高瀬隼子のレビュー一覧

  • 水たまりで息をする

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    夫が風呂に入らなくなった。行動はどんどんエスカレートし…
    「普通」から逸脱した夫は現代社会から排除されて行く、それを見守り受け入れようとする主人公の姿。でもどこかで傍観しているような。
    まずどうして風呂に入らなくなったのかが気になって読み進めたが、ラストはどうなったのかも描かれずモヤモヤしたまま物語は終わる。
    読み手の解釈に委ねられているのか。
    どう感じたのか共有したい作品だった。

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    2025年12月24日
  • GOAT Winter 2026

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    テーマは「美」。よかったものをいくつか。

    『ふたえ』高瀬隼子
    子どもの頃からずっと、単身赴任で川崎に住んでいるお父さんと、遊びのため四国から上京して何年かぶりで会ったら、目が二重になっていた。そしてさらに、顎の骨を削る手術をするという。ずっと別居、67歳になって退職しても田舎には帰ってはこない、でも離婚もしていない、両親がケンカしていた感じもない、父の家に行ったが、愛人がいるような感じもない。で、整形。じつに不思議な家族の話。

    『ヴィンテージ』井上先斗
    古着屋を経営する大学時代の友人に、50万円のデニムジャケットを持って飛んだアルバイトを探して欲しいという依頼を受けた探偵。アルバイトのイン

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    2025年12月24日
  • GOAT Winter 2026

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    美しさとは
    ただ見た目のものだけではなく
    その振る舞いであったり
    姿勢であったり
    言葉であったり
    さまざまなものが
    絡み合っていると思う

    「そとばこまちの夜」
    の中で老婆が言う
    『そうして私が私と出会えた時、
    ずいぶんと小さく縮こまった小娘が
    胸の内で泣いていたっけ
    華やかで美しいと信じていた美女など
    己の中にはいなかった
    他人の目によって造られた幻影だった
    だからその怯える小娘と
    向きあうことにした
    その子が本当に好きなものを探して
    愛でる
    それは人目を気にして
    怯えていた日々に比べて
    どれほど豊かで満たされたものか』

    本当の自分が求めるものは
    いったい何か
    はたして今、どれくらい
    豊か

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    2025年12月15日
  • うるさいこの音の全部

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    高瀬隼子さんにハマって読み漁っている。
    主人公は考えすぎな新人小説家。
    確かに周囲の反応はうるさくもあり、いろんな煩わしい音がある。けど、本人がうるさくしている部分もたくさんある。
    簡単な言葉で言ってしまうと「気にしぃ」になるのか?
    でもこの主人公は、人の表情や言動から深読みしてしまうんではなく、自分のなかの想像でどんどん自分の周りをうるさくしている。
    だからなんとなく感情移入しきれなかったのか。と、この感想を書いていて納得した。

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    2025年12月13日
  • いい子のあくび

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    芥川賞作品『おいしい~』はかなり好きでした。著者作品を読んだのは、二回目。
    今回はそれほどハマらず。
    やはり『おいしい~』の方が、女がよくわからなくて怖かったのかな。
    高瀬さんがインタビューで「違和感があることを書き留めている」と語っていた記憶が。
    三つ目の短編『末永く幸せ』は、まさに普通は違和感感じないところを違和感感じてしまう話かもな。
    でも高瀬さん、疲れないかな。
    ルシア•ベルリンの小説に
    「あなたはどこにいても、誰にでも、何にでも、醜さと悪を見出した。狂っていたのか、それとも見えすぎていたのか?」
    という一節があるが、そんな感じ。
    でも、自分も見えすぎる派な気がするから、わかるけど。

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    2025年12月11日
  • いい子のあくび

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    自分の中にある本音の部分がよく表現されていて「わかる〜」と思いながら読みました。
    「いい子のあくび」のぶつかったるっていう表現もぶつかると痛いけど、なんで自分が避けなくちゃいけないの?っていう自分のなかにあるちょっとした不満が共感できました。
    ほかの2つの話も含めて、自分のなかのちょっとした悪の部分がよく表現されているなぁと思いました。

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    2025年12月06日
  • いい子のあくび

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    自分の今の気分とマッチしなかっただけかもしれないけど、うんうんわかる〜がごく一部、あとは何それこわくない?なんで?の繰り返し。読む前より心が疲れてしまった。

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    2025年12月04日
  • 新しい恋愛

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    「おいしいごはんが食べられますように」が印象的だったので読んでみた。
    微妙なクズを描くのが上手いなと思う。
    別に批判されるほどでは無いけどなんとなく気に触る、みたいな…
    最後の話は、「歳の差婚が気持ち悪い」というテーマだけでこんなに書けるのすごい、と思った。

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    2025年11月30日
  • うるさいこの音の全部

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    芥川賞受賞作家らしく、理想像を演じて、求められるエピソードを想像して嘘で塗り固めて、嘘に呼応する人まで現れて地元がざわついて…主人公がすり減って疲弊していく様子が痛々しく心苦しい。言霊というか、嘘が本当になってしまったような展開はホラーにも感じてぞっとしました。瓜原さんの言葉通り、もう少し肩の力を抜いてありのまま話せば良いのにとも…作家の心の葛藤がとてもリアル。職場の人や友達も中々にノンデリカシーだけど、流されやすくおどおどした主人公なので、前作の直子くらい悪態吐きながら生きてくれと思いました。

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    2025年11月23日
  • 犬のかたちをしているもの

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    間橋さんの心情描写はとてもいいんだけど、そもそものスタートが現実離れしすぎてて、なんとも言えない感じが最後まで続いた

