高瀬隼子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短い文章量の中で社会の縮図がぎゅっと凝縮されたような本だった。主に描かれているのは体調が悪ければ早退するのが当たり前、例えその影響で同じく体調の悪い同僚達の仕事が増えたとしてもそこまで気を遣うことなど考えたこともないような芦川さん。そんな芦川さんをよく思わない同僚の押尾さん。そして押尾さんと同じく芦川さんのことはよく思っていないが、これまで好きになった女性は芦川さんのような弱い女性だった二谷さんの3人だが、押尾さんと二谷さんの視点が交互に描かれていくが、肝心の物事の発端になっている芦川さん視点だけ最後まで描かれずずっと気になる存在だった。
『強いか弱いかを比べる戦いだった。当然、弱い方が勝った -
Posted by ブクログ
合わないタイプの本だった、と思う。
主人公に感情移入できない
現実なのか想像なのか分からず
理解が追いつかない
のに、最後まで読んでしまった。
多分読めた理由は、感情移入まではしないけどすごく「分かる」と思ってしまうから。
自分の外側しか見られていなくて、誰も自分の内側に興味などないのだろうなという虚しさ。消費される虚しさ。それがわかっているのに、ハッキリ言ってみればいいのに、結局口から出ていくのは相手が求める言葉ばかり。自分の本当の気持ちは吐露できない。
そして、そういう感情の動きが「わかる」から、没入しちゃう。ちょこちょこハラハラしたり、気分が落ち込んだり。
この方の本は、割といつも感情 -
Posted by ブクログ
ネタバレお風呂に入れなくなった夫に対して、夫婦にしかできない寄り添い方をしていく私の話で、やんわりハッピーエンドかと思って読み進めたら…そんな視点ではなくて、暗いお話のまま終わってしまって、ええ〜…となった。
大切にしたいのに、愛してると思いたいのに、嘘じゃないのに、誰が悪いわけじゃなくて。
他人からも本人達からも、気付けない気付かないようにしている寂しい夫婦の距離感が辛い…。
子供がいなくても2人で生きていこうと思わせてくれるお話かな?と思って読んでいたので、やっぱり夫婦2人他人が平和に暮らしていくのは難しいのかな…と、ずど〜んとした。
田舎の風景は自分にとって幸せのイメージなのと、お話の中にもそん