高瀬隼子のレビュー一覧
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突然起こった原因不明の感染症は、いつしか中高生以下を除く全ての人がはげる平等な世界に変えた。
元々薄毛を気にしていた真智加という女性が主人公で、その友人のテラとの関係性を描いた作品です。
友人でありながら、どこか真智加の薄毛をかわいそうなものとして見ているテラの描写にザワザワしたものを感じました。
真智加が全ての人がはげた世界の中で、変化が及んだときに、少しの優越感を感じながらテラに対してマウントをとることなく、周囲を気にしてしまう心境も微妙にわかる気がする。
みんな平等になったとしても、外見のコンプレックスは消えるものではない…そんなことを痛感した作品でした。 -
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面白かった。特に後の3作。
「新しい恋愛」
そうきたかーと。いやあ…と、ちょっと怖い、と。ロマンチックが嫌いな主人公。ちょっとわかる。中学生とかいろんな年代に読んでみて欲しいです。
「あしたの待ち合わせ」もなかなかすごい。
高瀬さんらしい一筋縄でいかない話。好きではない相手からずっと好かれ続けること。そのことによって自分の存在証明を確認するような、なかなかどろっとする話。
「いくつも数える」
なかなか興味深かった。難しいなあと。年の差婚の話。
あまりに年下に魅力的だなと感じるのはやはりキモくないか?、の自制は年上側に働くだろうけど本人同士が良いなら、それでいいじゃないかと思うけれど。
本 -
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気になっていた新作。
サイン本に出会ったので。
サイン本に出会えることなんて、なかなかないから嬉しかったなぁ。
5つのお話が収録されている恋愛短編集。
恋愛において、他人には話したくない、話したことはないけれど、自分も抱いたことのあるネガティブな感情が書かれていて、過去の自分のモヤモヤを昇華してくれたような気になった。
共感できる主人公と共感できない主人公がいたけど、7~8割くらいは共感できた。
表題作「新しい恋愛」は恋愛の始め方について、考えさせられる話だった。最後の展開が恋愛小説というよりもホラー小説のようでびっくりした。
読む人の立場によってゾッとする度合いが変わりそう。
一番心に -
ネタバレ 購入済み
タイトルの「犬のかたちをしているもの」、これは主人公の愛の形なのかなぁ。話の主旨とは違うかもしれないけどミナシロさん最後ちゃんと離婚してくれたのかしら、そこだけめっちゃ気になる。
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ネタバレ女性の怖さは観察が鋭いところである。高瀬さんの書いた小説を読むと慄然とする。「たしかに男って、こういうときこうするよな」というのが、じつに見事に描写されているのだ。「こんなところまで見られているのか…」と冷や汗が出る。男性作家はなかなかこういう真似はできない。男の場合、登場人物(とくに女性)にしばしば自分の理想を投射してしまう。わかりやすく言えば、エヴァンゲリオンの綾波とアスカだ。魅力的ではあるが、嘘くさいと言えば嘘くさい。
セックスをしていると、大切にされていない気がする。この薫の気持ちはなんとなく理解できる。どうせ私のことは体目当てなんでしょ。しかしセックスがなければないで、愛されている -
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高瀬隼子さん、2冊目にしてやっぱり好きだと確信しました。なんか…、刺さるのです。この「刺さり」が欲しくて読む感じ、最近の作家さんだと石田夏穂さんにも通じる。(おそらく)同性で、年代が近いからかななんて勝手に思ってます。
今作ははげのお話。ギャグ漫画みたいな設定なのに読んでみると全く笑えなくてウケる、という不可解な現象が起きている。みんなで平等にハゲれば怖くない!
この「ハゲ」は他の色んな要素に置き換えられると思う。どうやっても同じにはなれない社会。人間。まず見た目が違う。たかが見た目というけれど外見の与える影響力は凄まじい。
皆違うけれど、髪が生えてきたことを隠すことも、ハゲたから大学を辞 -
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日頃、自分で「割に合わない」と感じることがフラッシュバックする感覚。
自分が損をしないために周りに威圧的に振る舞うおばさんとか
「女性はこういう人生が幸せだ」と思っていることを悪意なしに伝えてくるおじさんとか
体型に恵まれた男性であることが人から舐められない要素だということに無自覚で、「なんで君はそんなに舐められてるの?」スタンスの人とか
そういうものに自分を削られないように振る舞おうとするけど、これまでの自分が他人の顔色を伺っていたから反射的に人に合わせてしまったり、譲ってあげたりしてしまうことにまた自己嫌悪になる感覚も自分に重なる人が多そう。そして譲らないことを決死の思いで実行したら、思 -
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この『おいしいごはんが食べられますように』を読んでいると、なんとも言えない息苦しさを感じました。劇的な展開はないものの、オフィスに潜む「平坦でありながら刺さるようなリアルさ」が見事に描かれています。
「手作りスイーツ」や「か弱さ」を武器にする芦川さんや、頑張りすぎて逆に損をしてしまう押尾さん。こうした人間関係の駆け引きは、現実の職場にもありふれています。
最も共感したのは、社会が「弱者には優しくすべき」「一緒に食べるごはんは素晴らしいものだ」と決めつけている点です。こうした強要された「ポジティブさ」は、かえって目に見えない重圧となります。この小説は、私たちが日常の人間関係で口に出せない疲労