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    2025年11月12日
  • 犬のかたちをしているもの

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    高瀬さんは本作が初めてでした。
    文章の表現力、心理描写がとても上手で、そこに1番引き込まれたかな。
    特に田舎への複雑な思いの描写。
    高瀬さんと同じ四国の田舎(高瀬さんの新居浜と似たようなところ)で生まれた自分には、刺さった。
    育ててくれた親や良くしてくれた人たちには感謝しているけど、選択肢が多いところで生まれてたら...人が多いところで生まれてたら...といった都会への羨望と田舎へのうっすらとした失望、かといって地元が嫌いなわけじゃない。
    なかなか割り切れない、消化できない地元への思いとか感覚をうまく文章にされていて、高瀬さんに親近感が湧きました。

    他の方も書かれているけど、
    肉体関係がなく

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    2025年11月06日
  • うるさいこの音の全部

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    好きな俳優さんで今度実写化されるという、それだけの理由で読みました。普段なら読まないジャンル。でもどことなく村上春樹を思い浮かべるような、はたまた小説家の私生活とその作品がメタな構造をとっているような雰囲気があり、それなりに面白かったです。来年の映画が楽しみ。今度は芥川賞作品も読んでみようかな。

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    2025年11月06日
  • 新しい恋愛

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    5つの短編集。
    恋愛の話なのに、どの話も、なにか
    ちょっとひっかかるような、
    モヤっとさせるストーリーだった。
    面白いなと思ったのは「花束の夜」「お返し」
    「新しい恋愛」
    【花束の夜】
    新人教育係の先輩の送別会、
    送別会でもらった花束を、要らないからと押し付けて去っていく先輩。関係を持っている二人だが
    付き合っているわけではない。
    花束を持ち、深夜を彷徨いながら、自分が
    雑に扱われていたことに気付く。
    マンションの部屋の前に置いた、花瓶に活けた
    花束を、次の日、先輩はどんな顔をするだろう。
    ささやかな仕返しと決意。
    しかし、深夜に花束を持って彷徨う女。
    考えてみたらちょっと怖い。
    【お返し】

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    2025年11月01日
  • いい子のあくび

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    めっちゃ主人公性格悪かったけど私も心の中で暴言吐くことあるからちょっと安心した
    東京とかの満員電車に巻き込まれるのが日常だったら性格淀みそうだなぁとおもった。

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    2025年10月26日
  • 新しい恋愛

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    ネタバレ

    恋愛はほんとにそれぞれなんよね。。
    マッチング時代からまた身近な恋愛にもどる流れは、時代を繰り返すようで面白い考察

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    2025年10月12日
  • 新しい恋愛

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    なんだか共感できるような、共感したくないようなこの感覚。高瀬隼子さんにしか表現できない気がする。

    すぐ忘れられる元恋人になるより、その人が一生覚えてる人になりたいのは少し分かる気がした。

    やっぱり、恋愛ってよく分からない。

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    2025年10月06日
  • うるさいこの音の全部

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    作家は作家で「作家として消費される自分」と共存せざるを得ないということはわかった。

    私も作品の作者の詳細は知りたくないと思うタイプ。
    すごく綺麗な物語を描く人が、不潔な感じだったらゲンナリする。

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    2025年09月26日
  • うるさいこの音の全部

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    ネタバレ

    要約
    主人公・長井朝陽は、ゲームセンターで働きながら執筆活動をしている若い女性。ペンネーム「早見有日」として応募した小説が文学賞を受賞し、出版されることとなる。これにより、彼女の兼業作家としての生活が職場や周囲に知られることとなり、日常が少しずつ変化していく。

    職場での人間関係や友人との関わりが微妙に変わり、朝陽自身も自分のアイデンティティや創作活動に対する葛藤を抱えるようになる。さらに、執筆中の小説と現実の境界が曖昧になり、彼女の心の中でさまざまな感情が交錯する。

    感想:
    フィクションの小説を書いた時、そこに出てくる意見が著者の意見であるとは言えない。ただその考えが浮かばなければ書くこと

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    2025年09月22日
  • 新しい恋愛

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    高瀬隼子さんは初読みの作家さんだった。

    色んなタイプの恋愛模様が5つ詰まった短編集

    目次
    花束の夜
    お返し
    新しい恋愛
    あしたの待ち合わせ
    いくつも数える

    確かにタイトルの「新しい恋愛」が一番印象に残った。

    どんな恋愛も一筋縄ではいかない。
    ザ・ラブストーリーじゃなくて、こんな変化球もたまにはいい。

    頭で考えようとすると、こんな感じで言語化されるんだなぁと納得しながら、何も解決されることのない結末が淡々としていて潔かった。

    年齢や性差によっても感じ方が変わりそうな作品。
    文学的でいて個性的・・・面白かった。

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    2025年09月21日
  • 犬のかたちをしているもの

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    愛ってなんだろう。
    育って来た環境、ルーツが違うもの同士、互いの本音なんて見えない中で探り合いながら協調して慈しんで・・
    主人公が抱いていた飼い犬への愛情のようなもの。それを自分にも相手に求めたい気持ちが分かり過ぎるけれど、そこに「性」の問題や「生活」や「他人の目」や「自己肯定感」が入ることで、より複雑に愛の形は変わるし思うようにいかないことの方が多い。
    主人公の立場に立てば、郁也の言動はズレ過ぎているし、私だったらナシの一択だけど。
    主人公は自分のことを愛せているのかな。少なからず、郁也といる時の自分のことは愛せてないんじゃないかなーと思う。
    ただ、ラストで主人公が起こした行動は、私には2人

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    2025年09月20日