高瀬隼子のレビュー一覧

  • 水たまりで息をする

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    文庫化したタイミングで、ナツイチで話題になっていた作品。
    中々に、グサッとくるシーンやセリフが多かった!
    ストーリー設定は至ってシンプル。
    「夫が突然風呂に入らなくなった」
    水道水がカルキ臭く感じてもう無理とのこと。
    体を洗うのに使うのが、ミネラルウォーター→雨→川と、次第にエスカレートしていきます。
    「夫の体からすえたにおいがしていて、服にいくら消臭スプレーや香りの強い柔軟剤を使っても、もう隠し切れなかった。」
    →始めのうちはスルーできていたレベルのにおいも、水で少し流すだけではどんどん誤魔化しの効かないレベルになっていく。
    大好きな人がとんでもない異臭を放つ存在となる。
    この絶望は凄いのだ

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    2026年07月07日
  • いい子のあくび

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    ネタバレ

    主人公への共感のレビューが多いイメージでどれどれと手にとってみた。
    私があんまりいい子じゃなくて傲慢な人間だからか、主人公に感情移入することはあまりなく(笑)、でもストーリーは面白かった。
    あのキャラの彼が実は浮気しているところが、なんかリアルでいいなーと思ったり。
    あと個人的には最後の結婚式の話が1番好きだな。この歳になったからというところが大きいが、主人公の結婚式に抱く違和感にとても共感できた。

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    2026年07月05日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    私は押尾にすごく似ている。
    正義感が強く可愛げがない所は、今のリーダーとの関係にそっくりだ。そのため、二谷が最後、誰を選ぶのか気になってしまった。だから押尾が会社を辞めてしまう事も、二谷が芦川さんを選んだのだろうと思う事も、やるせないが40歳手前にもなると、世の中そうよねって思う自分もいた。ショートケーキの描写は強烈に不味く感じて、痛感が心地よい文章だった。

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    2026年07月05日
  • いい子のあくび

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    こんなにも怖いくらい共感してしまう本があったのか。
    この主人公ほどではないが自分にも思い当たる節がいくつかあり、著者の文章力の高さ、言語がする力が凄まじく高いことに改めて気づかされた。

    人間の奥底にある黒い感情、ドロドロさが苦しいくらいに書かれてた。

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    2026年07月05日
  • いい子のあくび

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    ネタバレ

    おじいさんがしゃがみこむところで声をかけたから安心するという描写、わたしもそうだなぁと思った
    いい人間でいたいというのはいつも思う

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    2026年07月05日
  • いい子のあくび

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    3.8
    怖い。
    あまりに共感してしまった自分が。悪くない私が避けないといけない理不尽さ。公平な世の中ではないからね。

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    2026年07月04日
  • いい子のあくび

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    こういう気持ち私だけじゃなかったんだね。次の日には忘れてしまうような、不当感。でもそれが少しずつ自分を蝕んでる気もしていた。代弁してくれたというか昇華されたというか。いい結末にはならないのかもしれないけれど、ありがたいと感じ本だった。

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    2026年07月04日
  • いい子のあくび

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    誰にでもある(あって欲しい、とぼくは思う)いやな自分がせきららに描かれている。
    そんな裏の気持ちって、持っていない人が妬ましい・うらやましい。
    みんな持っているんだ、きっと、と自分を肯定したくなる。

    人ごみで歩いていると、「ぶつかったる」と思ってしまう。

    ーーーーー
    並行して読んでいた本「成瀬は信じた道をいく」(宮島未奈)の主人公・成瀬とはえらく違うなあ。どちらも共感したり感心したり・・・。

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    2026年07月03日
  • 新しい恋愛

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    恋愛のキラキラとした部分って本当に一部なのに、エンタメ作品ではそこが切り取られることが多い中で、この作品はその上澄みを取り除いた「本質的な部分」を描く短編が収められている。

    夏の夜の空気感が伝わってくるような「花束の夜」も良かったし、自分のことを好いてくれるひと(むしろストーカーでは?)の存在によって肯定される自己を描いた「あしたの待ち合わせ」もリアルだった。それまで素敵だと言われていた50代の上司が若い女性と結婚したことで生まれる嫌悪感を描いた「いくつも数える」も何層にも折り畳まれた話の構成が良かった。

    どれもよくある恋愛小説ではなくて、もっと「人間同士の心のすれ違い」みたいな部分にフォ

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    2026年07月03日
  • 犬のかたちをしているもの

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    高瀬隼子さんの本を読むのは2冊目。こちらがデビュー作ということだけど、デビュー当時から独特の小説全体に漂うモヤモヤとした雰囲気は健在だったのですね。

    すっきりとした文章の行間に彼女の持ち味でもある「行き場のないフラストレーション」や「常識から逸脱した考えを持つ難しさ」みたいなものが染み出してきて、読み手を得体の知れない不安感で包む。

    夫の浮気相手に「子供もらってください」と言われた主人公の薫が、そんな突飛な願い(そして浮気した夫)にどう向き合うか、というお話。子どもを特別欲しいと思わないという自分の気持ちと、そんなこと言わなかったのに密かに欲しいと思っていた夫の願いを尊重したいという気持ち

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    2026年07月03日
  • 水たまりで息をする

