高瀬隼子のレビュー一覧

  • 水たまりで息をする

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    数々引っかかる箇所があり、覚えておきたい文章が出てくる。が、ラストに驚いてしまって色々忘れてしまった。
    解説の水上さんが言っていることも分かるのだけど、個人的な意見としてはちょっとずれる。でもそれをうまく言語化できない。悔しい。人それぞれの感じ方がある本だと思いました。
    台風ちゃんと夫、都会と田舎の他人の視線、両親のやりとり、義母の干渉、そして何より衣津実の相反するような思考の仕方。気になる箇所が盛り沢山でした。水たまりの行き場のない閉塞感、タイトルを改めて見て苦しさを感じたり。
    高瀬さんの本は色々な方の感想を知りたくなってしまいます。私の解釈をうまく言語化できないからこそ、近い考えの人いてく

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    2025年09月15日
  • 水たまりで息をする

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    衣津美は、夫のそのままを許して愛している反面、これでいいんだと言い聞かせて放置しているようにも思えた。人間の中にある矛盾する感情がリアルだと感じた。
    夫と台風ちゃんを重ね合わせて描いていおり、タイトルとも結び付いている点が面白いと感じた。

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    2025年09月12日
  • 新しい恋愛

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    ネタバレ

    これまでの高瀬先生作品で一番癖を感じず読みやすかったなと振り返ってみると、いややっぱり特殊めな設定だなとも感じる。

    ラストの歳の差婚の話は、自身もそう言われる歳の差の夫がいるので、あまり他人事には思えず。
    気持ち悪いって思うのもわかるし、でも私たちは歳の差の部分じゃない所に重きをおいて結婚してるんだよ、というかじゃないと幾ら若くてもこの妻は扱いにくすぎるだろと思う。
    若い子がいいという世の中の風習?が広まりすぎてるからこそ逃れられない呪縛だよな。歳なんて所詮数字で、その歳になるまでどれだけのものを積み重ねてきたかはその人次第なのに、インパクトが強いからそれだけで物事が語れてしまう。

    表題作

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    2025年09月10日
  • 新しい恋愛

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    ネタバレ

    「おいしいごはんが食べられますように」の高瀬隼子さんらしい、恋愛短編集なのにぞくぞくもやりとさせる現実的な描写が面白かった。

    結婚はしたいけどプロポーズはされたくない気持ちの奥にある欲望とか、歳の差恋愛に対する反射反応とか。身近にありそうでない、なさそうである状況なんだろうなあ。
    恋バナは万国共通だけど誰も自分以外の恋愛を本当に知ることはできないんよね。人から聞く恋バナ以上に、この本の5つの恋愛は登場人物の恋愛を深く知ってしまった感覚になった。
    やーーこの人の本いつも感じたことを言葉にするのが難しい。

    あと、他人で関係ないのだから気にしなかったらいいのに勝手に嫌悪してしまったりこれはひどく

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    2025年09月10日
  • 水たまりで息をする

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    久しぶりに本を読んだ。
    私の作った作品を見て、オススメだと貰った本。
    自分が主人公の立場ならどうしただろう、と苦しくなる。年齢的にも結婚が現実的に見えてきて、赤の他人と書類1枚で家族になること、何が愛なのか、難しい。
    私も昔飼っていたお祭りで取った金魚をほとんど親が世話して、3年くらい生きていたことを思い出した。

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    2025年09月05日
  • 新しい恋愛

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    「お返し」は、年甲斐もなくキュンとなってしまった
    「新しい恋愛」は心の中の動きが、モヤモヤというか、ゾワゾワというか、なんとも言えない感じ

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    2025年09月04日
  • 新しい恋愛

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    ネタバレ

    「花束の夜」ひそかにつきあっていた先輩社員が退職。その送別会の夜に…。
    飲み会終わりの空気感の描写がすごい既視感あり過ぎて面白かった。ようやく帰れると並んだ顔のうちのいくつかが正直に言っているっていう文章好き。

    「お返し」バレンタインデーに渡されたのは、チョコレートだけではないかもしれない。
    好きだった人の記憶に十何年と経っても残り続けることができるのは確かに一番のお返しかもと思った。

