高瀬隼子のレビュー一覧
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ネタバレ編集者さんが自分の親指でもう片方の親指の爪をさすっていた。という文章で終わるのが印象的だった。
この行為にどんな意味が込められているのか考えたくなって調べてみたら
1.不安や緊張の暖和
2.退屈しのぎ
3.神経質・完璧主義
4.無意識のリラックス
この4つの意味合いがでてきた。
主人公自身はどう捉えたのだろう
この主人公というより、高瀬さんが書く人物って
相手の様子を伺いすぎて生きるのがしんどそうだなと感じる人物が多い気がする。
そして、自分の思考を人に伝える事が苦手で求められた言動を常に意識してしまう人という印象。
求められた自分でいようとする事で本当の自分ってなんなんだろう。
自分の本当の -
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それを感じている自分に罪悪感を覚えるから、心の表層に出さないようにしている皮肉やら嫌味やら悪意やら。
それがメインテーマの本ってなかなかなくて、それを赤裸々に語ってくれる主人公の姿を見ていると、自分ここまで嫌なことは思ってないわって少し許された気持ちになる。
今回の3編のなかで私が1番気に入ったのは、3つ目の「末長い幸せ」。
友達が結婚して結婚式に呼ばれる話なんだけど、私も、「バージンロード」を歩いて父から夫へ渡される感じとか、ウェディングケーキのファーストバイトとか、人がやってるのを見る分には何も思わないけど、自分がやるとなったら違和感がはっきりとある。
その違和感で、友人の結婚式を欠席で -
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ネタバレyoutubeで紹介されてて気になってたので初めて文芸誌なるものを買ってみた。
思った以上にボリュームあってこれで510円!?大丈夫か?と思ってしまった。
これで好きな作家見つけて長編を読むのが良さそう。
文芸誌って連載ものがほとんどでいきなり読み始めてもついていけないことが多そうなイメージだったけど、ほぼ全部読み切りで楽しめた。
読んだ順でメモ。記号の意味は以下の通り。
◎=めっちゃよかった
〇=結構面白かった
×=途中で読むのやめた
◎永井紗耶子/そとばこまちの夜
一応近代よりだけど時代小説。横浜にいるジャズシンガーの話。
木挽町のあだ討ちのイメージがあったからカタカナがたくさん並んで -
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ネタバレ【あらすじ】
昔飼っていた犬を愛していた。
どうしたら愛を証明できるんだろう。犬を愛していると確信する、あの強さで――。
間橋薫、30歳。恋人の田中郁也と半同棲のような生活を送っていた。21歳の時に卵巣の手術をして以来、男性とは付き合ってしばらくたつと性交渉を拒むようになった。郁也と付き合い始めた時も、そのうちセックスしなくなると宣言した薫だが「好きだから大丈夫」だと彼は言った。普段と変らない日々を過ごしていたある日、郁也に呼び出されコーヒーショップに赴くと、彼の隣にはミナシロと名乗る見知らぬ女性が座っていた。大学時代の同級生で、郁也がお金を払ってセックスした相手だという。そんなミナシロ -
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高瀬隼子だし、そりゃあ素敵な恋愛小説を期待していたわけじゃないけれど、もうほんとうにブレなくて、さすがすぎて、やっぱり癖になる。特に「いくつも数える」は強かったな〜。高瀬隼子作品を読むといつもそうなのだけど、共感して読んでいる自分が絶対どこかにいて、ひでえやつだなと自嘲して笑ってしまう。だってこんなこと友だちにも言わないし、言ったら引かれるかもしれないし、それどころか場合によっては相手を傷つけることもあるだろうし、だから口に出さない。そういう種類のことを、どうしてこうもきちんと言語化できるのか。もう笑っちゃうだろ。高瀬隼子、天才だなと思う。