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    ネタバレ

    これまで普通に働いていた夫が、突然お風呂に入らなくなる話。

    高瀬隼子さんは、不快感を描くのが抜群に上手い。夫の汚れていく過程がリアルで、嗅覚が過敏なわたしは文字を読むだけでもちょっと気分が悪くなるほど。

    そんな夫を否定せず、寄り添う⾐津実は気長というか、こういう愛情もあるな‥と読み進めていくと、だんだんとそんなきれいでシンプルなものじゃないと気付かされる。

    幼い頃に雨上がりの川で拾った魚「台風ちゃん」と彼女の関わり方から見えてくる、彼女の本質が怖い。そしてそれを踏まえた上でラストを読むと、本当に狂っているのはもしかして⾐津実なんじゃないかとすら思ってしまう。

    ここからネタバレを含むけれ

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    2026年07月03日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    職場での不調和を、3人の主要人物を軸に描いていく。

    弱さを利用して上手く世渡りをする芦川さん、彼女を疎ましく思う押尾さん、周囲に合わせながらも心の中で距離を取る二谷。

    彼らの行動には共感できないけど、感情は誰一人間違っていないと思う。無理をせず自分のペースで働く芦川さんも、お詫びにお菓子を手作りしてくる芦川さんにイライラする押尾さんも、押尾さんも間違ってないけど芦川さんの弱さも可愛いよなーと思う二谷も。でもこの人たちが集まると、なんていう地獄が生まれるんだ。

    食を嫌悪する二谷を通すと、食べるという行為がこんなにも不気味に思える不思議。タイトルに反しておいしそうなご飯は出てこない。食を「生

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    2026年07月03日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    ネタバレ

    絶妙なムカつく感じが面白かったなあ。
    私もごはんを食べなきゃいけないのが苦手なタイプだから、二谷に共感できる部分がすごく多かったし、私が日頃から抱いている“ごはん”に対する周囲との違和感をうまく言語化してもらえたみたいで良かった。
    みんなが美味しいって言うものも、義務感で食べていたりする。押尾さんが“二谷さんは美味しいとか言わないから一緒に食べると楽しい”的な話をしていて、ああ感想を口に出さなければ、もっとごはんが楽しくなったりするのかな?と思った。

    芦川さんは嫌いです。最後、二谷ってこれでも芦川さんがそんなにかわいいんだ?てのが納得いかなくて、ええっ???って声出た笑

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    2026年07月02日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    自分の感情を肘で横から突かれる
    心地の良くない、でもどうしても感情が動いてしまう時間だった

    何かと正義感を振りかざしたくなる自分と
    こんな事情があるからネガティブな感情や行動が起きてしまうのもなんだか仕方ないような、という矛盾を正面から見せられて

    なんとなく自分は強い側として読んでいたけど
    人に意地悪したり出し抜いてやろうという歪んだ思いはなくて、その毒気にあてられてしまったなあ

    私はそもそも関係性が職場の人なら手作りお菓子はNG

    いろんな人がいて
    いろんな食があって好みがあって
    みんなそれぞれの
    おいしいごはんが食べられますように!

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    2026年06月27日
  • うるさいこの音の全部

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    ゲームセンター社員の自分、芥川賞受賞作家の自分。ペルソナがあるはずなのに交わってどちらがどちらになるのか、なったのか。小説と事実、事実と嘘、気持ちや真実は本人しか分からない。考え、思いをどこまで口にするのか、改変するのか。日常的にしてしまう自分にも問いかけられた気がする作品。

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    2026年06月27日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    ネタバレ

    面白かった。こんなに絶妙にずっと嫌な気持ちにさせられるのすごい。しかも悪意を持っていない芦川さん側がうっすら嫌いになるのがすごい。

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    2026年06月26日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    おもしろい!
    けど読んでいてずっとモヤモヤする!

    どこにでもありそうな人間関係をちょっとだけ悪意増しで描写して、でもそれが「どこにでもいそうな人」の範囲内に収まっているものだから、リアルとありえないのちょうどギリギリを責められている絶妙な気持ち悪さ

    登場人物に共感できる部分はありつつも、感情移入してしまうには自分の先まで行き過ぎているこの距離感

    普段ミステリを中心に読んでいるので、こういった作品のネタバレというのがどこまでの事を言うのかわかりませんが、色々と語りたくなる要素満載の一作でした

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    2026年06月26日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    純文学はふだんあまり読まないが、これは引き込まれてしまった。職場あるある、というわけでもないのだが「こういうことあるよね」「この気持ちわかる」という場面が多かった。

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    2026年06月25日
  • 水たまりで息をする

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    平穏な夫婦生活が、
    「風呂に入るのをやめた」ことをきっかけに、
    ゆっくり変化していく。

    風呂に入らない夫の影響で、
    周りの目が気になり、義理母の小言は増していく。
    夫は体臭がハラスメント扱いで退職へ。
    夫婦は、東京を離れ妻の地元へ引っ越す道を選ぶ。

    読み進める中で、夫への愛ではなく、
    流れのままに冷静に対処していく印象を受けた。

    ただお風呂に入らないだけで、こうも人生が変わっていくのものか。でもこういう時って、離婚という選択肢はないんだよなー。それはよくわかる。

    夫は最後どうなったんだろう。

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    2026年06月24日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    食と生を讃える作品が普段好きなため、度肝を抜かれてしまった。良くも悪くもタイトル詐欺であるが、勝手にほっこりした食の美しさを描くと期待したのは私の方でもある。
    正に芦川さんの様な人に苦しめられた過去もあれば、押尾さんの様に皆んなが弱くてそれでヨシなら世の中回らない。弱いまま許されようとしてる貴方が憎く許せないと思ったことがあるので、苦笑してしまった。
    私達はこの両者のどちらかに属さないと生きていけないのかなぁ。馬鹿らしいことですわよ!
    そんな殻を突き破って生きていきたい!

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    2026年06月22日