは逃れられないことではないかと思った。働き始めてから人と人の年齢差を意識するようになったから身近なテーマで面白くもあったけど、モヤモヤするところもあった。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高瀬隼子が描く『新しい恋愛』なら、よっぽど変なもののはず! と期待して読んだので、若干の拍子抜け感があった。でも、次のところが好きだった。

41ページ
自分が好きだと思った人の、仕事上の他者評価を耳にして、それは自分が直接感じていることではないのに、「そう思っている」他者がいる事実だけで、ほんのり、またほんのり、好きが削られていく。

100ページ
遥矢のパソコンの小さな画面で映画を見る時、映画館で一人で見る時よりもわたしは泣いた。あの頃はそれを、彼の前では素直な自分でいられる、みたいに思っていたのだけれど、はたして、我慢できる涙まで流す必要があっただろうか。

つくづく、見てほしくないところ見るよなあ、言ってほしくないこと言うよなあと思う。私のこの何かが好きな感情、何かが気に入らない感情って、本当に自分の中から沸き上がったものなのか、しょっちゅう疑ってしまう。

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2025年07月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恋愛はほんとにそれぞれなんよね。。
マッチング時代からまた身近な恋愛にもどる流れは、時代を繰り返すようで面白い考察

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2025年10月12日

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ネタバレ

恋愛に関する短編集。
おいしいご飯が食べられますようにを読んだ時にも思ったが、高瀬準子さんが書く恋愛は非常に現実的。
世の中の人は相手のことがそこまで好きじゃなくても付き合ったり結婚してるんだな、と最近気付いたが、そういうカップルの話をよく書いてる気がする。

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】

みんなの恋愛をわたしは知らない。

芥川賞受賞のベストセラー『おいしいごはんが食べられますように』著者が放つ、最高の〈恋愛〉小説集。

あなたはどこまで共感できますか?
ひと筋縄ではいかない5つの「恋」のかたち。

【収録作品】
「花束の夜」「お返し」「新しい恋愛」「あしたの待ち合わせ」「いくつも数える」


『自分のミスを自分ひとりでカバーできないのは、苦しかった。残業も休日出勤も平気だったが、自分はいつか他者に責任を負わせるのが嫌で、仕事から逃げ出してしまうかもしれない、と思った。(花束の夜)』

『わたしは、欲しい言葉を差し出せる人ではなくて、欲しくない言葉を突きつけてこない人と暮らしていきたいのだ。(新しい恋愛)』

【個人的な感想】
「花束の夜」は不思議な話で、終わり方も予想外だったけど、夏の変なタイミングでの送別飲み会終わりの気だるい雰囲気をリアルに感じさせる高瀬さんの描き方が好きだった。
どの話もすごく共感できる!とはならないけど、「いくつも数える」の年の差婚への違和感や、一回り以上離れた上司とただ2人でご飯に行くだけの関係を周りから訝しい目で見られる気持ちなど、ところどころ共感できる、自分も知っている感覚があって面白かった。

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2025年07月30日

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