高瀬隼子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ夫がお風呂に入ってないことに気がついた
ふとしたことから水道水がダメになってしまった夫、お風呂に入ることを強要できない妻。常識で行うことのただひとつのことができなくなった、それだけで社会からは弾き飛ばされてしまう。
「狂うということは、感情の爆発の先にあるのだろうか」(P59)
「許したくてしんどい。夫が弱いことを許したい。夫が狂うことを許したい。」(P115)
水がダメになったというのはただの象徴であって夫は精神的にもう一般社会ではやっていけなかったのかもしれない。
一度読み始めて体がどうしても痒くなって読み進められずにいたけど今回やっと!読み切りました。
私だったらどうするかなぁ -
Posted by ブクログ
色々な形の恋愛について書かれた短篇集
自分の感情の奥底のモヤモヤや口には出さないけど感じたことのある気持ちが詳細に書かれていて共感しました。
重すぎず軽すぎずちょうど良い読み心地でした
「花束の夜」
内緒で付き合っていた先輩の他の人から聞く評価のせいで、好意が揺らぐ女性の話。
この話に出てくる職場の飲み会が解像度高すぎる!エレベーターからみんなが降りてくるのを待っているなんとも言えない時間とか。解散の時のあの感じとか。
「お返し」
母親同士仲が良いだけの相手からチョコをもらい続ける男性の話。
『ずっとわたしのことを覚えていてくれるっていう、お返し』という言葉が素敵!1番爽やかに読めたかも -
Posted by ブクログ
主人公はPALというゲームセンターで働きながら小説を書いている長井朝陽。物語は、そんな朝陽が書いている小説から始まる。(作中作)
主人公が書いている小説と現実の描写が交互に進んでいくんだけど、最初ははっきり分かれていた現実と小説の二つの世界が、いつの間にかぐにゃぐにゃと混ざり合っていって、どっちがどっちかわからなくなっていく感覚が、気持ち悪いけどおもしろかった。 (何度も前のページを読み返して確認したりした(笑))
他人からどう見られるかを異常なくらい気にして、頭の中であれこれ考えすぎる朝陽には「もう、考えすぎだよ〜」と思いつつ、相手を傷つけたくなかったり、訂正するのがめんどくさくなって嘘をつ -
Posted by ブクログ
キラキラした恋愛ものとは対極の内容だった。
どっしりと腰を据えて自らの恋愛観と照らし合わせたり、価値観の大規模アップデートを余儀なくされた。
わかると感じたのが
・花束の夜
・お返し
・あしたの待ち合わせ
めちゃくちゃわかると感じたのが
・新しい恋愛
私もアレが苦手だ。それ系の言葉が出ると一気に気持ちが冷めたり、あとでその言葉を思い出して(嫌な記憶として)悶えたりする。
我ながら面倒な奴だと思うが、どうにもならない。
価値観のアップデートを余儀なくされたのが
・いくつも数える
芸能界では頻繁にあることで、近くにもそういうカップルがいるので気持ち悪いと思ったことはなかった。
作中で書か -
Posted by ブクログ
表題の『いい子のあくび』と短編『お供え』『末永い幸せ』が収録されている。
----------------
『いい子のあくび』
歩きスマホしてる人に対して、何で自分がよけなきゃいけないのか?なんて日常的に私も思う。
主人公の直子は幼い頃から〈いい子〉の振る舞いをする事で、大人から褒められるしそれで問題ないと思っていた。しかし大人になっても〈いい子〉でいると理不尽な扱いを受けてストレスを溜めていく…わかる…とてもわかるよ!
----------------
三作通して女性が生きていく中で不条理に感じるポイントを代弁してくれて有り難かったが、最終的に主人公たちが孤立していくのが心苦しかった。