高瀬隼子のレビュー一覧
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高瀬さんは本作が初めてでした。
文章の表現力、心理描写がとても上手で、そこに1番引き込まれたかな。
特に田舎への複雑な思いの描写。
高瀬さんと同じ四国の田舎(高瀬さんの新居浜と似たようなところ)で生まれた自分には、刺さった。
育ててくれた親や良くしてくれた人たちには感謝しているけど、選択肢が多いところで生まれてたら...人が多いところで生まれてたら...といった都会への羨望と田舎へのうっすらとした失望、かといって地元が嫌いなわけじゃない。
なかなか割り切れない、消化できない地元への思いとか感覚をうまく文章にされていて、高瀬さんに親近感が湧きました。
他の方も書かれているけど、
肉体関係がなく -
Posted by ブクログ
5つの短編集。
恋愛の話なのに、どの話も、なにか
ちょっとひっかかるような、
モヤっとさせるストーリーだった。
面白いなと思ったのは「花束の夜」「お返し」
「新しい恋愛」
【花束の夜】
新人教育係の先輩の送別会、
送別会でもらった花束を、要らないからと押し付けて去っていく先輩。関係を持っている二人だが
付き合っているわけではない。
花束を持ち、深夜を彷徨いながら、自分が
雑に扱われていたことに気付く。
マンションの部屋の前に置いた、花瓶に活けた
花束を、次の日、先輩はどんな顔をするだろう。
ささやかな仕返しと決意。
しかし、深夜に花束を持って彷徨う女。
考えてみたらちょっと怖い。
【お返し】
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Posted by ブクログ
ネタバレ要約
主人公・長井朝陽は、ゲームセンターで働きながら執筆活動をしている若い女性。ペンネーム「早見有日」として応募した小説が文学賞を受賞し、出版されることとなる。これにより、彼女の兼業作家としての生活が職場や周囲に知られることとなり、日常が少しずつ変化していく。
職場での人間関係や友人との関わりが微妙に変わり、朝陽自身も自分のアイデンティティや創作活動に対する葛藤を抱えるようになる。さらに、執筆中の小説と現実の境界が曖昧になり、彼女の心の中でさまざまな感情が交錯する。
感想:
フィクションの小説を書いた時、そこに出てくる意見が著者の意見であるとは言えない。ただその考えが浮かばなければ書くこと -
Posted by ブクログ
愛ってなんだろう。
育って来た環境、ルーツが違うもの同士、互いの本音なんて見えない中で探り合いながら協調して慈しんで・・
主人公が抱いていた飼い犬への愛情のようなもの。それを自分にも相手に求めたい気持ちが分かり過ぎるけれど、そこに「性」の問題や「生活」や「他人の目」や「自己肯定感」が入ることで、より複雑に愛の形は変わるし思うようにいかないことの方が多い。
主人公の立場に立てば、郁也の言動はズレ過ぎているし、私だったらナシの一択だけど。
主人公は自分のことを愛せているのかな。少なからず、郁也といる時の自分のことは愛せてないんじゃないかなーと思う。
ただ、ラストで主人公が起こした行動は、私には2人 -
Posted by ブクログ
『花束の夜』新入社員が教育係の上司のセフレになり、雑に扱われ、捨てられる。友人の店を手伝うため退職する上司に、「これいらねえから」と、押し付けられた花束を、持ち歩く。『お返し』母親同士が友人の、それで子供の頃は顔を合わせて遊ぶ仲間の一人であった一つ年下の女の子から、チョコレートをもらう。バレンタインの意味がよくわかっていない小四から中三まで、間を空けて、高三も。そのことを、保育園に通う自分の息子がチョコレートをもらったことで、思い出す。『新しい恋愛』自分が中学生の時に生まれた姪が、家に泊まりに来る。中学生になった姪の関心は恋愛で、その恋愛は、マッチング主体だったかつてのものとは変わり、心の底か