    「新しい恋愛」プロポーズされたくない25歳の私と、まっすぐに恋愛を語る中学生の姪の2日間の物語。ロマンチックな言葉でプロポーズされたくないけど結婚はしたい主人公はちょっとワガママと思った。言葉に責任をとって

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    2025年08月17日
  • うるさいこの音の全部

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    作家になることはなくても、他人の中にある自分像の期待に応えようとして自分に嘘をつくことは誰にでもあるのではないかな。虚像の自分を手放しても味方でいる人はいるはずなのに。

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    2025年08月11日
  • 犬のかたちをしているもの

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    すばる文学賞。
    芥川賞を受賞した「おいしいご飯が食べられますように」が好きすぎたのでこちらも。

    人間模様の描写がすごい。
    彼氏が他の女性を妊娠させ、その子が産まれたら貰って欲しいと言われる。殴って断って別れて終わりのシチュエーションなのに、葛藤して気持ちが移り変わっていくのを見ていると、あり得るかも、と思わせられる。
    白と黒じゃない、女性にとってとても大きな結婚妊娠出産というテーマに対するグラデーションの心理が見事に表現されている。

    特に、ラストの複雑な心境の描写はすごい。

    最近の純文学には妊娠や生理やセックスの話が多い気がする。尖った内容にしやすいからだろうか。個人的には暗くなるから好

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    2025年08月11日
  • 犬のかたちをしているもの

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    ネタバレ

    たしかに人間の子供より犬ほうが絶対とてつもなく可愛い。ただ、まだ見ぬ我が子の可愛さは計り知れない。
    彼氏の浮気相手の作った子供を育てて欲しいとお願いされ、浮気相手と何度も会いやり取りを交わし、仕事や彼氏との日々をこなす中で子供を育てる決心をつけたが結局浮気相手は自分で産み育てると決める。彼氏に父親になって欲しいと浮気相手は頼んだが、彼氏は浮気相手と子供を選んだのか、私を選んだのかは明かされていない。

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    2025年08月08日
  • うるさいこの音の全部

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    高瀬隼子さんの小説家になるまでとなってからの周囲の反応に日々頭を悩ませる様子や小説家として生きていくと決意するまでが描かれている。その逡巡があって読んでいて共感できる部分があった。

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    2025年08月05日
  • 新しい恋愛

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    高瀬隼子さん初読みです。
    人に話すと軽蔑されるような本心を描いた作品でした。
    表題作の『新しい恋愛』で、主人公の知星が「ロマンチックは、いらない」という思いに関して、恋人の遥矢に対して醒めたのではなく、情だけが残り、だからこそときめくような言葉や行動に違和感を覚えてしまうところに「なんかわかる」感を感じました。
    どの作品も少しゾワリとするような読み心地でとても面白かったです。

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    2025年08月03日
  • 犬のかたちをしているもの

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    ネタバレ

    自分が女性だったらまた受け取り方が変わるのだろうかと感じた作品。
    私自身、著者と出身が非常に近く、同じく上京して生活しているため、故郷で感じる漠然とした閉塞感やそれでも変わらない家族への感情、変わってしまうことへのやるせなさなど読んでいて苦しい部分もあったがそれもこの著者に望むものでもある。

    この作品の終わらせ方については確かにその後どうなったのかなどのモヤモヤとした感情も少なからずあるが、
    『小説を終わらせる作者の手つきというものはどんな場合でも邪魔に感じられるものなのだ。』
    という奥泉光さんの解説は非常に秀逸であると感じた。

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    2025年07月29日
  • うるさいこの音の全部

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    【読まれたいのに「わたし」を知られたくないなどというのはずるいのだろうか】
    小説家デビューし、テレビに出演したことで、周りの世界が一変する。自分の知らないところで、不特定多数の人間が自分の事を話題にする気味悪さは計り知れない。たとえポジティブな内容だとしてもどこか気持ち悪く鬱陶しい。それは鳴り響いて止まることのない騒音、まるでゲームセンターに閉じ込められているみたいに。読後、以前とある芸名を使用する女優さんが「本当の自分と芸名の自分と演じている役の境目がわからなくなる」と言っていたのを、ふと思い出した。

