高瀬隼子のレビュー一覧
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大掃除・小掃除が終わったら、「美」をテーマにしたGOAT第3号(2026 Winter)を読んでみましょう。
表紙ではゴートくんが手鏡でお顔を映しています。
表紙を開くとゴートくんと羊くんが美について話していました。
「美ってなんだろう
大きな羊?
羊の角を頭に飾った人?」
「由来は所説あるけど、
ヤギじゃなくて羊なのか・・・」
ちょっと残念そうなゴートくんです。。。
最初の小説は、高瀬隼子さんの「ふたえ」でした。
67歳のお父さんが、二重まぶたに整形したのに飽き足らず、顎やら頬やらを全身麻酔の手術を受けて整形するというお話です。
思えば、美しい顔の基準は個々人によって -
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ネタバレ特別にグロテスクな場面があるわけではないのだが、愛や性の生々しさにじかに触れさせられるような感覚があり、どこか直視することに抵抗がある作品だった。
読みやすく、物語に引き込まれるし、質の高い作品だとは思う。
うまく感想を書けないので単行本の帯のコピーを転載しておく。
「どうしたら、証明できるんだろう。犬を愛していると確信する、あの強さで愛しているのだと——。」
「わたしたちがセックスを手放したあとに、やってきた『彼の子ども」。それでも二人でいつづけられるのだろうか、互いの身体を重ねることなしに……。」
「小説でしか表現できない、思考と文体を駆使しなければならない『複雑』さが、この作品の一番いい -
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タイトルだけを見たときは「食事をテーマにした小説かな?」と思ったが、読後には何とも言えないざらついた感覚が残り、まるで苦虫を噛み潰したような気分になった。とてもではないが、おいしく食事ができるような心境にはなれない。
さすがは芥川賞受賞作。一筋縄ではいかない作品だ。
まず気になったのは、タイトルの『おいしいごはんが食べられますように』という言葉が、いったい誰の視点から発せられているのかという点である。多忙で自分の時間すら満足に取れない二谷の願いなのか。それとも、芦川が二谷に対して抱く願望なのか。あるいは、現代社会全体に向けた、忙しい社会人へのメッセージなのか。
もう一つの疑問は、ケーキを -
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面白かった。特に後の3作。
「新しい恋愛」
そうきたかーと。いやあ…と、ちょっと怖い、と。ロマンチックが嫌いな主人公。ちょっとわかる。中学生とかいろんな年代に読んでみて欲しいです。
「あしたの待ち合わせ」もなかなかすごい。
高瀬さんらしい一筋縄でいかない話。好きではない相手からずっと好かれ続けること。そのことによって自分の存在証明を確認するような、なかなかどろっとする話。
「いくつも数える」
なかなか興味深かった。難しいなあと。年の差婚の話。
あまりに年下に魅力的だなと感じるのはやはりキモくないか?、の自制は年上側に働くだろうけど本人同士が良いなら、それでいいじゃないかと思うけれど。
本 -
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気になっていた新作。
サイン本に出会ったので。
サイン本に出会えることなんて、なかなかないから嬉しかったなぁ。
5つのお話が収録されている恋愛短編集。
恋愛において、他人には話したくない、話したことはないけれど、自分も抱いたことのあるネガティブな感情が書かれていて、過去の自分のモヤモヤを昇華してくれたような気になった。
共感できる主人公と共感できない主人公がいたけど、7~8割くらいは共感できた。
表題作「新しい恋愛」は恋愛の始め方について、考えさせられる話だった。最後の展開が恋愛小説というよりもホラー小説のようでびっくりした。
読む人の立場によってゾッとする度合いが変わりそう。
一番心に -
ネタバレ 購入済み
タイトルの「犬のかたちをしているもの」、これは主人公の愛の形なのかなぁ。話の主旨とは違うかもしれないけどミナシロさん最後ちゃんと離婚してくれたのかしら、そこだけめっちゃ気になる。
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ネタバレ女性の怖さは観察が鋭いところである。高瀬さんの書いた小説を読むと慄然とする。「たしかに男って、こういうときこうするよな」というのが、じつに見事に描写されているのだ。「こんなところまで見られているのか…」と冷や汗が出る。男性作家はなかなかこういう真似はできない。男の場合、登場人物(とくに女性)にしばしば自分の理想を投射してしまう。わかりやすく言えば、エヴァンゲリオンの綾波とアスカだ。魅力的ではあるが、嘘くさいと言えば嘘くさい。
セックスをしていると、大切にされていない気がする。この薫の気持ちはなんとなく理解できる。どうせ私のことは体目当てなんでしょ。しかしセックスがなければないで、愛されている -
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『おいしいごはん〜』『いい子のあくび』とは異なるテイストの作品。
自分が衣津実と同じ状況になったら一体どうするのだろうか。
徐々に狂っていく夫に「大丈夫だよ」と言いながら絶えず周囲の目を気にし、寄り添う態度をとりながら心配よりも微かな苛立ちに変わっていってしまうのかもしれないと思って怖かった。
夫の変化を尊重し、耐えがたい異臭を纏っても隣で日常生活を送り続け、終いには仕事を辞めて故郷に帰る。これだけ聞くと、とてつもない愛がそこにあるように感じるが、そんな単純な感情ではないのが嫌にリアルである。
愛した方がいいから愛しただけだと、ほんとうに思うの。(p.131)