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    2025年07月28日
  • 新しい恋愛

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    あれっ?普通に恋愛が核となる小説じゃん!
    と思ったのは、著者の芥川賞受賞作品である「おいしいごはんが食べられますように」から独特な話である印象があり、ギャップを感じたからです。
    短編にちょうど良く纏められており、丁寧に人物の心情が描かれているため、頭に入ってきやすく、心地よいリズムで話に没頭できた。
    100%綺麗とは言えないところが人間味があってリアリティがあって良い。

    と思ったが、後半から急にアクが強くなる。やはり、著者の芥川賞受賞作品が過ぎりました。
    私としては前半の話が好きだけれど、後半の話も嫌いではなく、とても楽しめました。

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    2025年07月25日
  • 新しい恋愛

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    5つの「恋」を描いた短編集。恋愛小説と呼ばれるものはあまり得意じゃないのだけれど、それとは違う、恋の話なのだなと。共感するのはなかなか難しいかも。
    「お返し」が1番好みだったかな。毎年バレンタインのチョコをくれる幼馴染。それだけで、特別仲が良かったわけでも、元恋人でもない。それなのに大人になって別の人と結婚しても覚えてるって確かにすごい。ずっと私のことを忘れられないだろうっていうダメ押しっていう奥さんの解釈がなるほどと思った。
    それぞれ人には人の、恋のかたちがあるんだろうな。

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    2025年07月12日
  • 犬のかたちをしているもの

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    犬好き、本をフィーリングで選ぶわたし。
    タイトルに惹かれて読みました。

    セックス/子供/家族/愛について女性視点の「問い」が書かれている。
    女性視点といえど、一辺倒ではなくさまざまな感じ方や、考え方があることを2人の女性を通して表現しているのが良かった。

    子供を育てる気がなかったミナシロさんが最終的に親権を求めたのは予想通りだったし、犬に対しての愛情と人に対しての愛情の違いは何か考えるなど、自分でも経験のある内容。なるほど、というよりも「分かる」の連続で強制的に自分と向き合わされる。

    新しい何かを得るというよりは、アラサー子なしの自分が知りうる感覚を言語化されたような小説だった。

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    2025年07月09日
  • 新しい恋愛

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    ネタバレ

    高瀬隼子が描く『新しい恋愛』なら、よっぽど変なもののはず! と期待して読んだので、若干の拍子抜け感があった。でも、次のところが好きだった。

    41ページ
    自分が好きだと思った人の、仕事上の他者評価を耳にして、それは自分が直接感じていることではないのに、「そう思っている」他者がいる事実だけで、ほんのり、またほんのり、好きが削られていく。

    100ページ
    遥矢のパソコンの小さな画面で映画を見る時、映画館で一人で見る時よりもわたしは泣いた。あの頃はそれを、彼の前では素直な自分でいられる、みたいに思っていたのだけれど、はたして、我慢できる涙まで流す必要があっただろうか。

    つくづく、見てほしくないとこ

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    2025年07月03日
  • うるさいこの音の全部

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    自分の心がわからず、他人の目ばかり気になって、ウケようとして嘘に嘘を塗り重ねたり近所の外国人店員にちょっかいかけたりする主人公のこと、読んでて呆れつつもなんかちょっと分かるなとも思う。普通に会話をしていたのに主人公の中学校時代からの友人(名前を忘れた)の機嫌を急に損ねてしまうところがめちゃくちゃ怖かった。

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    2025年06月23日
  • うるさいこの音の全部

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    どっちの世界の話か分かんなくなってしまった場面がありました、、、読解力鍛えます。
    作家さんのお話興味深かったです。作家の自分と本当の自分と区別がつかなくなってしまうなんて一般人の私は共感はできるはずがないのですが、うんうんとなっていました。ゲームセンターに死人が集まってるところとかサービスエリアで連絡取れなくなってしまうところとか自分で想像しながら解像度高く読めてすごく楽しかったです。

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    2025年06月14日